「一組にまた転入生だって・・。最近外国から多いねぇ。」
「藍城、だから近い・・。朝一でどアップになるな。」
教室に入るといきなり腕をあげて藍城が突っ込んで来た。
「んー、事故でキスとか狙ったんだけどなぁ・・無理か。」
「おそらく顔が近付いてきたらそのまま首根っこ持って廊下に投げ飛ばしているな。窓が開いてたらそのまま投げだしてやるよ。」
「フリーフォール!?自由落下は嬉しくない!せめて心を落としてほしい!」
「よし顔出せ、眉間に穴開けてやる。」
「命を落とすんじゃないよ!?」
「・・はぁ、朝から元気だねイチカ。」
横の簪がそう言ってくる。
「藍城に付き合わされるとこうなるさ。お前も一緒にいてみろよ。」
「遠回しに隣にいてほしいという告白?」
「朝からイラつかすな。張り倒すぞテメェら。」
「地味に私が含まれてる!?」
藍城は当たり前だ。寧ろぶん投げたいくらいだ。
「話戻して・・転入生か・・」
「ん?何か気になる事が有るの?」
「あぁ・・また俺狙いの奴じゃないかとな。敵多いからな俺。」
「そんなに?」
「一組のイギリス代表候補生やポニテ娘、織斑屑教師に女尊男卑派の勢力人。」
「うわぁ・・よく刺されないね。」
「そんなこと考えて近付いたら、実行する前に学園とこの世からおさらばする事になるな。俺はそんなに甘くない。目には眼を、暴力には死を・・」
「物騒越えてるぅ!?」
そうこう話しながら席につく。
「あ、言っとくけど俺は男女平等に殴れるから。つまり、女子でも俺を害する気なら歯が折れる事や骨が砕けることぐらい覚悟しとけって噂流しておいてくれ。」
「え?いいの?野蛮とか言われない?」
「そう言う人物は俺に害成すつもりなんだと認識する。仲良くする気しかないなら何の心配もないだろ?現にお前は多少はしゃぐ程度なら相手してやっているくらいだし。」
「そうだね・・わかった。そこらへんも付け加えて噂流しておくよ。女子の連絡網なめないでよね?速いよー?」
「そうか。期待してお「イチカ!?アンタ女子殴る気とかどう言う事よ!?」速すぎるだろ!?それと鈴音!【俺に害を及ぼす気なら】が抜けてる!!」
伝言ゲームとしても失敗バージョンじゃないか!
「あぁ、そう言う事。分かった、ちゃんと周りに知らせるわ。ごめんねー。」
そう言って去って行く鈴音。まったく驚いたわ。早すぎるつうの。
というかあれ?藍城まだ教室から出て無いよね?
「女子の噂の伝達速度、速すぎて怖っ!?」
これなら今日中には話が回りそうだな。
後から聞くとドイツだって。なんたって俺が行った所ばっかから来るんだか・・。なんか因果かねぇ。と言っている休憩中に、
「えーっと・・イチカ・ハントは居るか?」
「・・・男子一人だから目立つだろ。此処に居るのが見えんのか?」
「・・野蛮な眼付の凶暴そうな風貌の、やたら偉そうな生徒と聞いていたのだが?」
「誰だそんなこと言った奴!?明らかに女尊男卑派のひれが付きまくりじゃないか!?」
「クラスの女子だ。・・まぁいい。改めて初めましてだ。イチカ・ハントで良いんだな?」
「あぁ、アンタは?見た事無い・・知り合いにそっくりだがアンタ自体は知らないな。」
「そうか?まぁいい。私はラウラ、ラウラ・ボーデヴィッヒだ。」
「ラウラ‥ボーデヴィッヒ?ん?んぅー?ボーデヴィッヒ・・確かドイツ軍准将だったような気がするな。」
「それは私の保護責任者だ。一応親としての名義でボーデヴィッヒを名乗っている。さて、用事の件だがその准将からお前を出来ればドイツ軍に呼び込みたいそうだ。愛人という名目で良いから私を自由にしてもいいという事を言っていた。」
「ブハッ!?馬鹿か!?バッカじゃないのか?!・・何考えてんだ?あの准将。確か、会った時には・・あ、確かにあの時『娘をやっても良いくらいの好青年だ。』なんていってたが・・もしかして。」
「あぁ、本気のようだ。まぁ、私としてもお前の強さにはあこがれている物が有るし、先日の入学当初のデータを調べさせてもらった。素晴らしい力量だ。せめて、我が軍の、いや、我が隊だけでも良いからその指導を行ってほしい物だ。」
「べた褒めじゃねぇか・・逆にこえぇよ‥。」
そう言いながら俺は飲み物を口に含む。
