作:鍋奉行

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ワールドトリガーの好きなところは単行本のカバー裏まで情報みっちりなところです。


2話

結局、孤月を選んだ。

 

正規隊員になればサブも解禁される。なによりも現在はネームドの師匠が孤月にしかいない。

 

あれから二週間、ひたすら仮想空間でトリオン兵相手の訓練と個人ランク戦である。

 

最初の方はモールモッドとの戦闘が怖かったが、何回もやるうちに慣れた。それでも倒すのに1分以上かかる。

 

風間や太刀川はなんかは10秒を余裕で切ってきている。

 

あと東さんだがもうスナイパーを作り上げていた。あと一週間もすればガンナー用アステロイドが完成するらしい。やっぱあの人何者だよ。

 

 

一ヶ月が過ぎた頃、正規隊員昇格試験が突然やってきた。

 

なんでも試験に合格できたらフルスロットのトリガーを持って防衛任務につくことになるらしい。人手が足りないのかな?

 

試験は二段階で、一段階目は仮想戦闘空間でトリオン兵との戦闘。二段階目は正規隊員との戦闘らしい。本部長じゃなくてよかった。

 

しかしどうしたものか。トリオン兵との戦闘はおそらく大丈夫だが…。

幸い向こうも孤月一本しか使わないらしい。

対策を練らねば

 

 


 

 

さて、本番だ。一応対策のようなものは作ったが上手くいくような気がしない。

 

対策というのはランバネイン戦で緑川が使った消火栓煙幕を使う。

探してみたが少し遠いが置いている家を見つけた。そこで面白い物も見つけた。

通じるかどうか全くわからないが、やらないよりマシだろう。

 

『005番、転送開始します』

 

まあ、なんとかなるやろ

 

 


 

 

小南side

 

(今回の試験、第一試験に合格すれば正規隊員になれる。

二次試験はスナイパーの件があるから新しい発想などを生まれさせる目的で行なっているらしいけど、今のところ愚直に真っ向勝負を仕掛けてくる奴ばかりね。

まあ、孤月使いを先にやってるからあまり工夫しようがないのも事実だけど)

 

『昇格試験開始』

 

転送してきた青年は全力で反対方向に走り出した。

 

(へえ、ようやくちょっとは考えてるやつが来たじゃない。

この戦い、レーダーも使えないから一度見失うと厄介ね。)

 

全力で走る青年の後ろを小南は追って行った。

 

青年はやがてひとつの家に飛び込んだ。

 

(突入するか、外から瓦礫を投げ込んで炙り出すか。密室に何が仕掛けられているかわからない以上突入はなしね。瓦礫を投げ込んで様子見ね)

 

小南は塀を孤月で程よい大きさに切って家に投げ込んで行った。

 

投げられた瓦礫はトリオン体には効果がないが障害物を排除するには十分な威力だった。

 

(さて、どう出てくるかしら)

 

土煙が舞う中、シュッという音と共に辺りを白煙が包んだ。

 

(ただの煙幕か。このくらいが孤月でやれる工夫の限界ね)

 

白煙に紛れて青年が向かってくる音が小南にはしっかり聞こえた。

 

さらに左方向から光る棒のようなものがくるのが見えた。

 

(本人は煙で見えないけど、孤月の光で太刀筋が見え見えよ。)

 

小南は光の根本を切るように孤月を振り下ろした。

 

(感触からして片腕は切り落とせた。)

 

しかし青年の腕と共に落ちたのは孤月ではなくおもちゃの剣であった。

 

「!?」

 

そして小南の右に突然光があらわれ、真横に振るわれた。

 

小南はすぐにバックステップで避けたが僅かに肩が切られ、トリオンが漏れ出した。

 

「もらった!!」

 

青年は片腕に孤月を携え突っ込んできた。

 

「甘い‼︎」

 

小南はすぐさま体制を立て直し、青年を真っ二つにした。

 

『戦闘終了、おつかれ様です。次は10分後からです。』

 

(仮想戦闘空間ってあんなおもちゃまでしっかり再現されてるのね。初めて知ったわ。)

 

小南は新たな発見に驚きつつ、次の相手を待っていた。

 

 


 

 

正規隊員になることはできた。

 

まさかおもちゃで騙せるとはおもってなかったが一応うまく行った。

 

右手でスピーカーを壊したおもちゃの光る剣を使って、右手が切られた瞬間に左手で孤月を起動してそのまんま振り抜く。

 

おもちゃの剣がなかったら右手に孤月を持って切りかかって腕が切れた瞬間、孤月を解除して左手に再生成しようと考えてていたがまさかあんなものまであるなんて。なんでもあるな仮想戦闘空間。

 

こんな子供騙しが通じるか微妙だったが相手は小南だったらしい。なら納得だ。

 

これが忍田さんとかだったら無理だったろう。

 

が、つけられたのはかすり傷ひとつのみ。

 

モールモッドを倒すのになかなか30秒を切れないしどうしたものか。

 

しかしこれでトリガーを孤月以外もつけられる。

 

とりあえずシールドは真っ先に入れよう。あれがあるとないとじゃ全く世界が違う。

 

アステロイドも入れたいが、うまくナタデココ割れるだろうか…

 

そんな不安を抱えながら青年はボーダーの不夜城こと、開発室へ向かった

 

 


 

 

「え、シールドってまだないの⁉︎」

 

衝撃の事実である。初期のボーダーは本当に孤月とアステロイドとエスクードの三種類しか存在していなかった。

 

「まだ?君が言っていたようなものの構想自体はあるが、まだ机上の空論で実験段階にも入ってないんだ。それに具体的な仕様も決まってないんだ。でもやはり早くシールドは欲しいよな…」

 

シールドはどのようなものが欲しいかエンジニアの人と話し合った。

 

エンジニアの人は紙にペンを走らせてたり、パソコンに何かを打ち込んでいた。

 

まじか、じゃあ今マジでガンナー最強時代じゃねぇか。

 

エスクードは固定だからどうやっても近づくまでに蜂の巣やん。

 

バックワームもないから奇襲とかまともに成立しないしなぁ。

 

「それで、何をセットする?て言っても銃型合わせて実質四種類しかないけど。」

 

エンジニアの人はトリガーホルダーを専用の機械で開けながら質問してきた。

 

「ならメインとサブ両方に孤月、エスクード、ナタデココのアステロイドを一個ずつ入れてくだい。新しいトリガーができたら適宜取捨選択していきます。」

 

現状スロットが4個あってトリガーが3個しかないならトリオンに余裕があるなら全部入れてみるに限る。

 

トリガーの切り替えも弧月は基本常時物体化していてエスクードは触れると発動、頭で考えて発動するのはナタデロイドだけだから切り替えミスの心配もないだろう。

 

「了解した。さっき話したシールドは完成したら連絡するよ。完成したら銃型以来の大発明だ。構想はあったが君との話で大体の方向性が固まった。一応君も開発者に当たるんだ。」

 

なんと、まさかの展開である。トリオンが衰えてきたらエンジニアに転向するのもいいかもしれない。

 

「それで、名前と入隊番号は?」

 

もしかしたら東さんみたいに原初のシールダーって呼ばれるかもしれないな。

 

「005番、大野二郎。次じゃなくて二郎ラーメンの二郎。」

 

いやよく考えたらシールダーなんてポジションないやん。

 




主人公はバムスターとモールモッドのタイムを勘違いしています。
風間さんたちのタイムはバムスターでのタイムです。
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