HUNTER×HUNTER世界でハーレムを目指す! 作:sakurano
探索を進め、左右の仕掛けを解除したことで、ようやく最初の部屋にある正面扉代わりのウォータージェットを止めることができた。新たに進むことができるようになった正面の道を進むと、小部屋と紋章が刻まれた扉があった。
ここが『狩人の酒場』の情報にあった、開かず壊せない扉だ。
一旦ここで休憩してから探索を再開することにしたので、<空想の家(ファンシーハウス)>に出入り可能な扉を設置して食事休憩だ。美肌温泉に入り、発香少女の香りを嗅ぎ、手乗り人魚の歌とメイドパンダの手料理を堪能してクッキィちゃんのマッサージを受けてリフレッシュする。至福の一時だ。
ビスケもいまだに寛いだままだったが動きそうになかったので今はスルーだ。
また、軍儀世界チャンピオンのコムギもひたすら俺の分身体と軍儀を打っている。コムギはまだ嫁ではないが、軍儀の師匠で必要なモノ(者)として扱われたのか<空想の家(ファンシーハウス)>に入ることができた。軍儀に集中できる環境として気に入ったようでそれ以来ずっと居座っている。対戦相手は俺とシズクと俺とキルアと俺とリンぐらいなのでコムギが満足できているかはわからないが、俺の戦術思考向上に役立ち助かっている。多分。原作ではラスボス蟻王メルエムもコムギと一か月程度軍儀を繰り返すことで予知のごとき先見を可能なまでに成長させていた。俺にそこまでの才能はないと思うが、長く繰り返すことで少しでもその領域に至りたいものだ。
ちなみにコムギが一番懐いているのはミトだ。
コムギは12人家族で、その中でも盲目ゆえにゴミ扱いされて育ち、チャンピオンになったとはいえマイナー競技ゆえに賞金も少ないため、家の中での扱いは改善されることがなかった少女だ。HUNTER×HUNTER世界随一の人格者といっても過言ではないミトと一緒に居て懐かない理由はなかった。ましてや、この家に招かれることになったきっかけも旅雑誌で境遇を知ったミトの一声と知ってからは崇め奉ろうとし始めるほどだった。なんか俺よりミトの方がハーレム主人公している気がするがきっと気のせいだ。
頻繁に美肌温泉に入り、美容マッサージも受けているがゆえに、原作では垂れ流しだった鼻水も改善され、ボサボサで雑にまとめられていた髪型もミトによって綺麗にまとめられたことで普通に可愛い村娘と思えるぐらいにはなっている。
休憩を終え、先ほどの小部屋に戻り全員で調べて回ると、やはりというべきか幻想水滸伝Ⅴと同じ展開となった。リオンが例の紋章が刻まれた扉に似て非なる紋章が刻まれた左手を近づけると、黄色に少しの藍色が組み合わさったような光が左手から点滅するように発光し、それに共鳴するように扉の紋章からも淡い藍色で紋章の形をした光が浮かび上がる。そしてともに一際強烈な光を発すると、なぜか俺の右手に光が収束し、扉が開いていく。
まさか俺にも紋章が宿るなんて……強烈な光で目を潰されないように皆が目をつむっていたから、電撃自殺の特訓により光に慣れまくった俺でなければ見逃しちゃうね。
「あらあら、あらあらあらぁ~~」
「おおー-、すっげぇっ!
リオンのその紋章どうなってんの!?」
「……光る紋章……ぴかーって……かっこいい……」
あまりの光景にミアキスと幼少組のキルアとリンが驚いてはしゃいでいる。子供らしく可愛い。
リンはまだ一つしか念能力を習得してないから光を放出するような念能力を新たに習得すればいいんじゃないかな。放出系だからありだと思う。いや、オーラを光に性質変化させたり紋章の形に形状変化させることになるならむしろ変化系向きなのかな? ……系統別修行の応用として遊ぶぐらいで諦めてもらおう。
「……ねぇ、あの光、似てなかった?」
「うん、似てた。というか、色以外は点滅とか一緒? 紋章もあったしね」
「ということはあれが……眷属の紋章の可能性も……」
マチとシズクは何か二人で話していた。
紋章に心当たりがあるのか?
