好き勝手にONE PIECEで過ごします。 作:ガイドライン
「ということよ。分かったかしら?」
「……はぁ~。んなことだろうと思ったけど…」
「ルフィには内緒よ。あの子、嘘つけないから」
「だからって、ルフィさんを騙した状況なんて…」
「教えたら、暴走するわよ。責任、取れるかしら??」
「「「よろしくお願いします!」」」
少しお屋敷から離れたところでロビンが現れた。
文字通り、能力によって分身体が現れたのだ。
初めてみるウソップはともかくコビーも気を失いかけてロビンから平手打ちを一発づつもらい今説明が終わったところだ。
「しかしよ。こんな能力を持ってるならあんたがあのクラハドールを倒せばいいんじゃねえのか?」
「いやよ。私、お兄ちゃんの敵以外あまり興味がないの。ルフィと貴方達はお兄ちゃんが目をつけたから手を貸しているだけ。戦うのは貴方達よ」
「い、いや、でもよ…」
「それともなにかしら?私がこの手を穢れた血で染めてしまい、その手でお兄ちゃんに触れろとでも言うのかしら。それは私に死ねと言っているの?私は私の為にしかしないの。それを反してまでやれっていうなら私を殺してみなさい。もちろん抵抗はするわよ。その手を、足を、首を、曲がってはいけない方向へ曲がらせて、千切って、海の藻屑と化してあげても構わないけど……どうする?」
「すみませんでしたあああああああぁぁぁぁぁぁッッッ!!!!」
全身に冷や汗をドップリとかきながら土下座をするウソップ。コビーも想像してしまったのだろう。顔が青ざめていた。
「わ、分かったから。師匠の言い分は分かったから…」
「そう??別に理解しなくてもいいわよ。
簡単にいえば私はお兄ちゃん以外はどうでもいいの。
最悪、ルフィが死んでも心痛まないわ。でもお兄ちゃんが悲しむから助けてるだけ。分かったかしら?」
「だから…もう、いいって…怖すぎるから……」
そう??と興味なさそうに話を終えるロビン。
ヘルメッポは短い間だがロビンとハジメの関係性を知っている。そしてロビンがハジメに対しての異常なほどの依存性を。
それは周りのことを全く見えていない。
誰がどうなろうとも、親しくなった者さえも、死んでも何にも感じない。あるのはハジメへの"愛"だけ。
だからこそ、ハジメに関わりのあるルフィやヘルメッポ達は優遇されている。普通なら
しかし相手が悪い。
世界を、"ワンピース"という世界を変えたハジメの妹がいる。
何をどう変えたかロビンもまた知らないのだが、傍にいれば何をどう動いていたのかぐらいは分かる。そして望む未来をその手で掴む通りを知っている。
「軍艦の方に海賊が現れたわ。まぁゾロ一人でほぼ壊滅状態になったけど」
「ま、マジか……」
「ロロノアの奴…」
「まぁ、それでも諦めてないようだし。明日の朝には攻めてくるわね」
「あ、明日の、朝……」
海賊が攻めてくる。海賊に殺られる海軍。
その海賊をクラハドールが倒して英雄になる。
そしてカヤはルフィが殺したことにして、さらにそれを生き残ったヘルメッポに見せつけて信用を得る。
そんなことを軍艦が見え、ルフィ達が島に降りてきたときに思い付いたようだ。それもほとんど穴がない作戦。
しかし、それを文書として残し、それをロビンが見てしまった時点でアウト。
いくら分からないようにその文書を隠したとしても、相手は闇を生きたロビン。隠し事なぞ無意味だったのだ。
まぁ、そんなもの見つけなくてもロビンは最初からクラハドールは怪しいと睨んでいた。
初対面でお屋敷に呼んでご馳走する?ありえない。
海賊だと間違えたからお屋敷に呼んだ?ありえない。
ニコニコ笑顔で近づいてくる?ありえない。
すでに直感で怪しんでいたロビンは、その時点でクラハドールに関する情報を探していた。
キャプテン・クロ。
そんな
「何を怯えてるの?あとは向かい打つだけよ」
「そ、そんなこと言ったって…相手は海賊だぞッ!!」
「だから??相手は人よ。同じ、人。倒せない通りはないわ」
怯えてるウソップに簡単に論破したロビン。
その言葉に呆然とするしかないウソップ。
「まぁいきなり大勢との戦い止めてあげるわ。
貴方はあのカヤって子を守りなさい。大切な人ぐらい自分で守ってみせなさい」
「ッ!!お、おうッ!!!!」
「ヘルメッポはまた明日お屋敷に来て。
一通りルフィと戦ったあとで、二人であの海賊を倒しなさい」
「……それ、やらないと、ダメですか…師匠……」
「修行よヘルメッポ。修行は実践が一番」
ま、マジか…と項垂れるヘルメッポ。
いくら嘘でやることとはいえ、ルフィとの戦いは嫌である。というか出来るなら戦うことさえしたくない。
完全に負け犬根性が染み付いている。
「くいなにはお嬢様をお屋敷から連れ出してもらうから外で合流すること。でも海賊の主力の一人ぐらいは向かうはずだから二人で撃退しないさい」
「しゅ、主力って…だ、大丈夫なのかよッ!!」
「くいなは強いわ。でも頼ってはダメよ。
最終的には貴方がお嬢様を守るのだから」
改めて言われたことにドキドキしているウソップ。
いきなり戦闘など、始めての出来事が明日には始まるのだ。緊張してもおかしくはない。
「ゾロにはあのネコみたいな二人組かしら?
