好き勝手にONE PIECEで過ごします。 作:ガイドライン
「……どうして、オレを助けた……??」
「そんなの、助けられる命だからよ」
燃えゆくガレーラカンパニー。
その中で炎に焼かれてしまうはずだったアイスバーグとパウリーは、図らずとも自分を襲ってきたロビンの仲間である麦わらの一味に、ナミ達に助けられた。
「それに…絶対にお兄さんやロビンがあんなこと……きっと何かあるの……だから、ここままにしたらあの二人が戻ってこれないと思ったからよ……」
あんな状況でもまだ信じているナミにアイスバーグは信じられないモノを見ている気になっていた。
明らかな敵対行動だというのに…それでも信じれるなど……
「それに、白熊に言われたのよ…」
「白熊だと……」
……………………………………………………
「なんなの、この煙……ッ!」
「二人共、姿勢を低くして!!」
黒い煙が他の部屋に広がっていく。
そんな中、ルフィ達を待っていたナミ達にも煙が襲いかかる。
「もう!3人ともどうして戻ってこないのッ!!」
「どうしようベルメールさん。戦闘音も聞こえなくなったし…」
「………二人はここにいて。見てくるわ」
いつまでもここにいられない。
白熊、オックスから警告されたがこのまま待っていても煙を吸いすぎて死んでしまう可能性がある。
どうなっているのかそれだけでも確かめようとしたとき、壊れた壁、空いた穴から誰かが出てきた。
「ルフィ!!………ッ!!!??」
ルフィかと声をかけたが相手はルフィではなかった。
その体格はルフィよりも大きく、服装は海賊の敵である海軍。
そう、そこから現れたのは
「白熊ッ!!!」
「オックスさん!!」
「やはりまだいたんですね」
その言葉はここにまだナミ達がいるだろうと考えてここにきたということになる。そしてさっきまでのオックスとは違い、雰囲気が柔らかくなっているように感じだった。実際に言葉も柔らかくなっている。
「この奥には誰もいません。いやアイスバーグさん達が縛られているので助けて上げてください」
「ルフィ達はッ!!!?」
「外へ吹き飛ばされましたが生きてますよ。
でも早くしないとアクア·ラグナがきます」
「どうして、それを……」
するとオックスは片足を上げた。
その行動に警戒する三人だが、踏みつけた床が抜け近くにあった柱を片手で取り抜いたあとにそれを斜めに取り付けた。
「ここから逃げられます」
「オックスさん!!」
「私はこれ以上言葉に出来ません。
私は"大将"。後はお任せします」
そういってオックスは2階の窓から飛び出していった。
一体何がしたいのか分からなかったがとにかく奥にいるアイスバーグを死なせるわけにはいかないと救いに向かった。
……………………………………………………
「……どうして白熊が……」
「ハジメとオックスさんは上司と部下の関係。
だから、きっと何かあるんです。そうじゃないと"大将"であるオックスさんが私達を逃すわけがない」
その言葉に妙に納得したアイスバーグ。
オックスのあのしっかりとした意思は何か絶対的なものに縋っているような感じだと何となく感じていた。そして隣で気絶していたパウリーが目を冷まし
「……ハッ!!アイスバーグさんッ!!!!」
「……パウリー……」
「って、お前ら……アイスバーグさんに何しやがった!!!!」
「待てッ!!!!!…………麦わらの一味は、嵌められたんだ……」
アイスバーグの安否を確認したあとパウリーは近くにいたナミ達に襲いかかろうとした。だがすぐにアイスバーグがそれを止め、さらに自分を襲った者達は麦わらの一味ではないと。
「それってどういう……」
「説明してくれアイスバーグさん!!」
パウリーの他にピープリー・ルルとタイルストンもここに来てアイスバーグに説明を求めた。周りはガレーラカンパニーについた火を必死に消そうとしててんやわんや。酷い雑音の中で大声を出さずに応えるアイスバーグの声は、ハッキリとみんなの耳に届いた。
「………犯人は、ルッチ、カク、カリファ、ブルーノだ……」
そしてまるでその空間だけが切り取られたように周りの声が、音が聞こえなくなった。その衝撃的な言葉にパウリー、ピープリー・ルル、タイルストンは固まったのだ。
そんな様子を見たアイスバーグはそれでも言葉を続ける。
「アイツは、世界政府の犬だ。それもCP9という暗殺専門の………麦わらの一味は俺を助けてくれた!!こいつらは無実だあ!!!」
ハッキリと聞こえた声にパウリー達の拳から血が流れる。
ずっと仲間だと信じていた者達が裏切り、あまつさえ恩人であるアイスバーグを殺そうとしたのだ。
膨れ上がる怒りに気がおかしくなるのを必死に堪える。
「パウリー!ピープリー!!タイルストン!!!
