ぷよぷよテトリス2 ~ シュルッツの冒険者達   作:アヤ・ノア

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閑話休題です。
こういうのもあっていいかな、と思って書きました。


19 ~ これまでのまとめ

 アミティ、アルル、アリアの三人は、

 これまでの情報をまとめるため、ふれあい広場にやってきた。

「りんご~~~! ティ~~~!」

「あっ、みんないる!」

 ふれあい広場には彼女達だけでなく、りんご、アコール先生、ローザッテ、ティ、オーもいる。

「アミティ! アルル! アリア!」

「あのねっ、あのねっ、大変だったんだよー! みんなが無理矢理ぷよ勝負をさせられて……」

「ボクのところも、多分、同じ事が起こっていたよ。気合で跳ね除けた人が多かったけどね」

「それ以外にも、魔物が暴れ回っていましたね」

 アミティ達はりんごに事情を説明する。

 マールの力によって無理矢理勝負をしていて、しきりに「楽しい」を連呼していた事。

 大人しいはずの魔物が凶暴になっていた事。

 これらを正確に、りんごに伝えた。

「りんごさん、そっちは何か分かりましたか?」

「その前に、みんなの情報を整理する必要があるな」

「そうでしたね……」

「コホン、それでは……報告する!」

 

 ティによれば、以下の事が分かったらしい。

 ・マールの力は、他人の闘争本能を刺激する

 ・これにより、大人しい者も凶暴になる

 ・今のマールは何者かによって利用されている

 

「……なるほど、そういう事だったんだね」

「そんなぁ……」

「私達を騙して、皆に無理矢理勝負させて、マールさんは一体何が目的でしょうか」

 彼女の目的は、まだはっきりと分かっていない。

 だが、放っておけば、世界がもっと混乱してしまう事は明らかだ。

「ところで、ボク達はサタンを探してここに来たんだけど……」

 アルルがそう呟くと、彼女の目の前に突然、男がテレポートで姿を現した。

「はーっはっはっはっは!」

「あ、いた」

「ぐ、ぐぐ」

 長い角に、尖った耳、緑の長髪に赤いマントと服。

 間違いなく、傍迷惑魔王・サタンだ。

「ア~ルル~、カーバンクルちゃ~ん♪ 困った時に颯爽と現れる闇の貴公子、満を持して!

 サタン様が登場だ~♪ カーバンクルちゃ~ん♪」

「ファイヤー」

 サタンはカーバンクルに抱き着こうとするが、アルルがファイヤーで跳ね飛ばした。

「悪いけど、そういうのはいいから。

 サタン、その時空のバグ……マールって子について知ってるんでしょ?」

「ああ」

「教えて?」

 アルルはサタンに、マールの詳細を聞こうとした。

 だが、サタンは首を横に振った。

「ふ……。時空のバグは何も知らない」

「え?」

 アルルは状況が理解できず、?マークを浮かべる。

「この世界のルール、『楽しい』『正しい』を忠実に守ろうとしているだけだ」

「な、何の話……」

「サタン様の言う通りですよ、アルルさん」

 そう言って姿を現したのは、アコール先生とローザッテ。

 二人はプリンプとプワープの賢者であり、マールの正体を正しく把握していた。

「マールさんは確かに世界を混乱させた加害者ですが、被害者でもあるのです」

「楽しさを象徴するマールさんの後ろには、正しさを象徴する何者かがいます」

「どういう……事?」

「先を急がないでください。やがて出会います」

「だから、皆さんで焦らず行きましょう」

 アコール先生とローザッテはニコニコと微笑む。

 だが、この微笑みが、ただものではない事をティとアリアは理解していた。

「アルル、今のままでは最悪の結末を迎えるだろう」

「ええっ!?」

「このサタン様が味方をすれば話は違うが! さあ、アルル! このサタン様の協力を仰げ!

 もっと、もっと、私を熱く欲しがるのだ! はーっはっはっはっは!」

「……頭痛が……」

「ぐぐぐぐ……」

 サタンは最悪の結末を予測していた。

 だが、アルルは正直、サタンを信用できなかった。

 まぁ、これがいつもの彼なのかもしれないが、

 やはり長年の付き合いからか、どうしても距離を取ってしまう。

「もうっ、こんな時なのにふざけちゃって」

「こんな時だからこそ、サタン様はふざけていると思うんですよ。

 悲しい態度だと、心まで沈んでしまいますからね。サタン様はそれを分かってるんですよね?」

「あ、ああ……」

 アコール先生は微笑みながらサタンにそう言った。

 10万年以上生きていて魔力も凄まじいサタンも、この時ばかりは逆らってはいけないと感じた。

『(アコールに逆らうと後が怖いニャリ)』

「うふふ……」

(これがアコール先生の性格なのか……)

(ピピピ……)

 常に微笑みを浮かべるアコール先生は、それ故に何を考えているか分からない。

 ティとオーも、アコール先生にたじろいでいた。

 

「あのあのっ、そ、そろそろ、その子の居場所を教えてほしいな~って……」

 アミティはマールの居場所を聞き出そうとした。

「ふむ、いいだろう。時空の旅人、準備はいいか?」

「ばっちりだよ、おじさま、先生、魔法使い!」

 そう言って姿を現したのは、エコロだった。

 どうやら、マールをおびき寄せるための罠を、あらかじめエコロが仕掛けておいたようだ。

 そして、見事に罠にかかったマールを、エコロが連れてきたというわけだ。

「というわけで、捕まえてきたよ~」

「「「「「あーーーー!!!」」」」」

 エコロが連れてきたマールは、アルル達の前に姿を現した。

 マールは不穏なオーラを纏っていて、目が虚ろだ。

「酷いですよぉ……。私をみんなでいじめるんですかぁ?」

「えっ、そっ、そう言われると……」

「あなたを放っておくわけにはいきませんからね」

「今すぐキミがこんな事をやめてくれれば、そうはならないよ!」

 たじろぐアミティに対し、アルルとアリアは毅然とした態度だった。

 だが、マールは首を横に振っている。

「それはできない相談です……ねぇ♪」

「なら、力ずくでもお前を捕まえる!」

 そう言ってティはマールに飛びかかり、彼女に組み付こうとしたが、

 時既に遅く、マールはテレポートで姿を消した。

 

「くそっ……逃げられたか」

「追うのだ、アルル」

「頑張って、りんごちゃん!」

「アミティさん、必ず彼女を捕まえてくださいね」

「これ以上の混乱は、阻止したいですからね」

 アルル達は急いでマールを追いかけていき、ラフィーナ達も後を追っていった。

 

「ここを逃したら、多少厄介な事になるだろう……」

「絶対に、マールさんを救ってくださいね」




アコール先生とローザッテは、あまりアミティ達に干渉しません。
あくまでこの二人は賢者、助言役ですからね。
次回はみんなでマールを追いかけます。
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