服装はググればだいたいイメージつくかと。
そしてMs.ダークライの第二の手先が登場。雄英ガチャの完全ランダムで偶然ヒットしたA組のあいつは泣いていい。いやホントに泣いていいよ、作者ですら同情する。
第一の手先?さぁ……誰だろ
成生ちゃん「運が良かったぁ!」
オールフォーワン「雄英は優秀な個性が集まるからね」
ドクター「ワシも研究が進んで満足」
爆豪をイジメた後、私はオールフォーワンのところに呼び出されていた。なんでも、私が随分と前に頼んでいたものが遂にできたとのことだった。
「これが君の髪や爪といった素材を練り込み、君の個性に合わせて作られた服だ。ヒーロー達のコスチュームみたいなものだね」
それは一着のドレスだった。真っ白な生地を使っており、Aラインのホルターネック、アシンメトリー、ノースリーブタイプ……パーティードレスで使われる、煽情的にも思えるドレスだ。
さらにフィンガーレスのロンググローブ。中指の根本にかかる……手の甲で三角形を作るようなタイプだ。二の腕にかかるところで止まり、そこに蝶のような柄が刻まれていた。
「はわぁぁぁぁ!!!」
まるで憧れを目の前にした純粋無垢な少女のような瞳で成生は受け取る。女性らしい服装であり、しかも大概が碌なものを着ていないヴィランと比べれば、女王のように見えてもおかしくないものだ。
頼んでいたモノが、成生基準の目線でも更にデザインが美しくなっているのだ、喜ばないわけがなかった。
「わしからはこれじゃ」
白いハイヒールに透明色のタイツ、オールフォーワンに合わせたものだ。そして……何でこれチョイス!?
「ガーター……ベルト……?」
「ヴィランらしかろう?」
「いや、その……らしいけども」
医者だし、何より私の素体として渡しているのは上半身よりも下半身寄りだからってのは分かる。分かるけど!
「デリカシーって……あるよね……?」
「わしらの仲でか?」
指先発光が部屋を照らし始める。右手が白く、左手は黒く、光の層状が成生の怒りを示していた。
流石にマズいと思ったのか、オールフォーワンがフォローを入れた。
「すまないね成生。頼まれた内容と付随してMs.ダークライらしい恰好をイメージして作ったんだ。僕の横に立つようなヴィランだ、ドクターのイメージはこれだったらしい」
「……はぁ、もういいです。それで?何で白なんですか?」
まるで花嫁だ。これじゃヴィランというよりヒロインだろう。ヒーローに奪われるMs.ダークライなんて笑うしかないぞ。
「それを持って、暗黒色発光をしてみてごらん」
「?、分かりました」
オールフォーワンに言われた通り、ドレスを左手に、右手指先から暗黒色発光を放つ。
同時に、ドレスが変わっていく。純白の花嫁のような衣装から、全てを塗り替えられた悪の女王のような衣装へと。
「色が……!」
「白から黒に。白色発光で変わるかどうかは君が決められる……君が最適化した色に変わる素材だ」
目をキラキラと光らせてドレスを見つめる成生。素材からの変化が、まさかこんなに素晴らしい変化になるとは思ってもいなかった。
そしてこれらのコスチュームの機能はそれだけではない。Ms.ダークライのためのコスチューム機能はもう一つあった。こっちが本命と言っていい機能だ。
「それだけではないぞ。どれか着てみれば分かる」
ドレスやロンググローブを二人の目の前で着るのも嫌だなと、ハイヒールへと履き替える。ハイヒールもまた白から黒く染まり、ドレスと同じ変化を起こしていた。
そして、気づいたことが一つ。
「ハイヒールも同じ素材……。……いや、何?この感覚……まさか!」
まるでハイヒール自体が自分自身のような感覚、髪先や指先とも似たものとして認識できるようにも感じ取れる。
だがそれだけでMs.ダークライには十分、最適化の個性はリアルタイムで動くのだから。
「気づいたようだね」
「これ自体が私の指先だと認識できる!?」
「正解だ!流石だよ成生!」
オールフォーワンは嬉しそうに声を上げる。サプライズの仕掛け側だ、驚かせるのに成功したのだから喜ぶのは当然だった。
オールフォーワンからすれば最強の矛たるMs.ダークライが更に強化されるのだ。彼女一人でオールマイト以外を相手どり、自身がオールマイトと戦うなんて真似も可能になるような段階に到達しつつあった。
「君がそれを着て戦えば、全身のどこからでも指先発光の個性が使えるようになる。君にとって最高の武器だろう?」
「オールフォーワン!!!ありがとう!!!」
ハハハと笑うオールフォーワンに抱きつく成生。成生が制服、オールフォーワンがスーツを着ているのも相まって、一部だけをみれば父娘のようにも見えた。
デビュタントの準備が整ったのだ、ヴィランとしてデビューするのが目前だった。
もっとも、まさかこの後二日とかからずに半ば強制的にそうなるとは……この時は思いもしていなかったが。
■■■
オールフォーワンとドクターからコスチュームを受け取り、アジトへと転送で帰る。
そこには……ギガントマキアと遊ぶ6歳くらいの子供の姿があった。
マキアと遊べているのは、子供がオールマイト並の馬鹿げた身体能力を持っているからであり──子供は、胎児脳無計画の第一号だった。
「マキア!
