でもまぁデトラネット戦あたりまでが今年の目標の一つではあったからヨシ!……終わりまでの予定だった?プライベート的目標は高く見積もっても届かないものだよ
ギガントマキアと
「なんでこいつがここにいる?」
「お兄ちゃんの護衛」
「って訳だ、すまねぇなリーダー」
灯火、悪夢の堕とし子にしてエンデヴァーの娘だ。燈矢……荼毘が合流したのはマキアと戦い始めた二日後あたりだったが灯火はいなかった。今回、ドクターや奪姫の許可が下りたため合流したのだ。
そして
「……まぁいい、こっちも戦力が足りてねぇ。あいつ相手に
だが何より、弔は自らの研ぎ澄まされていく感覚をきちんと認識できつつあるというのが大きかった。このまま進めば
すぐにマキアと実戦できる環境は悪くなかったが、感覚を認識する時間さえマキアはくれないのだ。ほんの少しだけ余裕が欲しかったところ、助力はちょうどいいタイミングだった。
「マキアさんは認めないからねぇ、後継ともなれば当然」
「……知ってんのか」
ケッと吐き捨てるように弔は口にする。灯火はふふんと自信満々に鼻息で笑っていた。
「そりゃ遊び相手だもの。今なら多少はやり合えるかも……休む時間あげるから交代して」
「ちっ……助かる。ぶっつけ本番がしやすいのは楽なんだが個性も体も使えない時があんだ」
マキアはMs.ダークライと戦っただけでなく堕とし子とも遊んだりしている。その分マキアも成長しており、弔が戦うにも限界がすぐに訪れるほどだ。
というかまともに戦ったこの数日だけでも弔は成長しなければ死ぬ戦闘が連続し続けていた。いくらヴィランにもプラスウルトラの精神があろうと、あまりにも連続し続け肉体的限界が先んじてくるのだ。
灯火という隙間ができる。これ以上ない手助けだった。
「……灯火か」
「ちょっと試したいことあるから、いいよね?」
「後継の方が先だ」
「なら向けさせるだけ」
ただマキアは後継の選別のためにここにいる。灯火のことなどどうでもよく、遊ぶ相手になるなら後回しにしかならない。
邪魔をするのなら──潰すだけだった。
「あなたの巨大化は『高揚を体躯の変化エネルギーに変える』。高揚とは熱を生み出すもの、そして私が生み出すのも、熱。
なら──こういうこともできるはずだって思ってた」
灯火の身体に熱が溜まる。何かが起こると言い切れる熱量が灯火から発せられる。しかして『溜まる』という現象に、マキアは先んじて拳を振るった。
「!」
マキアの巨体の拳、それを灯火は片手でパシッという軽い音と共に受け止める。
堕とし子の身体能力は非常に高い。脳無と同等以上であり、オールマイトを基準にされてはいる。
しかしマキアを相手にここまで簡単に拳を受け止めるのは困難だ。活力吸収により肉体強度を最大化している奪姫や、身体強化・増強系を得意とする堕とし子ならできなくはないが、灯火はその範疇にない。
ただ、灯火にはたった一つだけ堕とし子の中で最も優秀と言い切れる特徴があったのだった。
「熱を、身体能力に変えて更に──衝撃へ!」
マキアが発する衝撃波と同じものが放たれる。マキアが持つ個性『巨大化』、その応用と全く同じ運用だった。
炎熱を得意とする灯火だからこそ可能な運用。個性の制御が途轍もないレベルにある証拠でもあった。
ちょうど、Ms.ダークライの『指先発光』のように。
「私は
最も母親の血が濃い、それが灯火の持つ最大の特徴だ。故に個性の成長速度は爆速、与える影響も甚大、純粋であり灯火という人物を周囲に浸透させるのも早いのだった。
「……少しだけ遊んでやる」
あてられたマキアは
■■■
一月ほど後、12月中旬。弔が単独で相対するようになり……今は灯火が戦っていた時のことだった。
「ん……?あ、電話きてるよ」
灯火も成長しており、周囲の音にも余裕をもって反応できるようになっていた。離れた位置にいるトゥワイスの電話に気づけるくらいには。
「ああ!義欄だな!最近電話来なくて元気にしてるか不安だったんだ!」
「ああ、それは私たちのせいだ。彼は悪く無い。
「誰だ。……義欄は!?」
