HUNTER×HUNTER世界でハーレムを目指す! 作:sakurano
飛行船が試験会場に到着したのは朝8時。
原作では朝4時半まで粘って睡眠をとったゴンを気遣って飛行船はゆっくり進んだが、今世では朝2時にコンを眠らせたので予定通りの進行になったようだ。
三次試験の内容は、飛行船から降りた場所であるトリックタワーの最上階フロアから72時間以内に生きて下まで降りること。この試験ではコースによって試験内容が大きく異なるため、コン達に同行しない限りは原作知識は役に立たない。まぁ最悪、床を壊していけば到着はできるから失格の恐れはほぼほぼない。
とりあえずは、俺、リオン、ミアキス、リン、ポンズで行動できればそれでよしと考えていたが、5人で共に降りる場所だと原作主人公グループのルートを奪うことになり原作が破壊されることが怖い。仕方がないので、リオン&リン、ミアキス&ポンズの2人組で先に進んでもらうことにした。
組み合わせの理由?
ポンズの毒とミアキスの<風使い(フリーダムウィング)>の組み合わせが有効だからだ。まぁトリックタワーは密室空間だからミアキスの能力は使いづらいだろうが、今後もよく一緒に行動してもらう可能性が高いから仲良くなる機会があるに越したことはない。
リオンとリンは名前が似ていたから……ではなく、近距離のリオンと遠距離のリンの組み合わせだ。俺がぼっちなのは、72時間も男女が一緒にいると問題しかないので自重した結果だ。そう考えると、男達と行動することになるコンとキルアが心配だな……。
4人を見送り、周りを見回すと既に半数以上の受験者がいなくなっていた。一人ルートで行こうとして、実は既に降りていた受験者と同行するルートだと足を引っ張られるリスクが怖い。さてどうしたものか。
ヒソカとギタラクルも既に居ないから、キルア達と行動しても目を付けられることはないか。原作知識のおかげで、キルア達が5人ルートの隠し扉に4人で突入することはわかっているので、それを待ってから近くの隠し扉を降りれば合流ができる。さぁ行ってみよう。
◇◇◇◇◇多数決の道
「おっと、待たせてしまったかな?
……なるほど多数決の道ね。つまり君達と行動を共にする必要があるわけだ。
初めまして、俺はハヤテ。よろしく」
「ボクはコン! よろしくね!」
「オレはキルア」
「俺はレオリオという者だ、昨日はありがとな」
「私の名はクラピカ。スシは民族料理の可能性を感じられる素晴らしい料理だったよ」
「そう言ってもらえるとジャポン人として嬉しいよ」
とりあえずコンとキルアに初対面を装いますよーという意味を込めて先行して挨拶をする。意図をくみ取った二人も普通に返してくれた。冷静で知性も高いクラピカは気づく可能性もあるが隠していることを暴くようなことはしないだろう。口が軽そうなレオリオはそもそも気づかないだろうから安心だ。
原作ではトリックタワーで行動を共にするトンパとレオリオの諍いが目立っていたが、幸い二次試験の終わりにスシを配って歩いたこともあってクラピカとレオリオとも面識が多少はあるし、残り一人がくるまで二時間待たされなかったことでレオリオが落ち着いているという相違もあるから、無駄な諍いは起きないだろう。
しかしレオリオのポケットに両手を突っ込み腰を若干落としてサングラスをきらっとさせる名乗り(原作1巻P48)はかっこいいと思ってるのだろうか。俺とはセンスが合わないようだ。
いくつかの多数決にて道を進むと四角く開けた場所に出た。
俺達がいる入り口から先のフロアは大きな空洞になっており、その中央にいかにも戦闘スペースという言わんばかりの舞台があった。舞台を挟んだ反対方向には手錠で繋がれた囚人と思われる集団がいた。顔まで覆うローブのような囚人服を着ており顔まではわからない。
その集団の内の一人が囚人服を脱ぎ去り、見えたのはきらりと光るスキンヘッド。
スキンヘッドの説明によると1対1を5回戦い、3勝以上すれば通過することができるらしい。
勝負の内容は自由で、勝敗をつける条件も含め、対戦者同士の同意で決まるそうだ。
囚人側の一番手に名乗りをあげたスキンヘッドに相対するのは俺。
原作ではトンパが出ていき即降参した戦いだ。このスキンヘッドは傭兵上がりでそれなりの実力者でもあるが、念能力者ではないので、俺がどんなに手加減しても負けることはない。クラピカとレオリオに実力を知られたくはないのでほどほどの力で降参させ勝利した。
仲間たちは初戦勝利に歓声をあげてくれた。うんうん、仲良きことは素晴らしきかな。
キルアからはあんな雑魚に時間かけやがってという冷たい視線を感じた気もするが気のせいだ。反抗期だなんてことはありません!
