好き勝手にONE PIECEで過ごします。   作:ガイドライン

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クロ海賊団戦②

「クソッ!技が使えねぇと…やりずれぇ!!」

 

「どうした小僧。さっきまで威勢は?」

 

 

リーチの長い爪にうまく潜り込めないルフィ。

能力で腕を伸ばせたらあの爪のリーチなんて気にしなくてもいいが

 

 

『いいというまで能力使用禁止』

 

 

と、師匠であるロビンに言われてしまったのだ。

別にいまはロビンがここにいるわけではない。

使えば戦闘は楽になるだろう。

しかし、それは師匠の言うことを破ることになる。

 

それに「見つからないなら大丈夫だろう」で何度も何度も見つかり酷い目にあってきたのだ。

 

間違いなく、今この戦いを、師匠は見てる。

 

どこから見てるなんてことは分からない。

視線も感じないが、ルフィの勘は()()()()()()

 

なにせ、視線を感じれるはずがない。

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

ルフィの身に付けている洋服から、髪の毛まで。

相手にバレないナノサイズの目を死角がないように張り巡らせている。

 

直接死に関わる攻撃のみ、手助けをする。

ハジメがいない中で、これが最上級の手助け。

死んだらハジメが悲しむ。それだけは阻止をするという理由がロビンを動かしているのだ。

 

そんなことされているなんてルフィが知るわけもない。

視線は全てルフィから外へ向かっているのだから。

それでもルフィが何をしたかはバレるので勘は当たっている。

 

 

「ちくしょー!!!」

 

 

無理やり引っこ抜いた木をクロに投げるが、まるでケーキを切るかのように簡単に切断する。

ならばと岩を持ち上げて投擲するが、それさえもいとも簡単に切断。

 

 

「こんなもんか?

賞金稼ぎのわりには大したことがない」

 

「うるせぇ!!それに俺は()()()()()!!!」

 

 

その言葉にクロの足が止まった。

ルフィもなぜ動きを止めたのか分かっていない。

せっかくロビンやくいなが「海賊」であることを言わないでいたのに。

 

 

「くくくく……こいつは、面白いことを聞いた……」

「な、なんだ…いきなり笑いだして」

 

 

その行動に全く理解できないルフィ。

しかしクロの中では最高のシナリオが完成したのだった。

 

 

「……やっぱりてめぇには消えてもらう。

そしてカヤを殺してその犯人を……麦わら、お前に被ってもらう」

 

「お前ッ!!あいつの執事じゃなかったのかよッ!!!!」

 

「だったらいまお前に攻撃しているのは何のためだ?

まさか、危険分子だと判断したから攻撃でもしていると思っているのか?」

 

「いや、テーブルマナーが悪かったからじゃねえのか?」

 

「…………………はっ?」

「…………………えっ?」

 

 

あのときは止めなかったが、ロビンはルフィ達にマトモに生きていくようにと常識を叩き込もうとしていた。

エースやサボは理解もいいし、しつければキチンとやってくれている。

 

しかし問題はルフィ。

まるで野生化しているのように常識というものをしらない。その一つがテーブルマナー。

テーブルマナーといっても、上流階級のようなものを学べといっているわけではない。普通に一般的な常識を身に付けろと言っていただけ。

 

しかしルフィはそれが出来ない。

メシを前にしたらそれにかぶりつく。フォークやナイフの意味がない。

その度にロビンが直すようにと関節技を決めていたのだ。

 

ルフィ自身もテーブルマナーが出来ていないのは分かっている。分かっているがメシを目の前にするとついやってしまうのだ。

 

なのでルフィは突然襲ってきた()()()()()()はテーブルマナーが出来ていなかったルフィをしつけるためにしたのだと思っていたのだ。

 

これにはクロも完全に予想外だったようで間抜けな表情をしている。

 

 

「どういうことか分からねぇがカヤを殺すってなら、止めないわけにはいかねぇな」

 

「……海賊が。どうしてあの女を助けようとする。

全くの赤の他人だろうが」

 

 

そう、今回は「ウソップ」という接点がない。

なのにカヤを助ける必要は全くない。

それも海賊が一般市民を助けるなんて……

 

 

「メシ、食わせてもらったからな」

 

「……はぁ?」

 

「まぁ、そのメシはお前が作ったんだろうけど。

それでもお前のお嬢様には感謝しねえとな。

ハジメが言っていた。「感謝は必ず返せ」って。

そしたらまたウマイメシが食えるってなッ!!!!」

 

「……そんな馬鹿げた理由で……命を落とすなんてな……」

 

 

改めて戦う理由ができた二人。

すると森の奥から現れたのは

 

 

「やめてクラハドールッ!!!!」

「お嬢様!!危険ですッ!!!!」

 

「…………」

「……アイツ」

 

 

メリーに止められながらもクロに戦うのを止めろというカヤ。あの話を聞いてもまだ()()()()()()()()なら止めてくれると信じていたのだ。

 