「今、ニュースでチェックできる状況かい?すぐに見てほしい!」
義欄とは別人、電話に出たのはボイスチェンジャーで変わっている声に不審に思いながらもスマホでニュース確認するスピナーとMr.コンプレス。ニュースに出てきた情報は誰かの指が各所に落ちていたというもの。問題はそれらの場所だ。
死穢八斎會組長邸宅前、保須市ターミナル前、中央高速道路、神野区グラウンドゼロ、福岡都市中心部。死穢八斎會と交渉した、ステインと共に暴れた、オーバーホールを襲撃した、AFOの最後の指示、荼毘が新しい脳無の試運転をした。全て関りがある場所だった。
「俺達が現れた場所だ──」
「初めまして
異能解放軍リ・デストロだ」
異能解放軍。かつて存在していたヴィランの一グループであり、戦力はかなりのものを誇っていた。AFOが率いた者に比べれば規模は小さかったが、政府へ数年に渡って武力蜂起していたヴィラングループとなると滅多にいないのだ。それだけ求心力がある組織だったが、最高指導者デストロと構成員は逮捕され、解体された……はずだった。
しかし解放軍は死んでいなかった。デストロが逮捕されても、血を分けた子供がいたのだ。地道に地域に根を張り、構成員を水面下で増やし、かつて以上の規模へ膨れ上がっていたのだった。
「ヤクザの次は解放軍かよ……レトロブームでも来てんのか。最近本が売れてんだって?」
「はっはっは押さえてるね!」
「義欄はどうした!あいつはいいやつなんだ!」
義欄は優秀なブローカーだ。捕まるにしても捕まり方というのをわきまえている。
だがそれはあくまで表社会の話だ。裏社会において捕まるというのは生殺与奪の権利を完全に奪われてしまうことを意味する。
心配するトゥワイスの言葉に、リ・デストロは軽く声を返した。
「彼はここにいるよ、生きているさ。人質を利用しないうちに殺すなんて馬鹿な真似はしない」
「人質……
弔は今が自分自身にとって大事な時期だと分かっている。個性がこれでもかと成長しており、余計な邪魔はされたくなかった。
だから依光成生と話す時のように、認識を素早くし頭を回していた。そうしなければ
リ・デストロの声に怒りが混じった。ボイスチェンジャーを使っていても分かる程になっていた。
「……革命サークル?そういった冗談は嫌いだ。
潜伏解放戦士11万6516人、既に決起の準備はできている。自虐ジョークは好きじゃないな
成生達に影響されている弔とトガ、それに荼毘と灯火は鼻で笑っていたが、それ以外の面子からすれば脅威もいいところ。正しく認識したくない情報だった。
「……はったり、だろ」
「新潟か、随分と山奥だな」
「っ!」
今いる場所を正しく認識されている。それだけで解放軍がどれだけこちらの情報を握っているのかが分かってしまう。
何より問題なのは、
「もう遅い!衛星で君たちの場所は常に監視している!通報すればMs.ダークライによる汚名を返上しようとヒーロー達はこぞってやってくるだろう!」
解放軍も分かっている。だからこそそれが交渉のカードになることも。
弔はチッと一つ舌打ちする。要求を呑まなければならないという状況に知らない間に追い込まれていたという事実、イライラするのも当然だった。
「予告アリとは優しいね、何がしたい」
「解放の先導者は我々が支持する者でなくてはならない。君たちは名をあげすぎた。
我々の手で潰し、解放軍再臨の狼煙とする。指はその宣誓、まどろっこしい駆け引きなど必要ない」
その言葉に二ヤリと弔の顔が破顔する。丁度いいとしか言いようがないタイミング、それも向こうは潜伏し続けてきた猛者。マキア程ではないが、
弔は自らの成長からしてマキアを壊すのももうすぐと見ていた。あと何か、もう一つ足りない何かがある。それさえ超えられれば全て壊せる確信があった。
そして最悪のパターン、敵側にMs.ダークライの関係者がいても灯火という戦力がいる。少なくとも邪魔はしてこないのは明白。
笑う以外ありえなかった。
「戦おう、異能を解放して。これからすぐ!愛知”泥花市”に来るといい
来れば義欄は解放しよう!そして選ぶといい!
