【ここは】クロスオーバー系転生掲示板【何の世界だ?】   作:ファルコン・Σ

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キバ編最終回です。ワタルの運命を見届けてください。


新たな旅路に捧ぐレクイエム・後編

「なんだテメェは……? テメェには用はねえ! 邪魔すんな!」

「ふんっ!」

「な、なにぃ!?」

 

突然現れたアレクセイー仮面ライダーギンガに苛立ったように殴りかかるアナザーキバの拳を真正面から受け止めたギンガ。

そのまま怪力でアナザーキバの身体を持ち上げると地面に叩きつける。

 

「ごはっ!? く、舐めやがって!」

 

アナザーライダー特有のタフさですぐに起き上がり、拳や蹴りといった猛攻を叩き込むアナザーキバだが、ギンガが操る重力場によってその攻撃は届かず、逆に自身が弾き飛ばされる事となる。

苛立ったように今度は口からビームを放つも、ギンガは腕を円のように回して「エナジープラネット」によるシールドを形成。それをも防ぎ、尚且つ反射してカウンター。

 

「があ!? この野郎!! これならどうだ!!」

 

今度はガルルセイバーとバッシャーマグナムを手に持ち、銃撃しながら斬り込んでくる。

銃撃を弾き、斬撃を上手く避け続けたギンガは身体の各所にセットされている「スペシメングローブ」のうち、一つを叩く。

 

『ギンガマーズ!』

 

するとギンガの右腕にピュアパワーから生成した真っ赤な炎が宿り、それを纏った拳がアナザーキバの腹部に強烈なパンチをお見舞いした。

 

「ごはぁ!!?」

「まだまだ往くぞ!!」

 

炎を操る「ギンガマーズ」となったギンガは更に脚にも炎を宿して蹴りを叩き込んでアナザーキバを吹っ飛ばす。

そして別のスペシメングローブを叩き、別の惑星のサンプルを選択。

 

『ギンガヴィーナス!』

 

「はああ!」

「ぎゃあああああっ!?」

 

雷を操る「ギンガヴィーナス」による放電がアナザーキバを感電させ、更にギンガは次の惑星を、

 

『ギンガウラヌス!』

 

「吹き飛べ! そして凍てつけ!」

 

『ギンガネプチューン!』

 

風を操る「ギンガウラヌス」が起こした竜巻がアナザーキバを巻き込み、更に氷を操る「ギンガネプチューン」で周囲に氷の槍を形成。

動きを封じたアナザーキバに一斉掃射する!

 

「うぜえええんだよおおお!!」

「む!」

 

だがアナザーキバは背中の翼とマントで氷槍諸共に竜巻を吹き飛ばすとドッガハンマーを装備し、ギンガに殴りかかって来た。

両手の重力場でそれを受け止めたギンガだが、アナザーキバに目立ったダメージは見受けられない事を冷静に判断する。

 

「やはり、ウォズのギンガファイナリーではない、ただのギンガでしかない俺ではアナザーライダーの法則は破れぬか……。いいだろう」

 

『ギンガサターン!』

 

土を操る「ギンガサターン」は地面から錬金術のように槍を生成するとそれを掴み、アナザーキバへと向き直る。

 

「元より、今回の主役は俺ではない。精々時間稼ぎに付き合ってもらおうか!」

 

 


 

 

「くたばりやがれ雑魚がァ!!」

「うるせえェェんだよクソがアアアアア!!」

「ッ!」

「でえええええりゃああああ!!」

 

現代、ダンジョンの一空間でアナザーダークキバとの戦いは熾烈を極めていた。

ベートが得意の強烈な蹴りを放てばアナザーダークキバはそれを返し、斬り込んだアイズは手に持ったザンバットソードのような禍々しい剣で斬り返す。

その上で掌から放たれるキバの紋章が爆発を起こし、レフィーヤに詠唱をさせる暇を与えない。

明らかに過去のアナザーキバよりも強化されているのは明白であった。

 

「どりゃあああああああ!!!」

「ウガアアアアアアアア!!」

「って嘘ォ!? ぐっ!?」

 

