クラス代表戦。コレは文字通りISを使いクラス代表となった各クラスの生徒がランダムで他のクラスと戦い、勝利者のクラスには学園からのご褒美が有るというシステムの行事だ。
で、俺のクラスの代表は更識簪。日本の代表候補生だが、専用機の授与が遅くシステムを組む事に難儀しているとか・・性格には機体は組み上がっているがその機体の第三世代兵装がうまくいかないそうだ。クラス代表までに組終わる予定が、このままでは間に合いそうに無いと焦り始めた更識とソレを作っている倉持技研。慌ただしいそこの前を警備時に通り過ぎた時に知った事だ。そん時は口に口臭パイポ・ミント味(火のついたたばこ型)を咥えて歩いていた時だった。その第二整備室に入り、モニターを遠くから眺める。俺に対して何か言う奴が居ないから俺はそのままモニターの前でキーボードを操作してデータを動かす。此処はこうして、此処がこう。コレはこうならなきゃ動くわきゃないだろうに・・さて、後はこっちの弾道は自身でデータを入れてもらうとして、発射機構は出来た。ミサイルはこれで良し、荷電粒子砲?コレは発射時のエネルギーが低すぎてその他保持が使い過ぎだろ。此処からこっちに回せば撃てるわ。ライゼクスの機体使った際にデータ見たから分かるし・・、超振動薙刀・・ディノバルドの過熱性を加えて置けばなんでも斬れるだろう。最悪、チェーンソーの応用で切ればいいとも思うけどな。コレは俺の機体につけるか・・。
「あ、・・」
「あ・・。」
♪眼と眼が合う―
「な、何してるの!?」
「え?手伝い?」
「な、何を勝手に!?・・って、出来てる!?山嵐は弾道データが有れば完成!?春雷はすでに組み立てれば完成状態だし、薙刀はむしろ何か強化されてる!?」
「んー、んじゃ。」
そう言って俺は警備に戻った。これなら代表戦には間に合うだろ。
「簪ちゃんに何をしたの!?そして、ありがとう!!」
「いきなしどうしたんだ?頭のネジが飛んだか?」
生徒会室で仕事の手伝いしに行ったら急に礼を言われた。
「だって、簪ちゃんが【私のクラスのハント君の事、お姉ちゃんの知ってる事全部教えて!教えてくれたらこれまでの事全部許してあげる】って言ってくれたの。一応、昔の事はぼかして答えたけど、大体篠ノ之博士のお気に入りってとこで納得していたわ。そして、妹と仲が悪くなっていた事もこれでチャラ。さらに、妹の専用機が更に強化されて完成しそうなのよ。クラス代表戦に間に合うしでいい事づくめ。これ全部、君のおかげよ。さらに、仕事も手伝ってもらってるんだからもう、こっちから恩が返せなくて困るわ。私をあげてもいいと思えるくらいなのに、篠ノ之博士のお手付きでそう言う訳にもいかないし、どうしたら恩を返せるのかしら!?」
「いいから、手ぇ動かせや。あと、恩などどうでも良いから俺に楽させろ。あー、織斑教師と俺相性悪いからなるべく会わないようにしてくれりゃいいや。あと、オルコットだったか?アイツともだな。その他はだいたい俺がしたい事だから良いし。」
またあの教師、こっちにこれ回しやがって・・いっその事廃棄して困らせるか?いや、そのしわ寄せは生徒に行くか・・なら駄目だな。まぁいい。あと、こっちの資料は・・・この時期に転入生・・中国代表候補生・・か。
「おい、重要資料がこっちに混ざってるぞ。そう言う名簿はちゃんと管理しろ。」
「あ、すみません・・確かにこれは、会長どうぞ。」
「うん・・確かにね・・イチカくん・・」
「ハニ―トラップ仕掛けたらそっちが危険だぞ?束に睨まれるとか怖すぎるだろ。」
「うん、・・・そうね。気をつける事も無いわ。」
