コミュ障ぼっち、ガイアを行く 作:犬西向尾
ある日の事
目が覚める、朝だ。
今日は休日だがやることがそこそこある、起きなければならない。
首元の温もりと心地良い柔らかさに名残惜しさを覚えながらどかす。
<シロ>が俺の首元を枕に寝ていたようだ
体を起こす、その途中脇の下に柔らかい物がいる事に気づく、子狐状態の<ユキ>だった。
こちらも寝ている。
<ピクシー>たちが仲魔になって以来、この二匹はよく俺の布団に入り込むようになった
俺が<ピクシー>たちに構い過ぎて嫉妬しているんだろうか、可愛い。
文句を言う<シロ>と<ユキ>を無視して布団を畳み、窓際に置いていたカップを見る
寝る前にカップに注いでいた牛乳が無くなっていた、<ピクシー>たちが飲んだようだ
これは【ピクシー】に限らない妖精の伝承からの行為だったが
無駄にならなくて良かった。
<シロ>と<ユキ>はまだ寝るようだ、畳んだ布団の上に乗って丸くなってしまった。
「おはよう」
「おはようございます」
朝食の準備をする<ライコー>に挨拶をして、座卓の自分の席に座りぼーっとする。
味噌汁の良い匂いがした。
少し前までは俺も多少は家事を手伝っていたのだが最近はそれもなくなった
<ライコー>の家事の手伝いは<ケットシー>や<ピクシー>たちの誰かがやっている
もっとも<ピクシー>たちの場合はやりたい気分だからやってるだけで
常に手伝っているというわけではない、見た所今朝は<ピクシー>が二人ほどいるようだ。
常に手伝っているのは<ケットシー>だけだ、それで十分、そう<ライコー>に言われた。
<ケットシー>が味噌汁の入ったお碗や箸を並べてるのを見て思う。
「こういうのも「猫の手も借りたい」と言うのかな」
いつの間にか寄って来てごろんと横になった<カブソ>の腹を撫でながら聞くが
「知らんにゃ」
と言われた。
「ごちそうさま」
今日も美味しかった。
特に鮎の塩焼きが美味しかった、これは川の上流に住むようになった<河童>が
差し入れてくれたものを焼いた物だ、良い物をくれた。
あの<河童>は気を利かせてくれて数日に一回はこんな感じで何かをくれる
特に嬉しいのは魚だな、【傷薬】もくれる事があるが【傷薬】は食えないからなぁ。
いやあの【傷薬】は「河童の傷薬」だから効能は良いんだが……
お返しに俺もきゅうりや【宝石メロン】を渡している、喜んでくれていた。
<河童>が魚をくれるのはありがたい事だが、それは全く下心が無い事ではない
あの<河童>は【ミズチ】の使いで、あの川は【ミズチ】が整備した川だ。
その川から生まれる川の幸を俺が頂き、それに感謝を、もしくは単純に美味だと感じたら
その感情から生まれるMAGが<河童>を通して【ミズチ】に流れる。
そういう仕組みなんだそうだ。
【クシナダヒメ】様がそんな事を言っていた、
【クシナダヒメ】様もそうやって俺から生まれるMAGを吸収しているらしい。
俺が普段食べている米はこの異界から生まれた米という訳でもないんだが良いのだろうか
そう思って聞いたら別に良いらしい、アバウトな話だ。
これに限らず、神や悪魔は自分たちが司る物やそこから生まれた物を受けての
感情から発するMAGは緩やかに吸収されるものらしい。
ただし同じ物を司っていたらそのMAGの取り合いになるとか。
その話を聞いて<河童>から魚を受け取る事に遠慮や気兼ねをしなくても良くなった。
それにしても、ありがたい事だと思う事が相手の利益になる、奇妙な話だなぁ。
「ごちそうさまでした!」
<ピクシー>たちも食べ終わったようだ、一人が口の周りを蜂蜜でべとべとさせている。
その姿のままどこかに飛び出そうとしていた。
「ちょっと待て、拭うから」
<ピクシー>の口元をハンカチで拭う、<ピクシー>は目を瞑って「んーっ」している
朝、手伝いに来た<ピクシー>とは朝食を共にする事になった
<ピクシー>たちの朝食は蜂蜜が掛かったパンもしくはホットケーキ、そして牛乳が定番だ
大体これで喜ぶ、たまに俺たちが食べているものに興味を持つ子もいるが
食べると大体「甘い方がいい」とか言って結局上のメニューで安定する。
<ピクシー>たちは甘い物が好きなようだ、庭にある柿も
「好きに食べていい」と許可を出したらあっという間に無くなった。
あの柿の木には「このままじゃタンタンコロリが生まれるんじゃないか」
と心配していたから食べてくれて良かった。
「ほら、綺麗になったぞ」
拭き終えると<ピクシー>は「ありがと!」と言い飛び去ろうとしたが
そこで一旦戻って来て耳元で声を掛けてきた
「今日はのーぜーの日だからよろしくね」
そして去って行った。
納税、読んで字のごとく税を納める事である。
この異界に住む者たちが税を納める対象は、俺だ。
事の始まりは<ピクシー>たちを仲魔にし「妖精の丘」を作った辺りの時期の事だ
まだ土の塊が盛られただけでしかない丘を作った日の夜だ。
神託で【源頼光】様の祠に呼び出された。
我が家にある二つの祠は不定期に掃除を行う、何かあれば大体その場で言われるので
このように呼び出される事はそれほど多くはない。
珍しい事もあるもんだな、と思いとりあえず向かった。
「愛する我が子よ、あなたは今、領主としての一歩を踏み出しました」
何を言ってるんだこのお方は?