「ぶ、部下はどうするんだ?」
「何を言っているの?海軍は人々を守るのが仕事なのだから町の人を守るように命令しなさい。それはあなたの仕事よヘルメッポ」
「は、はい……」
まさしく正論を言われてぐうの音もいえない。
完璧な作戦。むしろこれこそが完璧と呼べるもの。
しかしそこに疑問が出てくる。
「ちょっ、ちょっと待て師匠。
それだと師匠はなにもしないのか!!?本当になにもしないのかよッ!!」
「もちろん」
「いやいや!!ここまで言ったんだから少しは手伝えよッ!!」
「イヤよ。私はナミとノジコと一緒にお茶してるわ。
お昼までに終わらせなかったら人はお仕置きよ。
そうね……ヘルメッポの修行相手、一人三時間コースよ」
「ふ、ふざけるなッ!!!!なんで俺だけ地獄メニューなんだよッ!!!!」
「修行をサボった罰。しっかり周りをサポートしながらやり通りなさい」
そういってフワッと姿を消したロビン。
それに対してワナワナと怒りがこみ上げてくるヘルメッポ。
「や、やってやろうじゃねえかッ!!!!
完璧にこなした修行回避だあッ!!分かったなコビー!!ウソップッ!!!!」
「ぼ、僕もですかッ!!」
「当たり前だろうがッ!!すでに海兵の一員だ!!誰一人村に海賊を入れるなよッ!!」
「は、はいッ!!!!」
助けてもらうだけのはずが何故か最終的に修行に付き合わされる可能性が出てきたウソップ。
今さらだが……とんでもない奴らに助けを求めてしまったのではないか?と後悔し始めていた。
…………………………
「……どういうことだ、ジャンゴ…」
「す、すまねぇ!だが安心してくれッ!!
もう全員に催眠で強くしてある。今度は負けねぇよッ!!!!」
定期報告のためお屋敷から離れているクラハドール。
しかしその報告は予想出来なかったことだった。
いくらヘルメッポが率いる海軍でも、この人数なら倒せると踏んでいた。しかしそこにあの賞金稼ぎがいた。それもたった一人で……
「……まぁ、いい。賞金稼ぎにはニャーバン・ブラザーズを当てろ。あとは村を襲わさせろ。そしたら海軍は守りにくるだろう」
「直接軍艦を狙わなくていいのか?」
「あとでヘルメッポ大佐には帰還してもらわないといけないからな。ただ部下も賞金稼ぎもいらねぇ。全部……消せ」
「わ、分かった……」
最後の言葉にでんでん虫からの声でもビビったジャンゴは、話をそこで切り上げて連絡を切った。
「どいつも、こいつも、邪魔ばかりしやがって…」
怒りがこみ上げてくるクラハドール。いやクロ。
いつもの癖で手のひらでメガネをかけ直し、指先が天に向かうようにしている。
それはそこに武器をつけていたから。
指一本一本に長い爪のような刃物が。
それで自分で傷つけないようにメガネを直していた。
それを……見ていた。
あの時、最初に出会ったときから、そのくせを見て、怪しんだ。そう、その時点で、クロの計画は終わったのだ。
「こんな小物、
「いいのよ。それより長い間、悪かったわね」
「そ、そんなッ!!
ロビン様に謝られるなんて…私、死にます!」
「ダメよ。私の手足なんだから勝手に死んだら。
死ぬならお兄ちゃんために死になさい」
「なんて寛大なお方!!私に死に場所与えてくれるなんて……
「だからダメよ、勝手に死んだら」
はい!と分かっているのか、分かってないのか…
こんなやり取りをマカナと呼ばれる女海兵と話していた。それも数キロ離れた場所から
「月兎。マカナとあと数人は私の情報部隊として見つからないように近くにいなさい。あとは不本意だけどこれまで通りにモーガンのお手伝いをするように言っておいて」
「了解ですッ!!」
「あとお兄ちゃん…は、まぁ
「い、いいんですか…」
「お兄ちゃんにも考えがあるみたいだからね。
それに、再開したときは結婚式をあげるの。
結婚したらなかなか自由がきかなくなるわけだからいまは自由にさせてあげたいのよ」
「おおっ!!理解ある妻って感じですね!!」
「ふふふ、ありがとう」
これ、ハジメが聞いたらどんな反応をみせるのやら……