ぷよぷよテトリス2 ~ シュルッツの冒険者達 作:アヤ・ノア
セリリは戦いを好まないと思うので、ぷよチューのオトモポジションにしました。
アリア、レイリー、ジルヴァ、ラグナスの四人は、
生徒がいるアルカ遺跡に行くため、まずはミル海岸に行った。
途中でアリアが謎の少女の声を聞いたのだが、まだレイリー達には話していなかった。
幸い、道中には魔物はおらず、四人は順調に進んでいき、無事にミル海岸に辿り着いた。
「うっ……ううっ……ううっ」
ミル海岸沖で、青い髪の少女が泣いていた。
耳は魚の形をしており、人間ではない事が一目で分かる。
「セリリさん!」
「あ……あなた……わたしをいじめるのね!」
その少女は、人魚のセリリだった。
セリリはアリアの姿を見るや否や、被害妄想を発動して海に潜ろうとした。
「いや、俺達はお前をいじめに来たわけではない」
「お兄さん……本当なのね」
「ああ、嘘はつかない」
ジルヴァはセリリを落ち着かせるため、優しい声でセリリに話しかけた。
セリリは彼を見て、信頼できる人間だと確信し、警戒を解いて彼に優しく微笑んだ。
「俺の名はジルヴァ。
ここにいる黒髪のエルフがレイリー、青い髪がアリア、黒髪の剣士がラグナスだ」
「よ、よろしくね」
ジルヴァは三人の紹介をして、セリリの警戒を完全に解いた。
かなりの好印象を与えたようだ。
「そういえば、どうしてあなた達はここに来たの?」
「最近、この辺でおかしな事は起きてなかったか?」
「おかしな事といえば……こんなものが落ちてきた事かしら。おかげで海が汚くなっちゃったわ」
セリリはうんせ、うんせとブロックを持ち出す。
その形は、テトリミノそのものだった。
「マーギンさんにも手伝ってもらって、これでこのブロックは最後。……それがどうかしたの?」
「もしかして、それはテトリミノじゃないか?」
「このブロックの名前はテトリミノっていうのね?」
「俺達はこの世界にテトリミノが降ってきたり、
生徒が突然勝負をしたくなったりする異変を解決するためにプリンプタウンを回っているんだ」
「まぁ! それはお疲れ様」
ジルヴァの声色を伺ったセリリは、自分も何か力になりたいと思った。
そして、ジルヴァにキラキラ光る石を四つ渡した。
「これは……魔晶石か?」
「ええ、海辺で拾ってきたの」
魔晶石は、魔法の消費魔力を軽減する特殊な石だ。
小さかったが、そこそこの魔力がこもっていた。
「ありがとう、セリリ。大事に使うからな」
「喜んで!」
ジルヴァは微笑んで、魔晶石を四人に配った。
「それじゃ、さようなら!」
「ああ、さようなら」
ジルヴァがセリリに手を振ると、彼女は海に潜り、いつものように泳いだ。
セリリと別れを告げた後、四人は改めてアルカ遺跡に突入した。
「本当にここに入ったのか、確かめてみるのだ」
レイリーが周辺を捜索すると、足跡を発見。
さらに足跡は遺跡内部に続いている事が分かった。
「足跡があるのだ。やっぱり、誰かが遺跡に入った跡があるのだ」
「一体誰が入ったんでしょう?」
「この靴を見る限り……多分、あの男の子なのだ」
四人は慎重にアルカ遺跡の中に入る。
レイリーは先頭に立って、聞き耳を立ててみる。
「あそこの扉から、魔物の声が聞こえてくるのだ」
「そうですか……」
無人になっているアルカ遺跡にも、魔物が潜む。
四人は冒険者として、そして戦士として、魔物を迎え撃つ事にしたのだった。
「バタフライ!」
「ライトスラッシュ!」
レイリーは舞いながらゴブリンバーサーカーを斬りつける。
ラグナスも続けて光の剣で斬りつけるが、ゴブリンバーサーカーはなかなか倒れない。
「エアウィンド!」
アリアが風の精霊エアを召喚し、サムライモールを風の刃で切り裂く。
「ウオオオオオオオオオ!!」
ゴブリンバーサーカーは勢いよくラグナスに斧を振り下ろす。
