好き勝手にONE PIECEで過ごします。   作:ガイドライン

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目に見えるものだけでは

翌日

 

 

「おはようございます。お嬢様」

 

「おはよう、クラハドール」

 

 

いつもの日常。カヤが起きてきて準備していた朝食を出す。昨日体調を崩したカヤだったが一晩で随分良くなったようだ。

 

 

「ルフィさん、くいなさん、おはようございます」

 

「おう!おはよう!」

 

「おはようございますカヤさん」

 

「…あの、ロビンさんは?」

 

「ロビンさんは用事があるって朝早く出ていきました」

 

 

そうなんですね。とクラハドールにエスコートされて席につくカヤ。すでにルフィのテーブルの周りは大量の皿が置かれていた。

 

 

「朝からよく食べられるんですねルフィさんは」

 

「そうか?まだ全然だぞ」

 

「そ、そうですか…」

 

「ルフィさん、ちょっとは遠慮しないと…」

 

 

そんなこと聞くわけがない。

それでもクラハドールが次々に料理を出しているので問題ないようだが

 

 

「そうだカヤさん。良かったらこの後村を案内してくれませんか?」

 

「えっ?そ、それはいいですけど…」

 

「いけません。お嬢様。昨日の今日ですので」

 

「無茶はさせません。女の子同士話したいこともありますし」

 

「しかしですね…」

 

 

クラハドール、いや、クロにとっては面倒なことだった。ここでカヤに離れられては作戦に支障をきたす可能性がある。あくまでもここにいるルフィに殺害容疑を被せないといけない。

 

初めはジャンゴの催眠でカヤを操り遺書をかかせてから自殺するように仕向けるつもりだった。

そのためにも信頼を得るためにこうして執事をやって来たのだが、村の人が近くで待機していた海賊船を見つけてしまったのだ。

それを知ったクロはジャンゴ達を殺すつもりだった。

しかしそこで思い付いたのだ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

カヤが死に、遺産を手にすれば平穏な日々が待っている。そこにアイツらはいらない。ならこの際消してしまおうと。

 

そんなことを考えていたら海軍が来たのだ。

それもヘルメッポ大佐の率いる船である。

調べたら一緒に乗ってる賞金稼ぎがその手柄を渡しているという。

そしてさらにその船に一般人が乗っていたのだ。

 

この時クロの中、ある計画が生まれた。

海賊には海軍や賞金稼ぎを当てて倒してもらう。

そしてこの一般人を屋敷に誘い込み、クロの手でカヤを殺害したあとにそれを一般人に擦り付ける。

 

村一のお嬢様を殺した犯人を捕まえるとなると必ずヘルメッポ大佐はその手柄を欲しがるはず。実力ではなく賞金稼ぎからの手柄を貰っているやつだ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()と。

 

そしてその殺害の時は海賊と海軍の衝突の時。

そうすればこの一般人を"海賊"の仲間として印象を与えることが出来ると考えていたのだ。

 

 

いけると考えていたクロだが、すでにそれはロビンには簡単にバレてしまっていた。まだ長年かけて作った計画のほうがバレずにすんだだろう。

全ては海賊船が見つかったことから狂いだした。

いや、その見つかった"原因"となったのはこれまたロビンの手柄なのだろう。

 

本編と違い"軍艦"でこのシロップ村に近づいていたために、その軍艦に気づいた海賊が警戒して()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()なのだ。

 

それさえなければきっとこんなずさんな計画はなく、本編通りになっていたはず。それでもやられることには変わりないが、それでも完全にロビンの手のひらの上で踊らされることはなかったのだ。

 

 

そして今から、クロの最後が始まる。

 

 

「麦わらッ!!!!」

 

 

突然扉が開きヘルメッポが現れた。誰もが何事かと驚いている。一番はクロなのだが

 

 

「まさかてめえが海賊だったとはな……今ここでてめえを捕まえるッ!!」

 

「ル、ル、ルフィさんが、海賊ぅ~!!?」

 

 

くいな、演技が下手である。棒読みにも程がある。

しかし周りは気づいていなかったのでセーフ。

 

 

「何言ってるんだ?くいなにヘルメッポ。そんなのし」

「うるせぇ!!!表に出ろッ!!ぶっ倒して捕まえてやる!!!」

 

 

律儀である。普通はここで飛びかかっていくのだが、演技による戦闘でお屋敷を壊したくないと考えてしまったのだ。常識的にそれが正しいかもだが、まずルフィが外に出たタイミングで言えば良かったのではないか?と疑問が浮かぶ。

 

まぁ、皆にこの演技を見せないといけなかったこともあるのでこうしてわざわざ外で戦うぞと言っている。

 

 

「よく分からねぇが戦うってならやるぞ!」

「よ、よし!!表に出ろ!」

 

 

やる気を出したルフィにちょっと怖じ気付くヘルメッポ。しかしもうやけくそだぁ!って勢いでヘルメッポと共に外へ行く。

 

 

「ク、クラハドール!」

「お、お嬢様…巻き込まれてはいけません…どうぞお部屋へ……」

 

 

予定外だったが二人が戦っている最中に巻き込まれたことにしようと、まずは執事らしいことをいって…

 

 

「カヤさんは私が!メリーさんも一緒に!!」

「は、はい!!」

 

「ちょっ、ちょっと!!」

 

「ルフィさんは究極ご飯を与えれば止まります!!

