戦国武将がIS世界で生きていく   作:とあるP

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新年あけましておめでとうございます。

今年もとあるPの作品をよろしくお願いいたします。

それでは2022年最初の投稿です。どうぞ!




第参話 忠勝IS学園とクラス代表決定戦

忠勝たちがIS学園の最寄り駅に着くと、適性検査会場で会った千冬が黒いタイトスーツに身を包み校門前に立っていた。

 

「来たか本多」

 

「織斑殿。こちらこそ無理を聞いていただき誠にありがとうございもうした」

 

「うむ。それとここでは、『織斑先生』で頼む」

 

「心得た」

 

初めて見た、その格好に栄子と翔子は怯える様に忠勝の後ろに隠れてしまった。

 

『……』

 

「本多。その子達は?」

 

「ええ、拙者の妹達です。これ、自己紹介をしなさい」

 

『…はい』

 

「大丈夫だ。このお方はお前たちが思っている程怖い人ではない」

 

「わかりました。…本多忠勝の妹本多栄子(ほんだえいこ)と申します。以後お見知りおきを…」

 

「翔子は本多翔子(ほんだしょうこ)って言うんだ~!よろしくね~!」

 

「これ翔子!すまん…後でいって聞かせますので…」

 

「構わん。それよりも皆が教室で待っている」

 

「あい分かった。それでは、栄子と翔子は保健室で待つように」

 

大好きな兄と離れ離れになってしまうことに、一抹の不安を見せる栄子と翔子。だが、忠勝は安心するように言ったのであった。

 

「兄上…」

 

「案ずるな。学業が終わったら迎えに行く。それまで我慢しておれ」

 

「はい!翔子我慢する!」

 

「栄子も同じです。兄上ご武運を…」

 

「では、行ってくる」

 

そう言って、忠勝は栄子と翔子を保健室に預け、自身は千冬と一緒に1年1組の教室に向かうのであった。

 

「本多はここで、待っていろ。合図を出したら入って来るように」

 

「御意」

 

そう言って千冬は先に教室に入っていった。

 

 

~~一夏side~~

 

「居心地が…悪い」

 

俺は今27人の女の子からの視線を目一杯浴びており、傍から見たら珍獣扱いである。ひょんなことからISを起動してしまい千冬姉がいるIS学園に入学した。そして、今は自己紹介の時である。

 

「皆さん初めまして!私はこの1年1組の副担任の、山田真耶(やまだまや)ですよろしくお願いしますね!」

 

「……」

 

「うう…では、出席番号順に自己紹介をお願いします」

 

どうやらこの人は教師らしい。しかし、教師というよりは、同級生或いは先輩という印象を受ける。けど、この視線はどうにかならないのか…隣にいる幼馴染はもっぱら外を見ているし千冬姉の話しだと、もう1人の男性操縦者がいるとのことだけど今はいないな。

 

「…くん、お…くん!織斑君!」

 

「は、はい!!」

 

やべ、考え事していたら当てられていた。咄嗟に大声出しちゃったよ!

 

「ごめんね!「あ」から始まって「お」なんだけど…怒っている?」

「謝らないでください。別に怒ってないですから」

 

そう言って俺は自己紹介をするのであった。

 

「織斑一夏です!」

 

自己紹介をしただけなのにみんなが見ているんだけど?「なんかもっと言って!」風な顔だし…それなら!