狂化している一撃を食らえば、ただでは済まない。
「危ないっ!」
ラグナスはギリギリで攻撃を受け止め、ゴブリンバーサーカーの攻撃を防いだ。
「ケケケ!」
「何だと!?」
直後にホブゴブリンの強力な一撃を食らい、ラグナスはそこそこのダメージを受ける。
「成敗いたす!」
「ひゃぁっ!」
サムライモールはレイリーに突っ込み、彼女を刀で斬りつけた。
レイリーは反応できずダメージを受けてしまう。
「大丈夫ですか、レイリー!」
「こ、これくらい平気なのだ……」
「ふっ、だからこそ落ち着いて……エアカッター!」
アリアは精神を集中し風の精霊エアを召喚した。
エアは風の刃をエリートゴブリンに飛ばし、エリートゴブリンの身体を切り裂いた。
「そうなのだ、ここは落ち着いて……バタフライ!」
レイリーは逸る気持ちを落ち着かせ、小剣で舞うようにエリートゴブリンを斬る。
エリートゴブリンの体力は、残り僅かだ。
「これで……とどめだ!」
そして、ジルヴァは弓から矢を放ち、エリートゴブリンにとどめを刺した。
「よし、俺も続けていくぞ! うわぁっ!」
ラグナスはアリア達の活躍を見て、自分も活躍しようと思った。
だが、剣を振ろうとした時、転んでしまい、うっかり武器を落としてしまう。
「ウィンドカッター!」
「あつっ!」
ゴブリンシャーマンの攻撃を許してしまい、ラグナスは風の刃で切り刻まれる。
「ぐっ、だが勇者はここから反撃する!」
ラグナスは立ち上がった後、剣を拾って構え直し、ホブゴブリンを光の剣で斬りつけた。
「ほいっ!」
「!?」
「フェーゴボム!」
レイリーがホブゴブリンにフェイントをかけて撹乱した後、
アリアが炎の精霊フェーゴを呼んでホブゴブリンにとどめを刺した。
「あと少し!」
「ダブルスラッシュ!」
「降参いたす……」
ラグナスはサムライモールを二回斬りつけて倒す。
「クリケット!」
「ヴォルテックライン!」
レイリーはゴブリンバーサーカーを小剣で突き、ジルヴァが雷を纏った矢を射る。
「とどめだ、メガレイブ!!」
ラグナスは呪文を唱え、左手に雷の弾を作り出し、ゴブリンバーサーカーに投げつける。
雷は周囲に広がり、ゴブリンバーサーカーとゴブリンシャーマンを一網打尽にした。
これにより、ここにいた魔物は全員倒れた。
「後は奥に行くだけなのだ。む?」
「どうした」
「向こうの部屋から、魔力の流れを感じるのだ」
「魔力の流れ、か」
つまり、向こうの部屋に魔法を使う誰かがいるという事になる。
「音を立てないように行った方がいいのだ」
「そうだな」
四人は音を立てないように、忍び足をした。
金属鎧を着ているラグナスはガチャガチャと音を立ててしまったが、
何とか気付かれずに部屋に入った。
「あそこにいるのは……」
部屋の中にいたのは、武装したスケルトンと、眼鏡をかけた帽子の少年だった。
少年はハーピーやリデル同様に、不穏なオーラを纏っている。
だが、まだこちらには気付いていないようだ。
「……不意打ちを仕掛けましょう」
「ああ、あいつらが気付いていないうちに早めに気絶させるぞ」
「勝負病を治すためにな」
アリア、レイリー、ジルヴァ、ラグナスは音を立てないように身構える。
そして、ゆっくり、ゆっくりと、少年に近付く。
「覚悟しろ!」
「うひゃーっ!」
ラグナスが少年に斬りかかる。
「あなたは、クルークさんですね!」
アリアは少年の顔を見て、少年がクルークだと確信した。
恐らく、彼が最後の操られた生徒なのだろう。
「楽しい勝負をするのは、また後でにしましょう!」
「ああ、お前は必ず俺達が助ける!」
少年、クルークとの戦いが始まろうとしていた。
今更ですが、次回までは1章~2章の裏側を書きました。
だってプリンプタウンの扱いが悪すぎるもの。
次回はクルーク戦です。