本当にあったとは言い切れない、それぞれの日常 シーズンF 作:JUBIA
<<インタビュー ウィズ リオレウス>>
えー、……ゴホッ。
……失礼しました。
本日、私は命懸けのインタビューをお届けすることになるかもしれません。
と、言いますのも、このコーナー始まって以来、初の大型モンスターに対するインタビューとなったからです。
しかもそのお相手は、なんと! あのリオレウス氏です!!
念のため「元気のみなもと」を飲んでからインタビューを開始したいと思います。
記者は「元気のみなもと」を一気に飲み干し、大きく深呼吸をした。
えー、今回お送りするこの場所は、森丘のとある洞窟内です。
洞窟最上部にはポッカリと穴が開いており、ここからでも青空がクッキリと見えます。
バサッ、バササッ、バサササッ。
あっと! リオレウス氏が登場したようです。
【リ】待たせたかな?
【記】い、いいえ、ほんの少し前に着いたところですっ。
【リ】
【記】あっ、これツマラナイものすが……。
記者は手土産に持参した生肉3kgを差し出した。
【リ】うむ。気を遣わせてしまったね。
【記】そ、それではインタビューを開始したいと思いますっ。
記者のマイクを握る手が震えている。
【記】ではまず最初に、リオレウス氏から見て、ハンターと呼ばれる狩人達についてはどのような見解をお持ちでしょうか?
【リ】うむ。あの者らはこぞって我々を狩りに来くるが、こちらとしてはあの者らを狩る側として真剣に
【記】なるほど、対等の立場で狩猟……と(メモメモ)。
【記】ではその狩猟内容として、リオレウス氏にとって最も困るハンターの攻撃は何でしょうか?
【リ】うむ。打撃というのかな? あの固いので頭を叩かれると、脳震盪をおこすので好きではないな。ほかにも、あの者らはやたらと尻尾を斬りたがる。尻尾を斬られると飛行のバランス調整が難しくなるが、あえてソレをあの者らには見せまいと、必死に飛行しなくてはならないところか。
【記】なるほど、部位破壊は止めて欲しい……と(メモメモ)。
【記】リオレウス氏は、ご親戚が多いことで有名ですが?
【リ】あぁ、貴殿らに言わせると、亜種・希少種・変種・奇種・若個体・激個体・特異個体やらいるようだね。
リオレウスはそう言って、小さなため息を吐いた。
【リ】しかし、我々はまだ良いほうだ。リオレイアはさらにひどいことになっている。えーと、何だったかな? 刃……派……破……。
【記】……覇種、ですかね?
【リ】あぁ、それそれ。突然親戚が増えて困ったと言ってたな。
【記】家系図の拡大に困惑……と(メモメモ)。
【記】リオレウス氏と最も交流のあるご親戚の方は、どなたになるのでしょうか?
【リ】家内のリオレイアはもちろんだが、一番は蒼坊かな。
【記】亜種と交流あり……と(メモメモ)。
【記】では、最後の質問です。最近の噂では、なにやらG級なるモンスターが発見されたそうですが、その中にはリオレウス氏のご親戚もいらっしゃるのでしょうか?
【リ】……、聞いてないな。
【記】……G級は不明……と(メモメモ)。
【記】それでは、今回はインタビューにお付き合い頂きまして、本当にありがとうございました。
【リ】……うむ。
【記】……それではまた何かありましたら、よろしくお願いします。では失礼します。
記者とカメラマンは揃って一礼すると、洞窟を後にした。
えー、手に汗握るインタビューで、寿命がほんの少し縮んだ気がしますっ。
今回は、初の大型モンスターということで原種のリオレウス氏でしたが、次回はなんとっ! 奇種のリオレイアさんにインタビューを試みたいと思います。
以上、森丘洞窟前からお届けしました。
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【カ】ふーっ、最後の質問、あれヤバかったんじゃないっスか?
【記】いやー、俺もそう思ったんだけどさー、上からの命令だからさー。
【カ】何はともあれ、無事でよかったっスよ。何かあったら労災おりるんっスかね?