麦わらの一味と一緒に麦わらを助けてやってくれ!!もうすぐアクア·ラグナがここに来るッ!!!!!」
そうもうすぐそこに大津波が来ているのだ。
いますぐにでもルッチ達を捕まえてぶん殴りたい衝動を抑えてパウリーは
「おい女ッ!!!麦わらはどこにいった!!?」
……………………………………………………
「……………………やべ……抜けねぇ………」
一体どういう奇跡で嵌ったのか……
ルルフィは大きな建物と建物の間にピッタリと挟まってしまったのだ。
どう動いても全く抜け出せない。びくともしない。
大雨が降っているせいかルフィは力が入らずにいたのだ。
「こんな……こと、してる場合じゃ…ねぇのに……」
早く抜け出してハジメとロビンを追いかけないといけない。
焦る気持ちとは裏腹にピッタリと嵌った身体は抜けない。
もうどうしたらいいのか分からないルフィ。
「……はぁ、はぁ……」
そんな中、こんな大雨の中を、アクア·ラグナが来る町中を走る者がいた。誰もこの町にはいない。すでに高台に逃げているというのに、下町に向かおうとしているこの者に対して町の人達は止めようとしたがそれを振り切りここまで来た。
「………はぁ、………はぁ……なに、……を……」
それもこれも、こんな状況でなにも出来ずにいる者に、ルフィに言いたいことがある。それだけでここまで来た。
本当は久しぶりにあった友達の背中に乗ってここまでくれば良かったが、目の前で飛んでいくその姿を見た直後にすでに走ってしまっていた。
「………なに、を……何を、してるんですか………」
大まかの話を聞いた。何が起きているのかを。
そしてついさっきでんでん虫で詳しい話も聞いた。
それなのに、いや、それを知らなくてもなんでそんな所で止まっているのか……
「何をしてるんですかルフィさあああああああぁぁぁぁぁんッッッ!!!!!!!」
ルフィから見える位置にまで屋根伝いに登ってきた。
そこからハッキリと見える。ルフィはその声の方向を見てみるとそこには、見慣れない服装をしており、でもそれはルフィ達の為に裏からでも、敵対する組織だとしても、少しでも役に立ちたいと自分の故郷を離れてここまできた女性。
そう、そこには海軍服を着た
「………………ビビ………??」
アラバスタで別れた仲間のビビがそこにいたのだ。
そしてその表情はいまにも泣きそうな、そんな表情に見えた。
「何してるんですかルフィさん!!」
「ビビ…ぬ、抜けないんだ……ここから……」
「そんなことしている場合なんですかッ!!!」
「だから…、抜けなくて……」
「なんでそんな泣きそうな表情をしてるんですかッッ!!!!!!!」
そのビビの言葉に、言葉が詰まったルフィ。
「ハジメさんがいなくなるからですか!?ロビンさんが師匠じゃなくなるからですか!
「なっ!!!??」
ビビの言葉にムカッときたルフィは言い返そうとしたがその前にビビが追撃をしてきた。
「そんなことでルフィさんは夢を諦めるんですかッッ!!!!
私の好きなルフィさんはそんなもんなんですかあああぁ!!!!!」
頭に鈍器で殴られたような衝撃を受けたルフィ。
するとルフィを挟んだ建物からヒビが入ってきた。
「…う、う、うおおおおおおおぉぉぉぉッッ!!!!!!!」
力をめいいっぱい入れだしたルフィ。
どんどん建物に亀裂が入ってくる。しかしそんな所で後ろから声が、悲鳴に似た声が聞こえてきた。
「クエエエェ!!!!!!!」
「逃げろッ!!!ビビッッ!!!!!!」
「…えっ??」
そう、ビビは気づいていなかった。
すでにアクア·ラグナは目の前まで迫っていたのだ。
ルフィが挟まっている建物よりも高い大津波。
カルーやチョッパーのいる高台はまだ安全だがビビのいるところはルフィの挟まった建物よりも低い。
このままでは飲まれる。逃げようとしたがここまで必死に走ってきた足が言うことを利かないのだ。もしかしたら恐怖で動けない状態かもしれないがそんなことはどうでもいい。
もう数秒後には巻き込まれる事実にビビはその場に座り込んでしまった。もうダメだと、諦めてしまった。しかし、
「うおおおおおおおぉぉぉぉぉッッッ!!!!!ビビイイィィッ!!!!!」
一気に建物をぶっ壊したルフィはそのままビビの前に立ち、瞬時に両手を巨大化させたあとに交互に前に拳を突き出し
「ゴムゴムの……
ルフィの巨大な拳が大津波にぶつかっていく。
それが何度も何度もぶつかりながら、徐々にその津波が崩れていき、ついにはルフィ達に大津波が覆いかぶさる瞬間にはルフィとビビの場所だけ切り抜かれたように隙間が空いた。
「ル、ルフィイイ!!!スゲェエエェ!!!!!!!!」
その切り取られた場所から左右に津波が崩れていきチョッパー達のいる場所にたどり着く前にその津波は手前で崩れ去った。
その出来事に目の前で体験したビビはまだ放心状態。
ハァハァと息を切りながらルフィはビビの方に振り返り
「お前も勝手に諦めてんじゃねええぇ!!!!
お前は俺が守るんだからなあああああああぁぁぁぁッッッ!!!!!!!」
その、ある意味告白に似た言葉。
もちろんルフィとしては"仲間"を守るという意味だが、ルフィに惚れているビビからすればそれはもう……
「………は、ひ……ッ/////」
惚れ直すような言葉と行動と男気に、もう自分が何を言ったのか分からなくなるぐらいに惚けていた。