ぷよぷよテトリス2 ~ シュルッツの冒険者達   作:アヤ・ノア

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本日はぷよの日ですよー。
というわけでマールを追いかけていきます。


20 ~ 楽しいとは何なのか

 アルル、アミティ、りんご、アリア、ティの五人は世界を混乱させたマールを追いかけていた。

 特に、アリアは自分達を騙したマールに対する怒りが一層強かった。

 そして、ついに五人はマールを追い詰めた。

 

「これ以上の悪事は、許しませんよ。私達を騙した事も、魔物を凶暴にした事も」

「困りましたぁ……。私はまだまだ『楽しく』なってほしいだけなのにぃ♪」

 アリアの鋭い声にも関わらず、マールはへらへらとしている。

「意地悪されて邪魔されてますぅ……♪」

「いいい、意地悪してるわけじゃ!」

「アミティさん、騙されてはいけません! いい加減に反省すればいいのに……」

 アリアはアミティと違い、敵に対しては容赦ない。

 たとえ利用されているとしても、まずは反省させるのが彼女のやり方だからだ。

 その証拠にアリアはまだ杖をマールに向けている。

「でも~、あの~、やっぱり~……」

「キミがどんっなに悪気がなかろうとも、ボク達はキミを倒す! 仲直りならその後だ!」

「恐らく、正義は我にあり! 遠慮はなしでいかせていただきます!」

 アルルとりんごも、マールに強い敵意を向ける。

 以前に誰かが裏切った際も、先に問い詰めたのはアルルとりんごなのだ。

「怖いですねぇ……。逃ーげちゃおっと♪」

「逃がしません、ミスティバインド!」

 アリアは水の精霊ミスティを召喚し、逃げようとしたマールを水の縄で拘束する。

「きゃっ! 何するんですか!」

「逃げるつもりのようですが、そうはいきませんよ。マールさん、覚悟してください!」

 アリアが精霊を召喚しようとすると、マールの両手が眩く光り出した。

「あなたって結構乱暴なんですねぇ……。それじゃあ、私も乱暴にいきますよぉ!」

「きゃっ!」

 そして、周囲が眩く光ると、風景が一変した。

 

「っ、ここは……」

 気が付くと、アリアは奇妙な森の中にいた。

 周りには、アルルも、アミティも、りんごも、ティも、そしてマールもいない。

 木々はちかちかと光っており、暗さは全くと言っていいほど感じられない。

「確か、私がマールさんを捕まえようとして、マールさんが光って……」

 いきなり風景が変わったため、アリアの周りにいた精霊が狼狽えている。

「グラン、ミスティ、フェーゴ、エア、ルフィーネ、大丈夫ですか? あの、あの、その……」

 アリアは言葉や態度により、何とか精霊を落ち着かせた。

「困りましたね……私と精霊以外に、誰もいないなんて……」

「そんな事はないのだ」

「!」

 アリアが辺りを見渡していると、後ろから声が聞こえてきた。

 聞き覚えのある声だったが、アリアは念のため身構えた。

「誰で……って、レイリーにジルヴァ!?」

 そこにいたのは、同じ冒険者のレイリーとジルヴァだった。

「二人とも、どうしたんですか」

「いきなり光ったと思ったら、こんな場所に飛ばされてしまったのだ」

「同じく」

 どうやら、レイリーとジルヴァもアリアと同じように巻き込まれてしまったらしい。

「そんな……捕まりたくないからといって、こんな事をするなんて……」

 困惑するアリア、レイリー、ジルヴァ。

 しかし同時に、三人の中に怒りの感情も湧き出る。

「……早く、ここを脱出しましょう」

「そうだな」

 

 アリア、レイリー、ジルヴァは、光の森の中を歩いていった。

 周りに魔物はおらず、ただ森の中を歩く。

 しばらく歩くと、目の前にマールが現れた。

 だが、その存在はどこか不確かであり、まるで幻影のようだった。

 しかも、何故か恐ろしい雰囲気ではなかった。

「あなたは、楽しいという気持ちが分かりますか?」

「分かりますよ……でも、こんな事をして、本当に楽しいと思うんですか?」

 アリアは優しくマールに話しかける。

「楽しいです、楽しいです。楽しいですが……」

 マールは混乱しながら頭を抱える。

 彼女はしきりに「楽しい」を連呼していて、レイリーとジルヴァは頭を捻る。

「楽しいって何ですか? 勝負を強行する事が、本当に楽しいんですか?」

「魔物をけしかけるなんて……本当に、きみは楽しいのだ?」

「楽しいは人それぞれだ。他人にそれを押し付けるなど、決して楽しくない行動だ!」

 アリア、レイリー、ジルヴァは、必死にマールを追い詰めていく。

 五体の精霊も、三人の周りを回って応援していた。

「それが正し……あっ!!」

 マールはうっかり「楽しい」以外の言葉を言った。

 とうとう彼女の本性が出てきた。

「正しい……それがあなたの考えですね。あなたは今のあなたではない……。

 大人しく、去りなさい!!」

きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!

 アリアが杖を向けると、虹色の光が放たれる。

 光がマールに命中すると、マールはそれに包まれ、跡形もなく消え去った。

 マールが消えると同時に、辺りの風景が元に戻る。

 気が付くと、アリア、レイリー、ジルヴァは元の公園に戻っていた。

 

「私達……戻ってこれたんですか……?」

「ああ、そうみたいだな……」

 三人はもう一度、辺りを見渡す。

 あの森は、マールが作り出した幻影の世界だったのだろう。

 そこから脱出したため、もうマールはいるはずなのだが、

 何故か、この公園にはアリア達を除いて誰もいなかった。

「そ、そんな……みんながマールさんの作った世界に閉じ込められちゃうなんて……」

 アリアの目から、涙がこぼれた。

 自分が良かれと思ってした行動で、皆を危機に陥れてしまった。

 あの時に魔法を使っていなければ、マールはただ逃げるだけで済んだというのに。

「私はマールさんを逃がしたくなかった。どうしても捕まえたかった。

 なのに、こんな事になるなんて……!」

「……確かにアレはアリアのせいだったのだ。

 でも、アリアがやろうとしてた事は間違いではなかったのだ」

「人間は何度も間違えるけど、そのたびに成長していくのも人間だ。

 しかも、お前はまだ14歳だし、俺達仲間がいる。だから、泣くんじゃない」

 レイリーとジルヴァは、アリアを慰めた。

 もし誰かが失敗しても、フォローしてくれる。

 いざという時は、一丸となって脅威と戦う。

 仲間とは、そんな大切な存在なのだ。

「ぐすっ……そうでしたね、レイリー、ジルヴァ。

 ……よし! 皆さんを信じて、私達はここで待ちましょう!」

「おうっ!」

「なのだ!」




パソコンの画面がちらつきすぎてイライラしています。
次回はりんごのターンです。
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