すみませんがクラハドールさんにはルフィのストッパー役をお願いします!!!」

 

「な、何を勝手にッ!!!!」

 

「クラハドールさんより私の方がカヤさんを守れます!!それにクラハドールさんはルフィさんからしたらご飯をくれるいい人なんです。近くにいても巻き込まれませんので!!!!」

 

 

と、何言ってるんだ?と思わせる言い分を言い放ちさっさとカヤとメリーを連れて逃げ出したくいな。

 

残されたクラハドールの額は血管が浮き出ており

 

 

「ど、どこまで邪魔をすれば…気がすむッ!!!!」

 

 

しかしここでカヤを追いかければいいだけの話。

なのにどういうわけかクロの考えはこうなった。

 

 

「だったら二人が弱ったところで…消してやるッ!!!!」

 

 

と怒りに任せてルフィとヘルメッポを消すという頭になっていた。もちろん料理をもってルフィを止めるわけもなく隠し持っていた"爪"を装備しにむかったのだった。

 

 

…………………………

 

 

「ど、どうですか?ロビンさん?」

 

「順調よ。あの二人に任せておけば大丈夫よ」

 

 

カヤとメリーを連れて森に入りウソップと合流。

あとは向かってくる敵を討つだけとなり、くいなは分身のロビンに報告していた。

 

 

「そ、そんな…クラハドールが……」

「……あの男は……」

 

 

二人は先ほどウソップとロビンからクラハドールの正体を聞いたところだった。ウソップは軍艦の来る少し前にクラハドールの正体を知ってしまい、そして近くにいる海賊の船長だということを知ってしまったのだ。

 

もちろんカヤやメリー、村の人に言ったが海賊は信じてもクラハドールが海賊だということを信じてくれなかった。

 

そこでロビンがちゃんとした証拠、手配書を二人に叩きつけたというところで信じてくれたのだ。

 

 

「ご、ごめんなさい…ウソップさん…私……」

「い、いいんだよ!!どうせ俺は嘘つきだ。信じられなくてもしかたねぇよ」

 

「それでも!!ウソップを傷つけたことは変わらないです…」

「私からも謝らせてください。申し訳なかったウソップ君……」

 

「だからもういいって!!!」

 

 

いきなりそんな風に謝られると困ってしまったウソップは慌てている。

 

 

「良かったですねウソップさん」

「あ、ありがとうよ…」

 

 

ちょっと照れ隠しでお礼をいうウソップ。

すると突然に、くいなが真剣な表情をした瞬間に長刀を抜き振り抜いた。

 

 

「うおっ!!!!」

 

 

もちろんウソップに当たらないようにして抜いた長刀は、くいながそのまま後方まで回りながら振ったところで何かとぶつかり火花が散った。

 

長刀に当たってきたソレは元のルートに戻っていき

 

 

「……いきなりクロに言われて来てみれば…本当にいやがった……」

「そ、その声はッ!!」

 

 

そこにいたのはウソップがクラハドールとでんでん虫で会話していた声の主だった。戻ってきた"チャクラ"をキャッチして改めてカヤの方を見て

 

 

「悪いがお嬢様。予定変更だ。

催眠での遺書と自殺だったが……そいつらを消してから遺書を書いてもらって……自殺へ変更だ」

 

「メ、メリーさんッ!!カヤさんを連れて逃げてッ!!」

 

「は、はいッ!!!!」

 

 

腕を引っ張られてその場から離れるカヤは最後までウソップの心配をしていた。そのウソップは足元を、いや、体全体を震えさせながら

 

 

「よ、よしー!!お前は俺が…倒すッ!!」

「言いきったねウソップさん。お手伝いしますね」

 

「いい気になりやがって…このチャクラの錆びにしてやるぜ」

 

 

…………………………

 

 

「次から次へと……お前らしっかり働けよ!!」

「はいッ!!!!」

 

 

ゾロはロビンが海賊が村へ向かってくるだろうルートまで来て、海兵達と共にいま海賊達を倒していた。

 

次々にわいてくる海賊をゾロが海兵の何倍もの働きをして倒していく。

 

