ぷよぷよテトリス2 ~ シュルッツの冒険者達 作:アヤ・ノア
そんなわけで、これを投稿しました。
アルカディアと箱の世界が再び混ざろうとした。
そのため、アリア、レイリー、ジルヴァの三人は冒険者として、異変解決をする事にした。
「……でも、まずはどこに行くのだ?」
「プリンプ魔導学校に行こう。そこなら有力な情報があるかもしれないからな」
「そうですね!」
まずはプリンプ魔導学校に行く事になった三人。
果たして、待ち受けているのは何なのか。
「困ったわね……」
「うん、こうも続くとね~」
その頃、プリンプ魔導学校では、
薄紫の髪に眼鏡をかけた女性が顎に手を当てて困った顔をしていた。
彼女の隣にいるクロスボウを持った男性も、いつもと違って深刻な表情をしていた。
この二人の人物はアコール先生とルゥ先生、プリンプ魔導学校の教師である。
「アコール先生にルゥ先生じゃないですか。
一体、どうしたんですか?」
アリア、レイリー、ジルヴァがプリンプ魔導学校の校門に行くと、
アコール先生とルゥ先生が待っていた。
何やら困った事が起きているようだ。
「アリアさん、レイリーさん、ジルヴァさん、貴女達は冒険者ですよね?」
「ええ、そうですが……」
「実は、貴女達に頼みたい事があるのです。ルゥ、お願いします」
「うん」
ルゥ先生はアリア達に情報を話した。
「この学校の生徒が行方不明になっているんだ~。
探そうにも、ぼく達は教師だから動けないんだ~」
「そこで、貴女達冒険者にお願いしたんですよ。冒険者は自由に動けるらしいですからね」
「……それで、異変と何か関係はあるんですか?」
「四角いブロックが降ってからしばらくして、生徒達が行方不明になりました」
「!」
どうやら、魔導学校の生徒が行方不明になったのはテトリミノが降ってきた時かららしい。
有力な情報を聞いたレイリーは、冒険者セットから紙とペンを取り出し記入する。
「それで、生徒はどこに行ったのだ?」
「多分、ナーエの森に行ったと思います」
ナーエの森にはよく生徒が行く事はあるが、それで行方不明になる事はあるのだろうか。
疑問に思うアリア達だが、放っておくわけにはいかない。
「分かったのだ、わたし達が生徒を探すのだ」
「お願いしますね、冒険者さん。先生達はここで待っていますよ」
「必ず無事で帰ってくるんだよ~」
「朗報を期待してくださいね」
「……みんな、この異変を必ず解決するぞ!!」
そう言って、アリア、レイリー、ジルヴァは、
行方不明の生徒を探すため、ナーエの森に行く道を歩いていった。
三人を笑顔で見送っていく中、アコール先生は何かに気づく素振りを見せた。
ルゥ先生は、それに気づいていなかった。
「ぷよぷよ~~~」
ナーエの森に行こうとしたその時、凶暴化した緑ぷよが不意打ちをしてきた。
「わっ、わっ、わっ!」
三体の緑ぷよがレイリーに近付き、体当たりする。
レイリーは身軽な動きで攻撃をかわして、アイソレーションで反撃するが、
弾力溢れる身体なので大したダメージにはならなかった。
「ファイアーシュート!」
「ぷよよよ~~~」
アリアは距離を取った後、呪文を唱えて炎の精霊フェーゴを召喚し、
フェーゴが炎の弾丸を放ってぷよを倒した。
「食らえ!」
「ぷよぷよ~」
ジルヴァは弓の弦を引いた後、ぷよに向かって矢を放つが当たらなかった。
「くそっ、こいつには刺突攻撃がよく効くのに……」
「うわぁっ!」
ぷよが体当たりを仕掛けてレイリーを攻撃。
何とかかわそうとするが、動きが速くなっておりギリギリで命中してしまう。
「クリケット!」
「ファイアーシュート!」
「うよよよぉ~」
レイリーは小剣を構えて、舞うようにぷよを切り刻む。
アリアが召喚した炎の精霊が火炎弾を放つと、ぷよは星になって消えた。
「食らえ!」
「ぷよっ!」
「くっ!」