しかし、そんなカヤの思いは一瞬で消えた。

 

 

「好都合だ。いまここでお前を殺して、その罪を麦わらに被ってもらう」

 

「ッッ!!!!……クラハ、ドール……」

 

「その名で呼ばないでもらいたい。

もうお前の執事ではない。俺はお前の遺産しか興味がないからな」

 

 

その直接の言葉に足から崩れたカヤ。

信じてきた人が、あんなに優しかった人が、いま自分を簡単に裏切り殺そうとしている。

それが信じられなくて絶望して、どうしたらいいのか分からなくなる。

 

力が抜け、必死にカヤをこの場から離そうとするメリー。

だがもちろんそれをクロが見逃すわけがない。

 

一気にカヤに近づいて殺そうとするクロに、ルフィも反応するが僅か足りない。

 

クロの爪がカヤの体を引き裂こうとする瞬間に

 

 

「必殺ッ!!鉛星ッ!!!!」

 

 

クロとカヤの前を鉛玉が通りすぎた。

それにクロは向けていた攻撃を止めて、視線を飛んできた方向へと向ける。

 

 

「や、止めろッ!!!!カヤには…指一本触れさせねぇッ!!!!」

 

「………ウ、ウソップ、さん……」

 

 

ビビりながらも威勢をかますウソップ。

そしてその後ろにはくいなが控えている。

 

 

「………目障りなやつだ。

いま思えばあの日君に見られたのが悪かった……

……つまり、お前が、元凶かあッ!!!!」

 

 

方向を変えてウソップに向かってくるクロ。

ウソップもこんなに速く移動して向かってくるクロに慌て何も対処できなかった。

 

しかしクロの攻撃はウソップには届かない。

ギリギリで、後ろにいたくいながその爪を刀で止めたのだ。

 

 

「そんなに速く動けるなら…サーカスとかどうですか?」

 

「あぁ?てめえから先に消されたいのか?」

 

 

すでに口調も変わり野蛮になっていくクロ。

くいなもクロ相手にするには骨が折れると分かっていた。

だけどそんな心配はいらなかった。

クロの後ろからルフィが殴り込みにきて、一発クロの横腹にお見舞をしたのだ。

 

 

「ぐふっ!!!」

「お前の相手は…俺だろうがッ!!!!」

 

「……だったら、すぐに消してやるッ!!!!」

 

 

と、向かってくると思いきや全身を脱力して腕や体を左右に降り始めた。

 

 

「な、なんだ…こいつ…」

 

 

訳の分からないことに戸惑い攻撃できなかったルフィ。

それが仇となるなんて分かるわけがなかった。

 

 

「"杓死(しゃくし)"ッ!!!!」

 

 

すると突然クロが消えた。

何が起きたかと思うと突然ルフィの背後にあった木が斬り倒された。すると次にはカヤの前の地面が抉れ、離れた木々が斬り倒されていく。

 

ランダムのように傷痕が出来ていく状況。

 

 

「な、なんだッ!!!!なんが起きてるんだよッ!!!!」

 

「……超高速で移動しながら攻撃してるみたい」

 

「はぁッ!!??ってか、アイツの動き見えるのか?」

 

「残像が見えるぐらいかな。ルフィ君は?」

 

「なんとか」

 

 

と、いっても無闇に攻撃を仕掛けられない。

次の瞬間にはカヤやメリーを巻き込む攻撃が向かっていた。とっさにルフィはクロの爪を横殴りして回避させたがそれでもまだ攻撃は止まらない。

 

くいなも残像から移動を予測してウソップの前に剣を置いて斬撃を回避する。

 

 

「このままだと、まずいかな」

 

「ど、どうにか出来ねぇのかよ!」

 

「そんなこと言われても…いつどこからくる攻撃を読んだとしても、速すぎてその場から私やルフィ君が離れたら次の攻撃からカヤさんやウソップ君を守れない」

 

「ち、ちくしょうッ!!!!」

 

 

このままなにも出来ずに切られるのか。

そんなことが頭をよぎる。

ウソップはカヤをあの執事から守りたかった。

親を無くして、それでもあの執事はカヤを守ってくれた。

それなのに裏切り、カヤを殺して、財産を奪おうとしている。

 

だからウソップは立ち上がった。カヤを守るために。

普段から嘘つきだと思われても、これだけは嘘に出来ない。

 

なのに……このままだと……

 

 

「クソッ!師匠もいねえし……()()()ならどうするッ!!?」

 

「………………ハジ、メ??」

 

 

その瞬間、ウソップの頭の中で何が駆け巡った。

それしてそれはこの状況を変える秘策となる。

 

 

「お、おいッ!!お前、()()()って知ってるのか!!!??」

 

「知ってるぞッ!!!」

 

「私も知り合いですよ。でもどうしてウソップ君が…」

 

 

