本当にあったとは言い切れない、それぞれの日常 シーズンF 作:JUBIA
<<3卓談義(ことわざ編)>>
とある酒場の3卓に、いつも仲良し4人組のハンターが酒を
A「ねーねー、ことわざゲームやらないっ?」
B「あん? なんだそれ?」
A「みんなが知ってることわざの動物をモンスターにして、ほかのみんなが面白くなかったらホビ酒一気飲みっ!!」
C「面白そーだねー」
D「フフフっ」
A「じゃぁ、アタシからっ! 『モスに真珠』プーちゃんだったらカワイイよね♪」
BCD「クリアー!」
C「『テオの手も借りたい』火傷するけどねー」
ABD「クリアー!」
B「『カムドドの仲』仲悪いっつーか、こいつら会ったことないんじゃねー?」
ACD「クリアー!」
A「『ナナに小判』小判溶けちゃうぅぅ」
BCD「クリアー!」
B「『ゴゴも木から落ちる』寝てる木をぶっ叩いたら落ちるよなっ?」
ACD「クリアー!」
C「『逃がしたガノは大きい』ガノ自体が大きいけどねー」
ABD「クリアー!」
A「『グークが魚しょってくる』ガーデンでいつもお世話になってまーす♪」
BCD「クリアー!」
B「『キリンの耳に念仏』雷落ちるっつーの」
ACD「クリアー!」
C「『能あるガルルガは爪を隠す』爪隠してないけどねー」
ABD「クリアー!」
B「おいっD! さっきからニヨニヨしてばっかで、一つも言ってねーじゃねーか!」
D「フフフっ、では秀逸な私の作品を……『ラヴィに噛まれて朽ち縄に怖じる』大巌竜と呼ばれしラヴィに誰しもが噛まれたら……」
ABC「なにそれ? 一気飲みぃぃぃぃ!!!」
<<インタビュー ウィズ 勝ちネコ>>
えー、本日はメゼポルタ広場の高台にある席をお借りして、勝ちネコさんへ主に狩人祭についてのインタビューをしたいと思います。
あっ、勝ちネコさん、すでにいらっしゃるようです。
高台に向かって歩きながら記者が中継していると、テーブルの上でゴロンと横になっている勝ちネコの姿が見えてきた。
【記】ずいぶんとお早いですねー。
【勝】暇だったからニャン。
【記】では少し早いですが、インタビューを開始させて頂きたいと思います。
【勝】……オッケーニャン。
勝ちネコは、テーブルの上で相変わらず横になったまま、微動だにしない。
【記】ではまず、勝ちネコさんご自身についての質問です。勝ちネコさんの本名は何とおっしゃるんですか?
【勝】本名は秘密にしとくニャン。謎の多いネコは、メスとして魅惑的だニャン。
【記】そ、そーですね。本名は非公開……と(メモメモ)。
【記】では、本題の狩人祭について質問したいと思います。勝ちネコさん的には、いつも狩人祭をどのように見ていますか?
【勝】褒賞祭で勝ち負けの勝負が付いて、天国と地獄を味わっているハンター達を上から目線で眺めることだニャン。
【記】えっ?
【勝】努力が報われたハンターと、そうでないハンターの差は歴然で、新たなドラマを生み出すニャン。
【記】……ハ……ハハ……、鋭い角度からの考察ですね。勝負の運の先にあるドラマを見出している……と(メモメモ)。
【記】では、勝ちネコからの挑戦状として開催される狩人祭についても質問したいと思います。いわゆる勝ちネコ祭では、毎回、目標とされる入魂数が大幅に上がってますよね?
【勝】ハンター達には、前回以上にいっぱい楽しんでもらうためニャン。
【記】ハンターサービスの拡大は常……と(メモメモ)。
【記】では、勝ちネコさんの休暇の過ごし方を聞いてみたいと思います。狩人祭が開催されない時、勝ちネコさんは何をして過ごしているのでしょうか?
【勝】受付カウンターの上でゴロ寝しながら、道行くハンター達を考察してるニャン。
【記】休みを返上しての出勤……と(メモメモ)。
【記】ほかにご趣味とかはありますか?
