最近こちらばかりの更新で申し訳ないです。
他の作品のネタもあるので気長に待っていただければと
思います。
それでは本編どうぞ!
忠勝がクラス代表決定戦に参戦すると言い出した放課後。教室には、一夏と忠勝。そして、山田先生の姿があった。
「ですから
あとは、応用ですけど装備は所有者が
「…何となくですけど分かりました」
「まぁ初日ですから、焦らずゆっくりとやっていきましょう」
「…お願いします」
「本多君はどうですか?分からないところとかありましたか?」
「いや、拙者は勉学して来た故問題はござらん。それよりも早く栄子と翔子を迎いに行きたいのだが…」
「ああ、それなら大丈夫ですよ。今頃部屋で待っていると思いますので」
「え?忠勝と俺って一緒の部屋じゃあないんですか?」
「織斑君は本多君とは別の部屋になります。そして、これが部屋のカードキーになります」
そう言って、山田先生は2枚のカードキーを手渡して来た。それぞれに「1025」と「1600」と書いてあった。
「え?当分の間はホテルからの通いじゃあないんですか?」
「事情が事情なので、急遽学園にある寮に入ることになりました」
「ちょっと待ってください。それじゃあ俺の荷物とかは?」
「安心しろ、私が用意した」
そう言う千冬は大きめのボストンバッグを1つ用意していた。
「織斑には、1週間分の着替え、充電器があれば十分だろ。本多の分は既に部屋に運んである」
「そんな…」
「諦めろ一夏。それでは、拙者は失礼致す。栄子と翔子を待たせているのでな」
「分かった。それと本多、昼間の件だが助かった。この愚弟があんな事を言わなければ、ここまで騒ぎが大きくならなかったはずだがな」
「ちょっと待ってくれよ千冬姉!俺は「織斑先生だ」痛って!」
一夏が反論しようとしたが、千冬がデコピンして阻止した。それを見た忠勝は一夏を諭すように説明した。
「確かに一夏の言い分も分かる」
「だろう!」
「しかし、先ほども話した通り物事を大きくしたのは事実だ。拙者とて、大殿に意見する時もあったが、時と場をわきまえたぞ」
「大殿って誰だよ」
「神君家康公である。では、これにてご免」
そう言って、忠勝は教室から出て行った。教室に残った一夏と織斑先生。それと山田先生はポカーンとしている顔だった。
「なぁ千冬姉?」
「織斑先生だと…まぁ今は放課後だからいいが…どうした?」
「家康公って確か徳川家康で、その人ってもう400年以上前の人だよな。そんな人を大殿って言う忠勝って何者だ?」
「さぁな…一応こちらでも調べておくとしよう。それよりも山田先生?」
「は、はい!何でしょう?」
「本多の妹達ですが、明日からどうしましょうか」
「そうですね。一応保健室にて小中過程の勉強が出来るように調整してみます」
「わかりました。それでお願いします」
「え?忠勝って妹達とIS学園に来てるのか?」
「そうだ。しかも妹達の面倒と学業。更には生徒会の業務をこなしている。参考書を捨てたお前とは大違いだな」
「うっ!それは…」
「まぁいい。今後は行動で示してもらうぞ。分かったならさっさと部屋に行け」
「…はい」
そう言って、重い足取りで「1025」に向かうのであった。
一方忠勝は「1600」の部屋に向かっていた。途中女子達から好奇な目で見られながらも何とか自室たどり着いた。すると、中から栄子と翔子以外の声があることに気づいた。
忠勝が部屋に入ると、栄子と翔子以外にも3人の女子生徒達がいた。
「只今帰ったぞ」
『お帰りなさいませ。兄上(お兄様~!)』
「兄上って栄子ちゃんのお兄さんって本多君だったんだ」
「通りで喋り方が似ていらっしゃっていましたね」
「うん、そうだよね」
「…そち達は?」
「ああ、そう言えばまだ自己紹介をしていなかったね。私はクラスメイトの鷹月静寐」
「同じく四十院神楽と申します。以後お見知りおきを」
「同じく相川清香!よろしくね!本多君!」
「そうであったか失礼もうした。拙者本多平八郎忠勝。この度の無礼、平にご容赦願いたい」