大双刃(ウルガ)をアナザーダークキバの頭上から振り下ろすのを受け止められ、ティオナが驚愕。

そんな彼女が蹴っ飛ばされ、イクサが受け止める。

 

「大丈夫ですか!?」

「うん、平気!」

「全部、全部消えろオオオオオオオオオ!!!!!!」

「ッ! レフィーヤ!」

「ひゃあ!?」

 

アナザーダークキバが全身から放った黒い波動をいち早く察知したアイズがレフィーヤを抱えて離れる。

ベートは自慢の脚力で一気に距離を取り、メグミはティオナを庇いつつイクサナックルの衝撃波を使って相殺。

もはや理性があるかどうかも怪しい程に暴れ狂うアナザーダークキバの攻撃を避けつつも攻撃のチャンスを伺い、イクサカリバーの銀の銃弾を叩き込む。

 

「ッ、ファンガイアには効くのにな……」

「えっ、あれファンガイアじゃないんですか!?」

「私も最初はそう思ったけど、なんか別物っぽいんだ。だからといって何かが変わるって訳でもないけど!」

 

イクサカリバーのグリップを押し込み、カリバーモードに変形させたイクサがアナザーダークキバの剣を受け止める。

超振動によって凄まじい切れ味を誇るイクサカリバーの刀身とも渡り合う魔剣の高度に舌打ちしつつ、その猛攻を抑え、アイズの為に隙を作る。

 

「アイズ、今……っぐ!」

「ヌガアアアアアアアア!!」

目覚めよ(テンペスト)……ッ!!」

 

イクサの腕を掴んで投げ飛ばしたアナザーダークキバが放った魔の風と、アイズが体に風を纏わせた突きざぶつかり合い、激しい突風が空間に吹き荒れる。

 

「ッッッ、ベートさん!」

「これも追加で喰らいやがれ!!!!」

 

アイズの声に応じたベートが、彼女と拮抗するアナザーダークキバの反対側からフロスヴィルトによる蹴りを叩き込む。

それにすら対応するアナザーダークキバだが、アイズの方に回されていた魔の風の威力が少し弱まり、アナザーダークキバの体勢が揺らぐのを見逃さなかった。

 

「はあああああッ!!!!」

「な、にいいいぃ!!?」

「余所見してんじゃねェェェ!!!」

 

更にアイズの風とアナザーダークキバの魔の風を取り込んだフロスヴィルトが唸りを上げ、ベートの渾身の一撃を叩き込む。

大きく装甲が抉られたアナザーダークキバが姿勢をよろめかせ、そこにレフィーヤのアルクス・レイの援護を受けたイクサが加勢する。

 

「貰ったああああっ!!!」

「ウルセエウルセエウゼェエエエエエエエ!!」

 

しかし、アナザーダークキバが振るった魔剣が無数の魔剣を召喚。

怯んだイクサに向かって一斉に放たれる。

即座に防御を取り、なおかつアルクス・レイが打ち落とした為、辛うじて大きなダメージを受けることはなかったが、その隙にアナザーダークキバは鎧の損傷を修復。千載一遇のチャンスを逃してしまった。

 

「くっ、アイズ、ベート、ごめん……!」

「大丈夫、もう一度チャンスを狙えば……!」

「もうそんなチャンスはこねえんだよおおおお!!」

 

アナザーダークキバが吠えると、その全身から無数のコウモリが飛び出して収束、それが六体の分身体となる。

 

「っでえ!!? 増えた!!?」

「ッ、あの魔力の量……本体と同じくらいの実力です!!」

「此処でそれは、反則かなぁ……!」

「死ねッ! 死ねッ!! 消えろオォォォ!!!」

 

アナザーダークキバの怒号と共に動き出す分身。

だが、そこに割って入った赤い閃光がその分身を2体蹴散らす。

 

「な、なにぃ!!!?」

 

「いくら増えようが、俺のスピードに追い付けないようではただの的だな」

【CLOCK OVER】

 

「な、な、か、カブトォ!!?」

 

救援に駆けつけたのはロバートが変身した『仮面ライダーカブト』。

瞬く間に分身2体を蹴散らしたカブトは上空に手を翳すと時空を越えてきた2体のゼクターーーーハイパーゼクターとパーフェクトゼクターを掴み、ハイパーゼクターを装着!