ジルヴァはぷよに矢を放ったが、ぷよはギリギリで彼の攻撃をかわし、体当たりした。
「えぇーい、大人しくするのだ! バタフライ!」
「三度目の正直だ!」
レイリーは小剣でぷよを高く持ち上げる。
そして、ジルヴァが矢でとどめを刺し、凶暴化したぷよを全て撃退した。
「はぁ、はぁ……」
「不意打ちに気づかなかったなんて、冒険者として失格なのだ」
「大丈夫ですよ、レイリー。次があります。もう少し冷静になればいいですから」
アリアがレイリーを笑顔で元気づける。
「あ、ありがとうなのだ、アリア! よし、生徒がどこにいるか探すのだ!」
レイリーは生徒の足跡を探していた。
アリアに言われた通り、冷静に足跡を探している。
「見つけたのだ。こっちなのだ」
どうやら、無事に生徒の足跡を見つけたようだ。
アリアとジルヴァは、レイリーが見つけた足跡を辿っていく。
しばらくすると足跡は消えていたが、三人はナーエの森に到着した。
「先生の言う通り、生徒はここで行方不明になったようです」
「……でも、おにおんが見張りにいるのだ」
おにおんが見張っているので、迂闊に近づく事はできない。
何とか忍び寄っておにおんをばたんきゅ~できればいいのだが……。
「……わたしに、任せるのだ」
レイリーはこっそりとおにおんに忍び寄り、おにおんをばたんきゅ~させようとした。
だが、彼女がおにおんの近くに近付いた瞬間、ガサッ、という草の音を鳴らしてしまう。
「オニ、オーン!」
それに気づいたおにおんが、棍棒を構えて襲い掛かってきた。
おにおんに見つかってしまった。
「しまった!」
レイリーは慌てて小剣を持って身構える。
アリアは杖、ジルヴァは弓を構える。
「レイリー、私達がフォローしますよ!」
「失敗した分は必ず取り戻す!」
「た、助かるのだ~~~!!」
「オーン……」
「す、すまなかったのだ」
何とかおにおんをばたんきゅ~させた後、三人はナーエの森に入った。
ナーエの森は何故かは薄暗く、かつ生暖かい。
入口から向かって右には雑草があり、入口から見て正面の、つまり奥には道が二つある。
「まずは、どちらに行けばいいか調べましょう」
「わたしが調べるのだ。ふんふんふんふん……」
レイリーはシルヴァン族*1なので、森に詳しい。
彼女が森を探索していると、突然、何かを見て吐きそうになった。
「うぇ……」
「どうしましたか、レイリー?」
「こ、これ……」
レイリーが赤い液体を指差すと、アリアは驚いた。
「……! 血じゃないですか!」
それは、平和なプリンプタウンに似つかわしくない「血」だった。
血はまだ温かく、左の道に点々と続いている。
「何という事でしょう……ここで激しい戦いが行われていたなんて」
「生徒の身に何かあったかもしれないのだ」
「二人とも、急いで追いかけるぞ」
「はい!」
ナーエの森で戦いが行われていたとなると、なおさらゆっくりしてはいられない。
アリア、レイリー、ジルヴァは急いで左に向かう。
「ここ……また、違う場所に……」
左の通路を抜けると、別の場所に繋がっている通路が発見できる。
レイリーが調べてみると、血が点々と奥の通路に繋がっていた。
だんだん血の量が増えていて、レイリーは不快な気分になる。
「う……耐えられないのだ……」
「レイリー、少し休んでください。えっと……」
アリアはレイリーを休ませた後、奥の通路に聞き耳を立てる。
「うぅ、どうしても勝負をしないといけないんです」
奥の通路から、少女の声が聞こえる。
その声は、アリア達には聞き覚えがあった。
「リデルさん……!」
彼女は望んで勝負をしているわけではない。
三人はリデルを助けるべく、通路を抜けた。
すると、冒険者達に背を向けたおにおん達が何かを囲んでいる様子が見えた。
「助けてください!」
リデルの服は、泥と血で汚れてしまっている。