そう言って、忠勝は頭を下げた。それを見た静寐達は慌てて止めるのであった。
「あ、謝らないくてもいいよ!私達こそごめんね。勝手に部屋に入って」
「兄上。謝らないでください。鷹月さん達は私達の遊び相手になっていてくださったので、大丈夫です」
「お兄様!翔子とっても楽しかったです!」
「翔子…そうか、良かったな」
「うん!」
栄子と翔子は忠勝が部屋に来るまでの経緯を話し始めた。
それは、忠勝と一夏が勉強していた時である。保健室の先生から、事前に部屋番号を聞いた栄子と翔子はその部屋に向かって行った。
しかし、部屋が多く迷子になってしまった。そこに、たまたま通りかかった静寐、神楽、清香の3人が部屋まで案内し、忠勝が来るまで遊び相手となっていた。
「成程…疑って悪かった。鷹月殿、四十院殿、相川殿」
「別に気にしてないよ。それに、苗字だとちょっと距離を感じるから名前で呼んで欲しいなぁ~」
「アタシも!ただでさえ本多君って堅物だからねぇ」
「私は古風な喋り方をしているのが好きですけど…」
「むっ!しかし、これは拙者が「兄上」栄子?」
忠勝がこれからする事に対して悩んでいると、栄子と翔子がアドバイスをするのであった。
「『郷に入っては郷に従え』と言います。ここは、我が家ではないのです。それに、神君家康公も今の兄上であれば許してくれるでしょう」
「栄子…そちも許してくれるであろうか?」
「ええ、栄子と翔子はいつでも兄上の味方です」
「かたじけない。分かった。それであれば努力してみよう」
「では、改めて。静寐殿、神楽殿、清香殿これからもよろしくお願いする」
「う~ん私的には殿も取って欲しかったけど…まぁいいか!よろしくね忠勝君!」
「私は前の方が良かったですけど、忠勝君が努力している姿に答えないといけませんね」
「よろしくね忠勝君!これからは清香って気軽に呼んでね!」
「ああ、努力しよう」
3人と談笑していると突然ドアを叩く音が聞こえた。そこには、一夏が血相を変えてやって来た。
ドンドン!ドンドン!
「おい!忠勝助けてくれ!」
「一夏か。どうしたのだ?」
「えっと…とりあえず助けてくれ!」
「理由もなしに助ける訳にはいかんな。どうしたのだ?」
「えっと…実は…」
一夏からの話しを聞いていると、女子達3人は呆れて物も言えないような表情だった。要は一夏のデリカシーの無さで箒を怒らせてしまったらしい。
しかも現在進行形で…
流石の忠勝も断ろうと思っていたが、友人と言っている手前断るのも無礼だと思って仕方なく解決することになった。静寐達には引き続き栄子と翔子の遊び相手をお願いして、一夏の部屋に向かうのであった。
すると、木製のドアなのに穴が空いていたのだ。忠勝はいつでも蜻蛉切を出せるように構えながら部屋に入ろうとした。
「篠ノ之殿、忠勝だ!一夏から話しは聞いた。ひとまず剣を納めて、話し合いといこうではないか」
「…本多さんか。わかった、入ってくれ」
「失礼する。うむ…戸を壊すほどの剣捌きであれば、有段者とみたがあっているか?」
「ええ、以前剣道の全国大会で優勝しましたから…それよりも、本多さんに来てもらって申し訳なかった」
「なに、悩みや助けがある場合駆けつける。それが拙者の信条ゆえな」
「そう言えば貴方はそんな人でしたね」
「ある程度一夏からは聞いた。確かに一夏に落ち度があるが同じ剣を使う者として言う。戸を壊す程の威力がある力を受けたら、どうなることくらいわかるであろう」
「…」
その行為に対して箒は黙ってしまった。確かに力ある者が一歩間違えればとんでもない事になってしまう。また、忠勝は別の考え方を持っていた。
「そんな事をすれば、剣が悲しむ」
「剣が悲しむですか…」
「左様。拙者はな、剣にも感情があると信じている。使い手次第によっては活かすことも、殺すこともなってしまう。そうならんように、拙者は常日頃から愛槍である『蜻蛉切』に問いておる。自分の行動が正しいかどうかとな」
