ぷよぷよテトリス2 ~ シュルッツの冒険者達 作:アヤ・ノア
例によって原作と違うところがあるのでご了承ください。
「ここは……どこですか!?」
気が付くと、りんごは洞窟の中にいた。
先程までは公園にいたはずなのに、別の場所に飛ばされるなんて、あり得なかった。
しかも、洞窟の中は明かりがたくさんある。
はっきり言って非科学的だが、そもそも魔法も非科学的なものなので、
りんごはもう気にしなかった。
「りんごちゃ~ん!」
「あんどうりんご君!」
「その声は、まぐろ君にりすせんぱい!」
洞窟の中から、まぐろとりすくませんぱいの声が聞こえてきた。
二人がりんごのところにやってくる。
「協力を頼みます!」
「オッケー、把握★
女の子を追い詰める事はしたくないけど、まあ、流石に詰めるしかない……よね★」
「あのお嬢さんはちょっと、よろしくないね。どどどどどどど」
マールはこの世界を滅茶苦茶にした張本人だ。
何があっても、彼女を捕まえて、懲らしめなければならない。
流石のりすくませんぱいも、怒りを隠せなかった。
「イエス! それじゃあ、頼みますよ」
「うむ」
「うん★」
「りんごちゃーん、僕は?」
まぐろとりすくませんぱいがりんごと協力する事を選ぶと、どこからかエコロがやって来た。
「適当に空気読んで振る舞って!」
「僕に期待してないって事?」
「期待するに足りる要素がないんだよなあ」
「ひっどーい!」
エコロはトラブルばかり起こしているため、りんごは彼を全く信用していなかった。
だが、このまま放っておいてはエコロが可哀想だと思ったりんごは戦力としては見る事にした。
「ていうか、味方してくれるでしょ? それだけは分かる」
「うん、それしかないよね~」
「では、足並みが揃ったところでそろそろ行きますよ!」
「行こうか★」
「よろしい」
「わーわー!」
りんご、まぐろ、りすくませんぱい、エコロは、洞窟の中を歩いていった。
明かりがあったため、魔法で明るくする必要はなかった。
「マールさんって、光の力を操れたんですね」
「だから、こんな明るい洞窟を作れたんだね★」
「ふむふむ、興味深い」
りすくませんぱいは洞窟の中をじっくりと調査していた。
彼は元々科学部に所属していたため、奇妙なものを見ると調査したくなるのだ。
「魔物の気配は……なさそうですね」
この洞窟の中には魔物はいないようだ。
安全と言えば安全だが、それが逆に不気味だった。
「時空のバグ子……じゃなくてマールはどこに……」
りんご達は洞窟の中を進んでいく。
エコロはきょろきょろと辺りを見渡し、りすくませんぱいはあちこちに目を付けている。
周りの様子は不確かで、本当の洞窟のようには見えなかった。
「この洞窟、本物の洞窟なんでしょうか」
「さぁね★ ボクには分からないな★」
なんでもできるまぐろでも、この世界が何なのかは分からないらしい。
そして、数分後、四人はマールの姿を発見した。
だが、何やらマールは困った様子だった。
「あ……あなたは……。私を……助けてくれるんですか……?」
「私を助けてくれるって、どういう事ですか?」
「そんなのどうでもいいでしょ! 早くこの子をやっつけてよね!」
今はマールの事情など、知る由もない。
すぐに彼女を倒して、この世界から脱出しなければならない。
「そ、そうでしたね! 世界のバグなそこの女子……勝負です!」
「そんなに私を止めたいんですかぁ?」
「当たり前です! 世界を元に戻すためですから!」
「じゃあ、これ、見破れますかぁ?」
マールは光を操って自分の分身を作った。
「光の屈折を利用したものですか! でも、はっきりと姿が見えるような……」
「多分、マールの力だろうね★」
「つまり実体があって攻撃が届くという意味でもあるようだ、アイラブユー」
りすくませんぱいは呪文を唱え、炎の渦を繰り出して分身を攻撃する。
すると、分身の姿がさらに二体に分かれ、りすくませんぱいを連続で攻撃する。
「む、むむむむ」
「私の分身の一部は、攻撃すると増えますよぉ?」
「だから勝てませんよぉ?」
「くっ……だったらまずは他の分身から攻撃します! ネオスペル、サ・サイン!」
りんごは増幅呪文を唱え、雷を落としてマールの分身を攻撃する。
マールは光を操って分身をもう一体作り出す。
「攻撃すると増えるなら、大きな威力の技を叩き込めばいい! ジュテーム!」
りすくませんぱいはどこかからフラスコを取り出しそれを分身の前に置き、爆発させる。