どこか恍惚とした表情の【源頼光】様の姿に怪しんでしまう。
近頃はうちの疑似異界のMAG濃度が高くなってきたおかげで
短い時間ではあるが祠周辺であれば【源頼光】様や【クシナダヒメ】様が
自由に顕現する事が出来るようになった。
予定している異界化も行えばその時間と範囲も広がるだろう。
とはいえ会話する時に姿が現れる程度で何か大きな変化があるわけではない。
こういう姿を見て、こんな目で見てしまう事が起こるようになった程度だ。
「あの妖精たちの事です」
ああ、<ピクシー>たちの事か、それが何で領主云々になるんだろ。
「あの者たちはあなたを主とする疑似異界に住み、あなたに生殺与奪を握られ、
あなたにこの異界で生きる事を保証されている者たちですね?」
「まあ、そうですね」
なんだろ、そういう言われ方すると自分が物凄く支配的な存在に聞こえる……
「つまりあなたの民です、あなたはあの者たちの主でありこの地の領主です」
なんとなく言いたい事は分かった。
「だからあの者たちに税を払っていただきましょう」
!!??
「<ピクシー>たちは何かやれる事が見つかった子がMAG分働いてくれればいいなぁ」
程度に俺は考えていたのだが、それでは駄目だと【源頼光】様は言う。
俺の考え方では「貢献出来る者がすれば良い」という事に繋がり
貢献する事が出来る有能な者、その意思がある者が割を食うだけになる。
<ピクシー>たちがその存在価値を俺に示す事を、
そして<ピクシー>全体で消費するコストを一部の個体の働きで賄う事に繋がるからだ
それではやがて<ピクシー>たちの内部で不和が生まれる、
何より、働いたものが報われない。
故に<ピクシー>全体に生産活動を行わせ税を徴収し、有能な者は個として褒め称えるべし
<ピクシー>にこの異界における価値を与えよ、そういう事らしい。
そして
「統治の基本は「御恩と奉公」です。
奉公無き恩は恩の重みを失わせ、奉公人のやる気を削ぎます
それは恩無き奉公と同じく統治と統制の失敗を招きます」
そう【源頼光】様は言った。
理屈は分かる、分かるが素直に頷けない気持ちがあった。
俺と<ピクシー>たちはもうちょっとこう、緩くて柔らかい関係で良いんじゃないかなって
税を取ったり取られたりするのはちょっと違う気がする、
それに仲魔として戦ってもらったりするわけで全く役に立たない子たちという訳でも……
そう渋る俺に対し【源頼光】様は軽く微笑み言い聞かせるように言葉を続けた。
「あなたと共に戦う者たちはそれでいいでしょう、軍役は立派な貢献です
軍役をこなすのであれば税を課す必要はないかもしれません。
しかしそれを出来る者の枠は限られているのでしょう?」
その通りだ。
まだ【悪魔召喚プログラム】の枠は解放されていない、召喚枠は三体までのままだ。
そしてそのうちの一枠はPT全体の耐性を鑑みて【ジャックフロスト】で固定するつもりだ
そうなると残り二枠を育成面や戦力の事を考えて選ぶ形になる、なるが
たった二枠では分散すると効率が悪い。
レベリングの事を考えるとある程度まではなるべく戦闘に出す仲魔は集中させたい所だ
そうなると選ばれなかった仲魔たちが浮く形になる
将来的には【悪魔召喚プログラム】無しでの運用も考えるべきかもしれない
しかしそれは今ではなかった。
困っている俺に【源頼光】様は言う
「難しく考える必要はありませんよ。
あなたが主としてあの者たちに何かを求める、あの者たちがそれに応じ貢献する
それによって関係が定まり、富が生まれ、あの者たちにも居場所が生まれる
それだけです」
難しい話だと思うんだが。
それに少し引っかかるところがあった
「居場所、ですか?俺の仲魔というだけでは不足なんでしょうか?」
仲魔という関係は命を預ける関係だ、そんな軽いものではないと思いたい気持ちがある。
【悪魔召喚プログラム】無しでは<ピクシー>たちと一緒に戦いの場に出ない俺が
思ってはいけないことかもしれないが。
「ええ、不足です」
断言されてしまった、更に【源頼光】様は続ける。
「今のあの者たちの多くはあなたの慈悲に縋っているだけです。
あなたに齎す利益がない、それではあなたの慈悲を失ったら崩れる程度の立場になります
それでは居場所とは言えないでしょう?自分の居場所は自分で守る努力をせねば。
そうであればこそ帰属意識も生まれるというもの」
だから「御恩と奉公」が大事なのですよ、と言った。
ふと<ケットシー>との会話を思い出した。
あの<ケットシー>は自分の居場所、拠り所を求めていた
そのために誰かの仲魔になりたがった、そう言っていた。
あの<ケットシー>は誰かにあるいは何かに「必要」だと思われたかったのかもしれない。
俺が<ピクシー>たちに何かを求める、それに<ピクシー>たちが応じる
それによって<ピクシー>たちの居場所、ここに居てもいい理由を得られる?