 

「ハイパーキャストオフ」

 

【HYPER CAST OFF】

【CHANGE HYPER BEETLE】

 

「奴を倒すには再生出来ない程に消し飛ばすしかない。出来るか」

 

ハイパーフォームに強化変身したカブトはパーフェクトゼクターを構え、後ろのアイズ達に声を掛ける。

 

「……貴方も、ワタルと同じ?」

「……ああ、そうだ。個人的にキバの事は気にかけている。彼の居場所を守りたいのは俺も同じだ」

 

カブトーーーロバートはライダー掲示板の中ではブレイドやクウガに続く古参に当たる。

その人柄ゆえに多くの後輩達から相談されたこともある。

だからこそ、キバーーーワタルのことも気にかけていた。

彼の前世を知る者だからこそ、守りたいと強く思う程に。

 

「……足ひっぱんじゃねえぞ」

「それは此方の台詞だな。それでどうする?」

「……やれるよ! レフィーヤ、詠唱お願い!」

「はい! 私に出来ることをやってみせます!」

「お願いね。……行こう、アイズ!」

「うん……着いてきてね、メグミ」

 

暴走を続けるアナザーダークキバに、二人のライダーと四人の冒険者が向かい合う。

此処からが第2ラウンドだ。

 

 


 

 

「ワタル、大丈夫か?」

「……うん、アレクセイさんのお陰で少し休めた……」

 

まだ万全でないながらもある程度体力が回復したキバは再び立ち上がる。

そして、ウェイクアップフエッスルを腰から抜く。

 

「アレクセイさんが抑えてくれている………今のうちにやるよ、キバット」

「おう! あの生意気な偽者野郎に一発食らわせてやろうぜ!」

 

ウェイクアップフエッスルをキバットに噛ませたワタル。

キバの右足、「ヘルズゲート」は普段はカテナによって厳重に封印されており、キバットによる承認によってそれが解き放たれる。

だが、その力を真に引き出すのはワタル自身であり、それこそがワタルの使う第二の魔法。

 

『血潮よ、魂魄よ、精神よ、我が闇の劇場に集いて唄い、謳い、唱い、詠い、謡え。祖は新月、厄災を叫び。祖は半月、混沌に吠え。祖は満月、狂気へ嘆く。余は三日月、闇夜にて千なる悪と万なる罪を数え、裁き、滅する者。忘れるなかれ、皇は絶滅、即ち支配。皇は繁栄、即ち天下。皇は王、ただ唯一にして絶対の法であれ。我が命と血統に於いて、万象を闇夜が統治する。暁に哭け。宵に興じろ。一切合切の道理を己が元に平伏せ』

 

魔封門(ヘルズゲート)解放(ウェイクアップ)!!!!」

 

周囲が夜に変わり、キバの右足―――一際厳重に封印されていた装甲が展開、真っ赤な「ヘルズゲート」が開門する。

その莫大なまでの魔力にアナザーキバも反応。

 

「!! チッ、こいつはヤバいか!」

「逃がさん!」

 

『ギンガジュピター!』

 

逃走を図るアナザーキバだがギンガはそれを許さない。

木の力を操る「ギンガジュピター」となり、両手から伸縮する木の枝を用いて縛り上げた。

そして身動きの取れないアナザーキバにキバのキックが放たれる!