黄昏の紋章と繋がりのあるもので考えれば太陽の紋章だろうか。大陸ごと焼き尽くすといわれる太陽の紋章を相手にすると今のオーラ量どころか生涯成長が見込まれるオーラ量で考えても防げないだろうから勘弁してほしいところだが……。そういえば、リオンと出会う前、あの辺りで何か大きな事故が起きたとニュースで言っていたな。実はリオンの黄昏の紋章が暴走していた? 或いは近くに太陽の紋章があった?
関連する紋章といえばもう一つ黎明の紋章もあるが、なぜか先ほど俺の右手に紋章が宿ったから他で見た可能性はないだろう。というか、誰も俺の紋章に気づいてない。まぁリオンと扉の紋章の光で眩しかったから仕方ないのかもしれないが、少し寂しい……。自分から言うのも負けたようで悲しい……。
「あははは……実は私もこの紋章のことをよく知らないんですの。
気づいた時には左手に刻まれていて……一度だけ同じように発光した時は皆寝ちゃって私も疲れ果ててしまっただけですので、私の体力を代償に睡眠効果を広範囲に与えるだけの念能力だと思ってすっかり忘れてましたの……名前は当時、頭に浮かんできた<黄昏の紋章(トワイライト)>と言うんですの」
「しょっぼ……見た目と名前のわりに睡眠って……しょっぼ……」
「あのさ、本当にその効果だけなのかちゃんと調べない?
それとは別だけど、以前見たことがある紋章が宿った念能力者は、紋章にオーラを込めて集中することで、なんとなく効果の詳細が脳裏に浮かんできたと言っていたわ」
効果を聞いて、さっきの興奮が冷めたようにテンションが急降下するキルアをよそに、マチがアドバイスしていた。それは実感のある言い方であった。
俺は突然念能力に目覚めて個別能力を習得していたという人とはまだ会ったことがないが、もしかするとそのように詳細を調べる手段はあるのかもしれない。確かにそのようなケースでは、制約や誓約が把握できないことで致命的な事故を巻き起こすことになるかもしれないので、把握する手段はあってしかるべきだと思う。占った結果を見てはならず見た場合は念能力を失う、という誓約を知らなかったら発現と同時に消失という事態になりかねない。
他人事だったら笑い話だが、自分や嫁でそんなことが起きたら笑い話にならないだろう……。
なんにせよ、マチのアドバイスに従い瞑想を始めたリオンは少しして、はっとしたように眼を開いて慌てたように説明してきた。
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<黄昏の紋章(トワイライト):特質系・放出系>
発動者のオーラを周囲に放出し、オーラに触れたメンバーを眠らせる。
その際、低確率で即死させる。宿主が亡くなると近くにいる適格者へ移る。
黎明の紋章と重ねて発動させると効果が変動する。
▽制約
領域は発動者の『円』が及ぶ範囲までしか広げられない。
領域内にいるメンバーは全員が対象となり任意で取捨選択できない。
放出したオーラよりも顕在オーラ量が多いメンバーに対しては効果が減少する。
発動者または大切な人が殺されると強制発動する。
▽誓約
能力発動時に規模に応じて寿命を消費する。
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本来の効果だけであれば対集団戦であれば便利かもしれないと思ったものの、制約にある「発動者または大切な人が殺されると強制発動する」と誓約の「能力発動時に規模に応じて寿命を消費する」が凶悪な組み合わせだった。
例えばリオンが致命傷を与えられると強制発動し、基本的に近くにいる俺やミアキス、他の仲間達もオーラに触れて即死する可能性が少なからずある。特に顕在オーラ量が仲間内で比較的少ないリン家族やキルアは危ないだろう。
というか、雑魚であれば殺気を込めたオーラを『練』で放出すれば気絶させることができるので、それを少し強化しただけでデメリットが強すぎるこの能力は産廃レベルだ。幻想水滸伝Ⅴでも使えない紋章であったのは確かだが、それは本来物理攻撃で戦うリオンしか装備できないためであり紋章自体の攻撃力は非常に強力だった(紋章の威力は攻撃力ではなく魔力依存のためリオンが使っても威力が低い)。まるで急造でHUNTER×HUNTER世界にもってきたかのような雑な設定。
もしかしなくても俺に宿った紋章もこんな感じなんだろうなぁと思いながら、こっそりと能力を確認する。
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<黎明の紋章(ドーン):特質系・放出系>