 

「以上です!」

 

『ズガーーーーーーン』

 

そう言うと女子たちはコケた。なんかマズイことしたか?そんな風に思っていると後ろから、バシンと殴られた。

 

「お前はまともに挨拶もできないのか」

 

「げ!関羽!」

 

「誰が三国志の英雄だ!」

 

「痛いよ、千冬姉」

 

「織斑先生だ!」

 

また、叩かれた。結構痛いなぁ…。そう言うと、千冬姉は教壇に行った。

 

「え?千冬姉ってまさか…」

 

「そう言えば彼の苗字って織斑だったわよね…まさか!」

 

「お疲れ様です、織斑先生。もう会議は大丈夫ですか?」

 

「ありがとう山田君。それにもう1人を待たせているからな」

 

もう1人?2人目の奴の事か…そんな事を考えていると、千冬姉は教壇に上がって話し始めた。

 

「諸君!私が織斑千冬だ!君たち新人を一年で1人前になる操縦者に育てるのが仕事だ!私の言うことはよく聴き、よく理解しろ!出来ない場合は出来るまで教える!だから、私の言うことはちゃんと聞くように!返事は「はい」か「Yes」のどちらかにしろ!いいな!」

 

その瞬間俺は耳を塞がなかったことを後悔した。

 

 

 

『キャーーーーーーーー』

 

 

 

「うぉ!」

 

「本物の千冬様よ!」

 

「私ファンです!」

 

「私、お姉様に憧れてこの学園に来たんです!沖縄から!」

 

「お姉様のためなら死ねます!」

 

「はぁ、全くこのクラスにバカだけ集められたもんだな…」

 

「あ~お姉様!もっと、もっと罵って!」

 

「そしてキツく躾けて!」

 

「静かにしろ!それと、もう1人紹介する奴がいる。入ってこい」

 

「は!」

 

千冬姉がそう言うと、ドアが開いた。そこには、俺よりも立派で屈強な2人目の男性操縦者がいた。

 

~~一夏side out~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~忠勝side~~

 

拙者は教室に入る前に織斑先生に待機しておくようにと言われて、教室前に待機している。

しかし、相変わらず女子が多くて困る。このような好奇の目に晒されるとは…対策を打たないといかんな…そんな風に思っていると教室から大声が響いておる。

 

『キャーーーーーーーー』

 

「!」

 

どうやら織斑先生の登場に女子たちが舞いがったようだ。

 

「それ程織斑は有名なのか…人は見た目によらんと言うからな」

 

「静かにしろ!それと、もう1人紹介する奴がいる。入ってこい」

 

「は!」

 

そして拙者は意を決して教室に入っていくのであった。

 

~~忠勝side out~~

 

「それじゃあ、自己紹介をしてもらう」

 

「は!お初お目にかかる。愛知より参った、拙者は本多平八郎忠勝と申す。歳は16。特技は棒術と柔術だ。趣味と言うものはないが、日々鍛錬を行っておる。前の学校では生徒会長を務めていた。皆よろしく頼む」

 

そう言って、忠勝は頭を下げた。

 

「本多はこの通り古風な喋り方をしているが皆と同い年だ。分け隔てなく接してくれ」

 

「…」

 

「織斑先生、拙者の席は…」

 

「本多の席は窓側の一番奥だ」

 

「承知した」

 

皆空いた口が塞がなかった。それもそのはずである。同年代の子が「拙者」とか「~参った」など使う訳がない。そんな心配をよそに忠勝は席が空いていた、窓側の一番奥の席に座った。

 

「それでは、SHRを終わりますね」

 

忠勝の学園生活は始まったばかりである。SHR後すぐに人だかりは、一夏のほうに集まっていった。

それもそのはず、向こうは爽やかなイケメン。一方こっちは古風な喋り方をしている謎の新入校生である。興味を持つのは当然向こうのほうだった。

 

けど、1人だけ違う人がいた。ダボダボの袖になっている制服を着て、垂れ目の女子が近づいてきた。遠くには、それを心配そうに見ている子達もいた。

 

「ねぇねぇ~」

 

「うむ?拙者に用か?」

 

「お菓子とか持ってない?」

 

「菓子か…ちと待ってくれ。確か、栄子と翔子にやる菓子があったはずだ」

 

「え!いいの?」

 

「うむ。『困っている者がいれば助ける』それが拙者の信条なのだ。ほれ、これをやろう」

 