 

 

「この、離しやがれ!!」

「行け、キバ!」

「せやああああああああああああああああ!!!!!」

「ごはあああああああああああああ!!?」

 

三日月をバックに放たれる必殺の蹴り、「ダークネスムーンブレイク」がキバに炸裂。

その衝撃で吹っ飛んだアナザーキバから青・緑・紫の光が零れ、飛び出した。

 

「きゃ!」

「ッう!」

「わあっ!?」

「フェリ! シーラ! ランシエ!」

「! 主様ー!」

「ったく、世話掛けさせやがって!」

「クソが!! 折角手に入れた俺の女が!」

「貴様の女ではないだろうが!!」

 

なんとか封印から逃れた眷属三人はすぐにキバの下へ。

ギンガの怒りを込めた重力パンチがアナザーキバに直撃し、大きく吹き飛ばす。

その間にキバは腰からフエッスルを三本引き抜いた。

 

「! おいワタル!?」

「これが危険なのは分かってる。けど、やらないと気が済まないんだ!」

「ええ、私達も同じ気持ちよ主様!」

「正直、私も結構頭に来ているのよね……」

「ん、格の違いを、見せる、べき」

「うっひゃあ、こえーこえー。ま、そういうことなら俺様もかなりカッチーンと来てるからな! 出血大サービスだ!」

 

「行くぜ! ガルルセイバー!! 更に、バッシャーマグナム!! そして、ドッガハンマー!

 

三本連続で鳴らされたフエッスルの音色によってフェリ、シーラ、ランシエが一斉に姿を変え、フェリは左腕、シーラは右腕、ランシエは胸部へ。

そしてキバの両腕と胸部にそれぞれ鎖が巻き付き、各部位を各フォームの装甲へと変える。

従来の力であるキバフォームを加えた、キバットを合わせて五位一体、「フォーム」へと変貌した。

 

「アレクセイ君! 行こう!」

「……いいんですね?」

「うん。分かってる。その上で止める!」

「………分かりました。行きましょう!」

 

 


 

 

―――只者じゃねえとは思っていた。

 

駆け出しの、冒険者になってばっかりの素人が、ミノタウロスを斬り刻んだのを見た時は、柄でもねえが感心した。

だが同時に、その覇気のねえ態度にイライラした。

力はあるくせに、顔も雰囲気もへなちょこな雑魚にしか見えなかった。そんな態度で戦っていることには虫唾が走る。

そんな野郎がアイズ・ヴァレンシュタインと絡んでいるのが気にくわなくて、喧嘩を吹っ掛けた。

 

いつもと同じだ。戦う覚悟も度胸もねえなら、どれだけ力があろうが雑魚だ。そんな奴は引っ込んでろ。そのままじゃいつか絶対後悔を残して死んでいく。

そう言われたアイツは、何時ものように困ったように笑いやがった。そして……

 

『……じゃあ、試してみますか? 僕の覚悟』

 

あの時、俺は目が曇っていた事を知った。

確かにいつもは腑抜けた目をしていた奴が、鎧を纏った瞬間からそんな雰囲気を欠片も見せなくなった。

レベルが4つも上の俺に食らいつく様は俺が嫌いな雑魚なんかじゃなかった。

 

『……憧れた英雄が居る。焦がれた生き方がある。手に入れたい生き様がある。それだけだ!!』

 

……ああ、コイツは雑魚じゃねえ。雑魚じゃねえが……ただの馬鹿だ。

けど、アイズと同じタイプの馬鹿だ。道理で俺が柄でもなく関わっちまったわけだ。

―――そこまで吠えんなら手に入れてみろ。曲げんじゃねえぞ。

 

 


 

 

初めて会った時は顔は整ってるけど、ちょっと冴えない男の子だなーって感じ。

寧ろ一緒に居たちっこくてやかましいコウモリの方がよっぽど印象には残ったかな。

アイズからレベル1でミノタウロスを倒したって聞いたけど、正直そんな風には見えなかったんだよね。

 

けど、人は見た目に寄らないってよく言ったものだよねえ。

あんな細くて頼りなさそうに笑う子が、変身すると凄い一人前の戦士になるんだもん。

レベルは1だけど、そんなことは関係ないよ、間違いなく強い、と思う。

 

あと、あの子は優しかった。

正直口下手? って感じはしたけど、それでも落ち込んでいる人の為に一生懸命になれる人だった。

悩みを解決してもらう以上に、アイズもそんなあの子の姿に救われていたのかもしれない。

心が強いって、ああいう人の事を言うんだろうなあ。

 

正直、アイズやレフィーヤの事を羨ましいと思う。

私も色々話したい事あるのに、特訓してるのが、一緒にいるのズルいよね。

けど、いざ目の前にいると話したい事とか全部飛んじゃうんだよね……。

 

ファンガイアっていう化物と戦っている姿を見てから、私おかしくなっちゃったのかな。

 

『お前達にも、誰にも、自分の為に誰かの人生を貶めていい権利なんてない!』

 

……私、もっと君の話聞きたいし、君の事も知りたいな。

アイズにもレフィーヤにも負けないよ。私だって強くなりたいんだからね!