そういう考え方も確かにあるかもしれない。
【源頼光】様が俺の目を真っ直ぐに見据えて言う。
「この国では税という字をちからと読みました」
税、税金のぜいとも読み、貢ぐことのみつぎとも読み、そしてちからとも読む。
昔の役所である「主税寮」の事を「ちからのつかさ」と読むのが分かりやすい例だ。
このちからは力役(労役)の事であるとも単純に力の事であるともいわれる。
また、ちからとは稲穂の束の事ともいわれる
日本における税の始まりは稲の初穂を神に捧げる事から始まったとも言われているからだ
神に捧げる為に神社の玉垣に掛けた初穂の束を「
税がちからなのではなく、ちからが税なのかもしれない。
そして現代においてちからという言葉は一般的には力である。
これらが指し示す意味は諸説こそあれど乱暴に断言していいだろう。
古来、税とは力であった。
「愛しい我が子よ、税を集めなさい、それがあなたの力になります
そしてあの妖精たちに居場所を与えなさい、居場所を守るために力になるでしょう
あの妖精たちはあなたを拠り所にするあなたの民になるのだから」
そんな会話があった、全部が全部受け入れた訳ではないが一理あると思った。
そして戦闘に寄らないスキルで役に立てる<ピクシー>以外の者たち、
それらの者たちにも何かしらの役割、仕事を与える必要性を多少は感じた。
異界の主である俺がその者たちに価値を感じていないと思われたら
それは恐怖を生むかもしれない、そう思ったのだ。
考えすぎな気もしないではない、何せ相手は<ピクシー>だ、
そんな事は考えずに毎日おもしろおかしく過ごすかもしれない。
だけどまあ、何か仕事を回すくらいはしてもいいだろう
それであるかもしれない不安が解消されるならば。
細かい事は<ライコー>と相談して決めよう
そういう事になった。
その結果が家の前まで<カーシー>が牽いてきた荷物が満載している荷車だ。
「主様、主様!ボク運んだよ!えらい?えらい?」
えらいえらい言いながら適当に<カーシー>の頭や首元を撫でてやる。
この<カーシー>は番犬としての拘りから妖精の丘から長く離れる事を良しとしなかった
そのために軍役(俺と一緒に戦闘)を果たせない、また何かを生産する術もない。
その代わりにこの異界内で出来る仕事を見つけたのだ。
それが二つ、今行った「納税時の輸送」と「カーシータクシー」である。
これを行う事で労働力で税を支払った、という扱いになった。
カーシータクシーはこの荷車に俺を載せて運ぶことだ、その為にちゃんと座る所もある。
何度かカーシータクシーを利用したが気分次第で速度が変わる事を除けば中々よかった
多分うちの異界内での移動手段として重用することになる。
この荷車は二輪の大型の荷車で立派なものだ、タクシーの時もこれを使う。
「いざという時はチャリオットとして使えるよ!ボクが牽くよ!」と言っていたが
そんなの使う機会は無いだろ。
最初の頃はリヤカーを牽いていたのにいつの間にかこんなのになった。
こういう所に妖精予算が使われている、もうちょっとお金の使い道は考えるべきだと思う。
「お疲れ様、荷物降ろすからその間におやつ貰っておいで」
俺の言葉に<カーシー>は「うん!」と元気よく返事をして
玄関においてある濡れタオルで器用に足を拭いてから台所の方に向かった
<ライコー>が茹でた鶏むね肉を冷ました物を用意しているはずだ。
さて、<カーシー>が運んできた物を運び、居間の座卓の上で広げ確認する。
この中には作物等と一緒に出荷しても良い物、そうではない物
そして<ピクシー>たちからの俺宛ての贈り物も含まれている
そういった物を分ける作業でもある。
まずは俺宛ての贈り物を分ける。
キノコが入っている袋と中身の入っている瓶、これは贈り物だ
「
キノコが輪を描くように生えている事だ、もう少し現実的な呼び方として菌輪とも言う
地中で放射状に伸びた菌糸が古い中心部から死滅していき、
外側の若い菌糸が生き残ってる状態で子実体(キノコ)が生えると輪を描いたように見える
そういう現象の事を指す
またキノコのコロニーがぶつかり合うと円状に拡大する事もあるらしく
それらもまた「妖精の輪」と呼ばれるに相応しい形状になる。
科学的に言えばそのような自然現象でしかない。
しかし昔の西洋人はそこに不思議を見出し「妖精が輪になって踊った後だ」と思った。
彼らはそこに妖精の宴と踊りを見た。
またこの菌輪は土壌の栄養バランスが変わる事もあるため
芝生等の上では輪の内側と外側で草の色合いが変わる事がある、違いが見てわかるのだ
時には内側の草が枯れる事も、その逆に妙に草の成長が良くなる事もあるのだから
なおさら特別なものに見えたのだろう。
迷信深い者たちはこの「妖精の輪」に多くの意味を持たせ、足を踏み入れる事すら恐れた。
