龍装の成層圏 X~流星と狩人~X   作:金宮 来人

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懲りずに新作です。
まぁ、こちらの方が先に書き始めてほったらかしていた作品なんですが・・。
終わりまで書いたので投稿します。
まぁ、ちょっとしっぽが切れ気味と言われたらしょうがないかも。
では、始まりです。


00話 飛ばされて~

 

俺は中堅ハンター【イチカ】。まだまだ一人前とか一流とは言えないと思うけど、それなりに腕に自信はある。

 

俺の過去はいやな事だらけだった。姉がISと言うパワードアーマーみたいなもので世界一の称号を取り、俺は周りから嫌がらせを受けた。女性から、男性から、学生から、教師から、付近の店の店主店員から、世界から・・。そして、辛いと告げても『私の弟ならそれくらい、男として乗り越えろ』と・・。何かしようとしたら『そんな事はしなくていい』と否定され【俺】は次第に否定され続けて俺では無くなって行く事を感じていた。そうして過ごしているうちにISの第二回世界大会。行きたくないと言っても無理やりドイツに連れてこられた。

そして、俺は会場で誘拐されて、脅しに使われた。姉の出場停止を狙ったものだった。しかし、姉は関係なく出場。結果、犯人は俺を用済みとして殺す事にした。そこで死ぬと思った寸前、目の前が光って何が起きたか分からないうちにこの世界に来ていた。俺は驚いた。光って眼を開ければはいビルの中に居たはずなのにそこはうっそうとした森の中。そこで俺を連れ去っていた奴等は、此処は何処だとかパニックになって叫んでいた。そこにやつが現れた。大きな恐竜みたいなやつで口からは火を、そして、尻尾の先が固い剣みたいになっている奴が居たのだ。騒いでいた誘拐犯がそいつに気を取られている間に俺は隠れた。銃を撃って応戦し始めたけど恐竜みたいなのはまったく効かないようで、めんどくさそうに尻尾を振った。それだけでそこにいた誘拐犯の全員が真っ二つになった。俺は吐き気を抑えながら近くに合ったツタを上りそいつから逃げた。そして、広い所に出てどうしようかと悩んでいた。既に疲れ果てて、さらにどこに行けばいいのかも分からない場所。もしかしたらあの恐竜みたいなのにあうかもしれないと云う恐怖、そして真っ二つになってしまった瞬間を見た衝撃。俺は足が震えだしその場で吐きだした。そこで声をかけられた。

「どうした?何故ここに君の様な子供が?・・しかも見た事無い服装だな。飛行艇が不時着したか?まぁ、一旦キャンプに戻るか。行くぞ?歩けるか?」

そう言って手を伸ばしてきた鎧を着た男らしき人物に連れられ、テントがある場所までやってきてテントのベッドに座り自分が見た光景を説明した。

「・・世界を越えたと・・。驚いた。まぁ、それは君の不思議な格好で説明が付く。更に君が見た恐竜?みたいな物は【ディノバルド】。俺はそいつを討伐するために此処に来たんだ。」

そう言いながら自分の後ろに有った大きな剣を叩く。

「コイツが俺の愛剣、【エピタフイディオン】。そして、俺の装備もディノバルドを狩って造った【ディノメイルシリーズ】だ。」

そう言って俺の頭をなでる。鎧の小手なのに優しく撫でてくれて・・安心した。

「俺は《ライト》。元々流れのハンターで今この近くの村に住んでいる。・・これも何かの縁だ。アイツ狩ってきたら連れて帰ってやる。お前、俺の養子になれ。」

「は?・・えっと、・・養子って・・。」

「帰る方法が分かるまでで良い。俺も御供のアイル―が居たんだが、アイツは好きな奴が出来て田舎に帰ってしまったからな。一人身で寂しくなっててな。・・まぁ、いいや。考えておいてくれ。俺は一仕事行って来る。此処ならモンスターは来ないからゆっくり休めるぞ。寝ておけ。」

そう言いながらライトさんは俺の頭を押さえてベットに倒して頭を撫でて剣を担ぎ出て行った。俺は、その背中を見送りながらも心労のせいか次第にまぶたが下っていた。そして、次に眼が覚めた時にはライトさんに抱えられて村に来ていた。

 

アレから時間は立つ。此処はベルナ村。そして、アレから俺はライトさんに鍛えてもらいハンターとなった。得意武器はライトさんと違い楯と剣が一緒になった様な武器、【チャージアックス】。愛剣は【ブラックガード】。場合によって使い分けれるがこいつが見た目的には一番好きだ。まぁ、基本は討伐対象によって戦術も武騎手さえも変えるが。ライトさんは不器用だから大剣一本でやってきたらしい。初めは大剣を使ったが鍛えるまでは俺【が】剣に振られていた。太刀も結構同じような物だった。片手剣、双剣は悪くなかった。力が付いてきてスラッシュアックスやハンマー、狩猟笛や、操虫棍、ランスにガンランス、そして力が付いてから再度使った大剣や太刀、これらも一応使える。一流のハンターどころかソレ専門で使う同じくらいの力量のハンターにも負けるが。遠距離では弓はへたくそで駄目だったが、ライトボウガンはそこそこ。それ以上にヘヴィボウガンが合っていた。