 

 


 

 

アイズさんに纏わりつく不埒な人だと思っていました。

実際に会って、色々と突っかかってしまった私にも、困ったような顔で「ごめんね」と謝る顔を今でも覚えています。

なんですか、その情けない顔は。あのアイズさんが認めてるんですよ。もっと堂々としてくださいよ。

 

そんな文句ばっかり言っていた過去の私をぶっ飛ばしてやりたい。

ごめんなさい。あの話を勝手に聞いてしまって。

 

『どうしても追いつきたい人がいるんだ。自分を変えたいって。生き方に憧れた、あの人のようになりたいって思ったから頑張っただけ』

 

―――そっか、貴方も同じだったんですね。

私がアイズさんを追いかけているように、貴方にも追いつきたい人が居たから頑張った。

 

……ライバルなのは撤回しません。

どっちが先に憧れの人に追いつくかの勝負ですよ。

 

………だけど、貴方の優しさが、私の事をいつも励ましてくれているんですよ。

 

『レフィーヤは僕にはない力を持っているんだから。君の凄い所を僕に教えてほしいな』

 

いつもの、ちょっと頼りなさそうな、それでも穏やかな顔が、今では私の心の支えになっています。

ワタルさん、約束しましたからね。必ず帰るって。

 

だから、待っていてくださいね。勝手に居場所を失くしてたら、私、怒っちゃいますからね?

 

 


 

 

似ている、と思った。

精霊の血を引いている私と、ファンガイアの血を引いている彼。

 

レベル1なのにミノタウロスを倒した。成長速度とかの次元を超えた力。

そんな彼に興味を持った。どうしてそんなに強くなったの?

ギルドに話を聞きに行って、彼に直接話を聞いて、その強さを確かめたいって思った。

 

最初は困ったように笑っていた彼が、そのことを話す時だけ苦しそうな顔をするのが気になった。

そしたら、私と同じだったなんて。

 

ファンガイアの事は知っている。

人々から土地を、財を、命を奪う最悪の吸血族。

私が憎悪し、嫌悪して止まないモンスター。

 

だけど、彼は全然そんな風には見えなかったし、話を聞いた時は何の冗談を言っているんだろうと思った。

 

『僕は家族に会った事ない。だけど多分、僕を愛していたからだと思う。傍に居られないけど、だからこそ僕の事を守ろうとしてくれたんだよ』

 

……モンスターにそんな愛情があるなんて、って言った私に彼はいつものように微笑んで言った。

 

『ファンガイアは『種族』でしかないよ。人間にも神様にもいい人、悪い人がいるようにね。………少なくとも、息子の僕に無関心じゃないってのは分かるんだ。……毎日、手紙くれたからね』

 

……ああ、そっか。彼はずっと苦しい思いをしていたんだ。

私みたいにファンガイアを嫌悪する人はたくさんいる。

だからこそ、隠していたんだ。自分の存在を明かせなくて、ずっと一人でしまい込んで。

 

……私が強くなりたい理由が、もう一つ増えた日だった。

誰にも、彼の存在を否定させたくない。……ううん。絶対にさせない。

 

 


 

 

【KABUTO POWER】

【HYPER CANNON】

 

「オラァ!」

 

カブトがパーフェクトゼクターから放った光弾をアナザーダークキバは躱す。

だが背後に回り込んだベートがそれを蹴り飛ばし、自身の魔力を込めて背後に直撃させる!

