ぷよぷよテトリス2 ~ シュルッツの冒険者達   作:アヤ・ノア

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いよいよ魔導ARSのターンです。
昔からいるキャラなので、ここの描写は気合を入れました。


34 ~ 闇の迷宮

 アルル、ルルー、シェゾ、そしてラグナスは、ついに最後の迷宮、闇の迷宮に挑戦した。

 

「ここが……闇の迷宮……」

「ぐぅぅ……」

 迷宮から溢れ出る闇の力に気迫されるアルルとカーバンクル。

 恐らく、スクエアスが作った迷宮の中で、最も深く、そして強い魔物がいる場所だ。

 だから、皆で相談して、アルルチームを攻略に選んだのだろう。

「……震えていますの?」

「おい、こんなところでビビってんのかよ」

「勇者の名が折れるぞ」

 よく見ると、アルルの手足は震えていた。

「そ、そんなわけないじゃない! 武者震いだってば!」

「ふふっ、せいぜい私の後ろに隠れない事ね」

「ま、アルルなら余裕だと思うがな!」

「スクエアスの野望は必ず打ち破るんだぞ!」

 ルルーとシェゾ、ラグナスは、間接的だがアルルを勇気付けた。

「ありがとう、みんな! よーし、頑張るぞ!」

「ぐっぐぐーぐー!」

 アルルは迷宮に一歩踏み出す。

 ルルー、シェゾ、ラグナスも彼女に続いて歩く。

「来たよ!」

 四人の前には黒い煙が現れ、黒い煙が悪魔に姿を変える。

 アルル達は身構えて、襲い掛かる悪魔と戦った。

「破岩掌!」

 ルルーは前に出て、岩をも砕く掌底をぶつける。

「ファイヤー!」

 アルルが炎を悪魔の群れに放つが、悪魔は魔法で幻影を作り出す。

 魔法は幻影に命中し、幻影は消えてしまった。

「くっ、どうすればいいんだろう……」

「所詮幻影は幻影だ、本物には遠く及ばない。相手をよく見るんだ、サンダーストーム!」

 そう言ってシェゾは悪魔に雷を落とす。

 手ごたえはあったようで、悪魔は苦しんでいる。

「シェゾ! どうして分かったの?」

「ま、簡単に言えば、幻影は本物とちょっと違うってところだな」

「その『ちょっと』が分からないんですけど……」

 シェゾはアルルより実力はあるため、本物と幻影の違いが分かるようだ。

「ふん、よく見ますのよ! 風神脚!」

 ルルーが悪魔に回し蹴りをかますと、悪魔の姿が一瞬だけ揺らいだ。

 どうやらルルーが攻撃したのは、幻影のようだ。

「隣ですわ!」

「え……と、隣だね! ファイヤー!」

 ルルーの言う通りにアルルが隣を炎で攻撃すると、悪魔は勢いよく燃え盛り、灰になった。

「やった!」

「こいつの弱点は光属性みたいだな! ホーリーアロー!」

「ライトニング!」

「風神脚!」

 ラグナスの手から光の矢が放たれると、悪魔に効果的なダメージを与えた。

 続いてシェゾは電撃を放ち、小悪魔を怯ませ、ルルーが回し蹴りをぶちかます。

「ライトスラッシュ!」

「闇の剣よ、切り裂け!」

 ラグナスとシェゾが同時に剣を振り、悪魔を真っ二つにした。

「ケケケ!」

「よくもやったわねぇ! 鉄拳制裁!」

「ゲーッ!」

 ルルーの拳が悪魔にクリーンヒットし、悪魔はどこかに吹っ飛んでいった。

「サンダーストーム!!」

 そして、シェゾが雷の嵐を起こして全ての悪魔は一掃された。

 

「ふう……まだいるのかな?」

「この辺にはもう悪魔はいないようだ」

「よし、どんどんいこー!」

 

 アルル達は闇の迷宮を進む。

 だが暗いため、四人はかなり慎重に進んでいた。

「うぅ、暗いなぁ……」

「明かりをつける魔法があるじゃないか」

「あ、そうか、ライト!」

 アルルは呪文を唱え、迷宮に明かりをつけた。

「よし!」

 だが、その明かりはすぐに消えてしまった。

 この迷宮に満ちる闇が余程強い事が分かる。

「う~ん、やっぱり手探りしかないのかなぁ」

「俺達は暗視ができないしなぁ」

 明かりもつけられないほど暗い闇の迷宮は、不意打ちに気を付けなければならない。

 アルルはこの四人の中で最も体力が低いので、ルルー達の後ろに隠れて進んだ。

「! 待って!」

 先に進もうとしたアルルが突然立ち止まる。

「どうしたんだ?」

「後ろから……音が聞こえてきた……!」

「なんだと?」

 シェゾが後ろを見ると、闇の中から大量の悪魔が姿を現した。

「また悪魔か! サンダー……」

 シェゾが落雷で悪魔を倒そうとするが、数の多さで押さえつけられてしまう。

 ラグナスは壁にぶつからないように慎重に下がり、光の矢を次々に放って悪魔を蹴散らす。

「く、私も戦いたいですけど、こう暗いと攻撃が通りにくいですわね……」

 ルルーは悔しそうに歯を食いしばる。

 アルルはというと、巻き込まれないように精神を集中して魔法を放っていた。

 こうして、シェゾが傷つきながらも、アルル達は何とか悪魔を撃退した。

 

