好き勝手にONE PIECEで過ごします。   作:ガイドライン

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ー幕間ー 八咫烏と月兎

「ここがこれから一緒に働く仲間だ」

 

 

白ひげ海賊団の船、その一番奥にある在庫室。

その僅かなスペースに我ら大将参謀ハジメの部下にあたる八咫烏がいた。

 

そんな八咫烏に案内してくれたのはこの中でもトップであるオックス。元々大将クザンの元で働いていたがハジメ様の素晴らしさに気づいてたと聞いた。

それ以外にも元々ハジメ様に近づきたかった者、俺のように敵(・)であるのにハジメ様の素晴らしさに気づいた者もいるようだ。

 

 

「さて、改めて自己紹介をしよう。

私は八咫烏のリーダーであるオックス」

 

「海軍に入隊したばかりの…ヴェルゴといいます」

 

「入隊したばかりといったが、どうやらここに入る前から随分と体を鍛えているようだ。それも実(・)践(・)経(・)験(・)も豊富とみた」

 

「!!!??」

 

 

さ、流石だ……

オックスと話して、近くにいて僅かだというのにもうそこまで……

 

 

「しかしここではそんな経験は必要ない」

 

「ど、どういうことですか…」

 

「八咫烏は(・)あ(・)ら(・)ゆ(・)る(・)も(・)の(・)を(・)吸(・)収(・)す(・)る(・)。

戦闘はもちろん、潜入、捜査、殺しはもちろん、裁縫、ナンパ、料理に、大工など……」

 

「ちょっ、ちょっと待ってください!!!!」

 

 

一体何を言っているんだこの人は?

海軍には絶対に必要ないものがあるのだが

 

 

「それは……任務に関係するのですか?」

 

「任(・)務(・)??

あぁ、なるほど。どうやらまだ分かっていないようだな」

 

 

分かってない?何を俺は分かってないというのか?

 

 

「確かに俺達はあの人の部下である。

だけどな、私はあの人のフ(・)ァ(・)ン(・)なのだ」

 

「………はい??」

 

「すまない。もっと分かりやすくいうとだな、私達はあの人の側で働きたい。それが最も重要なこと、分かるな?」

 

「はい」

 

「しかしだ。基本的に大将ハジメという方は最も優れている。私達がいなくともなんでもこなしてしまう。

しかしそれでは存在意義を無くしてしまう、それでも側にはいたい」

 

「……はい」

 

「ならば大将ハジメが私(・)達(・)の(・)存(・)在(・)に(・)気(・)づ(・)か(・)ず(・)に(・)、(・)あ(・)の(・)人(・)の(・)た(・)め(・)に(・)出(・)来(・)る(・)こ(・)と(・)を(・)す(・)る(・)。それが私達の存在意義だ」

 

 

………いや、それって……

 

 

「…それ、存在してますか?」

 

「あぁ、もちろんだ。

あの人の理想を現実にするために私達は動いている。日常的なことから真っ暗な裏まで、出来ることはすべて」

 

「……裏……」

 

「そうだ裏(・)だ(・)。

だから知っているよ、君がド(・)フ(・)ラ(・)ミ(・)ン(・)ゴ(・)の(・)部(・)下(・)で(・)あ(・)り(・)、(・)海(・)軍(・)に(・)潜(・)入(・)し(・)て(・)き(・)た(・)こ(・)と(・)も(・)」

 

 

その瞬間ヴェルゴは大きく後方へ逃げた。

何かをされたわけではない、わけではないが本能が「逃げろ」と体を勝手に動かした。額には冷や汗が流れ一気に緊張感が増す。

 

 

「大将ハジメは知らない。君の正体は」

 

 

そうだとしても、この人達は正体を知っている。

そして……全(・)く(・)勝(・)て(・)る(・)未(・)来(・)が(・)見(・)え(・)な(・)い(・)。

 

何をしたらこんなにも強い海兵が一人の男の元に集まるのか……

 

 

「昔は昔、今は今。

ヴェルゴ君は潜入したのにも関わらず本気で大将ハジメの元にいたいと」

 

「願いましたッ!!!!!」

 

 

それは間違いない。

敵だというのにどうしてか心の奥底からハジメ様の元にいたいと願っている。例えそれがドフラミンゴを裏切ることになってもだ。

 

 

「なら過去は関係ない。そしてようこそ八咫烏へ」

 

 

どうやら試されていたようだ。

オックスから手を差し出され俺はその手を取った。

 

 

 

…………………………

 

 

「では正式に話をしよう。

さっき言ったように八咫烏はあらゆるものを吸収する。

そしてその吸収したものをフルに生かして大将ハジメの理想の未来へお連れすることが八咫烏の存在理由。

私達はあの人に無(・)償(・)の(・)愛(・)を提供するのだ」

 

「無償の愛……」

 

「これは妹であるニコル様のお言葉。

ニコル様にも「月兎」という部下がいるが、あちらには関わらなくていい」

 

「それはどういう…」

 

「あれは……化(・)け(・)物(・)だ(・)。

八咫烏は吸収する特性とするなら、月兎は染(・)め(・)上(・)げ(・)る(・)

経験したはずだヴェルゴ君、ついさっき君は月兎の原点であるお方から直接に」

 