 

「おごぁあああ!!!!」

「でえりやあああああああああああああああああい!!!」

 

よろけたアナザーダークキバに大双刃を豪快に振るい、強烈な一撃を何度も何度も叩き込むティオナ。

それだけにとどまらず、拳も蹴りも連続でぶつけ、加勢したイクサに繋げる。

 

「裁きの時間だよ!!」

 

『IXACALIBER RAIZ・AP』

 

イクサナックルにフエッスルを読み込ませ、胸部から過剰なまでの放熱が行われる。

その光は太陽のようなオーラとなり、背負ったイクサは太陽の代行者として罪を裁く一閃。

『イクサ・ジャッジメント』

 

「ぐげええええ!!!? へ、あ、ごばああああああ!!?」

 

更に詠唱を唱え切ったレフィーヤによる『ヒュゼレイド・ファラーリカ』による無数の炎が降り注ぎ、彼の身体を焼き尽くす。

 

「ま、まだ……まだ……」

「いいや、これで終わりだ」

「ワタルの居場所、返してもらう……!」

「ひ、ひい……!?」

 

【KABUTO POWER】

 

目覚めよ(テンペスト)―――」

 

全てを灰燼に帰す赤い光を纏うパーフェクトゼクターと、小さな竜巻と言っても差し支えない風を纏うデスペレート。

二つの刃に恐れをなしたアナザーダークキバは今更ながらに逃亡を試みるがしかし、もう遅い。

 

「ハァッ!」

【HYPER BLADE】

 

「リル・ラファーガ!」

 

「ウギャアアアアアアアアアアアア!!!!?」

 

当然、アナザーライダーはそのライダーの力で無ければ撃破は出来ない。

だが精神・肉体共に完全に折られた転生者はもはや立ち上がる事も出来ず、倒れ伏した。

 

「……あとは、過去か……頑張れ、キバ」

 

 


 

 

「これは、ランシエの分ッ!!!」

『う、吹っ飛べ!』

「ガッ、ッ、ぐへ!?」

 

ドッガハンマーを装備したキバが怒りの猛攻でアナザーキバをボッコボコにし、その顔面をドッガハンマーで思いっきりぶん殴る。

 

「へぶぅ!?」

「これは、シーラの分!!!」

『泣いて謝っても許さない!』

 

吹っ飛んだアナザーキバに対し、すぐさまバッシャーマグナムに持ち替えて無数の銃撃を叩き込む。

チャージするまで絶え間ない連続撃ちはアナザーキバをハチの巣にする勢いだ。

 

「そして、これがフェリの分!!!」

『さっきまでのお返しよ!』

「ぎ、ぎあああああああ!!!!?」

「こ、こわぁ……」

 

そしてガルルセイバーによる高速の滅多切り。

普段怒らないワタルを怒らせたらどうなるか、目の前のアナザーキバは身を以て証明してくれた。

思わずアレクセイが素の口調で引くほどである。

 

「ワタル! そろそろ限界が近い!」

「うん、決めよう! アレクセイさん! 皆!」

「ああ。いいだろう、ビッグクランチの時だ!」

 

『ギガンティックギンガ!』

 

ギンガが放った波動が満身創痍のアナザーキバを吹っ飛ばし、完全にダウンさせる。

それに容赦なく、二人は追撃を行う為、それぞれの必殺技を発動させる!

 

「ウェイクアップ!」

『ストライク・ザ・プラネットナイン!』

 

「「はああああああああああ!!!!」」

「ぐぎゃあああああああアアアアアアアアアアアア!!!!?」

 

9つの天体を一列に並べて貫通するギンガの必殺キックと、3体のアームズモンスターの魔力を束ね、更に威力を増したキバの「ダークネスムーンブレイク」というダブルライダーキックがアナザーキバに直撃。

アナザーキバは大爆発し、その際生じた凄まじい閃光がキバを、そして世界を包み込んだ―――。

 

 

 


 

 

 

「う、うわあああああああ!!!?」

 

ある日のダンジョン。そこに潜っていた新米冒険者の少年はミノタウロスに襲われていた。

 

「チッ! あのガキ素人か!?」

「フェリ! 加速するよ!」

『分かったわ主様!!』

「ガルル・バイト!」

 

