超高校級の天才ゲーマーのhigh school life 作:火野ミライ
カーテンの隙間から入ってくる朝日の光、部屋中に鳴り響く鳴り響き渡るのは目覚ましの音。布団の中から手を伸ばして目覚まし時計を手探りで探し止める。モゾモゾと程よく暖かい布団に恋しさを感じながらゆっくりとベットから起き上がり、両腕を腕に伸ばし体をほぐす。
「ふぁぁ~……………」
あくびをする口元を手で隠しながら、壁にかけていた制服を手に取りながら立ち鏡の前まで足を進めた。そこに立っているのは相変わらず眠たそうな表情を浮かべている私。寝ぐせはあるけど軽く整えるとすぐにボブカットの形に戻る。目元にたまった涙を親指で脱ぎ取り、ピンクのストライプ柄のパジャマを脱ぎ、学校の制服に着替える。
「………はぁ~」
猫耳パーカーを上から来て深呼吸。脱いだパジャマを手に取り、いま一度鏡に映る私に視線を向ける。そこに移るのは自他共に認める程、ダンロン▼の【七海
容姿だけでなく苗字や趣味が一緒な事に何か感じないわけでもないが、いちいち考えるのが時間の無駄。《ゲームだと、なにかしらの意味があったりするが現実だとそんな物語性はなく、奇妙な偶然で片付く問題だぁ》とは知事人の言葉。
そんなことを頭の片隅に浮かべながら、寝室を出て脱衣所の洗濯機にパジャマと洗剤を入れて起動。一度回せば乾燥までしてくれるやつなので干さなくても問題ないこの洗濯機は朝1回、休日以外は毎日この時間に回している。
その後はリビング兼キッチンの部屋でトーストという名の朝食を食べながらケータイゲームをプレイ。行儀が悪いと怒る親がいないので出来ることだ。程よい時間になったらバンバンシューティングの髪留めをつける。
余談だがこの髪留め、中学の頃…… 具体的には知人と出会うまでは付けていなかった。まぁ、付け始めた理由は普通にしてても七海千秋に似ているんだったら、髪留め付ければさらに近づくんじゃない?と思ったから。ちなみに猫耳パーカーは母親の趣味で着せられていたのが、いつの間にか自分のアイデンティティーになってたパターン。
閑話休題
リュックを背負ったら靴を履いて、カギを閉めたのを確認したらマンションを出ていつも通り、ゲームをしながら登校するだけ。
◆◆◆◆◆◆
「ねぇ、聞いた? 2年の変態バカ3人の1人に他行の彼女ができたらしいよ」
「嘘ぉ!?」
1時間目を寝て過ごした私の耳に女子グループの会話が聞こえてくる。聞き手の1人が教室中に響き渡るほどの驚き声を上げた。その声につられて教室中のみんなが彼女たちの方に視線、もしくは耳を向け話の続きに注目する。私はと言うと再び顔を伏せて眠りに態勢に。
「信じられないけど本当みたい。なんでも他校の子みたいよ」
説明していく名も知らないクラスメイト。事細かく説明していくごとに教室中が騒がしくなった。おかげで、煩いから寝れない……… スマホゲーでもやってよ。
「あの先輩の一人に彼女ができたから、俺にもできないかな~」
私の近くに座る男子生徒が悲壮感に満ちた言葉を呟くが、誰にも見向きにされていない。
「結局、変態トリオの誰に彼女ができたの?」
その質問により教室の空気が張り詰める。先程までとは違い、恐ろしいほど静かな教室。その中で鳴り続ける
他人の恋愛を気にしたところで、何の意味もない。片方どちらかが自分の気にしていた意中の相手なら、分からなくもないけど、基本的には関係のない他人のはず。たとえ(悪い意味で)有名な人の物だとしても、自分には関係ない。気にするだけ時間の無駄だと思う。
口にもしない疑問に誰かが気が付くはずもなく、名知らずのクラスメイトは言葉を発する。
「坊主でも眼鏡でもない人だった気がする。」
その一文を聞いた私の中に一人の人物が浮かび上がった。
【
彼と共に問題を起こしている2名は知らないが、兵藤先輩のことを私が知っている理由。大した事じゃないけど、説明すのも飽きたので簡潔に言う。入学式の帰り、ゲームショップでばったりと会った。ちょこっとした会話をしたけど、それっきりの関係。名前を知ったのだって、たまたま先生に注意されている横を通った時だったし。
