好き勝手にONE PIECEで過ごします。 作:ガイドライン
「うほほほおおっ!!うめぇー!!!」
「ル、ルフィさん…もうちょっとゆっくり食べたら…」
「無駄よ、くいな。こうなったルフィは私でも止められないわ」
クラハドールと名乗る執事についてきたのはシロップ村の中でもお屋敷、カヤというお嬢様のお屋敷。そしてそのお屋敷で仕事をしているのがこのクラハドール。
「でも良かったんですか?
見ず知らずの私達にこんなことをして…」
「構いません。村のものは知らないのです。
貴方達が海軍の船から降りてきたことを。
いま、村では海賊に怯えてます。見知らぬ人達は皆海賊に見えてしまうのです」
「うん?でも俺もか、グブッン!!!!」
「これでも食べてなさい」
何かをいようとしたのでロビンがすかさずに肉をルフィに突っ込んだ。ロビンのこれ以上何も言うなということを汲み取ったのか後は大人しく食べることに専念することにした。
「しかし見たところ一般人ですよね、どうして海軍の船に??」
「えぇーと…」
「この子は賞金稼ぎ。私とルフィの見習いなの。
そしてあの船の大佐がこの子の弟弟子」
「なるほど。そうでしたか」
そういってルフィの前にある空になったお皿を下げて次の料理を出す。するとルフィはすぐさま食べ終わりクラハドールがまたお皿をさげて料理を出す。
それをさっきからテンポ良く繰り返している。
「何かの曲芸を見せられているのかな?」
「ふふふ。お兄ちゃんにも見せたかったわ」
すると扉からノックがしたあと扉が開き、そこから羊のような男性と少し顔色の悪い女性が現れた。
「どうも。この度は村の者がすみません。
私はメリーといいます。こちらがお屋敷の主の」
「カヤです。どうぞよろしくお願いします」
するとそれにルフィが反応して食事を一時中断して
「俺はルフィ。か、ゴブッ!!」
「黙って食べてなさい」
「容赦ないですね……この人がロビンさんで、私がくいなといいます」
ルフィの「海賊王になる男だッ!!」をまた肉を口に突っ込んだことにより阻止した。
それにメリーもカヤも苦笑いをするしかなかった。
「クラハドールから聞きました。
海軍の船から降りてきたのですよね。よければその船の船長さんにお話をしたいのですが」
「それはさっき言ってきた海賊についてかしら?」
「はい。
最近この近辺をぐるぐると巡回している海賊がいまして、住民も島へ外に出ることも難しく、漁も出来なくなりました。」
だからあんなに警戒をしていた。ということを納得したくいなは
「もちろん話が出来るようにはしますが、ここ海域の海軍に連絡は?」
「それが……」
どうやらこの近海の海軍は「忙しい」と一言で終わらせて来てくれない。ヘルメッポの管轄外だとしてもそれだけでこんなに扱いが変わるなんて……
「名前を教えなさい。消してあげるわ」
「えっ?」
「ロ、ロビンさんが言いたかったのは、そんな不届きものは許さないってことですよッ!!」
「そ、そうなんですね…てっきり怖いことを連想してしまいました……」
くいなは言えなかった。まさしくその通りだとは。
「それで名前は?」
「ネズミ大佐です」
「そう。ちょっと席を外すわ。
くいな、ルフィの監視をよろしく」
「ちょっ、ちょっとロビンさんッ!!」
そんな無理なことを言ったロビンはさっさと部屋から出ていった。今のルフィはロビンがいるから制御出来ているのに、くいながどうにか出来るルフィではないのだ。
これは不味い。
ここに長居したらルフィが「海賊」だと口走る。
そしたら間違いなく悪いことになる。
そう思ったくいなは
「ルフィ!!ヘルメッポを探しましょう!