 

「ったく…ヘルメッポといいロビンといい…」

 

 

人を便利屋だと思っているんじゃねえのか、と言いたくなったがそれは口にしなかった。

ロビンのことだ。どこかでいまの状況を見ているに違いない。下手なことをいうのは止めようと口を閉ざしたのだった。

 

 

「しゃあぁー!!!」

「ッ!!?」

 

 

突然に上から何かが落ちてくる。

とっさに反応したゾロはそれを回避したが、その先に別の奴が待ち構えていた。

その者は指先の鋭い"爪"を使って攻撃してくる。

いつもなら剣で弾き返すが、体勢が悪かったのかゾロの体の方が弾き返されたのだ。

 

 

「…てめぇら……」

「よう、ロロノア」

「リベンジに来たぜ」

 

 

そこに現れたのは昨日、一撃で沈めたニャーバン・ブラザーズだった。いや、正確には違う。顔つきも体つきもまるで変わってしまっていた。凶暴。まさに威嚇しているネコのように体を大きく見せるようなもの。それだったら良かったがどうやら見かけ倒しではなさそうだ。

 

 

「生まれ変わってきたぜ」

「ここでロロノアを倒すためにな」

 

「ったく…ちょっとは、根性見せろよ!」

 

 

それでもゾロにはあまり変わりない。

こんなところで、躓いて、いられない。

 

 

…………………………

 

 

「ふふふ。これでヘルメッポも一皮むければいいのだけど」

 

 

そんなことをいいながら紅茶を飲むロビン。

その姿はまさしく絵になる光景で、思わずナミやノジコは見惚れていた。

 

 

「それより貴女達」

 

「「は、はいッ!!」」

 

 

思わず強く返事してしまった二人。

お互いロビンに見惚れていたなんてバレたくないと咄嗟に反応したようで、自分達の声に自分がビックリしてちょっと落ち着くまでロビンは待ってあげた。

 

 

「こんなところでのんびりしてていいの?」

 

「えぇーと…それは私達も戦えってことですか?」

 

「ロビンさん。流石に私達は戦闘むきじゃ…」

 

()()()()()()()()()()()()

 

「「ッ!!?」」

 

 

その言葉に激しく動揺する二人。

ロビンは相変わらずゆったりと紅茶を飲んでいるが、二人は気が気でない。

 

 

「ど、どうして…」

 

「貴女達の勧誘はルフィがやるから、私は手出しするつもりはなかったけど。そうね…」

 

 

ゆっくりと右手の人差し指を動かしながら

 

 

「ナミが着ている服。とても似合わない。

まるで()()()()()()()()()()()()

 

「ッッ!!!??」

 

 

その瞬間、ナミの呼吸が速くなっていき過呼吸状態に陥ってしまった。すぐさまノジコが紙袋をナミに渡して袋口を口に当ててゆっくり深呼吸をさせる。

 

 

「……ロビンさん。それ以上は……」

 

「ごめんなさい。そこまでとは…ね」

 

 

大分落ち着いてきたナミはゆっくりと立ち上がってロビンの前に立ち

 

 

「……お姉さん。これ以上…関わらないで」

 

「私の強さ。知ってるわよね?」

 

「それでも!!それでも……これは…私達の、ううん、私の問題だから……」

 

「……ナミ……」

 

 

これ以上は無理だとノジコはナミを連れていった。

残されたロビンは変わらず紅茶を飲みながら考えている。

 

 

(…思った以上にキテるわね。

月兎の報告とあの様子……)

 

 

昨日月兎と再開して早速様子のおかしかったナミ達のこれまでの情報を集めてもらった。

確かにベルメールさんとハジメの結婚式の資金集めで海賊専門の泥棒としてやっている。

 

だけど……ある日を境に一度()()()()()()()()()。そして次現れた時にはすでに今の似合わない()()()()()着ている。何かを隠すかのように。

 

そしてあの慌てように過呼吸。

トラウマになるほどのことを味わったということ。

 

 

つまりは

 

 

「面白いことになってるわよお兄ちゃん」

 

 

返事が返ってくることもない。

だけど言いたくもなったわけ。

ロビンはハジメのやっていることを全て理解したわけではない。だけど()()()()()()()()()()()()()()()()ことは分かっている。

 

そしてそのしっぺ返しが一度目、()()()()

そして二度目がナミ達に襲ってきたようだ。

 

 

「でもお兄ちゃんなら、大丈夫よね」

 

 

それでも信じている。

こうしてハジメと会わずとも発狂しないのは()()()()()()()()()()()()()()

 

だからこうして待っていられる。

だからロビンはハジメが一番変えたかったルフィ達をサポートすることにした。

 

 

それが自分も含まれていることは流石のロビンも気づかないようだ。

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