人気シリーズの新作ゲームだと思って買ったら、実際にはネームバリューを借りただけの全く関係ないクソゲーみたいな関係。もっと分かりやすく例えるなら、オンラインゲームの簡単なステージで一度だけチームを組んだだけで、交流もいっさいないのに何故かよくすれ違うプレイヤーみたいな… そんな関係だ。
◆◆◆◆◆◆
本日の学業を終え放課後、今日はマンションへ直行せずに最寄りゲーセンにやってきた。まだこの町に来て1ヶ月経つか経たないかぐらいだが、このゲーセンにはよく訪れる。札を百円玉に両替し、店内を進む。横目でクレームゲームの景品を見るがこれと言って欲しいものは無いのでスルー。
迷いなくやってきた場所、そこに置かれているのは格ゲーのアーケードゲーム。………と同じ筐体を採用しているリズムゲーム、ドレミファビート。独特の操作感に人の好みが分かれ、玄人向けと言われたりしているが、一度はまれば定期的にプレイしたくなる中毒性を持つ。
百円玉を入れてアバター認証カードをセット、曲を選択して難易度を決める。最近始めたばかりで最高難易度を開放できてないため、デフォルトとの最高難易度(ノーマル)を選択。あとはリズムに乗ってコントローラーをさばくだけ。
サックとクリアして席を立ちあがり順番待ちをしていた少年へと交代。列の最後尾に並び自分の番でプレイ、その後は後ろに並ぶプレイヤーがいないから連続プレイ。気が付いたら時刻は既に4時半を超えていた。財布の中の百円玉もだいぶ溶けたことだし、今日は切り上げよ。
そう思い席を立ち上がろうと手に力を込めた直後、後ろから手が伸びて頬に冷たい物体が触れる。小さな悲鳴を上げた後すぐ手の伸びきた方向、後ろに立っていた人物を視界に入れるため振り向く。
「そんなに睨まないでほしいっすよ」
後ろにいたのはこの町で最初にできた知人。金髪の髪をツインテールにしている青い瞳の少女。ゴスロリ風の衣装に身を包む彼女の名は【ミッテルト】。家業の都合でこっちに来ているらしい彼女はいたずらが成功したためか、自販機で買ったであろう缶を両手に笑みを浮かべいる。
◆◆◆◆◆◆
ミッテルトと共にゲーセンを出てやってきたのは、黄色のMが目印のハンバーガーショップ。店内のテーブル席に座り、ポテトやバーガーを口に運ぶ。全部食べ切ったらHP13回復って感じ………
「永夢、最近はどうすか?」
私は飲めない炭酸飲料を飲んでいたミッテルトが思い出したかのように訪ねてくる。口の中に合ったものを飲み込み、少し考えてから質問の返答。
「6月のゲーム大会に出ることにした」
「そっちじゃなくて、学校の方っすよ」
その質問に思わず彼女から視線を逸らす。正直言って学力の方は伸び悩んでいる。いくら勉強しても学力のステータスは上がらず、ゲームの技術ばかりが上がっていく。だからだろう、高校に入る前に初めて参加したゲーム大会で二つ名のして自然と広がった【超高校級の天才ゲーマー「M」】と呼ばれるのは………
どこの誰が言い始めたのかは知らなし、興味もないけど、私の容姿も相まってゲーマーの話題になっている。ちなみに超高校級の天才ゲーマー「M」の【M】は私のゲーマーネームから。理由は言わなくても分かるだろうけど、永夢をアルファベット一文字に変換しただけ。
「そんなんでテスト大丈夫っすか?」
ジト目でこちらを見つめてくるミッテルト。クラスだと中の下の上くらいの学力だと思うから、赤点の心配はそんなにしてない。そもそも元お嬢様学校である駒王学園に通う理由も知人に勧められたから受験して受かったからで、特に先を考えて選んでいない。落ちた子にその席変われって言われそうなのは気にしたら負け。
「大丈夫………」
窓の外を眺めながらドリンクを口に含む。うん、スタミナ5いや、ぬるいから2回復ってところ。
様々な才能を秘めた生徒たちが「コロシアイ」を強要された極限状態、その中で起きた殺人事件の真犯人を見つけ出すハイスピード推理アクションゲーム。犯人がこぼした矛盾点を打ち逃すな!
名前だけ出た原作主人公。仲がいい原作敵キャラ。
この感じだと、原作介入はまだまだ先になりそう…………