これは俺たちの前世の世界では可愛らしいお伽話でしかない。
しかしこの世界ではどうなんだろうな
本当に妖精たちが踊っていたからそう名付けられたのかもしれない、そう思った。
この世界には悪魔がいるのだ。
そして「妖精の輪」はエルフサークルとも呼ばれ、また「ピクシーリング」とも呼ばれる。
だからうちの<ピクシー>たちが踊ればキノコが生えた、そのキノコを貰うようになった
このキノコが入っている袋はそういう流れで貰うようになったキノコだ
聞いた事もないようなキノコや、シメジ類、時には松茸も入っている。
ちゃんと食用キノコを選んでくれているらしい。
踊り繋がりで舞茸も行けるんじゃないかと期待してるんだが無理かな、美味しいのだけど。
中身の入っている瓶、これは妖精たちが作ったハーブドリンクの素だ。
「エルダーフラワーコーディアル」と言うらしい
エルダーフラワー、つまり西洋ニワトコの花を砂糖水に漬けて香りを移した物だ。
これを水や炭酸水で割ると爽やかな香りがする甘酸っぱい飲み物になる、らしい
お裾分けで貰ってるけど飲んだ事はない、食指が動かないというか……
貰った分はそのまま妖精たちに飲んでもらってる状態だ。
薄い琥珀色をしていて、割るともっと色が薄くなる。
欧州北西部では昔から親しまれている飲み物で
「風邪の予防になる」とか「喉の痛みを和らげる」とか言われている物らしい
「日本でいうと大根飴みたいなポジションかなぁ」となんとなく思っている。
技術部に出して見た所「風邪予防の効果はあるが、状態異常【風邪】を防ぐ効果はない」
という結果になった、戦闘時のアイテムとして使えるようなものではないらしい。
まあ民間療法なんてそんなもんだな、むしろ風邪予防の効果があるって時点で凄い。
昔から「子供向けの風邪予防の飲み薬」として扱われてきたものだという。
妖精にも【ピクシー】にも関係ないこの飲み物が「ニワトコに精が宿ったから」という事で
作られるようになったらしい、効果があるのもニワトコの精のおかげだ。
【終末】化が進んで文明が崩壊しきったら医療をこういうのに頼るようになるのかもなぁ
日本には、そして【俺たち】にはそんな日は来ない、と思いたいものだ。
次に売り物になる物を確認、しようとした所で気配を感じそちらの方へ顔を向けた。
「ヒーホー!おいらも手伝うホー!」
なんだヒーホー君か。
雪だるまの体を俺に寄せる、漂う冷気が気持ち良い。
「ありがとう、じゃあそっちの袋に入っている「ピクシーの矢」の数を数えてくれ」
これは出荷する物の中には入っていないものだ、俺がとある所に持ち込む事になる
だからきちんといくつ納品したか把握しておかないといけない。
「任せるホー!」
そう言ってヒーホー君は雪だるまの丸っこい手で一つ一つ鏃の数を数え始めた。
<ジャックフロスト>はうちの地下室、物置にしか使っていなかったそこに住み着いた。
地下室に大型冷凍庫を入れ、その中で暮らしている
ちょっと前に覗いたらそこそこ快適に過ごしているようだった。
目下の悩みは<ピクシー>たちがその冷凍庫に目を付けアイス等を入れるようになり
ふと気づいた時には居住空間が削られている事らしい。
残っている物は今日中に出荷してしまうものだ。
品物は「チャクラドロップ」「妖精の軟膏」「フォルマ」である。
「チャクラドロップ」はスキル【チャクラドロップ精製】持ちの<ピクシー>によるものだ
今の所これが一番量も評価も安定していて、売っていて気が楽だ。
普通の「チャクラドロップ」を普通に作って売っているだけだからな。
<ピクシー>の方は主に味の方でもっと拘りたいらしいが、俺はあまり気にしていない。
甘い物を他の<ピクシー>たちが集め、それを材料にスキルを使用して飴玉を作る
そんな感じで作っているらしい。
MAGだけでも作れない訳ではないらしいのだが
こちらの方がMAG消費が軽くて出来た飴が美味しいんだとか。
「妖精の軟膏」は童話「
瞼に塗ると妖精の姿が見えるようになる塗り薬を好奇心からもしくは誤って塗ってしまい
その事がバレて妖精に殴られ、視力を失う、そんな話に出てくる塗り薬だ。
<ピクシー>たちはこれを作れた、中々良い値段で買い取られている。
塗るとそこそこの才能があれば未覚醒者でも妖精が見えるようになるという驚きの効果だ。
だけどこの塗り薬、塗っても見えるようになるのは低レベルの妖精のみで
更に塗っている事がバレたら見られた妖精からの敵意を買うという代物だった。
呪いのアイテム一歩手前だ。
正直、どこにこんな物の需要があるのかわからないのであまり量産させる気にはなれない
何か変な事に使われてるんじゃないだろうか、少し不安になる。
良い値段で買われてはいるんだが、謎だ。
「フォルマ」はフォルマだ。
気づいたら<ピクシー>たちがうちの異界に湧く悪魔たちに