「…」
「今回の件。拙者の心の中にしまっておく。一夏としっかりと話し合い、二度とこのような事が起こらん事を切に願う。ではな」
忠勝は説教じみた事を言ってしまったと思っているが、箒には別の意味で聞こえたようだ。そんな事を思って忠勝は帰ろうとしたが、箒に呼び止められるのであった。
「本多さん!」
「うむ?」
「その…ありがとうございました!」
「なに、礼にはおよばんよ」
そう言って、忠勝は2人の部屋を後にした。後に一夏と箒はルールを設けて再発防止に取り組んだそうな。
一夏の件を片付けた忠勝はすぐさま部屋に戻り、栄子と翔子の夕飯の支度に取り掛かった。そして、栄子と翔子が風呂に入っている間に明日の授業の準備とクラス代表決定戦の対策を講じるのだった。
次の日。早朝からIS学園の外周をランニングし、素振り100回。腹筋・腕立て伏せ・スクワットをそれぞれ50回のトレーニングをこなして、栄子と翔子を起こし朝食を食べるために食堂にやって来た。途中で静寐達と合流し皆で食べることにした。栄子と翔子も忠勝の関係者であるため食堂の飯はタダで食べること出来る。
「おはよう!忠勝君、栄子ちゃんと翔子ちゃんもおはよう」
『おはようございます!』
「うんうん、元気があっていいわね!よし、ここは清香お姉さんが奢ってあげるわよ」
「それには及ばぬ。織斑先生に聞いたところ、栄子と翔子も拙者の関係者ゆえ学費免除とのことになっていな。朝餉には困っておらぬ」
「そうでしたか。それなら、今後ご一緒してもよろしいでしょうか?」
『はい!宜しくお願い致します!静寐お姉さん!神楽お姉さん!清香お姉さん!』
『!』
「なんか、お姉さんって呼ばれると嬉しいね」
「拙者からもお願い申す」
『はい!』
そして、一夏と箒も合流し栄子と翔子を紹介して皆で朝餉を取るのであった。
時間は進み放課後。静寐達に栄子と翔子を任せて忠勝は職員室に向かっていた。理由は2つ。
1つはISの特訓。もう1つは資料室の使用許可である。
来週の月曜日に行われるクラス代表決定戦に向けて、少しでもISに触れるために特訓を行う必要があった。
また、対戦相手のセシリア・オルコットの情報を得るために、資料室で過去のデータを閲覧する為である。
職員室に来ると事務作業をしている山田先生が目に留まった。忠勝はすぐさま山田先生にISの使用許可と資料室の使用許可を取るために向かった。
「すみません山田先生、今ちとよろしいか?」
「ええ、大丈夫ですよ。どうかしましたか」
「実は、来週月曜日に行われるクラス代表決定戦でISを使う前に特訓をしたいと思ったのじゃが、大丈夫かのう?」
「ISでの特訓ですか?わかりました。少々お待ちください…えっと貸出可能ですね」
「おお、かたじけない!」
「いえいえ、貴重な男性操縦者ですから優先的に貸出が出来るんですよ」
「そうであったか。では、本日から使用したいのだが大丈夫じゃろうか?」
「はい。それに、特訓であれば私もお手伝いしましょうか?」
「いいのか?でも、山田先生にも時間があるのではないか?」
「大丈夫ですよ。それに、IS特訓であれば尚更教師が付かないといけませんからね」
「重ね重ね申し訳ない」
「では、放課後になったらIS格納庫前までに来てくださいね」
「心得た」
そう言って、忠勝は職員室を後にするのであった。そして、保健室に行き小中過程の授業をしていた、栄子と翔子に「夕餉は食堂で取る様に」と言って後にした。
そして、放課後。IS格納庫前に着くと山田先生が待っていた。
「来ましたね本多君。それじゃあここにある訓練用ISから選んでください。汎用性高い【ラファール・リバイブ】か国産ISの【打鉄】にしますか?」
「そうだな…では、このISにしよう」
選んだのは【打鉄】だった。このISは性能が安定しており使いやすいISで武者鎧のような形態をしており、両肩部分に装備された楯は「破壊される前に装甲が再生する」など防御力に特化している。武装は近接用ブレード「葵」とアサルトライフル「焔備」を標準装備している。機体カラーは黒色になる。