発動者のオーラを周囲に放出し、オーラに触れたメンバーが発動者に対して敵意を持っていなければ軽い状態異常(毒・マヒ・睡眠)を回復する。
その際、低確率で細胞が活性化しすぎて老ける。宿主が亡くなると近くにいる適格者へ移る。
黄昏の紋章と重ねて発動させると効果が変動する。
▽制約
領域は発動者の円が及ぶ範囲までしか広げられない。
領域内にいるメンバーは全員が対象となり任意で取捨選択できない。
▽誓約
能力発動時に規模に応じて最大オーラ量が減少する。
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さすが幻想水滸伝Ⅴの主人公が宿す紋章らしく、多少はましな能力だと思ったものの、可愛らしい嫁達が老けるのは断固拒否したいので使用することはきっとないだろう……。
思うところの多い紋章についての考察を続けたいものの、リオンの様子がおかしいので打ち切ることにした。
「わ……たしが……ハヤテ様を……皆を殺しかねない……?」
さすがにショックだったのか、出会った時のようにハイライトを失った虚ろな目をして俯いており、これはまずいと声をかけようとするが、その前にリオンの目にハイライトが戻ったことで安心してしまった。……おや、刀を見ながら何かつぶやいている。
「私はハヤテ様に助けられ、人生を楽しむことを教えてもらったの。
少しでも恩を返すために尽くそうと思っているのに、近くにいると困らせてしまう。
ならここで命を絶つことが最後の恩返しになるの……!」
────全然安心できる状態じゃなかった。
周りの皆もさすがにドン引きしている様子。
慌てて抱きとめて説得を続けることでなんとか刀を手放すところまでもってこれた。
「ハヤテ様……こんな私……でもお仕えさせてくださいますか?」
「もちろん!」
「ハヤテ様……あ……ありがとうございます……。
ありがとう……ございます……うっ……ぅぅ……」
眉を下げて怯えたような顔をしながら上目遣いでの問いに、安心できるよう笑顔で力強く答える。
すると、泣き崩れてしまったリオンを撫でてなだめる。
「ハイ、終わり!
いい加減に辛気臭いのは止めにして、さっさと先に進むよ!
まったく、誰も死ななきゃいいだけの話だってのに難しく考えすぎさ」
「ふーん、マチが誰も死なないように守ってくれるってことだよね?
もう少し素直にわかりやすくいいなよー」
「よっ! 姐御かっこいー!」
「バカ言ってんじゃないよアンタたち!」
リオンへの配慮ゆえに動きづらくなっていた空気を姐御、いや、マチが切り裂いた。
このような空気を作ったリオンを批判するかのようなセリフではあるが、ただ口が悪いだけで励まそうとしていることは付き合いの長い皆はわかっている。シズクとキルアもそれがわかって茶化し、すっかりいつもの雰囲気に戻り今度こそ一安心だ。
今度こそ誰も死なさずにハッピーエンドを迎えてみせるさ。
そのために考えた分身体の能力なのだから!
え、それにしては技名が、だって? 勘の良い子は嫌いだよ。
幻想水滸伝Ⅴにおける紋章効果
▽黄昏の紋章
1 逢魔が刻 敵全体 眠りを付加(20%)
2 落日 敵単体 基本ダメージ300の太陽属性魔法攻撃即死効果(70%)
3 静かなる残照 敵横一列 基本ダメージ600の太陽属性魔法攻撃
4 朱の天 敵全体 基本ダメージ1300の太陽属性魔法攻撃
▽黎明の紋章
1 目覚めの刻 味方全体 バッドステータスを治療(一部を除く)
2 曙光 敵縦一列 基本ダメージ400の太陽属性魔法攻撃、アンデッド特効
3 払暁の輝き 味方単体 HPを999回復、戦闘不能を含むバッドステータスを治療
4 紅の天 敵全体 基本ダメージ1200の太陽属性魔法攻撃、アンデッド特効
→1200/1300ダメージは作中最強クラス。
ただし宿主のリオンと主人公の魔力が低く使う機会が乏しい。
そのまま全部の効果を使うとチートすぎるし、1つの念能力では無理そう
なので一番軽い効果だけ流用しました。
なお、黄昏の紋章を宿した人は基本的に作中で死んでます……。
皆様からいただいた評価をどう受け取ればいいかわかっておらず、評価0と1をつけてる人は何を作者に伝えたくてつけてるのかなと疑問に思ったのでアンケートです。本作品に限らず、評価0と1をつけたことがある人はどういう時につけてますか?(小説に関係ないアンケートは禁止されてますが、小説への評価の意図確認だから一応関係しているはず……だめそうなら消します)
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