艦これ小説 習作   作:From

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第6話

「この新戦力が神聖なる日本本土、ひいては世界を覆う戦火にたいし、福音とならんことを」

 

 

──────日本初の艦娘による部隊に対する観閲式にて

 

 

 

 

 

 11月に入ると太平洋の島々は次々に制圧され、反撃どころか沿岸防衛にすら手一杯の国ばかりであった。米海軍は西海岸防衛の為各地から艦隊を帰還させていたがそれが更に中東や南米、アフリカ諸国の防衛を困難なものとしていた。この時点で既に沿岸部から逃げ出した難民が全世界で数百万はいたと言われいる。

 

 

 我が国も沿岸防衛に喘ぐ国の1つであった。艦娘が出現したのはこの頃といわれているが本当のところは不明だった。ただ妖精が見える人間が次々に発見され、それらの作るレーダーと同時に現れた艦娘の武装が深海棲艦に対して有効な事が判明してから戦力化される迄は直ぐであった。

 

 

 私もその妖精の見える人間であっったが、判明したのは療養中であった。ただこの時の私は下士官教育を受けただけでましてや陸軍人であった。陸軍の人間としては最初の適正持ちであったがそもそも私が提督として任官する際海軍の指揮下か陸軍の指揮かで相当揉めたそうである。

 

 

 陸海軍で殴りあいに発展する程の騒動は一先ずは私が艦隊指揮の訓練教育を終えるまで持ち越されることとなった。

 

 

 

 11月19日東京湾沖合にて深海棲艦の艦隊が確認される。この艦隊は複数の戦艦、空母で構成されれおり、漆黒の艦艇であった。まるで人型と艤装型(元になった軍艦の姿)をとれる艦娘に対抗するかのような威容だった。

 

 

 連合艦隊はこの時点で存在した、艦娘戦力を全力投入、更にこれを連合艦隊が支援する万全の態勢で要撃した。帝国軍の戦力は空母4戦艦2だったが、戦闘経験の浅い深海棲艦が航空戦で戦力を逐次投入したこと、また長門、陸奥を主力とする水上打撃部隊が丁字戦に成功したことにより、敵戦艦8、巡洋艦9を砲戦で撃沈し続く雷撃で更に戦艦5隻を仕留めた。最後に撤退する深海棲艦を連合艦隊がミサイル攻撃で追撃し空母4隻を撃沈2隻を中破させた。

 

 

 最終的に房総沖海戦と呼ばれるこの戦いで敵主力艦を28隻撃沈破と言う大戦果をあげることとなった。

 

 

 この戦いを指揮した連合艦隊司令長官兵衛幸作大将は海軍大将元帥に任じられることとなり、長門を旗艦として直接指揮を採った室賀政一大佐は少将に昇進する事になった。

 

 

 

 この戦い後アメリカでも大々的に妖精と艦娘の戦力化が進むことになっていく。

 

 

 私の話に戻そう。帝国政府は全国で妖精適正検査を実施すると共に、一定の適正を認められた者は徴兵されることとなった。

 

 徴兵された者は適正ごとに区分され最も適正の低い丁種は妖精と共に工員として従事し、丙種は妖精が乗り込む航空隊の司令として数隻の艦娘と共に従軍、乙種、甲種からようやく複数の艦娘を指揮する立場となる。

 

 更にここから提督と呼ばれるのは何十もの艦娘とそれを支える妖精に認められた甲種のみであった。

 

 この後半年程の教育で私は艦隊司令官として任官する事になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 開戦から1年後の6月20日遂に私は司令として硫黄島基地に着任した。

 

 

 

 この時の私の戦力は軽巡洋艦1駆逐艦5の水雷戦隊司令であった。硫黄島基地には他に戦艦3重巡4軽空母2私含め4つの水雷戦隊が展開していた。

 

 

 「あの、軽巡洋艦神通です、よろしくお願いします。」

 

 「こちらこそよろしく頼む。なにぶん陸軍出身の身だ。海軍のことは余り分からないんだ。」

 

 

 この島で私は最も信頼する軽巡神通と出会うのだった。

 

 「司令官は金鵄勲章を授与されておられるのですね、私もその武勲に恥じないよう頑張ります。」

 

 その言葉通り彼女の訓練は過酷であったし、半年の訓練で慣れたと思っていた私が船酔いで倒れる程であったが、短期間に私はこの戦隊の艦隊運動を掌握する事ができた。

 

 

 「あら司令官、何か私の顔についてる?」

 

 「神風、君はどう見ても未成年に見えるのだが」

 

 「駆逐艦は艤装が小さいから身体も小さいのよ、これでも大正生まれなんだから子供じゃないわ!」

 

 私が艦娘を率いるようになって一番驚いたのは、体格と内面の差であった。例えば駆逐艦神風はどう見ても子供だったが普通に飲酒していたし、周囲も特に気にしていなかった。

 

 

 

 ちなみに神風は存在する駆逐艦艦娘の中でもかなりの旧式であった。例えば主砲は12センチ単装砲だったし魚雷も53センチの通常魚雷だった。

 

 

 ただ彼女は太平洋戦争において終戦まで稼働していた強者である。艦娘となってもそれは遺憾なく発揮され水雷戦隊屈指の操艦技術であった。

 

 

 

 硫黄島にはこの他妖精による基地航空隊も存在し太平洋側の防衛拠点でもあった。

 

 

 「少佐、着任おめでとう。歓迎しよう、それで硫黄島艦隊の任務について少し説明しようか。加藤君。」

 

 

「は、ここからは私加藤特務大佐が説明します。」

 

 

 基地司令兼提督は帝国海軍少将の石狩少将である。少将は妖精が見えない為実際の指揮は戦艦金剛に乗る第1戦隊司令加藤特務大佐であった。特務とは艦娘を指揮する軍人に与えられる階級で通常の階級とは異なる。

 

 

 

 「この硫黄島基地の主たる任務は本土に迫る敵艦隊を未然に発見、撃破或いは足止めする事にある。知っての通り昨年の房総半島沖のようなことは再び合ってはならない。この基地は本土を守る盾と言うことだ。例え敵艦隊が我が方より圧倒的に優越する戦力であったとしても、我々が持ちこたえている間に主力艦隊が駆けつけてくれる。」

 

 

 この時期の本土防衛は各地に旧式艦隊を配置し、敵艦隊を迎撃し足止めした後内地から有力な艦隊を派遣すると言うものであった。この為、陽炎型や阿賀野型は真っ先に内地で錬成している主力に回されていたのであった。

 

 

 

 硫黄島艦隊の水雷戦隊で最も新型なものでも暁型なのはそういうわけであった。

 

 

 

 何はともあれ私は遂に司令官として再び前線に復帰したのであった。

 

 

 

─────────────────────────

 

あとがき

 

 

 

やっと艦娘を出せました笑、喋らせるのは思った以上に難しくて時間がかかりますね 良ければ感想、評価お願いします

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

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