村の人達の為にも早くどうにかしないと!!」
「ええぇー!!まだメシが」
「あとでいくらでも食べていいからッ!!」
いまいち乗る気のないルフィをどうにか引っ張ろうとしたときだった。
突然に扉が開いてゾロゾロと人が入ってきた。
「ここまでだ、クラハドールッ!!」
「ウ、ウソップさんッ!!?」
そこに現れたのは鼻の長い少年。
物を飛ばすパチンコを持って現れたのだがそれだけじゃない。
「お前ら…なにやってるんだ……」
「ヘルメッポ!!?どうしてここに?」
後ろから現れたのは噂をしていたヘルメッポとコビー。
それもヘルメッポもククリ刀を手にしており戦闘体制に入っていた。
「おい。ルフィ、くいな。
お前らその執事が何者か知っているのか?」
「何者って…」
「ったく、変なことに関わりやがって…
そいつはな、海賊なんだよッ!!」
その言葉にカヤとメリーはクラハドールの方へ振り替える。しかし未だにニコニコ笑顔のクラハドールは表情を変えずに
「私が海賊?何をバカな……」
「悪いがこっちはネタが上がってるんだ。
まさか、一般人を装っていたなんてな…だがここまでだ。てめえを」
「偽りの海兵」
クラハドールの突然の言葉にピタリと言葉を切ったヘルメッポ。
「知ってますよ。ヘルメッポ大佐。
あなた、自ら海賊を打ち取ったこと、ないんですよね。
常に一緒にいる賞金稼ぎに頼って手柄を横取りしている」
「……………」
このクラハドールという人は、くいなを「賞金稼ぎ」だと最初から知っていた。いや、この島に上陸した時点でこちらの情報を掴んでいたのだろう。
「そんな海兵の話、誰が聞くのですか?」
「……そうだとしても、てめえを捕まえない理由にはならねぇよ!!」
そういって一気にクラハドールに近づくヘルメッポ。
誰もが動けずにいた中で、一人だけ反応してクラハドールに当たるはずだった攻撃を防いだ者がいる。
「……なんのつもりだ、麦わらッ!!!!」
「……メシを作ってくれたいい人だ。そんな奴を…ぶっ飛ばすのは俺が許さんッ!!」
右手で攻撃をしたヘルメッポを止めたルフィ。
しかしヘルメッポの左手が空いており、すかさずに攻撃。
近すぎる攻撃に仕方なく手を離して距離をとるルフィ。
ヘルメッポも後退をして距離をとる。
「お前は……そんな理由で助けるバカが何処にいるッ!!!!」
「知るかッ!!いつもメシを止めるお前らよりよっぽどいいやつだッ!!!!」
「アホかッ!!止めなかったら船の食料がすぐに尽きるだろうがッ!!周りの奴らのことも考えろッ!!!!」
……なんかどうでもいい喧嘩が始まり、周りの者は本当にどうしたらいいのか分からなくなった。
そんな中クラハドールだけは、
(まさか…
…………………………
「なんだ、こいつらは?」
軍艦にいたゾロは、いまある海賊船にいた。
この海賊船、軍艦を見つけてこちらに向かってきて攻撃してきたのだ。もちろん海兵は応戦していたがある二人の海賊に苦戦。
一般人のナミとノジコは軍艦の中の安全な所に避難。
ゾロは適当に敵を切っていたがその二人が襲いかかってきた。
それから、そんなに時間はかからなかった。
すぐさまゾロに勝てないと思った二人は海賊船に逃げ出し、ゾロはそれを追いかけて止めをさした。
「ったく、せっかくの昼寝の邪魔しやがって…」
そういってゾロはマストを切り落とし、舵など航海出来ないようにしてから船から降りた。
「ヘルメッポがいなくて良かったな」
見逃す。しかし相手はすでに戦闘不能。
完全にゾロ一人で海賊団に勝ってしまった。
それが
ゾロが離れ、海賊船も波により島から離れて安全が確認されたあと、一室から隠れていて無事だった海賊が姿を現した。
「ふ、ふざけるな…たった一人で、壊滅だと……」
周りを見渡すと海兵やゾロ倒されたもの達が横たわっていた。見逃されたとはいえ完璧な敗北。
「こ、こんなの"キャプテン・クロ"にどう報告すればいいんだよッ!!」
キャプテン・クロからの命令。
「近くに軍艦がある。沈めろ」と。
しかし結果は惨敗。たった一人にやれれたのだ。
こんなことを知られたら……
「俺が…殺される……ッ!!」
その恐怖にジャンゴは気絶しているニャーバン・ブラザーズを叩き起こし、周りの海賊共も叩き起こした。
「いいかお前らッ!!
