ぷよぷよテトリス2 ~ シュルッツの冒険者達 作:アヤ・ノア
昔からいるキャラなので、ここの描写は気合を入れました。
アルル、ルルー、シェゾ、そしてラグナスは、ついに最後の迷宮、闇の迷宮に挑戦した。
「ここが……闇の迷宮……」
「ぐぅぅ……」
迷宮から溢れ出る闇の力に気迫されるアルルとカーバンクル。
恐らく、スクエアスが作った迷宮の中で、最も深く、そして強い魔物がいる場所だ。
だから、皆で相談して、アルルチームを攻略に選んだのだろう。
「……震えていますの?」
「おい、こんなところでビビってんのかよ」
「勇者の名が折れるぞ」
よく見ると、アルルの手足は震えていた。
「そ、そんなわけないじゃない! 武者震いだってば!」
「ふふっ、せいぜい私の後ろに隠れない事ね」
「ま、アルルなら余裕だと思うがな!」
「スクエアスの野望は必ず打ち破るんだぞ!」
ルルーとシェゾ、ラグナスは、間接的だがアルルを勇気付けた。
「ありがとう、みんな! よーし、頑張るぞ!」
「ぐっぐぐーぐー!」
アルルは迷宮に一歩踏み出す。
ルルー、シェゾ、ラグナスも彼女に続いて歩く。
「来たよ!」
四人の前には黒い煙が現れ、黒い煙が悪魔に姿を変える。
アルル達は身構えて、襲い掛かる悪魔と戦った。
「破岩掌!」
ルルーは前に出て、岩をも砕く掌底をぶつける。
「ファイヤー!」
アルルが炎を悪魔の群れに放つが、悪魔は魔法で幻影を作り出す。
魔法は幻影に命中し、幻影は消えてしまった。
「くっ、どうすればいいんだろう……」
「所詮幻影は幻影だ、本物には遠く及ばない。相手をよく見るんだ、サンダーストーム!」
そう言ってシェゾは悪魔に雷を落とす。
手ごたえはあったようで、悪魔は苦しんでいる。
「シェゾ! どうして分かったの?」
「ま、簡単に言えば、幻影は本物とちょっと違うってところだな」
「その『ちょっと』が分からないんですけど……」
シェゾはアルルより実力はあるため、本物と幻影の違いが分かるようだ。
「ふん、よく見ますのよ! 風神脚!」
ルルーが悪魔に回し蹴りをかますと、悪魔の姿が一瞬だけ揺らいだ。
どうやらルルーが攻撃したのは、幻影のようだ。
「隣ですわ!」
「え……と、隣だね! ファイヤー!」
ルルーの言う通りにアルルが隣を炎で攻撃すると、悪魔は勢いよく燃え盛り、灰になった。
「やった!」
「こいつの弱点は光属性みたいだな! ホーリーアロー!」
「ライトニング!」
「風神脚!」
ラグナスの手から光の矢が放たれると、悪魔に効果的なダメージを与えた。
続いてシェゾは電撃を放ち、小悪魔を怯ませ、ルルーが回し蹴りをぶちかます。
「ライトスラッシュ!」
「闇の剣よ、切り裂け!」
ラグナスとシェゾが同時に剣を振り、悪魔を真っ二つにした。
「ケケケ!」
「よくもやったわねぇ! 鉄拳制裁!」
「ゲーッ!」
ルルーの拳が悪魔にクリーンヒットし、悪魔はどこかに吹っ飛んでいった。
「サンダーストーム!!」
そして、シェゾが雷の嵐を起こして全ての悪魔は一掃された。
「ふう……まだいるのかな?」
「この辺にはもう悪魔はいないようだ」
「よし、どんどんいこー!」
アルル達は闇の迷宮を進む。
だが暗いため、四人はかなり慎重に進んでいた。
「うぅ、暗いなぁ……」
「明かりをつける魔法があるじゃないか」
「あ、そうか、ライト!」
アルルは呪文を唱え、迷宮に明かりをつけた。
「よし!」
だが、その明かりはすぐに消えてしまった。
この迷宮に満ちる闇が余程強い事が分かる。
「う~ん、やっぱり手探りしかないのかなぁ」
「俺達は暗視ができないしなぁ」
明かりもつけられないほど暗い闇の迷宮は、不意打ちに気を付けなければならない。
アルルはこの四人の中で最も体力が低いので、ルルー達の後ろに隠れて進んだ。
「! 待って!」
先に進もうとしたアルルが突然立ち止まる。
「どうしたんだ?」
「後ろから……音が聞こえてきた……!」
「なんだと?」
シェゾが後ろを見ると、闇の中から大量の悪魔が姿を現した。
「また悪魔か! サンダー……」
シェゾが落雷で悪魔を倒そうとするが、数の多さで押さえつけられてしまう。
ラグナスは壁にぶつからないように慎重に下がり、光の矢を次々に放って悪魔を蹴散らす。
「く、私も戦いたいですけど、こう暗いと攻撃が通りにくいですわね……」