囚人側の二番手に名乗りをあげたのはてっぺん禿げでその周りに少しだけ毛が生えた河童ヘアー。
左目はつぶれ、右目は瞼がないのか開きっぱなし、歯もほとんどが抜け落ちており、怖さよりもまず哀れさを感じてしまうようなムキムキゴリラだ。
彼と相対するのはクラピカ。原作通り、復讐対象である幻影旅団を模倣したマークを目にしたクラピカが、ガチギレして全力で殴り河童は気絶した。ただし、勝負は一方が死ぬか負けを宣言するまで続く。クラピカは河童が眼を覚ますのを待つことを選択し、しばしの待機時間が生じることになった。
何もできない待ち時間が続くにつれてレオリオの苛立ちが増していき、クラピカに引導を渡してこいと食ってかかるが、それでも待ちの姿勢を変えないことで喧嘩まで始まってしまった。喧嘩するほど仲がいいという迷信もあるのでスルーだ。男同士の喧嘩に興味もないし、コンとキルアも落ち着いているから問題はない。
しかしその後も10時間動きがないことから、河童がもう死んでいるのでは? という意見があがった。
生死を確認させろと切れるレオリオと、気絶しているだけだと主張する囚人側。そして生死に『時間』を賭けるという囚人側の提案により三番目の勝負が始まることになった。お互いが賭けられるのは50時間のチップ。生死だけではなく複数回の賭けを行いチップが0になったほうが負ける勝負だ。
▽一つ目の賭け:河童の生死確認
囚人が出題し、レオリオが生きていることに10時間を賭ける。
医者志望でもあるレオリオが、脈があることと瞳孔の様子から生きていることを確認したため、レオリオの勝利(レオリオ60:囚人40)
▽二つ目の賭け:河童が本当に気絶しているかの確認
レオリオが出題し、囚人は河童が気絶しているほうに20時間をかけると宣言。
レオリオは気絶しているかを確認する方法として、河童を戦闘スペース脇にある空洞へ落とした時の反応を提案。(底が見えないほどの高さ)
囚人は、前のクラピカ戦が決着ついていないことから確認方法に拒否の姿勢を見せたが、もしも河童が気絶したまま無抵抗に落下したらクラピカ戦ともども受験者の負けでよいと伝えると、手のひらを返し、その確認方法でよいが、河童が気絶していないほうに40時間を賭けると宣言。
結果、河童がチキって起きたので囚人の勝利(レオリオ20:囚人80)
▽三つ目の賭け:囚人が男か女かの確認
囚人が出題するとともに囚人服を脱ぎ去ると、中からは釣り目ツインテールの美女が現れた。
「おっ!!」
案の定、女好きのレオリオがだらしないにやけ面をしながら声をあげた。
「次は、あたしが男か女か賭けてもらうわ」
「なにっ!?
まさかオカマちゃん……?
いや、あんな美女が男のわけがない……。
そいつは構わねーが……オレがはずれたばあい、どうやって確かめさせる気だ?」
「あなたの気が済むまで調べていいわよ、あたしの体をね」
「レオリオの奴……、男に賭けるな」
「うん」
「え?」
囚人に明らかに見惚れていたレオリオから、クラピカが男に賭けると予想し、キルアも同意する。
ここまであからさまな女好きであるレオリオが合法的にお触りできる機会を逃すわけがないので、明らかに間違いである男に賭けるというのは誰でも予想がつく話だ。紳士レベルが足りないのだよ。
仕方がないので声をかける。
「レオリオさん、当然ですが女である方に20時間賭けますよね?
まさか11歳の淑女達が見ている前で敢えて外して教育によくないことしたりしませんよね?」
「うっっっ!
…………ま、まぁ確かに普通に考えれば女だろう。
しかしそこまであからさまな問題を出すとは思えないぜ?
若輩者の君達にはわからないだろうが、これは非常に高度で複雑なひっかけ問題なのだよ!
この決断には決して邪な想いは一切ねえ!」
レオリオが自己弁護しだした。
内容自体はほんの少し、確かに……と言えなくもないが、さまよい続けている視線から、邪な想いしかないという魂胆がまるわかりだった。
原作のレオリオは、法外な手術代を支払えず友人を死なせてしまったことから、医者になることを決意し、更に医者になるために必要な資金をためるため過酷なプロハンター試験を受けに来るほど義理人情に篤い熱血キャラであった。
そんな良い漢であるレオリオだが、女性が絡んだ時だけただのエロ親父(19歳)になってしまうのがこの場面である。良い漢というだけではないところに親近感を感じて更なる人気に繋がっていたようにも思えるが、俺は嫌だ。そんなレオリオは見たくない! だからなんとしても止めてみせる!
「レオリオさん、噂で聞いた話ですが医者志望ですよね?
医者ともあるものが、立場を悪用して女性の体に触りまくるのは最低最悪だと思いませんか?
あ、別にレオリオさんがそんな変態だといってるわけじゃないですよ。
でも、俺はもしそんなことをする医者の噂を聞いたら、プロハンターとして持てる力を全て使ってハントしようと思ってるんですよね。いや、別に特定の誰かのことを言ってるわけではありませんよ?