「このISなら本多君に合うと思いますよ。では、早速このISスーツを着てピットに入ってくださいね」
「心得た」
早速更衣室に入った忠勝は渡されたISスーツを着て【打鉄】の前に立った。その姿を見た山田先生は彼の筋肉質な身体に頬を染めるのであった。
「着替えましたか~きゃ///!」
「うん?山田先生どうしたのだ?」
「い、いえ!な、何でもありませんよ。アハハ///」
「?まぁいいが、それよりも触れるだけで良いのかな?」
「はい。その後は自動で最適化を行います」
そう言って、忠勝は【打鉄】に触れる。すると、頭の中に色々な情報が流れ込んでくる。忠勝はそれに悩まされつつも、処理していくのであった。
そして、目を開けるとIS【打鉄】を纏っている自分が見えたのだ。
「おお、これがISと言うものか…重さは感じないのだな」
『本多君どうですか?気持ち悪いとかありませんか?』
「大丈夫ござる。それでどうすれば良いのか?」
『そうですね。まずは“歩く”から行きましょうか。本多君、自分が歩いていることをイメージしてみてください』
「歩くとな…まぁ山田先生がそう言うのであればやってみよう」
そう言って、忠勝は自身が歩いている仕草をするのであった。最初はおぼつかない足取りだったが3~4歩くらい歩くとスイスイと進んでいくのであった。
『お見事です!飲み込みが早いですね。それなら次は飛んでみましょうか』
「うむ。やはりISを纏った以上飛んでみたい気持ちがあるからな」
『これも先ほどと同様に自身が飛んでいるイメージを持つと出来やすいですよ』
「そうだな。では、あれで行こう」
そう言って、忠勝は目を瞑った。そして、地面を力強く蹴り上げると空高く舞い上がった。これには管制室で見ていた山田先生も驚きを隠せなかった。
『す、すごい!凄いですよ!本多君!』
「ああ、ありがとうございます」
『どんな感じにイメージしたんですか?』
「そうだなぁ…「高く飛びたいと」そう願っただけでござるよ」
そう言うと山田先生は笑顔になった。それと同時にアリーナの使用時間になったので訓練を切り上げる様に言うのであった。
『いいですね!それじゃあ今日の訓練は以上になります。ピットに入って部屋に戻っても構いませんよ』
「心得た。時に山田先生。このISは誰が整備を行うのかな?」
『ああ、整備科の生徒達が行いますよ』
「そうであったか…山田先生。ご迷惑でなければISを整備する所を見ても構わんか?」
『ええ、いいと思いますよ』
「かたじけない。では、参ろうと思う」
そう言って、忠勝はピットに入ってIS学園の制服に着替え終わって【打鉄】を整備科まで持って行くのであった。
忠勝がアリーナで特訓していた同時刻。セシリアはアリーナ横の射撃場に向かって行く途中であった。セシリアのIS【ブルー・ティアーズ】は射撃特化のISゆえ日々の訓練が絶えないのだ。
「急がないと間に合いませんわ…あら?あの人は」
そこには、【打鉄】を纏って歩行訓練をする忠勝の姿があった。それを見たセシリアは1人勝ちを確信した。
「フン、素人がこのイギリス代表候補生に敵うはずがありませんわ。これは、来週のクラス代表決定戦は勝ったも同然ですわね」
そう言って、過ぎ去ろうとしたが一生懸命に歩行訓練をする忠勝から目が離せなかった。
「けど、なぜあの方は助けてくれたのでしょうか…」
確かに忠勝が止めに入らなければあのまま、罵詈雑言の嵐だっただろう…だが、忠勝が絶妙なタイミングで止めてくれたおかげで大事に済んだ。
この時ばかりは忠勝に感謝しているセシリアであった。
「本多…忠勝…本当に不思議な方。あの方なら、信じてもいいかもしれませんね」
そう言って、セシリアは今度こそ射撃場に向かって行くのであった。
なお、結果は10発中1発しか外さなかった。1発外した時何故か忠勝の事が頭の中から離れられなかった…