超高校級の天才ゲーマーのhigh school life 作:火野ミライ
夜道を鮮やかな黄色のバイクに乗り、後ろに乗せたミッテルトの案内の元、廃教会を目指す。今運転している【バイクゲーマー】と呼ばれ、幻夢コーポレーションから出ているレースゲーム【爆走バイク】の車種に酷似してる。まぁ、爆走バイクがら呼び出したし当然だけど。
え、15歳の私が公道走って大丈夫かって? それこそ幻夢コーポレーションから発行された特別時のみ運転可能の免許を持ってるから。それでも二人乗り違反? ………ミッテルトは堕天使なので人間の法理は適応されない。
そんな関係ない事を頭の片隅で浮かべているが、ミッテルトの話通りならアーシアと言うシスターを救うためのタイムリミットはそんなにない。なので人気の無い道に出た瞬間、一気に速度を上げる。一応ミッテルトに考慮して最大速度は出さない。
「っちょ!? 早いっす!」
後ろが騒がしいけど無視。そうして廃教会が目前となった所でバイクを止める。ヘルメットを取り教会の正面扉へ移動。
「ちょっと待つっす!裏口からなら「めんどい」あ、はい」
「…出てきたら?」
彼女の提案を蹴り、入り口の扉の前まで行くと立ち止まる。そのまま先客へと声を掛けた。
「__ッ!見張り」
私の言葉に堕天使の見張りを警戒するミッテルト。でも実際には違う。向こうが動く気配無いので私から近づき気配の正体、すなわち道脇に姿を隠していた悪魔の姿を視界に収める。
「…………」
「っち、悪魔も来てっすか!?」
木の陰に隠れていた金髪優男が鞘から抜いた刃をこちらに向けて来た。対して光で出来た槍を向け戦闘態勢を取るミッテルト。
「なんでお前が堕天使といるんだよ____七海!」
「七海君………」
残りのふたり?はなんとも言えない表情を向けてくる。仲間の注意も他所に無警戒にこちらに近づいて来るのは駒王の制服に身を包む兵藤先輩。もう一人の小柄な少女も同じく駒王の制服を着こなしており、なぜかこちらの苗字を知っていた。
「兵藤君、それに小猫ちゃんも知り合い?」
「あぁ~、知り合いつうかぁ~ なんと言うか………」
「よくオンラインゲームですれ違うプレイヤー同士の関係」
「なんですかそれ…………」
「永夢らしい例え方っすね」
優男の問いに答えたら場の空気が和んだ。なぜ?
そんな空気も一瞬であり、睨み合うミッテルトと兵藤先輩達。
「で、アンタら何しにきたのさ」
「お前らに連れ去られたアーシアを救いに来た!」
「ならウチらに任せてとっとと帰れっす!これは堕天使の問題、悪魔さんが首を突っ込む必要はないっすよ」
「ふざけるな!」
いや、すぐに言い争いに発展。それぞれの得物を手にし、隙があれば一撃放たれたれるのだろう。____堕天使と悪魔にいざこざには付き合えない。
「七海君、そのベルト………」
ミッテルト達を放っておき、一人で突入しようと来た道を戻ろうとした所を小柄悪魔に引き留められた。そんな彼女の視線の先にはパーカーを羽織るより前から腹部に巻いていた1本のベルト、蛍光ピンクと蛍光グリーンの大きな機械【ゲーマードライバー】を見ている。
口から出たセリフは止まりこの先を紡がる様子は無い。なので教会の正門へ。その後ろを彼女が付いてくるが気にせずパーカーの右ポケットから取り出した幻夢コーポレーション製のカセット。市販されているソレとはクリアパーツの長さや手元のグリップが違う【マイティアクションXガシャット】の起動スイッチを押す。
『マイティアクションX!』
効果音と共に周囲にドット上のエフェクトが広がる。それに気が付いたのか先程まで言い争いをしていたミッテルト達がこちを見つめる中、ガシャットを正面に突き出し弧を描きながら頬の横へ。左手を添えあの言葉を紡ぐ。
「大変身!」
その言葉と共にガシャットを半回転、左手へとも持ち変えドライバーの内ソケットの挿入。全面を覆う巨大なレバーを引き
『ガッチャーン! レベルアップ! 』『マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクションX!』
レバーを展開した事で露出した発光パネルから投影されたホログラムのゲートを潜り抜けたその瞬間、俺は常人を遥かに凌駕するステータスを手に入れる。そうして俺は【仮面ライダーエグゼイドアクションゲーマーレベル2】へと変身した。
普段だったらレベル2からではなくレベル1からスタートするのだが、今日は時間がない。その為、最初から最短攻略を狙う。
「やっぱり……」
「っな__!」
「嘘だろ、七海…………」
驚愕する悪魔パーティーを他所に扉を開き中へ突入。さぁ、堕天使攻略開始だ!