しかし、くいなの言葉に反応しないウソップ。

なにやら考え込んでいる。

 

 

「………そう、だったのか……

……今日だったんだ……」

 

 

そして何か納得したウソップの目は何かを決意し

 

 

「おい麦わらッ!!俺が隙を作る!!後はやれるかッ!!!!」

 

「おう!任せとけッ!!」

 

「悪いがあんた、もう少しだけ俺を守ってくれよ」

 

「もちろんです。期待しますからね」

 

 

するとウソップは立ち上がり、何故か自らクロに切られるかのように開けた場所に歩き始めた。

 

 

「あ、危ないですウソップさんッ!!!!」

 

 

止めようとするカヤの声。

その言葉通りに何度もウソップに攻撃の手が回ってくる。その度にくいなが止めるが完全ではなく、くいなもウソップも軽い切り傷が出来ている。

 

それでも前と進めるウソップはど真ん中に立ち

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「レディース、アンド、ジェントルマンッ!!!!

今から俺の華麗なマジックを見せてやるぜッ!!!!」

 

 

突然のことに誰もが耳を疑った。

いきなりここで()()()()??

こんな事情なのにマジックなんて……

 

しかしウソップはそんな批難された視線なんて気にも止めなかった。

いまのウソップは集中していたのだから。

 

マジックには集中力がいる。狙撃と同じだ。

 

 

自慢ではないがウソップは狙撃が得意である。

狙撃の名手である父親の背中をみていつか自分も勇敢な海の戦士なろうとしていた。

その血を受け継いでいるウソップなら狙撃は得意。

 

 

そしてもうひとつ。

あの日、何でもない日に届いた一通の手紙。

その内容は訳が分からなかった。

これからウソップ自身が必要なことが書いていた。

そしてそのアイデアを複数書いていた。

 

何のことか分からなかったが、その複数の一つにこの「マジック」があったのだ。

 

昔から嘘つきと呼ばれたウソップ。

そしてこのマジックは、「嘘」だと思われることを「現実」にする力がある。

 

それはウソップにとって魅力的なものだった。

その日からウソップはマジックに明け暮れた。

何度も何度も、繰り返し、失敗して、それでも「嘘」のようなことを「現実」にして、誰もが驚くところをみるために。

 

「嘘」で驚かせるのではなく。

「タネも仕掛けもある」「嘘」で驚かせるために。

 

そしてあの手紙の最後にこう書かれていた。

 

 

『あとは君次第だ。その選択を後悔しないように。

そしていつか来る仲間のために。 ()()()()()』 と。

 

 

ウソップは親指と中指の腹をくっつけて

 

 

「タネも仕掛けも…ございませんッ!!!!」

 

 

指を鳴らした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズドーンッ!!!!

 

「ゴブッッ!!!!」

 

 

突然、ウソップとくいなの周りに()()()()()()()()()()()()()()()()

 

それにクロは思いっきり体を打ち付け血を吐く。

それをルフィは見逃さない。

 

 

「"ゴムなしの"…"拳銃(ピストル)ッ!!!!"」

 

 

土壁にぶつかった反動で跳ねたクロの体をルフィはその拳で再び土壁に叩きつけた。

その力で土壁は崩れクロはその中で気絶してしまった。

土壁の中にいたウソップとくいなはいつの間にか元といた場所へと戻っている。

 

 

「す、すげぇーッ!!!!なんださっきのはッ!!!!」

「えへへー!!コレが俺のマジックだッ!!!!」

 

「ま、マジックという域を越えてるような…」

「でもちゃんとマジックだぜ。タネも仕掛けもある。まぁ教えないがな」

 

「ええぇー!!!」

「ええぇー!!!じゃねえよ!!マジックはタネをバラしたら終わりだろうがッ!!!!」

 

 

しかしくいなが言うとおり「土壁がせり上がってくる」なんてマジックの域を越えている。もしかしたらウソップは能力者……

 

 

「面白いのを使うのね」

「ギャアアアアアアッ!!!!!出たあああぁぁぁ!!!」

 

「黙りなさい」

「ゴブッ!!」

「ウソップさんッ!!?」

 

 

突然現れたロビンにウソップはお化けを見たかのように驚き、それにロビンはムカついたのだろう。気絶するレベルのパンチをウソップの腹部にお見舞いした。能力で関節技を使うのではなくパンチで。

 

 

「話すことは色々あるのだけど、まずはお兄ちゃんのことよ。ウソップ、なに気絶してるの?さっさとお兄ちゃんの手がかりを見せなさい。さもないとその鼻を砕いて捻って面白オブジェにするわよ」

 

「ろ、ロビンさん……さっきロビンが気絶させたんですけど……」

 

「あら?ついルフィやヘルメッポと同じ感じでしてしまったわ」

 

 

といいながらも全く悪気を見せないロビン。

せっかく勝ったのに、素直に喜べないのはどうしてなのか?誰もが疑問を覚えたという。

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