ルルーは悔しそうに歯を食いしばる。
アルルはというと、巻き込まれないように精神を集中して魔法を放っていた。
こうして、シェゾが傷つきながらも、アルル達は何とか悪魔を撃退した。
「もう、いい加減にしてよ。ボク達はスクエアスに会いたいだけなのに!」
「それは真実《まこと》か?」
「えっ!」
「ぐー?」
アルルの後ろから、青年の声が聞こえてくる。
すると、暗いはずの迷宮に明かりが灯った。
「何、何なの?」
「ぐぐぐ?」
振り向くと、そこにいたのは、藍色の髪と金色の瞳を持つ青年だった。
「スクエアス……だよね?」
「ああ、だが今はお前達と戦うつもりはない」
「どういう事なの?」
「お前達と戦ってもらうのは……こいつだ!」
そう言ってスクエアスは、ピエロのような姿をした魔物を召喚する。
闇の迷宮のガーディアン、ゼーブルファーだ。
「お前達の存在は正しくない……だからこいつが消す事になった」
「そんな!」
「闇に飲まれるがいい! さらばだ!」
「待って……!」
「ぐっぐぐぐぐーーー!!」
アルルが止めるのも空しく、スクエアスはテレポートで去っていった。
ゼーブルファーはアルル達に襲い掛かる。
「くそっ、卑怯者め!」
「でも、こいつを倒さないと、ボク達はあの迷宮から出られないよ!」
「ぐっぐぐー!」
「こんな魔物、けちょんけちょんにして差し上げますわ!」
「勇者に敗北はない!」
「ファイヤー!」
アルルが炎を放つと、ゼーブルファーは闇のバリアで防ぐ。
「こいつ、魔法が効かないのか!?」
「そうみたいだね……」
「なら、これでどうだ! 闇の剣よ、切り裂け!」
シェゾは闇の剣を振りゼーブルファーを切り裂く。
闇属性なので大したダメージではないが、
ゼーブルファーはバリアを張らなかったのでダメージを与えられたようだ。
どうやらゼーブルファーは、魔法攻撃に反応してバリアを張るらしい。
「そうと決まれば、いきますわよ! 破岩掌!」
「ライトスラッシュ!」
ルルーは掌底、ラグナスは斬撃を食らわせようとするが、ゼーブルファーが闇の波動を放った。
「くぅっ……」
「頭が痛い……!」
その衝撃でルルーとラグナスは一瞬怯んでしまう。
ゼーブルファーはその隙に、ルルーとラグナスを闇の柱で包む。
「「ああああああ!」」
攻撃を食らったルルーとラグナスは跪く。
「ルルー! ラグナス!」
「物理攻撃が得意な奴から潰してるのか……くそ!」
シェゾは舌打ちした後、炎を飛ばすが、ゼーブルファーはバリアを張って防ぐ。
魔法型のアルルはルルーとラグナスに駆け寄る。
「ちょっと、ルルーもラグナスもしっかりして! こんなのに負けてどうするの!?」
「う……その声は……」
「アルル……?」
跪いているルルーとラグナスは、アルルの声に僅かに反応する。
「こいつはスクエアスが直接けしかけたんだよ! ある意味、スクエアスでもあるんだよ!
スクエアスに負けを認めるの!?」
「そ……それは……」
「あり得ないぞ!!」
アルルの激励によって、ルルーとラグナスは何とか立ち上がった。
「こんな奴に負けるものですか! 崩撃連脚!」
「ファイナルクロス!」
ルルーは連続で蹴りをゼーブルファーにかまし、ラグナスが十字にゼーブルファーを切り裂く。
「ダイアキュート、マ・マジックミサイル!」
アルルはゼーブルファーに魔法の矢を放つ。
ゼーブルファーはバリアを張って防ごうとするが、
マジックミサイルはゼーブルファーの頭上に降り注いだ。
バリアを無視し、しかも無属性なので、ゼーブルファーは全弾食らって怯んだ。
「よし、一気にいくぞ!」
「うん!」
「女王乱舞!!」
「アレイアード・スペシャル!!」
「究極の一撃!!」
「ジュゲム!!」
ルルー、シェゾ、ラグナス、そしてアルルはありったけの一撃をゼーブルファーに食らわせる。
攻撃をまともに食らい続けたゼーブルファーは、ついに闇の迷宮から消滅した。
「勝ったんだね……」
「ああ……」
ついに最後のガーディアンを撃破し、闇の迷宮を攻略したアルル一行。
これで、スクエアスのところに行く事ができる。
「さあ、戻ろう!」
「エックスのところに!!」
そして、アルル、ルルー、シェゾ、ラグナスは、闇の迷宮から姿を消すのだった。
やっぱり魔導ARSは頼りになる存在ですね。
次回はスクエアスの正体が明らかになります。