「主への服従か死か」を突き付け、服従以外を選んだ悪魔を狩りまくっていた。
異界に悪魔が自然に湧いてくるのは異界の属性等が十分に安定してからのはずだった。
だからそのうち悪魔が湧くようになるとは思っていたが、こんなに早く湧いた事に驚いたし
それをあっさり狩って来た<ピクシー>たちにも驚いた。
しかもそれで経験値とMAGを稼いでレベルアップもしていた。
そうやって倒した敵から剥いだフォルマがこうして納められている。
これが意外と結構な額になるのだ、一つ一つはそれほど高額ではないフォルマだが
塵も積もればで纏めて売ると良い金額になる。
ちなみにこれらは軍役扱いはされないという事になった、扱いとしては「害獣駆除」だ。
なんというか【源頼光】様との会話も
「ピクシーの大部分は仕事がない子たち」という前提あってのものだったので
その前提が覆されてしまって少々戸惑っている。
別に税云々とかいらなくない?うちの子たち、十分役に立ってるし働いてるんだけど?
いや一度決めた事を軽々しくひっくり返すのは良くないからしばらくは続けるけど……
こうして得た仲魔由来の生産物を売りに出して得たマッカ収入の五割が税として納められ
一割が異界内で消費したMAGの補填という事で納められ
(ピクシーたちが自家消費用に作った畑に使われるMAGや冷凍庫の電気代等)
二割が妖精予算行き、二割が妖精たちで分配という内訳になっている。
6公4民?個別の妖精たち的には実質8公2民?そんな感じだ
例外が俺の仲魔として召喚されて働く場合だ、これによって得た何かは無税である。
税を導入した事が良かった事なのか、それはまだ分からない。
フォルマの種類と数をメモ帳に書きながらそれとなく聞く。
「フロスト、ここ最近の税制度について何か思う所はあるか?」
ヒーホー君は今のところただの一度も税を取られた事がない子だ
仲魔になってから常に戦闘に連れて行っていたからだ。
そしてだからこそ客観的に見える何かがあるんじゃないかと少し期待した。
「ヒーホー!それなら言いたい事があるホ!」
やはりあるのか、さすがに6割は取りすぎだよな、俺もそう思う。
「もっと税を重くするホ!あいつら贅沢を覚えて良くないホ!
お菓子を食べながら「この世をば我が世とぞ思う」なんて歌ってた奴もいたホ!」
どこの道長だ
ヒーホー君の言う所は「金遣いが荒くなって教育によろしくない」という趣旨の事だった
生きる為の衣食住に金を必要としない悪魔に人間感覚で金を与えるなと叱られた……。
「お兄さんは<ピクシー>を甘やかしてるホ!」とも言われた。
正直、「<ピクシー>を甘やかしたい欲」がある事は否定できない。
仲魔になった事を機に【ピクシー】の事を調べたら、
【ピクシー】は「洗礼を受けずに死んだ子供の魂の化身だと言われる」と書かれていた。
子供、子供なら少しくらい甘やかしてもいいかな?俺の仲魔なんだし、そう思ってしまう
まあお菓子を買うくらいなら良いだろ、自分たちで稼いだマッカなんだし。
ヒーホー君に数えて貰っていた「
もう少し有名な別名がある、それは「
どうにもある程度の時期までイギリスではエルフとピクシーの区別が緩かった節がある。
エルフもピクシーもどちらも「妖精」を意味する程度の言葉として使っているのだ。
現代人が思うフェアリー、エルフ、ピクシーの分化は割と近い時代まで待たねばならない。
その為、「エルフの○○」とほぼ同じ「ピクシーの〇〇」と呼ばれるものがそこそこある
これもその中の一つだ。
「エルフショット」、「妖精の一撃」と訳される事が多い言い回しがイギリスには存在した
突然のリウマチ、関節炎、側腹痛等の事だ。
怪我をした訳でもないのに激しい痛みを、もしくは痺れをもたらすこれらの症状を、
昔のイギリス人たちは「妖精が目に見えない矢を射かけた」と捉えた。
また家畜の突然の死やある種の内出血もそのように解釈した。
なんでも妖精のせいにすれば良いというものじゃないと思うけどな。
そしてその時に使われていたと思われたのがこの「エルフの矢」「ピクシーの矢」だ。
正体は新石器時代に使われた燧石製の鏃である。
「ピクシーの矢」は鏃なのか矢なのかはっきりして欲しいと思うが、つまりは鏃の事だ。
この鏃には不思議な力がある、そう思われた。
そして力があるとされる物は呪術に使われ、その反対に呪い除けにも使われる。
多少の加工が施されお守りとして使用される事もあった。
この「ピクシーの矢」が<ピクシー>たちの手で作られ、売れた。
思わず手にしてしまった加工済みの【魔石】を見る、その色と重さに懐かしさを覚えた。
あの頃の自分に対して思う所は少々ある、しかし全部が全部悪い思い出というわけでも
恥ずかしくて堪らない思い出というわけでもなかった。
あの頃は日に幾つ、この【魔石】を【宝玉】に出来たっけ?