【記】バカっ、来る時に書いた念書読まなかったのか?
【カ】えーっ? 字が細かすぎて、あんなの読んでないっスよぉ。
【記】全部自己責任だとよっ。
【カ】えーっ? マジっスかぁ? ……ところで次がリオレイアなんて、俺聞いてないっスよぉ?
【記】番組的に、こうなるって予想ぐらい付くだろっ。
【カ】えー、やってらんないっスねー。
【記】あーっ、疲れたっ。帰りに一杯行くけどどぉ?
【カ】いっスねー♪ ゴチでーっす。
【記】……ん? ってか、お前なんでまだカメラ回してんの?
【カ】えっ? あれ? ……ヤベっ。
<<3卓談義(ペット編)>>
ここは、とある酒場。
今日も3卓では、いつも仲良し4人組のハンター達が酒を酌み交わしていた。
A「ねー、ねー、もしペットにするなら、どのモンスターがいい? 私はねー、ヒプノック! 言葉を教えてインコみたいにおしゃべりするのっ♪」
B「俺は断然カムだぜ。散歩する時、カッコよくね?」
C「うーん、僕はやっぱりアイルーかな。色々と家事を手伝ってくれそうだし」
A「広い庭にエルペたんがいるのもカワイイよねぇ♪」
D「フフフッ」
B「でっかい牧場でディアブロスもいいなぁ。俺の牛、見に来る?とか言いてぇぇッ」
C「だったら僕は、大きな水槽でガノトトスを飼いたいなぁ。アクアリウムは見てて癒されるし」
A「エスピたんと一緒に寝たら熟睡できそう♪」
B「リオレウスの背中に乗って、空飛ぶの悪くないな」
C「冬になったら、ドドブランゴと雪合戦するのもいいね」
B「じゃ俺はラージャンと腕相撲してみたいぜ」
D「フフフッ」
A「チャチャブー達とキャンプファイヤーも楽しいカモ♪」
B「おい、お前だったら何のモンスターがいいんだ?」
D「フフフッ、私はですね、ランゴスタとカンタロスを同じ虫カゴに入れて……」
ABC「む、虫ッ?!」
<<グークの旅立ち>>
私は、グークです。
ここしばらく、ハンターさんの姿を見ていません。
何かあったのでしょうか?
それとも、私のことが……嫌いになってしまったんでしょうか?
このガーデンにいたほかのグーク達が1羽……また1羽と、どこかへと旅立っていきます。
そして、とうとうグークは私1羽だけになりました。
みんなのように、私も旅立ったほうがいいのでしょうか?
でも……もしかしたら……。
私は、チラっとガーデンの入口に目をやりました。
でも、誰も来る気配がありません。
あと1日だけ待ってみようと思います。
翌日も、その翌日も、誰もこのガーデンにはやって来ませんでした。
私は、世話焼き猫さんへ相談してみました。
世話焼き猫さんは、私の好きにしたらいいと言ってくれました。
そして最後に、家出したグークをハンターさんが探しに行くこともあるよ、と言ってくれました。
もしも私が旅立ったなら、ハンターさんは……探しに来てくれるでしょうか?
もし探しに来てくれなかったら……。
……いいえ、ハンターさんならきっと探しに来てくれるはずです。
でも、もし……。
あと1日だけ待ってみます。
……あと1日……。
…………。
あれから何度目かの朝を迎えた私は、ハンターさんが今まで私にくれた、たくさんの洋服をしまっている箱を覗いてみました。
その中から、鬼神のような洋服を取り出しました。
これならどこにいても、きっと目立つはずです。
私は、鬼神の洋服に身を包んで世話焼き猫さんへ、今までのお礼と最後の挨拶をしてガーデンを飛び出ました。
ハンターさん……。
私……待っていますね。
ハンターさんが迎えに来てくれるまで……ずっと……待っています。
そして、いつの日か……今よりももっと
親愛なるハンターさんへ
あなたのグークより