青雲それは、キミのような青い空   作:クマ提督

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第一話 釣り人ウマ娘、その名はセイウンスカイ

「ウマ娘、それは別世界に存在する名馬の名と魂を受け継ぐ少女達、彼女達には耳があり、尾があり超人的な脚がある。時に数奇で輝かしい運命を辿る神秘的な存在。この世界に生きる彼女達の運命はまだ、誰にも分からない…

彼女たちは走り続ける。

瞳の先にあるゴールだけを目指して───。」

 

とある所で

 

母親「ある所に、レースがあるのに練習をサボり釣りや猫と戯れていたり昼寝をしていたりと何かにつけサボる芦毛のウマ娘が居ましたとさ」

 

幼いウマ娘「あしげ〜?あしげってなに?」

 

母親「お母さんの髪の毛の色だよ」

幼いウマ娘「おかあさん!いっしょだー!」

母親「…そうだねぇ、一緒だねぇ」

 

トレセン学園近くの河川敷にて

 

トレーナー(担当ウマ娘、なかなか決まらないな…しかし…河川敷に来たところでな…)

 

ポチャッ…

 

河川敷で誰か釣りをしているのが見えた特徴的な耳、右耳には雲の形の…メンコ、確かメンコと呼ばれる物の筈だ。

 

トレーナー「釣れますか?」

 

そのように聞くとそのウマ娘はとても驚いたようで竿を手から離してしまった。

 

???「うわっ!ビックリした〜」

トレーナー「ごめん!ビックリさせちゃったかい?」

???「ん?なーんだ〜トレーナーさんか〜驚かせないでよ…」

トレーナー「ん?トレーナーってなんで…」

???「いやいや〜トレーナーさん御冗談を〜!トレーナーバッチを付けてる人はトレーナーさんですよ?」

トレーナー(このバッチ、そうだったのか…)

???「んで?何しに来たの?あ…私を引き戻しに来たんですね!?その手には乗りませんよ!」

トレーナー「い…いや!引き戻しになんて…」

???「じゃあ、何しにこんな所へ?」

トレーナー(それは、君もだろうと思ってしまったがそれをこのウマ娘に言うのは野暮だろう)

トレーナー「うーん、何というか…担当ウマ娘になってくそうなウマ娘を探そうしてたんだが…な」

???「…見つからなくて、ここに?」

トレーナー「あぁ…」

???「なら、私と一緒だねトレーナーさん…」

トレーナー「一緒?」

???「私ね〜釣りとか猫と戯れたり…昼寝してるんだよ」

トレーナー「…?たまになら良いんじゃないか?良い息抜きだと思うぞ」

???「それを毎日…毎日やってたらさ〜チームから追い出されちゃってさ…」

トレーナー「それは…何で追い出されたかは分かるよな?」

???「うん…流石の私でもそれは、分かるよ…練習サボりの名人のセイちゃんなーんてチームに入れても意味ないもんね」

トレーナー「セイちゃん?」

セイウンスカイ「そっかまだ自己紹介まだだったね〜私はセイウンスカイ!よろしくね」

トレーナー「よろしく」

 

セイちゃん「気軽にセイちゃんでいいよ?」

トレーナー(セイちゃん…)

セイちゃん「ご不満ですか〜?」

トレーナー「い、いや?セイちゃん可愛いじゃないか!」

セイちゃん「にしし〜可愛い?嬉しいこと言いますねトレーナーさん。セイちゃんから何も出てきやしませんよ?」

トレーナー「なぁ、セイちゃん?トレーニングをしたりするのはどうしても嫌?」

セイちゃん「…幾ら可愛いって言ってくれるトレーナーさんでもそれは…」

トレーナー「嫌?」

セイちゃん「…ごめんなさい、それはやっぱり嫌かな〜トレセン学園には私以外にもきっとトレーナーさんに合うウマ娘が居るよ」

トレーナー「…」

セイちゃん「どうかなさいました〜?」

トレーナー「セイちゃん!釣具って手に持ってるそれだけかい?」

セイちゃん「はい?いやまぁ…そこの入れ物にありますけど…?トレーナーさん?釣具で何を?」

トレーナー「釣具でするものと言えば釣りだろ?」

セイちゃん「釣りだろって…えぇ!急に何を!?私をトレーニングに誘って来たのに?な、なんで釣りを!?」

トレーナー「今日はもう時間もあれだし釣りで良いかなって!」

セイちゃん「…なんかごめんね、私なんかに時間使わせちゃって…」

トレーナー「大丈夫!あ…でもセイちゃん」

セイちゃん「はい…なんですか?」

トレーナー「釣り、したことなくて…セイちゃん釣りの仕方を教えてくれないかな?」

セイちゃん「っ…はいよ〜釣りの事ならセイちゃんにお任せ!」

トレーナー「うん!よろしく」

 

セイちゃん(…)

 

それからは楽しく釣りをしたりセイウンスカイの知り合い猫と少し仲良くなり…気持ちの良い木漏れ日に目を奪われすっ…と眠りについてしまった。昼下がりの昼寝である

 

気が付くと夜になっていた。

 

セイちゃん「たいへんだー!」

 

セイウンスカイの大声で目を覚ます

 

トレーナー「どうした!?何事だ?」

セイちゃん「何事だって!?トレーナーさん一大事だよ…!い、今何時なんですか!?」

トレーナー「えっと…20時過ぎた位だな」

セイちゃん「20時…美浦寮の普段の門限は18時なんですよ…」

 