おにおんの目はつり上がっていて、リデルを一方的に攻撃していた。
こんな事は絶対にありえなかった。
「よくもリデルを! 許さないのだ!」
それに怒りを覚えたレイリーは小剣を抜き、操られたおにおんに先端を突きつけた。
アリアとジルヴァも、レイリーに続いて戦闘態勢を取る。
「うっ……ううっ……うあぁぁぁぁぁぁぁ!」
アリア達は操られたおにおんとリデルと戦った。
「ファイアーシュート!」
「せいやっ!」
アリアは炎の精霊フェーゴを召喚し、火炎弾でおにおんを燃やす。
ジルヴァはおにおんの急所を矢で射抜き、一撃でばたんきゅ~させた。
「リデルさん、落ち着いてください! ウィンドカッター!」
「ヴェント!」
アリアとリデルは互いに風を放出し、打ち消す。
「アイソレーション!」
「ウラガーノ!」
「痛いっ!」
レイリーは高く飛び上がってリデルに斬りかかるが、
かわされて暴風を起こす魔法で反撃を受ける。
「はぁっ!」
ジルヴァはおにおんに狙いを定めて、矢を放つ。
おにおんが接近してジルヴァを殴ろうとするが、ジルヴァはギリギリで攻撃をかわした。
「無理はするな、ヒーリング!」
ジルヴァは傷ついたレイリーに回復魔法をかける。
「やめるのだ、リデル!」
「勝負はやめません……! ヴェント!」
「あうっ! グランストーン!」
リデルはレイリーの攻撃をかわして、風の刃を飛ばしてアリアを吹き飛ばす。
だがアリアは衝撃を利用して杖を銃のように構え、
おにおんに大地の弾を放ち、ばたんきゅ~させた。
これで残るはリデルのみとなった。
「リデルは、勝負の何が楽しいのだ?」
「勝負をする事が、楽しいんです。わたしの邪魔をしないでください。
ティ・ティ・ティフォーネ!」
操られたリデルは、勝負そのものを楽しいと称している。
レイリーの言葉は、耳に入っていなかった。
「このわからずや! バ・バ・バタフライ!」
レイリーは高速でリデルを切り刻む。
リデルが怯んでいる間に、アリアは地の精霊グランを召喚して突撃させ、
ジルヴァは回復魔法でアリアの傷を癒す。
「楽しい勝負を楽しみたいんです。トゥオーノ!」
「何するのだ!」
「グランディナーレ!」
リデルは雷を落とし、レイリーを攻撃する。
レイリーは怯んだために次の攻撃ができず、雹を降らせる魔法で追い打ちを受ける。
「うぅ、身体が寒いのだ……」
「無理はしないでくださいね、私達がリデルさんを止めますから」
「あ、ありがとうなのだ……」
頼もしい仲間の姿を見たレイリーは一安心した。
「俺はお前の回復に専念する、アリアとレイリーはリデルを正気に戻せ!」
「はい!」
ジルヴァが回復魔法を唱えている中、アリアとレイリーは操られたリデルを攻撃した。
ダメージはリデルを殺さないギリギリだ。
「フェーゴボム!」
「アルコバレーノ!」
アリアが放った炎の弾丸と、リデルが放った光線がぶつかり爆発する。
ジルヴァは凍傷状態のレイリーに回復魔法をかけ続けている。
だが、三人の魔力は尽きようとしていた。
すると、凍傷から回復したレイリーはリデルの身体を掴み、小剣に魔力を込める。
「……レイ、リー……!?」
「ここまでやってきたアリアとジルヴァの行動を、わたしは絶対に無駄にしないのだ……!」
「な、何ですか……!」
「元に戻るのだ! リデル!!」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
魔力を込めたレイリーの小剣が、リデルを貫く。
リデルの身体は震えるが、しばらくして、その場にばたりと倒れるのだった。
「お疲れ様です……みんな」
アリアは仲間達に優しくそう言いかけるのだった。
某ぷよテト小説でもあったのですが、これくらい激しいバトルじゃないと、
私は今のぷよぷよに満足できないのです。
あ……それは魔導物語でしたか。
そんなわけで、次回もまた、生徒を救出します。