その威力は高く、分身の体力を大きく減らしたが、まだ分身は消えていないようだ。
「おっと、危ないなぁ★ 隼返し★」
まぐろは剣玉を巧みに操り、マールの分身の攻撃を受け流して反撃する。
「コサイン!」
「アロハアウイアオエ!」
りんごが電撃でマールの分身を痺れさせた後、
りすくませんぱいがフラスコを投げまくって無数の爆発を起こし、マールの分身を消し去った。
「よくもやりましたね! 光の力よ、アニュラス!」
「むっ」
「うわぁぁっ!」
マールの分身は光速でりすくませんぱいに近付き、
光によってまぐろとりすくませんぱいを攻撃する。
何故か四角い光も混ざっていたが、りんご達は気付いていなかった。
「稲妻落とし!」
「サイン!」
まぐろの雷を纏った剣玉がマールの分身に命中し、さらにりんごが電撃で追撃する。
「電圧がさらに増しましたね」
「痺れちゃうよね~。でも、もっと痺れたらいいよね~」
「あっ、エコロ!」
いきなりエコロが乱入してきて驚くりんご。
「何しに来たんですか? 足を引っ張ったらタダじゃおきませんよ」
「僕がそんなヘマをするわけないじゃん。もっと痺れさせるよ、スウィンドル!」
エコロの手からギザギザした電気が飛び、
それが広範囲に広がってマールの分身を一網打尽にし、さらに分身が一体消滅した。
「やるじゃない!」
「ふふ~ん、参ったか~」
正直、エコロは役立たずかと思ったが、魔法はかなり強力だった。
置き去りにしなくてよかった、とりんごは思った。
「ふぅ……」
りすくませんぱいは薬を飲んで体力を回復する。
「私を傷つけたのなら、愛で対抗しよう! ティ・ティ・ティ・アーモ!」
「きゃぁぁぁっ!」
りすくませんぱいのフラスコから強力な光が放たれマールの分身の身体を焼く。
「りんごちゃん、分身の弱点はそこだよ!」
「見つけました! タンジェント!」
まぐろが指差した場所に、りんごは強烈な電撃を放つ。
そこがマールの分身の弱点だったようで、マールの分身に大ダメージを与えた。
「溢れる愛の力よ……アイシテール!!」
りすくませんぱいは愛の力を爆発力に変え、大爆発でマールの分身を一掃する。
残っているのはマールのみとなった。
「後は貴女だけです!」
「ふふふ……私を倒せるとでも思いましたか? 聖泡散り行き魍魎爆ぜよ、シャイニーバブル!」
マールは笑みを浮かべながら呪文を詠唱し、光の泡をりすくませんぱいの頭上に出現させる。
そのまま泡がりすくませんぱいに命中し、大きく弾けて光の粒になった。
「ふんぬーーーーー!!」
その威力は凄まじく、りすくませんぱいは一撃でばたんきゅーしてしまった。
「そんな……りすせんぱい!」
「あとはあなた達だけですねぇ」
「そうはいきませんよ! ネオスペル、ネオスペル、タ・タ・タンジェント!」
りんごは増幅呪文を二回唱え、強力な電撃をマールに落とす。
「これでとどめだよ、太陽極意!!」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
そして、まぐろの剣玉の玉が大きな光になると、大爆発を起こしてマールを吹き飛ばした。
壁に叩きつけられたマールは、ばたんきゅ~した。
「いたたぁ……。もう……ぷんぷんです」
マールはそう言うと、煙となって消えた。
どうやら、彼女もまた偽物のようで、偽マールが消えると同時に風景も元に戻った。
「ふむ……あのマールという子は偽物だったのか」
「この洞窟も、偽物だったようですね」
りんごとりすくませんぱいがそう言うと、アリア達がやってきた。
「あっ、アリア! まったくもう、どこに行ってたんですか!」
「申し訳ありません、りんごさん。
マールさんを取り逃がした上に、皆さんを幻影世界に閉じ込めてしまいまして」
アリアは失態をした事をりんご達に謝る。
「幻影世界……じゃあ、あの世界はマールが作った世界だったんですか」
「はい……」
マールが作った幻影世界には、他の人は干渉する事はできない。
りんご達は、飛ばされた人を信じて待つ事しかできなかった。
「でも、アリア。落ち込まないでください。私達でみんなを信じて、待ちましょう!」
「今更そんな事を言うんですか? りんごさん」
りんごがアリアを励まし、アリアが微笑んだ事で、暗い雰囲気がすぐに明るくなった。
まぐろ、りすくませんぱい、エコロ、レイリー、ジルヴァも釣られて笑うのだった。
自動保存(15日間)って……何? と言いたくなりました。
次回はアミティ編です。