結果、俺は狩りに出る際のパーティーによって武器を変えるスタイルとなる。割と色々な流れのハンターがこの村の集会所には現れるから一緒にいろんなモンスターを狩った。そんな俺はライトさんの養子としても村の人気者になっていた。俺の素顔を見た女性ハンターや村の看板娘さんとかに言い寄られる事もあったりしたが、いつ死ぬか分からないこの稼業をやってるうちは誰とも付き合わないと答えた。ちょっとした油断で、予想外の事態で、準備の怠りで、情報が間違っていたりで・・いろんな原因で死ぬ事がある。

たとえば、アレからライトさんは同じようにディノバルドが出たという報告で古代林に向かい、特別な種だったらしく討伐は出来なかったが撃退はして帰って来た。しかし、その代償に大けがをしてハンターを続けれなくなってしまった。そして、怪我が原因で病気になってしまっていた事、頑張って治療はしていたがある日の朝、あまり長くなかったその人生に幕を閉じてしまった。

 

固い鎧が防いでくれてはいたがそれでも体に大きな切り傷が付いていて、その斬りキズ自身が焼かれていた。熱したディノバルドの尻尾で斬られたのだろう。それによって臓器が焼かれていたらしく、医者も見た時にこれは長くないと云っていた。ソレを聞いた時、俺は泣いた。すると、初めて会った時のように優しく撫でてくれた。鎧を脱いでいるので見えた優しい笑顔で。まだ少しは時間がある。その時間を惜しむように。ゆっくりと俺の頭をなでてくれた。

それから俺は死に物狂いでハンターとしての力を上げてそこら辺に居るハンターよりも強くなった。そして、ライトさんに怪我をさせたディノバルドを追った。そして、ライトさんが言っていた傷のあるディノバルドに遭った。そいつは普通と違い赤黒く、明らかに別格だった。俺は一人で挑むつもりなどなく、仲が良いハンター二人と組んで三人パーティーで挑んだ。この二人もライトさんにお世話になった二人で俺がしている事を一緒に行きたいと云った。片方は女性ハンターだが、双剣使いの思いっきり前線なアタッカー。もう片方は男で禿げた奴だがハンマーが得意でコレまた頭部にダメージを与える事がうまいストライカー。それで俺は二人のサポートをしつつヘヴィボウガンでガンナーをしている。二人が攻撃を受けそうになった時、足を撃ってこかしたり、マヒ弾を撃って動きを阻害したり・・そして、弱り果てたアイツが吠えた。俺はスコープを覗き込み頭に狙いをつけ徹甲榴弾を撃った。

「これが・・貴方への手向けになるよう・・あの人が安心して逝けるよう・・その一撃だ。そして、・・俺たちの怒りを思い知れ!」

撃ちだした弾は吠えるディノバルドの顔に飛んでいきそのまま目に突き刺さり内部に入る。そして・・

《ドオォォン》

内部で炸裂し口から血を吐き出しつつ息絶えた。俺たちはその装甲をはぎ取る。

そして、それぞれがはぎ取りソレを見あい、頷き合う。そして同時に拳を突き出してぶつけ会う。

「・・やったな。」

「ああ。」

「うん。」

俺たちは村に戻り報告した。そして、その報告を聞いたライトさんは安心した顔で、

「・・よく・・やってくれた。安心したよ。」

そう言ってくれた。そして、・・翌朝、そのまま眼を覚ます事無く長い・・永い、眠りに付いた。

 

今、俺はいろんな種類のモンスターを狩って生きている。装備もお金も充実し、例の二人のハンターも仇は撃った後、旅に出た。また新種の龍が見つかったと云う地に向かって。俺はまだ、ベルナ村に居る。他の村に出張に行ったりして狩りをする事はあるが終わると此処に戻って来る事にしている。そして、帰って来るごとに真っ先に報告に行く。風の気持ちのいい平野に立っている墓に。彼が好きだった場所で俺と一緒によく草の上で昼寝をしていた地に。ゆっくりと眠れるように。

「・・ただいま、戻りました。今回のガムートはあまりに小さくてびっくりしたよ。でも力は強いんだ。大きな雪玉を投げてくるし。でも、無事に帰ってきました。【・・お父さん】。」

俺を見ているあの人はいつも自分の子供のように言っていたし、養子になれと言っていたから、俺の父親は貴方だ。そう思って告げる。

そして、報告が終わると俺は家に戻る。

 

 

翌日竜歴院から新種の依頼が有った。

「よく分からない洞窟が合って、そこの探索に行って来て欲しい。新種の鉱物や生物がいたらその報告をしてほしいのです。」

新たな依頼、しかも俺を指名の依頼がありそれに行く事にした。

 

そして、俺は・・二度とこの村に帰って来る事はなかった。

 

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