「何を言う!いかなる状況でも判断を下すというその意志力は軍人にとって必要不可欠だ!ソレを備えていてなお且つ素晴らしく強い!誇り高く、自身の目的を掲げて相手を守る!素晴らしい、そう、かの我が国に現れた謎のIS『ディノバルド』のように!!」
「ぶー!!ごっほ・・」
「さっきからイチカの様子がおかしい・・。きっと何か知ってる。」
「簪・・黙ってろ。」
「この会話の感じ・・前の会話の内容・・彼がその『ディノバルド』と予測。」
「何!?ハントが『ディノバルド』なのか!?」
「おいー!?簪さーん!?」
「仕事柄各地に行ってたと・・そして、准将と知り合い。そして、予想外の謎のIS。繋がってるよ?」
あ・・墓穴掘ってる。明らかに自供してる様なもんじゃないか・・。
「分かった、この内容は放課後俺の部屋で話そう。良いか?」
「うむ。あ、愛人の件だが・・「それはいらん!!」・・そうか。良ければ我が部隊全員が希望するかもしれんと言おうと思ったのだが・・。」
「増えるな!なんでそんな事になるんだよ!?あぁ・・もう訳わっかんねぇ。」
「という事で私を愛人として・・」
「だからしないっつってんだろうが!?内縁の妻状態の束にその娘が居るんだよ!その上愛人とか訳わかんない事誰がするか!」
「ふーむ・・ロシアの【ガムート】は現代表と何かしら好意的関係が有ると聞くし、フランスの【ゼクス】は会社一つ受け渡される予定と聞いた。唯一浮いた話が無いのが『ミツネ』だが、そこもいくらか中国政府が狙っていると・・」
俺は頭を抱えた。勝手な噂が飛び交いすぎだ。つか全部『俺』じゃねぇか。
「どうした?何か覚えが有るのか?」
「いわねぇ。ばれるまでぜってぇ言わない。」
「覚えが有ると白状したな。そして、私の推理からすると全部お前だ。」
「・・何故そう言う?」
「そう、不思議なISが何体もいてたまるか、という件で一つ。もう一つは更識が言っていた、世界を転々として仕事をしていた。という件だ。仕事内容は『粛清』だろうからな。表に出れないのも仕方がない。」
「ロシアは基本性能の環境適応検査だ。その際に現代表と知り合った。まぁ、事故が有り、俺が命の恩人という状況になってしまった為、そう言う噂が流れたのだろう。」
「なるほどな。」
「・・さて、じゃあ、改めてまして・・お前たちの言う『ディノバルド』、イチカ・ハントだ。コレは重要機密としておけ。あと、俺は先日その姿になっているからな。緘口令が出ているからばれていないが、実際知っている奴は知っているだろうな。『現代の切り裂きジャック』、『断罪の大剣』、『破壊の剣撃』『爆剣の英雄』。色々と言われていたがまぁ、俺だという事は断言しておこう。コレは違法実験施設を壊したからだ。束からの依頼でな。そして、そこで今の俺の娘を束が拾い、育てる事にした。・・そういやお前もしかしてアドバンスド「強化人類」か?」
「な!?重要機密だ・・ってそうか。実験施設を壊したから・・。」
「お前の姉に当たる奴が実験施設で臓器保存用に殺されようとしていたので俺が助けた。そこで束が目をつけて俺たちの娘となったんだ。そっくりだぞ?・・えっと、これだな。」
俺は端末の中から三人で写真を撮った物を見せる。
「本当に私にそっくりだな。・・ん?姉?そして・・娘・・。」
あ、なんかいやな予感・・。
「つまりあなたは私の父親という事だな!そして篠ノ之博士は母という事だ!」
「オイ待て。どうしてそうなる。」
「だって、姉が貴方の娘なら、妹の私も貴方の娘という事になる。」
コイツの脳内すげぇ単純すぎないか?もぅ・・
「・・頭痛い。」
「大丈夫か、パパ!しっかりしろ!」
「悪化してんじゃねぇか!?・・今日は帰れ、束に一応話しておく。」
「ありがとうパパ!ママによろしく頼む!」
「それはやめろ!そして、黙って帰れ!」
もうどうすれば・・
「改めて考えるとなんなんだコレ・・。」
『あ、くーちゃんの妹?良いよ。私達の娘が増えたね。パパ。』
「聞いてやがったな!?」
『くーちゃんがママって言ってくれないからねぇ・・ねぇくーちゃん?』
『束様、妥協してもお母さまで。』
「俺は?」
『イチカ様・お父様・ダーリン。』
「最後!?おかしい!娘のはずだろ!?」
『くーちゃんが宣戦布告したキター!よっしゃ!ハーレムエンド行くか!』
「いかねぇよ!?なんで俺の周りはこうも頭のネジが飛んだ奴ばっかなんだよ!?」