私達と戦って潰えるか!それともヒーロー達と戦って潰えるか!死柄木弔!!!」
そう高らかに声を上げ、電話は切れたのだった。
「丁度いい」
弔の、掠れるような声も聞かずに。
■■■
電話が切れ、ヴィラン連合との交渉は終わる。デトラネット社からすればあとは待ち、罠にかけるなりなんなりとヴィラン連合を料理すればおしまいだ。
その程度のことだった。今は
「さて、ヴィラン連合はこれでいい。懸念事項足る脳無や荼毘についても解決している……木っ端サークルだ、影響力だけもらってさよならといこう。
目下最大の取引先はあなた……いや、あなた
全員の視線がリ・デストロの視線の先へと向けられる。窓際、何もいない場所。誰もいないはずの場所から彼女の声は届けられた。
「ここに招待しておいてその言い草?」
少女の声が会議室に響く、透明になって姿を消していた奪姫がそこにいた。瞳の奥は薄暗く、のぞき込めば引きずり込まれそうな雰囲気が大物ヴィランであることを示している。
ここにいるのはデトラネット社でも幹部以上の構成員。雰囲気に呑まれることは無いが、警戒を最大にする程には神経を尖らせていた。
「いえいえ、あなたたちが、かのMs.ダークライの近衛部隊と聞けば当然の帰結ですとも」
リ・デストロは対等である口調でありながら恭しい態度を隠さない。理由は簡単なことだった。
「私達を下した個性に、Ms.ダークライの持つ影響力。配下になど置けない、かといって真正面からぶつかればあなた──奪姫様一人で十分。
数で押しても片っ端から活力を奪われ沈黙していく。質では勝てなかった。まるでかつてのオールフォーワンの伝説を思わせる」
実は既にデトラネット社は奪姫とぶつかっていた。10万を超える解放戦士、奪姫一人が相手だったため会社が送ったのもその一端のみであり千人程度だけだったが……結果は壊滅。
実力者揃いではあるのだが数を多くぶつけるのは奪姫からすればカモ。活力を片っ端から吸収すれば向かってきたものは皆倒れ伏せる。奪姫の個性である活力吸収には吸収限界もあるが、暴れていれば消費していく。適当に空に殴りつけて空撃ちでもすればそれで十分だ。
質で言えば切り札である外典でさえ、活力を自らの膂力に変換したフルパワー奪姫にぶつかり負けていた。幹部クラス、武力で言えばリ・デストロレベルの人材がもう一人いれば話は変わっただろうが後の祭り。敗北を喫したとデトラネット社は判断していた。
その後デトラネット社は調査を重ねた末──解放戦士の質と数を合わせたところで高すぎる質
「しかもあなた相当レベルがあと何人もいるのでしょう?Ms.ダークライと共にいた子供や……
「電花姉に灯火ね。可愛い子よ」
ふふふと自慢げに奪姫は微笑む。堕とし子の兄弟姉妹仲は非常にいいという言葉ですら生温いのだ。溺愛ではなく信頼という意味で。誰かに知られるということは誇ることであって恥ずかしがることではない。
次女であり、動ける者では今や一番上の年長である奪姫はそれを隠すことなどしない。電花という尊敬すべき姉を知っているからこそ、誇るのだ。
「灯火様ですね、炎という意味では
「いい判断ね」
「あなた方が真正面からぶつかったのなら、その時の影響力に我が社が関わっていたのなら、それで十分です」
デトラネット社はリ・デストロがトップに立つ
「なら交渉は十分かしら?