ドゴォ!という音が鳴ったと思ったら目の前に突風と共に現れる子供……
実験体でありプロトタイプだ。まずは一度作ってみようと作った個体であり、ドクターもノリノリでいろんな薬を使ったりとした実験体だ。本来なら10歳程度だったがそれさえも縮めたことで寿命も予定に比べはるかに短いが、問題になどなりはしない。
そんな子供だから親は誰でもいいやと、チンピラに雄英の近くで拾わせた髪から作った子供……女子だ。多分電気系の個性持ちだとは思う。理由は簡単だ。
何せ個性が「広範囲電波」。オールフォーワンが持つ「電波」の広範囲版だ。範囲を狭めると逆に辛くなるようなので、純粋な上位互換とは言い難い。
まさかそんな丁度いい個性が当たるとは思いもしなかったから実はものすごく助かる。おそらく私の個性を持った卵子を利用しているから「欲しいなぁ」と思った個性に近いものになったとは考えている。
本当はオールフォーワンから複製して「電波」を貰うつもりだった……運が良かったとも言えるだろう。
「Ms.ダークライ、また呼べ。楽しかった」
「楽しかった!マキアありがとー!」
マキアがアジトから穴を掘り出ていく。出ていった跡は私の土流で埋めておしまいだ。
電花はまだ起動して数日だ。ただマキアと遊べるくらいには身体能力が既に高かった。体力も馬鹿げており、私が根負けしかねない程なのだ。
だからマキアに頼んで遊び相手になってもらっていた。動物的本能のが強めなマキアは、予想以上に遊び相手として適切だった。
コホンと一つ息を吐き、電花へと深淵色の瞳を向ける。黒くなった髪が、雰囲気が、ヴィランそのものだと魅せていた。
「さて、電花。あなたに頼みたいことがあります」
「なぁにー?お母さん!」
オレンジ寄りの黄色い髪のアホ毛をピョコンと立たせて反応する電花。自身の子供の頃にもにた顔立ちだが…自身には無い性格の、ちょっとアホっぽいところが可愛くも見える。
「私がもうすぐヒーローと戦うことになります。その後、あなたを呼びます。そしたらあなたに個性を使ってほしいのです」
「うん!分かった!」
電花の個性は広範囲の電波をジャックできる。都心なんかで使えば、関東平野一帯くらいはジャックできることだろう。
デビュタントは派手に私自身の印象をまき散らしてナンボ。これ以上ない程に助かる。
「じゃあじゃあ!お母さんと遊びたい!」
ホッと安心するMs.ダークライに、子供らしくパァッと無邪気な笑顔を向けてねだる電花。思わず「うっ」と唸るくらいには可愛く見えていた。
今の私がオールマイト並の身体能力と戦ったらどうなるか?それを知るには丁度いい。
貰ってきたコスチュームをコスチュームケースの中に仕舞い、これは大事なものだから触ってはダメと一言忠告したう上でコクリと頷く。
「ええ、構いませんよ。少しだけね?」
でも今の私は『人形操作』と『超再生』がある。例え腕が千切れようと、足がひしゃげようと問題ない。『超再生』が無かったからマキアに頼んだのだけれど、ようやく手に入ったのだ。
これで電花とも遊ぶことができる。
~~~電花(が)蹂躙中~~~
「お母さん……弱い?途中からどんどん速くなってきたけど」
「はっ……そりゃっ…!マキアと比べたらっ……!身体能力だとっ……弱いに……はっ……決まってます……!」
息切れ極まりない程に疲労しきったMs.ダークライがそこにいた。ヴィランの女王とは何処へやら、ヒーローに倒されたような無様を晒していた。
転送や指先発光、空気土流を抜いた体術で戦えば、いくらMs.ダークライと言えどオールマイト並の身体能力には勝てない。光速反射はできるが、身体能力によるごり押しで打ち抜かれるのだ。
そのごり押しをさせないために回避用の転送や、一撃必殺の指先発光があるのだ。縛ればこうなるのは分かっていた。
ボッコボコにされ『超再生』に想像以上に体力を奪われたこともあり、これ以上動くのは面倒だと思うくらいには疲労していた。
「仕方ありませんね……「悪夢の呼び声に応えて眠れ」」
「むにゅ……?遊び過ぎたかな……おやすみなさい」
さっきまでの元気は何処へやら。一気に眠りについた電花にふぅと安堵の息を漏らす。これ以上暴れられると今の私では対応しきれない。増強系の恐ろしさがよく分かる遊びだった。