キャプテン・クロは言った。沈めろと。
だがそれは真っ正面から沈める必要はねぇんだ!!」
「ど、どういうことでしょうか…」
「つまりだッ!!
俺が海兵として乗り込む。お前らは俺が乗り込む隙を作れ。そしたら簡単だ。火薬庫を爆発させれば…」
「「「船は沈むッ!!」」」
全員がなんとも完璧な作戦だと喜んだ。
……だがいま現在も船が島から離れるように流されていることを理解していない。
帆も舵もないこの船をどうするつもりか……
…………………………
「ゴフッ!!ゴホゴホッ!!」
「カ、カヤッ!!?」
「カヤお嬢様ッ!!」
子供の喧嘩のように殴りあいをしていた中、突然カヤが咳き込んだ。しかしただの咳き込みとは違うようでウソップもメリーも心配している。
「カヤお嬢様は体が弱いのですッ!!
こんなに騒がしかったらお体に悪いッ!!出ていきなさいッ!!!!」
「ま、待てよッ!!その執事は本当に」
「出ていきなさいッ!!!!」
その激にさらにカヤが咳こむ。メリーは謝りながらカヤと共に部屋から出ていく。残されたクラハドールはウソップの方を見て
「ということだ。
君はカヤお嬢様の害しかならない。二度と来ないように」
「ふ、ふざけるなッ!!そんな納得」
「だ、ダメですよウソップさんッ!!
いま暴れたら本当にカヤさんに会えなくなりますよ!!」
その言葉に止まったウソップ。
それを見たクラハドールはフンといい放ち部屋から出ていった。
「……麦わら。ここに残るつもりか?」
「まだ、メシ食い足りねぇからな」
「だったら、次会うときは…敵だ」
そう言い残し出ていったヘルメッポ。
ウソップもなにも出来ないと部屋から出ていく。
残されたコビーはアワアワしていると
「大丈夫よコビー君。すぐに仲直りできるから」
「で、ですが……」
「私、ちょっと調べたいことがあるからもう少しここに残るわ。だからゾロによろしくいっておいて」
「は、はい……」
あの二人のストッパー役である、くいなからそう言われたコビーは素直に聞くことにした。
そして入れ替わるカのようにロビンが戻ってきた。
「それで、ロビンさん。
「あら?どうしてそう思うの?」
「だってロビンさん。海軍に連絡取れる状況じゃないんですね。だったらさっきのは
「勘のいい子は好きよ。
詳しいことは後で話すわね。
どうやら騙して平穏な暮らしを手にしようと、その主を始末する。それが目的みたいよ」
「始末する……って!!」
「だったらこっちも騙してあげましょう。
最後の最後に騙されたと知ったときの絶望、味わってもらいましょう」
その時、くいなは空気が、気温がグンッと下がった気がした。やっぱりこの人を敵に回したらダメだと。本能がそういいっている。
「師匠、何かするのか?」
「ルフィは成り行きに任せなさい。大丈夫、私はお兄ちゃんの妹。全て掌握してあげるわ」
「おう、分かった!」
(そして、この二人をコントロールすることも難しいってことがハッキリ分かりました。……お願いだから早くここに来て下さいハジメお兄さんッ!!!!)
絶望が訪れるわけではない。が、希望でもない。
この手のひらに踊らされていてはいつか身を滅ぼす可能性があると直感するくいな。
しかし、例えハジメがここにいても、いや、さらに恐ろしい状況になる。ということは、いまだくいなに知れるわけがなかった。