最初の頃はMAGの注入に慣れない事もあってそこそこ強く力を込めていた覚えがある。
そんな事を思って気が抜けていたからだろうか、
すっとMAGが【魔石】に注がれ勝手に【宝玉】になってしまった。
「あっ」
「なになに?やっぱり宝玉作りたくなった?」
宝玉君だもんね、ケラケラと笑いながら班長が言った。
「ピクシーの矢」の売り先は班長だった。
鏃が入った袋と土産のきゅうりと(ピクシーが育てた)林檎をニトリに渡した所で
ニトリに「私はお茶の用意してるから先に入っちゃっていいよ」と言われて工房に入った。
その先で懐かしい光景を目にした。
宝玉をカットする班長の姿と、宝玉になる前の魔石が盛られている箱だ。
一時期はこの光景を良く目にした、そしてそこで俺は働いていた。
この人も霊能者だからかそれとも若返り系の何かをやっているのか
あの頃と何も変わっていないように見える。
班長は作業に集中しているようだ、宝玉を見ながら
「もうちょっとで切りの良い所だからちょっと待ってね」と言った。
そして特に何も考えずにかつての定位置、魔石が盛られた箱の前に座った俺をちらりと見て
「宝玉にしてくれるの?助かるわ」
と揶揄って来た。
「いや、そういうつもりはないんですけど……」
と、言いながらつい加工済みの【魔石】を手にしてしまった。
そして宝玉にしてしまいまた揶揄われてしまったというわけだ。
班長はたまに「自分の手が作り方を覚えているかの確認」と言って
仕事では作る機会が減ったアイテム類の製作をしている。
多分、今日はそういう日だったんだろう
最近は装備品、特にアクセサリー類を作る事が多くて
消費アイテムの類はあまり作らなくなっていたはずだ、少し前にそう聞いた。
「はい、昼のお仕事終了!」
一段落したのか班長は作業を打ち切りニトリが持って来ていたお茶を一気飲みした。
もう冷めてるから飲みやすいはずだ、同時に持って来た俺の分のお茶も冷めてるのだから。
「ちょっと」と言ってたのに茶が冷め切るほど待たせた班長をついジト目で見てしまう。
手持ち無沙汰になって箱の中の魔石を半分ほど宝玉にしてしまった。
「あはは、ごめんねー」
少々バツが悪かったようだ。
まあ良いさ、何か急ぎの用事があるわけでもない。
「じゃあ盟友、これが鏃分のマッカだよ」
そうニトリが班長にマッカが入った袋を手渡し、そのまま班長が俺に渡す。
「はい、宝玉君、今後もよろしくね」
「はい、確かに」
そして受け取った俺はスマホで写真を撮るように袋の中身を「転送」する。
正式に採用されるようになった【悪魔召喚プログラム】に追加されていたおまけ機能
【マッカ限定財布機能】のおかげでサマナーはマッカの重みから解き放たれた、物理的に。
マッカが【ガイア連合】の【大金庫】に転送され、その金額分が表示される。
そしてマッカを現物で使いたくなったら同じように転送され手元にやってくるのだ。
結果的に異界攻略時の継戦能力まで微増した素晴らしい機能だった。
元々は利便性を上げるという目的の他に、需要が天井なしに上がり続けるマッカを
どうにかして手元にかき集める為に実装された機能、だとか噂されている
預けたマッカを全員が一気に下すことなんてそうそうある話ではないのだ
だから「いくら預かってますよ」という電子データを表示する代わりに、
そのマッカを自由に運用できるなら美味しい、そんな発想だろうと、つまり銀行だ。
これは今後【ガイア連合】の外にも広がり、世界的なインフラとなる見込みだ。
その為に【悪魔召喚プログラム】に最初からアプリとして入っている。
この手の物は規模が大きければ大きいほど旨味が大きいからな。
ただ掲示板では「しかも預け主が死んだら丸儲けだぜ!流石だぜガイア」とか
「困った時は計画倒産だ!」とか「とにかく没収だ!」とか好き放題言われていたが
果たしてそこまでやるんだろうか?疑問である。
手際良く工具類を片付け、ゴミを纏めている班長に作業中は聞けなかった事を聞いてみる。
「結局、「ピクシーの矢」って何に使ってるんです?」
「あれ?言ってなかったっけ?」
言ってないです。
「ピクシーの矢」は確かに霊的なアイテムだ。
しかしその性能はそれほど高くはない。
悪魔の力の結晶であるフォルマでもなく
神話に名を刻まれたような特別に力ある悪魔の生産物というわけでもない
また元々それが凄く強いもの、として伝わっているような物でもない。
多分、女神転生に登場した事もない。