「停止コード、作っておいて正解でしたね」
脳無は命令を聞かないと動かない。逆に言えば命令者に何かあれば使えなくなる。胎児脳無計画は知性を持たせているため、命令者の救出くらいまでは勝手に行動してくれるのだが、力加減ができるか云々といったところがある。停止用の命令も当然持たせていた。
地に付していたMs.ダークライが立ち上がる。その姿はボロボロだが……遊ぶ前とは体つきが少しだけ変わっていた。
「でもこれ……ヤバいくらいに効率がいいですね。身体能力どんだけ上がったことやら……増強系いる?」
何もただ遊んだというわけではない。これも立派な「最適化」のための訓練なのだ。
『人形操作』+『超再生』による火事場の馬鹿力に加え、電花の攻撃による損傷を回復させることで『超再生』の習熟度を上げていた。さらに人体機能の超回復が機能するので疲労で動けなくなるまでずっと身体機能が上がっていくのだ。
しかも個性が無かった頃とは違い、今の個性がある人間は身体能力の上限が上がっている。戦闘向けではなくても訓練さえすればヴィラン鎮圧できるのが分かりやすいところだろう。
今のMs.ダークライは弔に体術で完封、ギガントマキアに個性全力なら対等レベルだが、この遊びだけで明らかに身体能力がレベルアップしていた。
そこまでは予想通りだった──Ms.ダークライにも予想できなかったことが一つ起きていた。
「……?超再生の最適化、終わってる?」
超再生はパッシブで自動的に発動する個性だ。逆説的にアクティブで個性を習熟させたり最適化させるのは難しいはずなのだが……既に終わっていた。貰って十日も経っていないにもかかわらずだ。
Ms.ダークライが最適化してきた個性が多くなってきたことで最適化速度が上昇していることもあるが、何よりも『人形操作』の最適化、火事場の馬鹿力を使ったりする『身体最適操作』が影響していた。
『超再生』はパッシブの肉体作用の個性……言い換えると身体能力強化の部類とも言える。ゆえに既に最適化されている個性に合わせてチューニングされたのだ。
結果、一か月はかかるはずの習熟訓練・最適化・個性伸ばしが数日と経たずに終わってしまっていた。
「超再生の最適化……なるほど、『本来の肉体よりも理想の肉体へ方向を変えて再生する』ように最適化されましたか。一定以上の戦闘の先に理想の私が現れるといったところですね」
超再生の最適化『
つまりこれを使えば身体能力も増強系個性を使ったレベルまで上げれる。再生した後のイメージを脳無のような身体能力を持った自分自身と考えればいいのだから。
ただ全盛期オールマイトの身体能力は無理だ。限界はおそらくUSJで使ったオールマイト並の性能をした脳無まで。そこは身体能力としての限界だ。
「助かりますね。筋肉ダルマなMs.ダークライなんて嫌だったので。これで今の私から……曲線美を持った理想的な美人に成長させ、さらにオールマイト並のパワーを持っているという姿になれます」
Ms.ダークライはフフフと笑う。これで増強系は限界まで到達できるようになったのだ。まさか『超再生』から派生するとは思いもしなかったが、これでオールフォーワンに増強系個性を貰う必要も無くなった。
不意打ちは指先発光と思考加速で知覚できるから届かない。
正面戦闘は回避に転送と攻撃に指先発光、知覚には光速反射があるから勝てるのはほぼ不可能。数十キロ以上先から光速の攻撃が届くっていうならちょっと怪しい。ただ超再生があるから死なないけど。
さらに変化超再生の身体が仕上がれば抹消+ごり押しすら効かない。
物量攻撃は空気土流で踏み潰せるようになる。
それら全てを人形操作+思考加速で最適化させた行動がとれる。
道標は全てできた。あとは個性を伸ばし、ただ進むだけだ。
これ以降個性を手に入れる予定が当分ないので次回は成生の個性紹介します
その後は……お待ちかね、Ms.ダークライ・デビュタントのお時間です
ぶっ壊れ性能と化した成生ちゃんの実力を思い知れヒーロー
成生ちゃん「次回をお楽しみに☆」
作者「……あっ、常闇忘れてた。どうしよ」