あっ…

 

セイちゃん「あ〜っ!ヒシアマ寮長に怒られる!っ…スマホに沢山呼び出しが…」

トレーナー「ごめん、セイちゃん…門限の事、すっかり忘れてた…」

セイちゃん「トレーナーさんは悪くないよ、悪いのは門限忘れてずっと寝てた私だよ」

トレーナー「じゃあ、二人でヒシアマゾン寮長に謝りに行こう!」

セイちゃん「えっ…!?いいよ〜怒られるのは私だけで…」

トレーナー「君と二人で釣りして猫と戯れて昼寝をしてたんだ…トレーナーとして、止めるべき時に止めれなかったんだ…君と一緒に私も謝るよ」

セイちゃん「トレーナーさんが、そう言うのなら…止めないけど」

トレーナー「さぁ、トレセン学園へ戻ろう!」

セイちゃん「うん…」

 

セイちゃん(この人は一体、なんで…私なんかに優しくしてくれるんだろう…)

 

トレセン学園 美浦寮

 

「おっそーい!!!!!!」

 

女傑と呼ばれるウマ娘の怒号が美浦寮の入口に響く

 

セイウンスカイ「ごめんなさい…」

ヒシアマ「コラッ!っ…て怒るのは簡単なんだ!」

セイウンスカイ「はい…」

ヒシアマ「何かあってからじゃ遅いんだ!何事も無くて良かったよ。もし…もう少し遅くなってたらーお巡りさんの出番だったよ!?」

セイウンスカイ「…」

ヒシアマ「ん?だんまりかい?」

 

「ごめんなさい!」

 

ヒシアマ「…何で担当でも無いアンタが謝るんだい?」

トレーナー「実は…」

 

ヒシアマ「なるほどね…って!何してるんだい!?あんたトレーナーだろ?セイウンスカイと一緒になって遊んだりしてどうすんだい!」

トレーナー「セイちゃんの門限の事、すっかり忘れてて…」

ヒシアマ「セイちゃん…?」

(小声で)セイウンスカイ「///トレーナー急にセイちゃんは…!」

ヒシアマ「なるほどね…セイウンスカイ?」

セイウンスカイ「は、はい!」

ヒシアマ「楽しかったかい?トレーナーに遊んで貰って」

セイウンスカイ「へ…?まぁ、楽しかったです…」

ヒシアマ「はぁ…セイウンスカイ!早く部屋に戻って〜寝ろ!」

セイウンスカイ「ふぁ、ふぁ〜い!」

 

セイウンスカイは足早に部屋の方へ走って行った。セイウンスカイがもう行ってしまったので、私もトレーナー室へ戻ろうとしていると

 

ヒシアマ「…待ちな」

トレーナー「ですよね…私は返してくれませんよね」

 

たんっ…何やら個室のような所へ通され…何やら温かい飲み物を渡された

 

トレーナー「お茶…?」

ヒシアマ「お茶しか無くてね…お茶で大丈夫かな?」

トレーナー「お構いなく…ヒシアマゾンさん何か用ですか?」

ヒシアマ「…セイウンスカイのチームの件は知っているか?」

トレーナー「はい…チームを追い出されたとの事ですよね」

ヒシアマ「こう言っちゃなんだけどねチームのトレーナー、つまりセイウンスカイの担当トレーナーから担当を外させてくれと理事長に願い出た…セイウンスカイはあの子は飄々としてるように見えるが…相当抱え込んでるからな…私達が思う以上に」

 

トレーナー(だからあの子はあの時…私なんかより別にトレーナーさんに合うウマ娘が居るよっと…)

 

トレーナー「セイウンスカイ…寮部屋ではどうなんですか?」

ヒシアマ「寮部屋…察しがついたかい?彼女は今特別に一人部屋だ…ウマ娘であそこまで遊び呆けるとまぁ大体分かるかも知れないけどウマ娘は遊びや娯楽を捨ててまでレースに打ち込むウマ娘も珍しくない…そんな子の近くに彼女のようなウマ娘が入れば…」

トレーナー「嫌がられるのも無理もない…」

ヒシアマ「その…前の同室だったウマ娘もちゃんも理解してくれてはいたんだけどね…その同室ちゃんまでもが不調気味になってしまってね…生徒会で話し合って部屋を特別に分ける事にしたんだ」

トレーナー「と言う事は今も一人で…」

ヒシアマ「私と同室にするかいって聞いたんだけどね…一人が良いの一点張りで…確かにあの子は一人で居ることの方が多いのは知ってるさ…あの子にも心許せる友達が居て…特別に同室に出来ないかって聞いたんだけどね…結局セイウンスカイが、あの子に迷惑をかける訳にはいけないって…聞く耳を持たなくてね私は…ハハっ…寮長失格かな」

 

つまりは、一人で居たいと一人で寝起きしたいと言っている。

 

トレーナー「何とかならないんですか?」

ヒシアマ「現状、セイウンスカイ彼女自身の問題だからな…しかし…」

 

しかし?

 

ヒシアマ「まさかっ…セイちゃん呼びにさせるなんてね…」

トレーナー「珍しいんですか?」

ヒシアマ「…あんまりその名前で呼ぶ人は居ないね!彼女、君に心を…許しているのかも知れないね」

トレーナー「出会ったばかりなんですけどね…そんな、簡単に」

ヒシアマ「これは…提案なんだけど!」

トレーナー「はい…」

 

「君の部屋で過ごさせてやってくれないか?」

 

はい?

 

次回へ続く

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