「わーい!お饅頭だ!」

 

そう言って、忠勝はその子に自身の懐から、3つのお饅頭を女子に渡した。女子は嬉しそうにし、遠くにいた女子達の元へと駆け出していくのであった。

 

「ちょっと!本音大丈夫だった!?」

 

「なんか変なことされなかった?」

 

「うん!お饅頭貰った!」

 

その様なやり取りをしていると、人混みをかき分けて一夏が忠勝の所に来た。

 

「よぉ!」

 

「うむ?」

 

「お互い何だか、珍獣扱いだな」

 

「そうは思わぬ。元々ISは女子しか扱えない機械。その中で、我ら2人だけが男として扱えただけのことよ」

 

「そうだよな。俺は織斑一夏。気軽に一夏って呼んでくれ」

 

「そうか…拙者は本多平八郎忠勝。拙者のことは忠勝とも平八郎と呼んでくれて構わん」

 

「…そうか、なら俺は忠勝って呼ばせてもらうぜ!」

 

「うむ。よろしくお願い致す。一夏殿」

 

「よせやい。気軽に一夏っていってくれよ」

 

「分かった。一夏」

 

「…ちょっといいか」

 

そこに、ポニーテールの女子が現れた。どうやら一夏と訳ありのようだったが、忠勝の顔を見た瞬間嬉しそうになっていた。

 

「よう!箒じゃないか!元気にしていたか?」

 

「べ、別に///」

 

「そう言えばまだ、挨拶してなかったな。箒こいつが忠勝だ」

 

「久しぶりですね。本多さん」

 

「うむ。久しいな篠ノ之殿。息災で何よりだ」

 

「あれ?箒、忠勝と知り合いだったのか?」

 

「まぁ少しだけな…」

 

「フ~ン…まぁいいや。それで、箒何か用があったんじゃないか?」

 

「そうだった。一夏ちょっといいか?」

 

そう言って、箒は忠勝の顔を見てきたが、忠勝は(気にするな)と思うのであった。そうして、箒は一夏を連れて何処かに行ってしまった。

 

それと入れ替わる様に1人の女子生徒が忠勝に近づいてきた。

 

日本人がほとんどいる教室の中で異質を放っておいるその人は、金髪で縦ロールをしている。しかし、歩く姿は優雅であり、一つ一つの動作が洗礼されている。

 

その姿は、10人が10人綺麗だと感想を漏らすぐらいの容姿をしている。同年代にも負けぬ劣らぬくらいのプロポーションで他を圧倒する。

 

そんな彼女は一直線に忠勝の下に来たのだ。

 

「ちょっとよろしくて」

 

「うむ?」

 

「まあ!なんて間の抜けた返事ですの?仮にも、この私イギリス代表候補生のセシリア・オルコットに話しかけて貰えるだけで名誉なことなのに!」

 

「…これは失礼した。拙者は本多平八郎忠勝。貴女のことを知ったのは今が始めたなのだ」

 

「ふん!そんな態度が気に入りませんわ!それに、何ですのその喋り方は?」

 

「これは拙者の性分ゆえ、変えることは難しい…」

 

「あ~もう!むずがゆいですわね!だいたい…「キーンコーンカーンコーン」うん?」

 

その時予鈴を知らせる鐘が鳴った。

 

「あら、もうこんな時間でしたか。また来ますわ!」

 

そんなことを言った彼女セシリア・オルコットは、自分の席に戻っていた。そして、いつの間にか一夏と箒も戻っていた。

 

 

 

 

2時間目はISの基礎的な用語説明であった。忠勝も生徒会長引継ぎ作業の中勉強していた為ある程度はついていけた。

しかし、全くついていけていない人がいた。教室の中央で頭を抱えている一夏だった。

 

「織斑君?どこか分からないところとかありますか?何時でも聞いてくださいね!何せ私は先生ですから!」

 

「先生…」

 

「はい!」

 

