ぷよぷよテトリス2 ~ シュルッツの冒険者達 作:アヤ・ノア
例によって大幅に改変しているので、ご注意ください。
「いただきまーす!」
「ぐぐぐぐぐー!」
アルル達はプリンプタウンに最近できたカレー屋に行き、みんなでカレーを食べた。
カツカレー、イカリングカレー、フライドチキンカレー、チーズカレー、ソーセージカレー、
エビフライカレー、ほうれん草カレーなど、みんなは思い思いのカレーを注文する。
「あたし、あまりカレー食べた事ないから斬新だね」
「そうかな? ボクやカーくんは冒険でしょっちゅう食べてたけどね」
「カリーとは、また違う味でしょうか……」
「あ、あたし、キノコ苦手なんだ……」
キノコカレーを食べているアリアが、チーズカレーを食べているサタンに声をかける。
アミティはキノコが苦手なので、アリアから離れているのだが。
「む? カレーとカリーの違いだと?
カレーは元々、熱い国にあるスパイスをふんだんに使った煮込み料理だ。
それをある国がメインディッシュとして洗練した。
それをまた、倭国が大衆化して完成させた、簡単に作れて一皿で栄養が揃うご飯なのだ。
冒険で減った体力も回復するぞ!」
サタンがカレーについてアリアに説明すると、アリアは納得したように頷いた。
「ここは周りとの交流が不便だからねぇ」
魔導世界に生きる者は、回復アイテムとしてカレーを食べている。
アルカディアでも魔法調理で作る事ができる。
しかし、プリンプは四方を海や砂丘が取り囲んでいるため、カレー文化がなかなか浸透せず、
このカレー屋も最近できたばかりなのだ。
「ホント、ここに来てからもう二度とカレーが食べられないと思ったのに、
こんなお店があるなんて、ボク感動したよ!」
「ぐっぐぐー!」
「うわ、アルル、あんなに食べるなんて……」
「流石カレーの世界の魔導師、ですね……」
夢中でカレーを食べているアルルとカーバンクル。
それほどまでに、プリンプタウンではカレーは珍しい食べ物だという事を、
アミティとりんごは思い知ったのだった。
「……カーバンクルは、もっと食べてるけど……」
「ぐ~~~?」
「それじゃ、そろそろテト号に乗るぞ」
「うん!」
お腹もいっぱいになり、少し休んだところで、
アルル一行はスペースシップ「テト号」に乗り込もうとしていた。
スクエアスの事を知っているという、エックスに出会うためである。
ティを先頭にして一行はテト号がある場所に行く。
「これがテト号か」
ジルヴァがきょろきょろとテト号を見渡している。
こういうタイプの船には乗った事がないため、ジルヴァは興味津々だった。
一方で、レイリーは何故か青い顔をしていた。
「どうした、レイリー。気分が悪いのか?」
「わたし……機械とか、難しいものはちょっと苦手なのだ……」
シルヴァンで踊り子のレイリーは、機械などを見ると気分が悪くなる。
どうにかレイリーもテト号に乗らせたい一行。
「……考えはあるぞ」
すると、ジルヴァは何かを思いついて言った。
「え、なんですの? ジルヴァ」
「アイマスクをすればいいんだ。これを、こうして、こうやって……」
「……?」
ジルヴァはレイリーに気付かれないように、彼女の後ろからアイマスクを付けた。
「い、いきなり暗くなったのだ!」
「しっかり手を繋いでくれ」
「え、え、え~?」
レイリーは混乱しながらも、ジルヴァと共にテト号に入った。
その後、アルル、アミティ、りんご、アリア、
さらにはすけとうだらやウィッチも、テト号に乗り込んでいく。
次々と乗客が増えていき、ティは呆れながらも、しっかりと乗客を導いていった。
しかし、何故かアコール先生とルゥ先生、そしてローザッテは、テト号に乗る事はなかった。
「あれ? アコール先生は行かないの?」
「ルゥ先生、早くしないと遅れますわよ!」
「ローザッテ、いかないのかー」
アミティ達が三人を心配するが、三人は首を横に振った。
「いえ、私達はもしもの時のために、プリンプタウンに残る事にします」
「ぼく達が解決したら、きみ達の株を奪うからね~」
「私も仕事が忙しいので……」
アコール先生達は、何かあった時のためにプリンプタウンで待つ事を選んだ。
この異変を解決できるのは、アミティ達だと信じているからだ。
「そっか……あたし達の事、信じてるんだね。じゃあ、アコール先生、行ってきます!」
「うふふ……皆さん、お達者で……」
アコール先生達に見送られながら、アミティ達が乗るテト号は宇宙の彼方へと飛んでいった。