素材である「異界の石」に毛が生えたようなものでしかないのだ。
俺も一つ、記念として「ピクシーの矢」の縁を銀であしらったお守りを
ネックレスにして服の下に入れているが
それだって「ピクシーたちがくれたものだから」という意味が強い。
班長に加工を頼んだおかげで魔防や魔は少しは上がる品になったが耐性等は全く付かない。
ゲームのような形で装備枠が限られるような世界だったら装備はしなかっただろう
他に優先すべきものがいくらでもあるからだ。
そんなものをどうして定期的に購入するのか、どんな使い道があるのか、気になった。
「教材に使っているのよ」
椅子に座って少し遠い目をしながら班長はそう言った。
「教材、ですか?」
「そうそう」
それまで様々な理由、事情で【ガイア連合】と距離を置いていた【俺たち】
あるいは【半終末】を機に前世の記憶に目覚め掲示板に辿り着いた【俺たち】
そんな【俺たち】が【半終末】以降、【ガイア連合】に滑り込むように所属した。
そして【ガイア連合】は彼らを快く受けいれ、
それとなくという表現では控え目過ぎるくらい露骨に「製造系」に誘導したという。
「技能研修を受けた覚醒済み転生者」であれば腕もレベルも問わずに
シェルターに工房付きの個室を与える、そういう事までやり出した。
それをするくらい【ガイア連合】にとって生産力の拡大は急務であった。
この辺りは俺も知っている、製造系や職人系と呼ばれる【俺たち】にとって
この「工房」がある種の目安や目標になっていたらしく思い入れがあった人たちがいたのだ
掲示板で「方針は分かるけどなんか納得いかない」等の愚痴が書き込まれていた
その愚痴で知った。
「で、話はそこから始まるんだけど」
その新規参入した製造系【俺たち】は当然であるが技術が未熟だ。
才能ある【俺たち】と言えど同じ【俺たち】が積み重ねた物はそれだけ高い壁だった
だからすぐに第一線で生産している人たちと同じように作る事は出来ない。
また新規参入した彼らの多くを受け入れたのは【工場班】と呼ばれる職場だった。
ある程度以上機械化された工場で、マニュアル通りに生産をする仕事だ
【ガイア連合】の霊的アイテムの量産技術、その成果であり最先端の仕事と言っていい。
主に作られているのは、「傷薬」「銀の弾丸」「MAGバッテリー」「カレー」等らしい
今のご時世、どれだけあっても余る事はない品々だった。
それらの仕事に慣れてきたあたりで徐々に不満を持つようになったという。
「俺たちも装備品を作りたい」と
「作ればいいじゃないですか」
禁止令が出ているわけでもないし、工房もある
技能研修があるくらいだから作り方が秘匿されてどうにもならないという訳でもないはず。
多分今なら作れば作った分だけ売れるはずだ、作れない事情があるんだろうか
「素材が買えないのよ、練習や失敗分も込みだと量が必要になるから良い金額になるし
【半終末】になってまだ四か月程度だから貯金も貯まってないでしょ、そういう人たちは。
工房って言っても箱だけだから機材は自分で揃えないといけないしね」
あー
現在、フォルマ含む霊的な素材の扱いは「無限買い取り」とでも評していいような状態だ。
【半終末】になるちょっと前から続く「特需」とも「バブル」とも呼ばれていた経済状態は
今ではもうそう呼ばれる事はない。
需要に対して供給量が圧倒的に足りない、それが常態化してしまったからだ。
【ガイア連合】は自分たちで使う分だけではなく、海外の悪魔勢力やメシア教穏健派にも
物資を供給しておりその供給が飽和する気配は全くなかった。
そしてそれは今後も変わらない、むしろ更に過熱化するのではないか、そう言われている。
悪魔勢力もメシア教穏健派も自勢力を支える物資の生産、それすらも覚束ない。
その事が周知の事実になり、更に【ガイア連合】の技術が確かな事が証明され続けた。
今や「世界の工場」になった【ガイア連合】は更なる供給を求められている。
そして当たり前の事だが生産には消費される資源が必要となった。
その結果、まず霊的な素材の買取価格の値上げが起こった。
それによってより多くの霊的な素材を仕入れようとしたのだ。
【ガイア連合】の公的な買取価格の値上げは市場に影響を与え、全体的に値が上がった。
そして昔と比べて素材(原料)が高くなる事で割を食った人たちが生まれる、
それがまだ安定して高品質なアイテム、装備類を作る事が出来ない生産者側だ
特に多かったのが【半終末】を機に【ガイア連合】に加わった【俺たち】だった