以前話した通り──私達の目的にはあなた達のような大規模な組織が必要。武装もあれば欲しいわ、私たちが使っているという事実が
私達が提供するものは、話した通りよ」
にっこりと笑う奪姫。少女の可愛らしさが残っているが、見せる微笑みは会社同士の交渉を仕掛ける者のそれ。リ・デストロ含め幹部も全員が理解していた。
判断は既に会議を経て下された後であり、会社の利益という答えで結論づいていた。
「ええ。ヒーローのコスチュームのような武装にはデータが大量に必要ですのでその一員扱いで構いません。欲しいのは武装、というよりMs.ダークライのことを鑑みるにコスチュームのような服でしょうし是非作らせて頂きます。
なので話された通り──あなた方Ms.ダークライの堕とし子の情報を頂ければ、それで十分です。先行して渡された情報……電花様、艶羽様、そして勇也様」
堕とし子の情報は秘匿されている。何人いるかも、戦力がどれくらいなのかも分かっていない。
が、堕とし子・Ms.ダークライ側から見ると秘匿する意味がなくなってきていた。情報の価値が薄れてきているのだ。渡しても問題ない程度に。
もちろん奪姫は全て渡すつもりなど毛頭無いが、直に知れ渡る者を口にすることなど問題など無い。ただその「直に」という時期がデトラネット社は欲しかった。
Ms.ダークライの誇る自らを除く最高戦力。会社が協力していると知られれば──これ以上ない宣伝になる。
「女王を守る近衛部隊。戦力差は我ら11万がぶつかったところで蹴散らされるだけ。
ましてや……あなた方の求める、Ms.ダークライの信奉者を集める事業では30万を超えるのでしょう?」
堕とし子の長女、電花。彼女が求め、広範囲電波の個性を使用し水面下で集めていた人材達……
故に思想と共に奪姫に、兄弟姉妹に託した。必ずやり遂げるようにと、それが
もっとも、電花も解放思想と
「多く見積もってるわ。それに戦力とは呼べない」
「数は力ですよ。いくら訓練されていても不意打ちされれば致命的です」
10万が一箇所に集まろうと30万に各都市で不意打ちされればたまったものではない。まして堕とし子が集めているのは戦士ではないのだ。市民に紛れ込む程度の戦力……故に、市街地ゲリラ戦を行えとなればこれ以上ない危険を孕むことになる。
数で押すのではない、紛れ込んだ大量の暗殺者が襲うのだ。少数精鋭ではなく数を多く揃えるデトラネット社は避けたい戦いだった。
あからさまに我が社は不利であり恭順したいのですと言っているデトラネット社にため息をつく奪姫。そんなつもりは甚だ無く、あるのはただ行動するから協力してくれというだけ。仕方ないと面倒くさそうに声に出す。
「先に言っておくわ。現状私達はあなた達を配下にするつもりは無い」
「……一応理由を伺っても?」
話してからふと奪姫は悪戯を思いつく。配下になりたがっているのなら、配下になるには条件を付ければいいのだと。
妥当かつ、難しい条件を。奪姫はちょうど今──一時期は
「私たちは
──オールフォーワンの弟子、死柄木弔という
一瞬の沈黙。驚きも無く、声も上がらない。ここにいる全員が意味を正しく受け取っていた。
優秀な大人とは、社会人とは、交渉する者の言葉の裏の意味をきちんと理解する。そしてここにいるのは皆優秀な社会人だった。
「なるほど。妹弟子であるMs.ダークライと対等である死柄木弔、ひいてはヴィラン連合と対等な立ち位置にしておきたいというわけですか。
つまりこう言いたい訳ですね──ヴィラン連合を潰したなら考えてやってもいい」
奪姫はにっこりと微笑む。言葉に対するリアクションとしては肯定以外の何物でもない。
「好きに受け取るといいわ」
「ではそうしましょう。Ms.ダークライの考えはあなた様から聞いています。デストロの解放思想に近い。
ですが──ならば!あなた方に」
「いらない」
リ・デストロの上ずった声を奪姫はズバリと断ち切る。言いたいことは分かるのだ、似ているならより強大な方に付きたいのだろう。
だがあくまで
「私たちは私たちの思想で動いているわ。解放思想はあなた達で使うといい」