【勝】寝ることと、道行くハンター達の会話を聞くことニャン。
【記】睡眠補給と、人間考察……と(メモメモ)。
【勝】このテーブル、寝心地悪いからもう帰るニャン。
【記】では、この続きはまた後日改めて、ということで……。
【勝】今度アポとる時は、褒賞祭の初日に来るといいニャン。物凄いドラマを伝えることができるかもしれないニャン。
勝ちネコはシュタッとテーブルから身軽に降りると、その場からゆっくりと立ち去った。
今回も短い時間ではありましたが、勝ちネコさんの
次回は、狩人祭受付担当の女性にスポットを当ててみたいと思います。
以上、メゼポルタ広場の高台からお送りしました。
<<勝ちネコ日記>>
○月×日
今日は、テレビの取材を受けたニャン。
記者の人、土産のマタタビを忘れてきたニャン。
平和主義の私は何も言わなかったけど、素っ気なく対応してやったニャン。
それでも、私のことだからきっと、とっても可愛く映っているニャン。
でも、明日からオスネコ達がカウンターに群がるのは、ちょっとウザいニャン。
○月△日
褒賞祭も今日で終わりニャン。
ハンター達がまた祭りの受付嬢にイチャモン付けてるニャン。
受付嬢も気苦労が絶えないニャン。
最終決定は、ギルドマスターの爺ぃなのにニャン。
でも、ハンター達は爺ぃの前だといつもペコペコしてるニャン。
さて、今回はいっぱい働いたニャン。
そうだ、爺ぃを垂らし込んで、新しい服を買ってもらうことにするニャン。
○月□日
今日は暇だニャン。
寝て過ごすニャン。
○月○日
今日も暇だニャン。
寝て過ごすニャン。
しばらくは、以下同文だニャン。
<<管理人の
私は、マイトレ管理を一手に引き受けている三姉妹の長女。
ここ最近、ハンターさんが少し私に冷たいような気がします。
単なる狩り疲れならいいのですが……。
昨日も、いきなりマイトレに駆け込んで来ては、
「ちょっとぉー!! 私の盾蟹の小殻勝手に取ったわね?! ねぇ、取ったでしょ!!」
と、言いがかりを付けられてしまいました。
「すみません、ハンターさんに許可を得てから拝借したのですが」
「え? え? いつ? 何時何分? 誰が持って行っていいって言った?!」
「先日、いろいろとお話をしている時に、小殻が欲しいのですがと申し上げたら、快く承諾してくださったと記憶しております」
ハンターさんは、あごに手を当てて思い出そうとしていました。
「あっそー、でもなんでいつも小殻とかブヨ皮とかなのさ? 小殻なんてイザ集めようとしてもなかなか入らないし、ブヨ皮は特典防具とかの強化に使うしさー、アンタ一体何に使ってんの?!」
「えーと、すみません。ちょっとプライベートで……」
「さっき、武具工房で小殻が足りませんって言われて大恥かいたけど、今度からはクックの鱗にしてよね! いっぱい余ってるんだから!!」
クックさんの鱗……は、何に使えばよろしいのでしょうか。
そして、今日も……。
「ちょっとぉー、なんで豚が病気になってんのぉぉ?!」
「ここ最近の暑さで、少し夏バテしたようですね」
「何のためにアンタを雇ってると思ってんの!! 高い時給出してんだから、しっかり世話してよね!!」
「すみません、私、お給金を頂いてないのですが……」
ハンターさんは、またあごに手を当てて考え込んでいるご様子です。
「で、でも服とか買ってあげてるじゃないっ(ポイント使ってるけどさっ)」
「はい、素敵なお洋服でとても嬉しいです。特にこの水色のお洋服が気に入ってます」
「……ちょっとアンタ太ったんじゃない? なんか腹回りがさ……。豚の世話しててアンタが豚になってどうするよ?!」
えっ?
そ、そうでしょうか?
今日から、プーギーさんの駆け足運動用施設でもお借りした方がいいのでしょうか?