同じ医者希望としてどう思うのか意見を聞きたいなぁーと思っただけです」
「お、おぅ……。
(やべぇ、後ろからの殺気がやべぇ……)
(ハヤテだけじゃねえ。コンやキルア、そしてクラピカの視線まで厳しくなりつつある……)
(つーか、囚人達にすら犯罪者を見るような眼で見られてるのは納得いかねー……)
(だが、確かに俺が目指しているのはそんな藪医者じゃねぇ!)
(法外な手術代で泣きをみている子供達を救うためだろうが!)
いや、わりぃ。目が覚めたわ。
しゃあっ! 決めたぜ、女に20だ!」
結果はもちろんレオリオの勝利(レオリオ40:囚人60)
その後も覚醒したレオリオが、らしからぬバクチ強さを見せつけて勝利……とはいかず、残念ながら結局負けてしまい、受験者側は仮にここを通過できることになったとしても、50時間ここで待機せざるをえなくなってしまった。
まぁ根がまじめで賭けに慣れていないレオリオが、賭博法違反で懲役112年にもなっている犯罪者に賭け事で勝てるはずがないので仕方のないことだろう。レオリオの犯罪者予備軍化を阻止できただけで目的は果たせたので問題はない。
なんにせよ、クラピカ戦は勝利したことになるので、レオリオの負けを含めても2勝1敗。
あと1勝すれば通過はできる。
囚人側の四番手で登場するのはもやしっ子。
受験者側はコンだ。勝負内容は囚人側が用意した2本のローソクをお互いが1本ずつ持って火をともし、先に火が消えた方が負けになるというもの。2本のローソクは明らかに長さが異なるため、普通であれば長いローソクを持った側が勝利する。しかし仕掛けがあり長いほうが先に燃え尽きる可能性も考えられる。その考えを逆手にとり、短いほうに仕掛けがある可能性もある。
そんな不自由な二択を前に、コンが選んだのはもちろん長いほうだ。その理由は、
「だって長いほうが長時間火が消えないに決まってるじゃん!」と自信たっぷりに答えるコン。
あまりに素直で可愛らしい答えにコンにますます惚れなおしてしまったね。
案の定コンが持っているローソクが異常な速度で溶けていき、負けそうになるものの、コンが囚人を見てニコって笑いかけると、そのキュートな笑顔に見惚れている隙に囚人に近寄り、持っているローソクに息を吹きかけて消し去った。自分の顔面偏差値を理解した実に小悪魔プレイだ。
まぁ実際は、いいこと考えついちゃったー♩という笑顔だったんだと思う。
これで3勝となり、通過決定だ。
しかし勝負は5人が戦い終わるまで続く。
囚人側最後は細マッチョな髭ダンディだ。
レオリオが語る。
「キルア、俺達の負けでいい。あいつとは戦うな!
解体屋ジョネス。ザバン市犯罪史上最悪の大量殺人犯……。
殺された146人全員がそれぞれ50以上のパーツに分解されていたという異常犯罪者……。
あんな異常殺人鬼の相手をすることはねぇ。幸い試験は3勝で通過確定してるんだ」
それを聞いてもキルアは気にすることもなく戦闘スペースへと進み、死んだほうが負けというデスマッチに同意する。そして戦闘開始直後にジョネスの横を通り抜けざまに心臓を抉り取って笑うキルア。懲役968年とはいえただの大量殺人犯と、プロハンターですら手が出せない暗殺一家のエリートの格差はでかかった。
嫁(キルア)の殺人を止めないのかって?
いや、相手は凶悪犯罪者だし、止める理由はないよね。下手に見逃すと復讐で襲ってくるような奴らだ。憂いを残さないように敵は殺す。なんなら俺だってもう人を殺したことはある。アマチュアハンターとしての活動の中で、盗賊や密猟者等の犯罪者と相対する機会は山ほどあったのだ。前世の価値観による葛藤はとっくに乗り越えている。嫁の安全が第一である。
なんにせよ、これでこの場の勝負は終了。
レオリオの賭けの結果によって50時間を小部屋で過ごしてからトリックタワー一階を目指し進む。
50時間はレオリオの夢の話や、クラピカの幻影旅団への復讐心を聞きつつ、コンとキルアの安全を見守り過ごした。俺はまだ目立ちたくないから当たり障りない話をしただけだ。
以降は原作通り全員で突破だ。
一階には既にリオン、ミアキス、リン、ポンズもいたのであちらも問題なく突破できたようだ。
アンチ・ヘイトタグを入れたのはこの三次試験のレオリオに対する扱いのためです。
なお、作者はレオリオが嫌いというわけではなく、変態医者が許せないだけなので誤解なきようお願いします。
皆様からいただいた評価をどう受け取ればいいかわかっておらず、評価0と1をつけてる人は何を作者に伝えたくてつけてるのかなと疑問に思ったのでアンケートです。本作品に限らず、評価0と1をつけたことがある人はどういう時につけてますか?(小説に関係ないアンケートは禁止されてますが、小説への評価の意図確認だから一応関係しているはず……だめそうなら消します)
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