◆◆◆◆◆◆
「永夢、ちょっと待って欲しいっす!」
「……………」
真っ先にと教会の中へ突入した永夢の後に続き女性陣が突入、その後に続き男性陣もまた教会の中へと入っていった。
「おやおや~ 裏切り者のクソ堕天使に噂の仮面ライダー。それにこの前、恥をかかせてくれやがったクソ悪魔ちゃん達じゃ~、ありませんか~~!」
「フリード……っ!」
薄暗い教会の中、襲撃者達に真っ先に反応したのは白髪の青年【フリード・セルゼン】。既に一度、一誠とは一戦交えており、その時の出来事から怒気を交えた言葉で彼の名を呼ぶ。それが開戦の合図となった。
フリードのそばに立っていたぐれエクソシスト達が光輝く武器を手に襲い掛かって来る。その後に続きフリードもまた得物を手に一誠達へ向けて歩みを進めた。
「よっと!手負いでも三流の以下の人間には負けないっすよ」
自身の魔力から生み出した光の槍で振り下ろされた一撃をいなしながら反撃するミッテルト。その頬には大粒の汗が流れている事から言葉と比べて無理をしているのは一目断然だ。それでも人間と堕天使と言う種族の違い故の基礎能力の差があり、多勢に無勢とは言え善戦していた。
「どいて」
「「「グワァァーーッ!」」」
その隣では教会の椅子を豪快に持ち上げ、振り回す事でエクソシストを近づけない小猫と呼ばれていた小柄な悪魔の姿があった。そのまま椅子を容赦なく投擲し数人まとめて押しつぶす。
「レイナーレ様の邪魔させん!」
「はぁ!」
味方の敗北を気にも留めず舞い上がる煙の中から一人のエクソシストが光の刃を振り下ろす。その一撃を受け止めるのは優男な美青年だった。己の力で生成した剣を手に受け止めると受け流し、無防備となったその背を切り裂く。
「アーシアは何処だ!」
「悪魔に魅入られたクソシスターなら、この祭壇から通じてる地下の祭儀場におりますですぅ~」
斬り合う彼の脇を駆け抜け一誠は左腕に召喚して赤い手甲型の神器【セイクリッド・ギア】でフリードを攻撃しながら、目的の人物がいる場所を聞き出す。そんな彼の言葉に呆気なく情報を出し、祭壇へ気を取られた一誠に向けて左手に持つ銃から光弾を乱射。
「っく!」
『ガシャコンスパロー!』
とっさ跳躍する事で回避し、獲物を失った弾は後方で戦っていたエグゼイドへと迫る。だが光弾は偶然にも展開された4枚のパネルに弾かれ誰にもあたる事無く役目を終えた。そんな背後の状況なの気にも留めずにバイクのハンドルの様なグリップの新武器【ガシャコンスパロー】を装備する。
「くたばれぇぇーーー!」
「よっと!」
振り下ろされた光の剣を体を逸らす事で回避し、回し蹴りでダウンさせるとその背に右足を乗せスパローから光の矢を放ち次々とエクソシストを撃ち抜いていく。
狭いステージの中で人間・堕天使・悪魔の各々が好きなように戦闘を繰り広げる混戦から、今宵のゲームが幕を開るのだった。
産難でしたがなんとか完成。これからも細々と投稿していくのでよろしくお願いします。