「ほとんど、全部わかりません…」

 

『ズゴゴゴ!』

 

一夏の回答に教室の女子生徒達は、余りの酷さにこけてしまった。その中忠勝は復習を行っていた。

 

「全部ですか?他にわからない人はいませんか?本多君は大丈夫ですか?」

 

「うむ。山田先生の教え方が丁寧で、大変素晴らしい。それに事前に勉学してきたゆえ、ある程度はついていけておる」

 

「織斑、事前に渡していた教科書はどうした?」

 

「あの厚い本ですか?」

 

「そうだ、必読と書いてあったはずだぞ」

 

「必読」それは読んで字のごとく『必ず読んでおく』ことだ。あの本の中にはISの基礎知識はもちろんのこと、運用する為の法律。違法時の処罰方法などについて、事細かに書かれている。

 

それをあろうことか一夏は…

 

 

 

「古い電話帳だと思って捨てました。」

 

 

 

スパーン!と本日何度目かの出席簿アタックが炸裂した。

 

「再発行するから、1週間で覚えろ!」

 

「けど、あの量は「いいな!」…はい、わかりました」

 

「本多、あとで織斑に教えてやれ」

 

「それは良いのですが、拙者も全てを覚えているわけではござらん。それに、生徒同士では間違いが生じるかも知れん」

 

「確かに、一理あるな。では、どうする?」

 

「山田先生。其方のお暇の時で良ければ、一夏と拙者に勉学を教えていただけますでしょうか」

 

「は、はい…大丈夫だと思います」

 

「うむ。では、それでお願い申す。いかがだろうか?織斑先生」

 

「良いだろう。では、授業を再開する」

 

 

そんな感じで、授業が進んでいった。その授業後に一夏が話しかけてきた。

 

「全く、あの出席簿に参ったよ」

 

「それは、一夏が悪い。本来、学業に必要な物を捨てるとは言語道断だ!」

 

「うっ!…はい」

 

そんな風に忠勝が一夏に説教をしていると、先ほどの金髪縦ロールの女子生徒が近づいてきた。

 

「また会いましたね!」

 

「おや、先ほどのご婦人ではないか。拙者に用でも?」

 

「…忠勝知り合いか?」

 

「まぁ!先程の会話程度で知り合い扱いとは!これだから庶民で男は…」

 

「ちょっと待ってくれ?」

 

「なんでしょうか?まぁ貴族である私は下々の願いをきいてもいいでしょう」

 

セシリアは何でも来いと言ってるが、一夏はとんでもないことを言い出した。

 

 

 

 

 

「…あんた誰だ?」

 

 

 

 

 

『ズル!』

 

これには、周りの女子は滑ってしまった。もちろんセシリアも…

 

「?」

 

「あ、あなたね!私を知らないのですか!セシリア・オルコットを!イギリス代表候補生で!入試主席のこの私を!」

 

「そうか、あともう一ついいか?」

 

「…なんでしょうか」

 

更に嫌な予感が起ころとうしているセシリアは恐る恐る聞いてみた。そうしたら、その予感が当たってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

「…………代表候補生ってなんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

『ズガーン!』

 

衝撃の3回目である。流石に忠勝は耐えたが、やはり周りの女子生徒とセシリアはコケた。

 

「…日本の男性って、バカばかりなのですか」

 

「すまんな。この者にはあとで言っておく」

 

「ええ、お願い致しますわ…」

 

「?」

 

忠勝は代表候補生について一夏に分かりやすく説明するのであった。

 

「一夏よ。生徒会長や社長とは、どんなイメージがある?」

 

「そりゃあ学校や会社の代表者だろう」

 

「うむ。それでよい。それでな、候補生とはそれぞれの国にいる国家代表者に次ぐ存在だ。それに、専用機持ちとなると相当な努力をして来たのだろう」

 

