わたしは、何も信じることができなかったのかもしれない。
わたしは、好きな人にもう会えないって思っていたのかもしれない。
わたしは、もうダメなのかなって思っていたのかもしれない。
あなたが、ここに来るまで……
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「美晴」
「……はい」
「……会いたかった」
「マネージャーさん、お帰りなさい……」
マネージャーさん……いつの間に来てくれたの……?わたし……うれしいよ……
わたしのの目からは涙が止まらなくなっていた。
「心配させてごめん……僕も忙しくてなかなか足を運べなくて……」
マネージャーは結構忙しくて、足を運ぶ機会すらなかったのはわたしも知っていた。
「私もわかってます。マネージャーさんが……忙しいことは……でも……でも……!」
あの日、笑顔で会おうって思っていた。
でも、まさかあんなことが起きるなんて……
だからずっとわたしは泣いていた。
その出来事はわたしの心にぽっかりと大穴を開けてしまった。
それがどのくらいの大きさかはわたしにもわからなかった。
「マネージャーさん……ううっ……」
わたしはずっと泣いてる。
まるで子供の頃のわたしのように……
そんな時、お兄ちゃんはずっとわたしが泣き止むまでそばにいてくれたのを思い出した。
「僕も、美晴さんに会いたかった……だから、こうして会えたのはすごく嬉しい……」
気付けばマネージャーさんの目からも涙が零れ落ちていた。
「マネージャーさん……本当に……ごめん……なさい……」
「こっちこそごめん……美晴さんの気持ち……わかってあげられなくて……マネージャー失格だね……」
「そんなことないですよ……マネージャーさんは、マネージャーさんです。私にとってのマネージャーさんは……◯◯(僕の本名)さんです……」
「美晴さん……ありがとう……」
わたしは、マネージャーさんと連絡したかったのに、できなかった自分を責めた。
わたしがだんだんどうすればいいのかわからなくなる。
「マネージャーさん……わたし……どうしたら……」
「美晴さん……まずはゆっくり落ち着いて……」
「はい……」
ゆっくり落ち着こうとするも、なかなか落ち着けない。
お兄ちゃんがいないことが、まだ心のどこかで影響していたのかもしれない。
(あれ?わたし……頭がぐらぐらしてきて……)
気付けばわたしは顔が赤くなって、意識が朦々となっていく。
(あ……もう……立ってられない……)
わたしは静かに目を閉じ、倒れそうになる。
「危ない!」
マネージャーさんが倒れたわたしを支えてくれた。
その時、マネージャーさんがお兄ちゃんのようだった。
その目はすごく心配していたように見えた。
疲れ果てたわたしの心が、癒される……
「美晴さん!大丈夫!?」
「はい……」
わたしの答えに力がない。
マネージャーさんはわたしの額を触る。
そして気付けばわたしは力が抜けていた。
マネージャーさんはわたしを部屋まで運んだ。
お姫様抱っこされて……すごく恥ずかしかった。
でも、その反面、すごくわたしのことを心配してくれるマネージャーさんが嬉しかった。
わたしは1人じゃないんだって感じた。
また一つ、マネージャーさんのことを好きになった。
気付けば、わたしのベッドの前についた。
マネージャーさんがわたしをゆっくりベッドにおろす。
「美晴さん……ゆっくり休んで……」
「ごめんなさい……マネージャー……さ……」
わたしは途中でいい終わって、寝てしまった。
マネージャーさんに会えて幸せな気持ちと、お兄ちゃんが亡くなったことのふたつの感情が入り混ざる。
そのストレスに、耐え切れなくなってしまった……
マネージャーさん……ごめんなさい……ごめんなさい……
皆さんこんにちは。執筆者のおみです。
この度は「僕を愛する、君のために。Op.1」を読んでいただきありがとうございます。
このシリーズもいよいよ2人が再会しました。やっぱり好きな場所を離れることと同じように、好きな人と離れることって相当辛いことだと思いますよね……それを、少しでもリアルに再現したかったのが、今回です。
さて、次回はあまあま回です。どのようになるのでしょうか?
しばらく投稿ペースは早いです。皆さん、遅れずついてきてください!
それでは次話もお楽しみに!