たく、気を使わなくても分かってるっつうの。
「大体、終わったな。俺は警邏に戻る。」
「ありがとうございました、また今度はお茶でも入れますね。」
「ありがとー、また来てね。仕事以外の事でも来ていいからね。」
「あいよ、んじゃまー・・今度な。」
中国代表候補生《凰 鈴音》か・・。
何か聞き覚えはある気がするんだが・・まぁ、いいか。
そして、クラス代表戦当日。どうやら二組でクラス代表が変更になったらしい。例の転入生が代表候補生だからという事で交代を持ちかけられたらしい・・転入生の方が。一組、四組と代表候補が出てくるから自身無くて精神的に辛かったらしい。つまり、三組のクラス代表はかわいそうなわけだが・・そこはまぁ、仕方ないだろう。
「で、初戦がその二組対四組か・・。」
今回の賞品はクラス全員に一か月の無料デザートフリーパスらしい。女子らしいね。俺はビタータイプのチョコケーキとか、甘くないザッハトルテとか・・元々のザッハトルテはとてつもなく甘い。甘さが高級の基本だったころの名残だ。俺はコーヒーでさえ無糖か微糖で飲む。つまりその昔ながらのは甘すぎるから苦手で、ビタータイプじゃないと食えないレベルだ。まぁ、そんな事はどうでも良いか。
「で、勝てそうか?更識。」
一応機体に関わったとして俺もピットに呼ばれた。だから、更識簪に声をかけておく。
「・・貴方になら簪と呼ばれたい。感謝してるから。友達になりたいと思ってる。」
「ん、わかった。なら改めて・・簪、頑張って来い。勝てるかじゃなく、自分を出して来い!」
「!!ありがとう・・私らしく《・・・・》頑張って来る。」
そう言ってカタパルトから出て行った。さて、・・あ、倉持技研のみんながこっち見てる。なんでほほえましそうなのかは気になるが・・。
そして、試合が開始した。二組の代表、凰は青龍刀を二刀流で攻撃してくる。それに対して薙刀を短く持って自身を回す様に戦う。時に長く持って回転しながら距離を開けたり、短く持ち直して石突で突いたりとなかなか面白い戦いをする。そして、凰が距離を開けて浮遊部位を使い攻撃した。見えない衝撃砲らしい。それに弾かれ簪も距離を開ける。が、此処からだ。春雷をすぐに構えぶっ放す。ライゼクスの出力を考えているから反動は少なく威力はある。そして、一番の特徴は・・
『な!?かすっただけなのに機体の移動が一部停止!?』
「マヒったな・・。」
そこにすかさず近付いて薙刀でとどめをさそうとした時、
「な!?上空から反応!?簪!!急速退避しろ!」
『な!?えっ!?・・くっぅ!?』
何とか避けた簪。だがそこに巨大な光の柱が降ってきた。アリーナのシールドをぶち破るほどの攻撃だ。急いで端末に取りつき指示を出す。
「教師陣は非常事態宣言!警備は生徒及び非戦闘員の避難!急げ!!」
『は、はい!!』『こちら中本だ!ドアがロックされて生徒が逃げれない!』『橋本、クラッキング作業をしていますが、今の所一番先に空きそうなのはハント君のピットからアリーナに出る所です。』
「そのまま橋本さんはクラッキング。俺はアリーナ内の二人の救援に向かいます。他の人はクラッキングが済み次第順次避難させてください。教師陣はIS部隊の用意、明らかにシールドバリアを破るほどの攻撃が有りますので相手の戦力が不明。予備戦力として待機しておいてください。」
『分かりました。・・きゃぁ!?』
『おい、ハント!勝手な事をするな!!私が指示を出すからそれに従え!!』
「内容による!!」
そう言いながらも俺はクロスを起動する。
『中の二人に戦わせて相手のデータを「却下だボケが!!」なに!?』