忠勝にはISの知識がなかった。だからこそ勉学で補う必要があったのだ。その中で専用機や各国の特徴を勉強して来たのである。

 

「それに、専用機とは国或いは企業からそれ専用の機体がある。この者の場合は英国から献上されているのかもしれんな」

 

「その通りですわ!あなた見る目がありますね。私の専用執事に差し上げてもよろしくてよ」

 

「…魅力的なお誘いであるが、其方を知らぬ拙者が下人(年季奉公人)となるのはちと問題がるのでな」

 

そう言って、指をさしてきたが忠勝はやんわりと断った。

 

「ですので!私はエリートなのですわ!もちろん、適正試験で教官を倒したことがありますのでね!」

 

「そうなのか?俺も倒したぞ」

 

「な!私だけと思っていましたが…」

 

「女子だけってオチじゃあないのか?だけど俺の場合、向こうが飛んできて避けたら勝手に壁にぶつかったから、俺のは何もしていないがな」

 

確かに教官を倒したがそれを面白くないと思ったのはセシリアであった。

 

「ムキー!」

 

勝手に言って、自爆したセシリアであった。

 

そして、ちょうど予鈴終わりの合図が鳴った。次は鬼教官の千冬の授業である。流石に物理攻撃(出席簿アタック)を食らいたくないので大人しく席へと戻って行くのであった。

 

その際セシリアは「覚えてらっしゃい!」と言って席に戻っていた。

 

 

 

 

 

 

3時間目はISの実践的な動きや兵装についての授業だった。

 

「始まる前に言っておく。皆ISをファッションやスポーツ目的として運用していると思っているのであれば、今すぐ出てい行ってもらう。ISは一歩間違えれば兵器にもなる!」

 

千冬の言ったことは大きかった。確かにスポーツにビーム兵器や実弾などを用いるわけがない。

しかし、ISにはSE(シールドエネルギー)や「絶対防御」がある。

絶対防御はあらゆる攻撃を受け止めるシールドである。シールドエネルギーを極端に消耗することから、操縦者の命に関わる緊急時、救命措置を必要とする場合以外発動しない。

 

但し、ISの絶対防御も完璧じゃない。SEを突破する攻撃力があれば、本体にダメージを貫通させられる。だからこそ、正しく運用しなければならない。千冬はそれを教えたかったのだ。

 

「なに、正しく運用することを教えるために我々がいるのだから」

 

そう言って授業を再開するのであった。そして、授業が終盤になってきた時何かを思い出したように千冬から提案があった。

 

「そう言えば今度、ウチの『クラス代表』を決める。クラス代表とは、そのままの意味で生徒会の会議や委員会への出席やその他諸々を決定する時に必要な奴だ。決まれば一年は変更なしだからな。自薦、他薦は問わない。誰かいないか?」

 

その時1人の子が手を挙げた。

 

「はい!織斑君を推薦します!」

 

「わたしも~!」

 

「賛成!」

 

「ええ!俺かよ!」

 

「他にいないか?なら織斑で決定になるぞ?」

 

「ちょっと待ってよ!俺はやりたくないぞ!」

 

「諦めろ、自薦、他薦は問わないと言いたはずだ」

 

「まじかよ!なら俺は忠勝を指名する!」

 

「…」

 

この言いがかりに忠勝はただじっとしていた。中学時代生徒会長を務めていた忠勝であったが、勝手が違うクラス代表決定にどうしていいか戸惑っているのであった。

 

「なら、本多と織斑のクラス投票になるがいいか?」

 

しかし、その結果に待ったをかける人物がいた。

 

「お待ちになってください!!」

 

イギリス代表候補生のセシリア・オルコットである。

 

「納得が行きませんわ!1組の代表はこの入試主席の私セシリア・オルコットではありませんか!男がクラスの代表なんて恥さらしもいいところですわ!そのような屈辱耐えらせませんわ!」

 