もう用は無いと、後ろ背にしていたガラスを手刀で円状に切る。円に切られたガラスを蹴り飛ばし、奪姫は
「大、来なさい」
遠くでドゴッという音が鳴る。次の瞬間、ビルに張り付いた大男の姿があった。
数メートルはあろう巨体。風貌は荒々しいながらもどこか子供っぽい。元気いっぱいな漢大将といったようだった。
ただその顔つきと体つきは別物。岩どころか鉄のように頑強な身体つきに、異様に伸びた爪。しかし張り付いているのに爪を突き刺してはおらず、イモリのように張り付いているだけ。体格に任せた頑強な人間ではなく、明確に個性を手足の如く操って動いている人間だ。
ビルにぶつかった衝撃さえない。流石のリ・デストロらデトラネット社の幹部達も驚いていた。
「だっきねーちゃ。よんだ?」
「帰りましょう。用事は終わったの」
奪姫は身を翻し、リ・デストロ達に背中を向け大が差し出した手のひらへ移る。もう用事は無いと、座って帰る気満々だった。
ただ姉が単身で交渉していたという事実に、目を背けられる弟はいなかった。
「ねーちゃなかせたら、つぶすからな!」
大の声にビリビリと空気が震える。ガラスが振動で壊れるかと誤認するほどの重さを持った声、それだけでどれだけ強大な存在なのかを分からせてくる。
ドッという音と共に暗闇に消えていく二人。残されたリ・デストロ含めデトラネット社幹部は全員が一息吐いていた。
「ふぅ……。あれは、恐ろしいな」
大と呼ばれた大男。力を奪いひれ伏させる奪姫とは違う、ただ圧倒的な力そのもの。全力でぶつかったところで上から潰されるだけの力の塊であり、実力者が揃っているここでも力関係は同じだった。
蟻と巨象とまではいかないが、人と子猫程度には力の差がある。分かってしまうからこそ恐れ……会社という組織に属している人間であるがために分析をしていた。
「ボディーガード、でしょうね。警戒していた範囲にいましたが、透明化していたこともあり反応できませんでした。大と呼んだ巨漢の上に奪姫が立ち守るだけで解放戦士は壊滅状態までいくかと」
「数で押せば……いや、そもそも二人だけではないのか」
「灯火と呼ばれた少女はエンデヴァーの技を使っていました。数で押すには相性が悪過ぎる」
「組み合わせられたらまさしく防護は完璧か。近衛部隊と呼ぶだけはある」
問題を見つけたら報告し、全体で相談する。そしてリ・デストロへ連絡という社会人の見本であり、今はここにリ・デストロもいる。会社としての速度は最速であり、決断も最速だ。
どういった対処をとるのか、結論はほぼノータイムで出ていた。
「敵に回すなよ。恐らく電波も視られている、衛星による監視も禁止だ。悟られたら滅ぼされる。
30万を超えるであろう人材の場所もデータとして貰っている。集めるのは簡単だ、我々の得意分野だからな」
「「「御意」」」
Ms.ダークライや堕とし子達に面倒だなと思われること、それだけが最も避けなければならない事態だ。
「……配下ではないが対等とも言い難い。しかし好きに動いていいと言う。
Ms.ダークライの娘というのも理解できるものがあるな、やっていることが同じだ。
個性を好きに行使する姿。まさしく解放思想の体現なのだが、どうすれば配下にしてもらえるのか」
リ・デストロ自らが認める上位の存在、Ms.ダークライ。瞳に誘われ行動に惑わされ、自らに向けられた力は魅入られるもの。人として、ヴィランとして、支配下に入ろうとするのも仕方のないことだ。
間違っていても、そうしたがる。それがMs.ダークライの
リ・デストロも分かっている──が、止まれない。誘惑されようとその先は交わる可能性が高いのだ、ならば共に進もうとするのは効率という面でも有用だった。
そこまで考えリ・デストロ……
「いや、止めよう。まずは短期目標だ。
ヴィラン連合を潰す」
会社とは長期目標を掲げ、中期目標、短期目標と決めて達成していく。中期目標にてMs.ダークライの下につくため、
以下、私事的な連絡
転職は2月で確定なんでそこから先は執筆速度行方不明です。それまでに書けるだけ書きたいけど他にやりたいことも多くて困る