その剛腕が少年を潰そうとした瞬間、駆け付けた青眼の「キバ」がミノタウロスを斬り刻む。

その際盛大に飛び散った血飛沫が少年にぶっかかり、顔をトマトのように真っ赤に染めた。

 

「………」

「ふう、危なかった……大丈夫かい?」

「………う」

「………う?」

「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!?」

 

少年、脱兎が如き勢いで逃げ出した。

 

「………ええー」

「は、はは、ハハハッ!! おいおい! お前助けたガキに逃げられてんじゃねえか!! まあそのおっかねえ面じゃ無理ねえよなあ!!」

「む……ねえキバット、フェリ、そんなに怖い?」

『目つきは悪いと思うわ』

「その良さが分からねえ奴はほっときゃいいんだよ~」

 

ええ~……と切なそうにため息を吐くキバであった。

 

「………(けど、良かった。君も此処まで来れたんだね……ベル)」

 

彼の名はワタル・フォルテ。

()()()()()()()()()()()()()一級冒険者である。

 

 


 

 

401:キバってオラトリア

で、僕が生まれたってわけ

 

402:ΑGITΩ@現在63階層

噓おっしゃい

 

403:時空管理局執務官555

分かるように説明しろ

 

404:ゲイムギョウカイのマゼンタマイティ

産業

 

405:キバってオラトリア

アナザーキバを倒して気付いたら数年前に戻ってた。

ベル君の居場所を奪うわけにはいかないのでヘスティア・ファミリアには入れない。

心機一転ロキ・ファミリアに加入した

 

406:ストライク・Ω・アマゾン

本当にそれだけですか……?

 

407:キバってオラトリア

うん、本当だけど……?

 

408:学園都市のビルド

いーや、まだ隠してることあるよな?

 

409:テラの運命を変えられるのはただ一人、俺だ!

ほーらキリキリ吐けー!

 

410:キバってオラトリア

いやいや本当にそれだけですって! 本当に―――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――ワタル?

 

――――――……えっ……アイズ?

 

――――――……やっと見つけた。待ってたんだよ?

 

――――――え……もしかして、覚えてるの? どうして……

 

――――――約束、したでしょ? また会おうって。

 

――――――ほら、レフィーヤも、ティオナも、ベートさんも待ってるよ。行こう?

 

――――――………うん。そうだね……ありがとう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全くもう、結構な無茶するねえ」

 

迷宮都市オラリオを見下ろす、トイカメラを持った一人の青年の後ろに現れた、ローブを羽織った青年は呆れたように声を掛けた。

 

「お前ほどじゃないさ。ジオウ―――夏目ソウゴ」

「いやあ、けど司は俺とは違うじゃん? 結構賭けだったでしょ?」

「まあな。だから万全を期した。特異点である電王に元の世界を記録させ、ハイパーゼクターを通じてカブトで次元を繋いだ。後はアイツの事を覚えていた繋がりの深い奴に思い出させるだけだ」

「繋がりがあっても、思い出せなかったらどうするの?」

「そんなことは無い。俺は世界の破壊者だからな

 

――――――仮面ライダーが幸せにならねえ世界を壊したにすぎねえよ」




仮面ライダーギンガ
オリジナル能力としてサンプリングした惑星―――ギンガは原神世界に居るので属性を用いた攻撃を8つまで記録できる。
水星→水
金星→雷
地球→命
火星→火
木星→木
土星→土
天王星→風
海王星→氷
アナザーキバの天敵かつウォズの最強フォームの元なだけあって大暴れ。味方だと頼もしい。


Re:新たに始まるキバってダンまち
ディケイドニキの尽力で辛うじて繋がりを保つ事が出来た。
歴史が変わったのはベル君が本編で関わる事柄のみなのでメグミやアームズモンスターは変わらなかった。
本来ならアイズ達の記憶も失われるはずだったのだが、ディケイド曰く「想いが起こした奇跡は必然だ」とのこと。
これからはロキ・ファミリアの一員として頑張っていく。

なお、ベル君はこの後、エイナさんに「仮面ライダーキバの事を教えてください!!」と頼み込んだ模様。
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