「大体、このような極東の地まで来てIS技術を学びに来たのに、男が珍しいだけの理由でクラス代表になるなんて、甚だおかしいですわ!あろうことか、その男共の内1人は基礎知識を知らない愚か者。もう1人は訳の分からない言葉を使う者です!」

 

どうやら彼女は女尊男卑の理想に縛られた子のようだ。忠勝は注意しようと立ち上がったが、時すでに遅しだった。一夏が食ってかかった。

 

「イギリスだって日本から見れば極東だろうが、それに世界一メシマズ選手権で何年の覇者だよ」

 

「な!あなた私の祖国を侮辱しましたね!」

 

「そっちもな!」

 

「だいたいそちらこそ「静まれーーーー!」きゃ!」

 

これ以上はマズイと思った忠勝は大声を発し、2人を止めることにした。その際、周りにいた女子や山田先生までもが、縮こまってしまった。

 

「やめんか己ら!ここ何処だと心得る!皆で学ぶ場ではないのか!」

 

「でもよ、た「でもではない!」うぅ…」

 

「全く…それでもうぬらは高校生か。こんな小童(こわっぱ)の喧嘩ばかりしおって!周りを見てみろ!他人の迷惑を考えた事があるか!」

 

そう言って、一夏とセシリアは周りを見てみた。そこには、不満げな目でセシリアを見ているクラスメイト達がいた。

 

それもそのはず、彼女は日本を「極東の地」と侮辱する発言をしてしまったのだ。

 

「わ、私は…」

 

「先ずはセシリア・オルコットよ。貴公の言葉は英国民全ての意見と捉えられてしまう。それにもかかわらず、あのような言葉…どうなるのかわからんでもないだろう」

 

「…」

 

「それに一夏よ。先ほど其方は言ったな『世界一メシマズ選手権で何年の覇者だよ』と」

 

「ああ、だがあれは…」

 

「しかしながら英国には、美味い飯が存在する。拙者も他人からの言伝でしか知らんが実際に食してみたいと思った。にもかかわらずさっきの発言は何だ!」

 

「…」

 

それ以来一夏とセシリアは俯いて何も喋らなくなってしまった。はぁ~と忠勝はため息をついて、事態の収拾にすることにした。

 

「織斑先生、山田先生。申し訳ござらん、拙者が大声を上げてしまったばかりに…」

 

「い、いいえ大丈夫ですよ」

 

「大丈夫だ。寧ろこいつら(一夏とセシリア)には、いいクスリになっただろう」

 

「しかし、こうなってしまった原因は拙者にもある。ここは3人でクラス代表決定戦を行うのはどうだろうか」

 

「いいですけど、織斑君や本多君のISはありませんよ」

 

「なに、拙者は武士ゆえ逃げも隠れもせん。何とか致す」

 

「よし決まったな!それでは勝負は1週間後の月曜日。放課後の第三アリーナで行う。織斑と本多、オルコットは準備をするように」

 

そして、3人によるクラス代表戦が始まるのであった。

 

 

 

□■□■□■□■□

某国の海上。ここにステルスモードになって浮遊している、ニンジン型飛行船がいた。束専用の飛行船である。

 

「よし!これで完成!」

 

「出来ましたか束様」

 

「うん!やっと出来たよ。たーちゃん専用機その名も『samurai』」

 

そこには、ISサイズでもあろうかの1つの甲冑があった。

 

兜は「鹿角脇立兜」は鹿の角をあしらった脇立は何枚もの和紙を貼り合わせて黒漆で塗り固めたもの。鎧は当世具足「黒糸威胴丸具足」。自らが葬った敵を弔うため、肩から大数珠をさげるのが常であったといわれる。又、動きやすさを重視し軽装となっていた。

 

「これでまた、たーちゃんさんに会えますねえ」

 

「そうだね!待っていてね。たーちゃん♡」

 

大きなうさ耳を揺らして愛する人との再会を待ち詫びている束の姿があった。

 

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