「スクエアスは確かに許せない存在ですが……」
「哀れ、でもあるね……」
「甘い考えで申し訳ありませんが、救えるといいですね……」
アコール先生、ルゥ先生、ローザッテは、スクエアスについてそう口々に語った。
「スペースシップでもノリノリダンシーン♪」
「ちょっと、そこの貴方。魔法薬の実験台になってくれませんこと?」
ノリノリで踊っているすけとうだらを、実験に付き合わせようとするウィッチ。
「あー、おやつが食べたいぞ! なんか、美味しいものないかなあ?」
「お姉様……その……テト号には、丸いもの……なかった、と思います」
おやつを食べたくなったドラコケンタウロスを、リデルが優しく宥める。
「ふおぉぉぉぉ……ど、ど、ど、どっかーーーん」
「なんだ、ここは! 今まで読んだどの本にも載っていない……」
「星の法則が乱れる……キ・エ・エ・エ・エ……!」
「うーへー……」
「なんか……みんな、変」
天体系の魔法を主体とするクルークとフェーリは、宇宙の姿を見て愕然としていた。
りすくませんぱいも理解できずに爆発し、シグとライラックは頭を抱えていた。
「「きゃははははーっ!!」」
「キャンキャンキャン、クゥーーーン!!!」
「二人とも、おやめなさいな」
「「ごめんなさーい!!」」
アイに悪戯をしているジェイとエルに、ラフィーナはグリグリで折檻した。
「みんな! この船はエスが導くから、ちゃんと信じるのよ!」
航海士のエスは、テト号を実際に動かしていた。
彼女がいなければ船が迷ってしまうため、皆、エスをしっかり信じていた。
「また、あのカレー食べたいな~」
「お前は本当にそればっかりだな」
「じゃあ、私が牛肉カレー作ってあげますわよ」
アルルはカレーの味が忘れられないらしく、ルルーとシェゾに長々と語っていた。
二人はアルルのカレー好きに呆れていたが、本人もカレーが好きなので言えなかった。
こうして船は順調に進み、目的地に辿り着こうとした時。
突然、テト号でけたたましいサイレンが響いた。
『お客様に申し上げます。テト号移動区域への魔物の侵入を感知しました。
安全のため、乗客は船内に避難してください』
「ま、魔物ですって!?」
「今からおれが指令室に行くから、避難しろ!」
ティは皆に的確な指示を出し、避難させる。
テト号の窓に映っていたのは、翼を生やし、長い尻尾を持つ魔物、ワイバーンだ。
「よし……迎撃するぞ!」
ティはテト号を戦闘形態に変え、テト号に攻撃してくるワイバーンを迎撃する。
幸い、ワイバーンは外から攻撃しているため、テト号さえ無事なら乗客も無事だ。
だが逆に言えば、テト号が破壊されれば乗客もただでは済まないため、
ティは艦長として真剣に任務に臨んだ。
「こっちに魔物がいたよ!」
「早くやっつけて!」
普段は悪戯好きなジェイとエルも、テト号を守るためにティを助ける。
おかげで襲ってきたワイバーンも、主砲によって地に沈んでいった。
こうして次々とワイバーンを撃ち落としたが、ワイバーンの数は減るどころか増えている。
このまま攻撃していてもいずれ消耗すると判断したティは、横にあるボタンを押そうとする。
それはワープボタンであり、
莫大なエネルギーを消費するもののテト号を強制的に別の区域に移動する事ができる。
「これを使えば戻ってくる事は難しいかもしれない。
だが、背に腹は代えられない……いくぞ! ワープだ!」
「ピピーーーーーーーーーーーーッ!!」
ティがボタンを押すと、テト号は壁を抜け、目的地へ真っ直ぐに向かっていった。
そのスピードは非常に速く、アルル達は思わず酔いそうになった。
「うぅ~、ガタガタする~!」
「ティが頑張ってるから、ボク達も頑張らないと!」
「ぐぐ~、ぐぐぐぐぐ~!」
「うぅ~、誰か助けてくださ~い!!」
「あぁ、酔ってしまう……!」
アルル、アミティ、りんご、アリアは、ワープして揺れるテト号に必死に掴まる。
激しく揺れていたが、根性で酔わないようにする。
ワイバーンはテト号を追いかけ続けていたが、テト号が見えなくなると、やがて諦めていった。
「はぁ、はぁ、はぁ……ついた……!」
そして、テト号は何とか、目的地となる「時空の狭間」に到着するのだった。
残った先生も、彼らなりにスクエアスについて考えている事を書きたかったです。
次回は時空の果てで、エックスに出会います。
スクエアスを倒す手段は見つかるでしょうか。