「!!!??」

 

 

ニコル。

そうあの怪(・)物(・)が俺を変えた。

いまはそんな事は思うことさえあり得ないが、以前の俺はあの地獄を経験した。

 

洗脳なんて生易しい。魂というものがあるならそ(・)の(・)魂(・)を(・)直(・)接(・)触(・)れ(・)て(・)全(・)く(・)新(・)し(・)い(・)も(・)の(・)に(・)作(・)り(・)替(・)え(・)ら(・)れ(・)る(・)……自分が言っていることさえ正しく言えているか分からないほどにア(・)レ(・)は恐ろしかった。

 

しかし今となっては違う。

あのお陰で知らないことを知れてこうして喜びを感じれる。

 

だが、染め上げるという言葉には……

 

 

「まだ日が浅い。

その単語になれるまでは時間がかかる。

そして月兎に接触したならば……精神崩壊もありえる」

 

「そ、そんなにヤバイのですか!!??」

 

「現にこの船で月兎に接触していないのは新(・)入(・)り(・)の(・)ヴ(・)ェ(・)ル(・)ゴ(・)君(・)と(・)大(・)将(・)ハ(・)ジ(・)メ(・)だ(・)け(・)」

 

「!!!??」

 

 

その言葉に衝撃を受けた。

俺とハジメだけ……つまり俺(・)達(・)以(・)外(・)は(・)…(・)月(・)兎(・)に(・)接(・)触(・)し(・)て(・)い(・)る(・)

そ(・)し(・)て(・)、(・)月(・)兎(・)に(・)接(・)触(・)し(・)た(・)も(・)の(・)は(・)染(・)め(・)上(・)げ(・)ら(・)れ(・)て(・)い(・)る(・)!(・)!(・)!(・)?(・)?(・)

 

 

「……ぐっふっ!!!」

 

 

思わず吐き気がこみ上げとっさに近くにあった樽に頭を突っ込んだ。

話を聞いただけなのに……どうしてこんなに……

 

 

「分かったか?この異常さが。

そうだ、す(・)で(・)に(・)白(・)ひ(・)げ(・)海(・)賊(・)団(・)は(・)月(・)兎(・)に(・)染(・)め(・)上(・)げ(・)ら(・)れ(・)て(・)い(・)る(・)。そ(・)れ(・)も(・)気(・)づ(・)か(・)れ(・)る(・)こ(・)と(・)も(・)な(・)く(・)、(・)ご(・)く(・)自(・)然(・)に(・)。そ(・)し(・)て(・)大(・)将(・)ハ(・)ジ(・)メ(・)に(・)何(・)か(・)あ(・)れ(・)ば(・)全(・)軍(・)動(・)か(・)し(・)て(・)そ(・)の(・)命(・)を(・)落(・)と(・)し(・)て(・)も(・)構(・)わ(・)な(・)い(・)と(・)い(・)う(・)レ(・)ベ(・)ル(・)に(・)」

 

 

……つ、つまり、それは…この世界で最強と呼ばれる海賊を……ハジメはその手中に納めたということ……

 

 

「とはいえ、それは最終手段として使うもの。

それにあるスイッチが必要となる。そう簡単にどうこうできるものではない。それにだ大将ハジメは敏感なお方だ。これがバレたらニコル様が怒られるからな」

 

 

怒られるって……そんなレベルですむ話なのか?

 

 

「あと海軍本部では行ってない。

海軍が一番バレるからな、ニコル様が怒られると下手したらこちらに飛び火が降り注ぐ場合もある。月兎はキチンと場をわきまえているから助かる」

 

 

いや、染め上げている時点でダメなのでは?

 

 

「とにかくだ。月兎はしばらくヴェルゴ君に接触しないようにと言っているから安心していい」

 

「何一つ安心できない……」

 

「おおっ、あれだけのことを聞いてまだ心(・)が(・)安(・)定(・)し(・)て(・)い(・)る(・)とは……流石は大将ハジメが選んだ人だ」

 

「おい、待て。いまとんでもないことを言ったよな?」

 

「ツッコミ要員が足りないからな。

この船ではマルコさんがしてくれるがもう一人欲しかったところだ。よろしく頼む」

 

「それは仕事の内に入るのか!!?

というかツッコミ要員ってなに!!!??」

 

 

どういうわけか自然と言葉が、ツッコミが出来てしまう。な、なんだこれは……

 

 

「あっ。もしかしてマカナのやつがヴェルゴ君に接触したんだな。ったく、あれほど後にしろと言ったのに……」

 

「誰ッ!!??それ誰ッ!!!??

マカナって、接触って……えっ!!??もう俺染められたの!!!??ツッコミ要員として!!!!」

 

「いやー………安定するまでにマカナに会うと精神崩壊する可能性が90%で、残りの可能性がこうして何かしらに特化するんだが……まさかのツッコミ要員とは………

……………………………棚ぼただな」

 

 

「なっわけ、あるかああああああぁぁぁッ!!!!!」

 

 

こうして俺ヴェルゴはツッコミ要員となった。

ハジメ様の会話を盛り上げたり、スムーズに話を進めるために必要な存在という。それを聞いたら俄然とやる気になった。

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