全体的に素材の値段が上がった事で、手頃な素材の取り合いに繋がった
そしてオークション等でマッカでの殴り合いをすればまず負けるのだ
資金力は当然のように熟練の職人たちの方が強い。
そして稼働している工場は際限なく湯水の如く素材を飲み込んでいく。
これでは個人的な製作が十分に出来る日が来るのは何時になるか。
彼らは自身の腕を上げる為の機会を、様々な素材に触れ加工し製作する機会を望んでいる
「で、上の方は彼らに変に拗ねられても困るし
「個人用式神予約優先権」も与えることにしたわけ
式神を得たら自分で素材取りに行ってねーって事でしょうね
助手として使ってもっと稼げ、って事かもしれないけど」
それは知らなかった、そこまでやっていたのか。
「それで、
希望者に対して素材持ち出しで簡単な工作教室をする事になったのよ、持ち回りで。
指導者がいれば効率よく技術を吸収出来るはずだしね。
ある程度式神が出回るまでの期間限定だけど」
あたしがやる時はこれを教材として使うわ、と鏃の入った袋をポンっと叩いて班長は言った
それほど高品質な素材ではないし、お守りに仕立てるのにそこまで手間ではない為
初心者向けの素材として向いていると思ったそうだ、なるほどなぁ。
でも何となく、こうして教材用に買ったりするから出回る量が少なくなって
高くなるんじゃないか?そんな風にちょっと思った。
「うーん、じゃあその教室?が終わったら「ピクシーの矢」の需要はなくなりますかね」
そうなるとこっちもちょっと考えないとなぁ
納税で納められる品は俺の収入源というだけでなく妖精たちの現金収入の種という面もある
せっかく自分たちの稼ぎでお菓子とか色々買えるようになったんだ、維持してやりたい。
【ガイア連合】の方の買取価格だといくらだっけ。
場合によっては税率下げようかな、それとも他に何か売れそうなの見つけるか
そんな事を考える俺に班長は少し首を傾げて言った
「そうね、工作教室が終わったらあたしは買わなくなるわ、暫く先になると思うけど。
でも作り方を覚えた人たちが増えるわけだし
むしろ需要が増えるかもしれないわよ?」
この手の話は予想通りになった試しがないんだよなぁ
「じゃあねー」と手を振る班長に軽く会釈して出て行こうとしたら
「あっちょっと待って、これあげる」と引き止められ何かを投げ渡された。
「なんですか、これ」
見れば金属製の飾り気がない指輪だ、模様も石もない、しかし力は感じるから霊装だろう。
この飾り気のなさは班長にしては珍しいと思った。
この人は光り物が好きなイメージがある。
「【魅力拒否リング】よ、最近のあたしの売れ筋商品。
宝玉のお代に一個あげるわ、魅了無効よ」
「ありがとうございます……売れ筋なんですか?」
魅了を使うような悪魔が出る美味しい異界なんてあったっけな。
ちょっと覚えがない。
「飛ぶように売れてるわよ、うちの人たちは悪魔にも人間にも狙われてるからね
いつも着けてなさい、一番やばいのはこういうのじゃ防げない連中だけどさ」
よくわからないがこれは良い物だ、ありがたくいただいた。
家に帰る途中、少し思った
後進、後進かぁ、あまり意識した事はなかった
自分が先達や先輩として後輩に何かを教える、
そんな姿を想像してみたが違和感しかない。
だからそれが出来る班長達は立派だと思う。
自分がそういう事を出来る日は来ない気がした。
そもそも後進に教えられるような技術って何があるかな、そんな事を思った。
与太話
妖精の軟膏をピクシーが作れる理由
童話妖精の軟膏の原文でpixyとかpixiesとか出てるのに
fairyもelfも出てこなかったから「これはピクシー!」と作者が決めつけた
タイトルはFairy Ointmentなのに
妖精の軟膏の使い道
仲魔にしたピクシーとかを妖精の軟膏を使わせて家族や友人に見せて
「悪魔が存在する証明」に使ってる覚醒者が転生者に限らずそこそこいる
家族からの理解の値段って思えばちょっとくらい高くても買う
なお無慈悲の生産量調整
何に使ってるかも分らんものが収入の割合をいくらか占めるって怖くない?怖いby主人公
エルフの矢、ピクシーの矢
Elf-arrowでググるとwikiのElf-arrowのページが出てきてそこに
作中で主人公がしてる「ピクシーの矢をお守りにしたもの」のモデルの写真がある
エルフの矢はイギリスの女性が夫の親戚を呪うのに使って裁判沙汰になった記録もある
ちょっと長くなったんで分割します