「そもそも言ったろうが!相手はシールドを貫くと!もし、生徒がいる所に当たったら責任取れんのかボケが!俺が入って止める。テメェは指でも咥えて突っ立てろクソ馬鹿が!!」
目の前のピット入口のシールドが消えたのを確認して俺は自身の速度でアリーナに突入。すると、簪と凰が戦っていた。上空に行って生徒に攻撃がいかないように誘導している。よしよしナイスだ。
「イチカ・ハント!クロスにより戦闘介入する!!」
先ずはゼクスで羽を展開して滑空。一気に近づいて腕一本を太刀『チェーンブレイド』で切り落とす。
《ギャギャギャギャ》と音がしてその後切り裂いた痕は赤く熱した状態になっていた。こっちも刃こぼれしたので収納する。そのまま飛び二人に近づく。
「助かったわ!でも、アンタ何者?」
「私のクラスの生徒、唯一の男子生徒だよ。信用できるから・・来る!」
「そうだな、今は信用してくれ。散開!」
空中にまた撃ってきてソレを避けつつさっきの腕を確認。発射機構、エネルギー補充部、その形と機構からおかしい事に気が付く。
「おい、アイツ両腕義手か、下手すると無人機だぞ!?」
『は?どう言う事!?』『無人機って・・ISは人が乗らないと動かないよ?』
「・・腕の機構からどうやっても肩まで機械がぎっしりだ。下手すると肩から内側まで循環器と冷却装置がないとあんなに撃てないし、そもそもあんな巨大な砲撃が出来ない。簪なら分かるだろ?」
『!!確かに!冷却装置がいくら性能が良くても鉄部分があんなに向きだしなら砲撃時の冷却装置は内部にある・・うん、アレは無人機の可能性の方が高い!』
「やっぱか・・。」
『それなら何!っくまた撃ってきた!?・・何か打開策が有てるの!?』
「まぁ、出来るが・・一応生徒の避難が≪一夏あああぁぁ!!≫・・なんだ!?」
見ると放送室にあのポニテが居た!何やってやがる!?
≪おとこなら、その程度!勝って見せろ!!≫
そう言っている方に侵入者が砲門を向ける。
「こちらハント!生徒の避難は!?」
『いま放送室の裏だ!何やら中からうるさい声がしてる!しかも中に気絶した生徒が数人いるみたいだ!!』
「あの馬鹿が!!了解!うらああぁあああああ!!」
俺は機体を変換しながら一気に移動する。そして、放送室の前に行った時、ちょうど大型ビームが撃たれた。
『イチカ!?イチカアアアァァアアア!?』『へ!?あれ、イチカって言うの!?』
「狩技その一!ガードレイジⅢ!!」
そして、煙と光りが晴れるとそこには、水色に輝きを放ち楯と槍を構えた騎士が立っていた。
「スタイルフォーム、氷騎士『ザボア・ザ・ギル』!」
『かっこいい!!』『何よアレ・・防ぎきったの?』
そして、騎士は愛槍、世界の果てにあったかつての最高の塔の名を持つ物『バベル』を構え、一気に突撃する。
「狩技発動!その二!スクリュースラストォオオオオオオオ!!」
そのまま貫き、槍の先にはISのコアが突き刺さって、砕けた。
そして、無人機だったその機体は機能を停止した。
「・・く、流石にガードレイジでも吸いきれんかったか。」
相手の技の威力を自分に取り込み、力に変換する技。だが、流石に相手の威力が大きすぎたようで少しダメージをくらいすぎたようだ。
「・・だが、これくらいなら・・」
ポーチから回復役を出して飲む。一気に痛みが引く。
「ふぅ・・終わったな。・・だが、コレはなんだ?」
俺を取り囲むように教師がISを纏い武器を構えていた。
「そのISを渡してもらおうか、イチカ・ハント・・・。」
「織斑千冬・・。」
ブチ切れそうだ・・押さえろ・・狂竜化しそうな自分にそう言い聞かせた。