「もう、いい加減にしてよ。ボク達はスクエアスに会いたいだけなのに!」

「それは真実《まこと》か?」

「えっ!」

「ぐー?」

 アルルの後ろから、青年の声が聞こえてくる。

 すると、暗いはずの迷宮に明かりが灯った。

「何、何なの?」

「ぐぐぐ?」

 振り向くと、そこにいたのは、藍色の髪と金色の瞳を持つ青年だった。

「スクエアス……だよね?」

「ああ、だが今はお前達と戦うつもりはない」

「どういう事なの?」

「お前達と戦ってもらうのは……こいつだ!」

 そう言ってスクエアスは、ピエロのような姿をした魔物を召喚する。

 闇の迷宮のガーディアン、ゼーブルファーだ。

「お前達の存在は正しくない……だからこいつが消す事になった」

「そんな!」

「闇に飲まれるがいい! さらばだ!」

「待って……!」

「ぐっぐぐぐぐーーー!!」

 アルルが止めるのも空しく、スクエアスはテレポートで去っていった。

 ゼーブルファーはアルル達に襲い掛かる。

「くそっ、卑怯者め!」

「でも、こいつを倒さないと、ボク達はあの迷宮から出られないよ!」

「ぐっぐぐー!」

「こんな魔物、けちょんけちょんにして差し上げますわ!」

「勇者に敗北はない!」

 

「ファイヤー!」

 アルルが炎を放つと、ゼーブルファーは闇のバリアで防ぐ。

「こいつ、魔法が効かないのか!?」

「そうみたいだね……」

「なら、これでどうだ! 闇の剣よ、切り裂け!」

 シェゾは闇の剣を振りゼーブルファーを切り裂く。

 闇属性なので大したダメージではないが、

 ゼーブルファーはバリアを張らなかったのでダメージを与えられたようだ。

 どうやらゼーブルファーは、魔法攻撃に反応してバリアを張るらしい。

「そうと決まれば、いきますわよ! 破岩掌!」

「ライトスラッシュ!」

 ルルーは掌底、ラグナスは斬撃を食らわせようとするが、ゼーブルファーが闇の波動を放った。

「くぅっ……」

「頭が痛い……!」

 その衝撃でルルーとラグナスは一瞬怯んでしまう。

 ゼーブルファーはその隙に、ルルーとラグナスを闇の柱で包む。

「「ああああああ!」」

 攻撃を食らったルルーとラグナスは跪く。

「ルルー! ラグナス!」

「物理攻撃が得意な奴から潰してるのか……くそ!」

 シェゾは舌打ちした後、炎を飛ばすが、ゼーブルファーはバリアを張って防ぐ。

 魔法型のアルルはルルーとラグナスに駆け寄る。

「ちょっと、ルルーもラグナスもしっかりして! こんなのに負けてどうするの!?」

「う……その声は……」

「アルル……?」

 跪いているルルーとラグナスは、アルルの声に僅かに反応する。

「こいつはスクエアスが直接けしかけたんだよ! ある意味、スクエアスでもあるんだよ!

 スクエアスに負けを認めるの!?」

「そ……それは……」

「あり得ないぞ!!」

 アルルの激励によって、ルルーとラグナスは何とか立ち上がった。

「こんな奴に負けるものですか! 崩撃連脚!」

「ファイナルクロス!」

 ルルーは連続で蹴りをゼーブルファーにかまし、ラグナスが十字にゼーブルファーを切り裂く。

「ダイアキュート、マ・マジックミサイル!」

 アルルはゼーブルファーに魔法の矢を放つ。

 ゼーブルファーはバリアを張って防ごうとするが、

 マジックミサイルはゼーブルファーの頭上に降り注いだ。

 バリアを無視し、しかも無属性なので、ゼーブルファーは全弾食らって怯んだ。

「よし、一気にいくぞ!」

「うん!」

「女王乱舞!!」

「アレイアード・スペシャル!!」

「究極の一撃!!」

「ジュゲム!!」

 ルルー、シェゾ、ラグナス、そしてアルルはありったけの一撃をゼーブルファーに食らわせる。

 攻撃をまともに食らい続けたゼーブルファーは、ついに闇の迷宮から消滅した。

 

「勝ったんだね……」

「ああ……」

 ついに最後のガーディアンを撃破し、闇の迷宮を攻略したアルル一行。

 これで、スクエアスのところに行く事ができる。

 

「さあ、戻ろう!」

「エックスのところに!!」

 そして、アルル、ルルー、シェゾ、ラグナスは、闇の迷宮から姿を消すのだった。




やっぱり魔導ARSは頼りになる存在ですね。
次回はスクエアスの正体が明らかになります。
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