NARUTO 先見の写輪眼   作:ドラギオン

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SHANA 閃光伝 ~友の名を呼ぶ~ end

 

 数日を掛けて、里に戻った第四班。シャナと八雲は病院に入院。トルネとヤマトは、比較的軽傷だったために退院。特に万華鏡写輪眼の瞳術を使ったシャナ。実は初めての発動で、体に無理をさせてしまったらしい。

 

 卑留呼というSランクの凶悪犯を単独で抹殺したことで、第4班は火影からも表彰された。未曽有の危機となる可能性があった事件だけに、その功績は大きかったのだ。

 

 特に下忍3人を率いたうえで、任務を達成したことからヤマトの昇給もあったらしく、珍しくご機嫌のヤマトの姿があったらしい。その分カカシに何かと財布扱いされていたという事実もあったが。

 

 そして、シャナ、トルネ、八雲の三人は、それぞれ二つ名を周囲の忍達から得ていた。それは他国にも伝わるほどだった。

 

 うずまきシャナは、木ノ葉の青い閃光。

 油女トルネは、木ノ葉の毒蓮華。

 鞍馬八雲は、木ノ葉の幻術姫。

 

 そう呼ばれるようになった。

 

―――――

 

 八雲とシャナは同じ病室で隣のベッドで治療を受けていた。

 

「……」

「……」

 

 非常に気まずい。あの日から眠り続けた二人は、目が覚めたら同じ病室だったのだ。

 互いに顔を合わせてしまい、目をそらすのも負けた気がする。だが、いつまでも見つめあってるわけにもいかず、シャナが話し始めた。

 

「なんで、勝手なことしたんだってばね」

「は?」

「だって、あの状況で、あんなことしなかったら、こんなことにはならなかったってばね」

「え、もしかして喧嘩売ってるの?」

 

 いきなり喧嘩の続きを始めようというのかと八雲は少し腹が立った。声に怒気が籠り始め、幻術にかけてやろうかと考え始める。  

 だが八雲の反応を見たシャナが少し黙り込んで考える。

 

「だから、違うくて。その、あの、あぁあもう!!」

 

 枕を抱きしめて顔を隠してしまうシャナ。少し自問自答をした後、顔を出す。

 

「ごめん。私が、私のせいで、八雲にあんな危ない事させちゃったってばね。ごめんなさい」

「え」

「ちゃんと八雲の言うこと聞くべきだった。そしたら、そしたら」

 

 素直になれないシャナ。けれどここで言い訳をすれば、どうなるかわからない。 

 

「そうだね。あそこで言う事を聞いてくれてたら、こうはなってなかったかも」

「……だってばね」

「けど、私もシャナの言葉に頭に来ちゃって、意地を張っちゃった。シャナの気持ち、すごく分かってたのに、自分の気持ちだけで話してた。私もごめん、私だって敵に捕まるようなことしちゃって、余計に皆を危険にさらしたんだもん」

 

 結果的に八雲の行動が正しかったが、身代わりになった事でより危険な状況になった可能性もあった。

 お互いの行動を謝り続ける二人。 

 

「私達、喧嘩したのって初めてだよね?」

「そうだってばね」

 

 おそらくお互いに不満もあったのだろう。けれどそれを溜め込んでしまったからこそ、任務中に爆発してしまった。

 

「喧嘩しちゃったけど、私、シャナの事好きだよ。いつも強くてかっこよくて、憧れの女の子だし」

「そんなことないってばね。私は、ずぼらだし、めんどくさがりで、大切なものが何かも判ってなかった。だめだめなんだってばね、私」

 

 シャナの自虐する言葉に八雲は笑う。いつもプライドの高いシャナらしくないしゅんとした態度と合わさって、八雲は笑顔になる。

 

「そうだね。確かに駄目駄目な所もあるよね」

「うん」

「けど、そんなシャナの事、私好きだなって思うよ」

 

 友達からの最大限の自己肯定。その言葉が胸を温かくする。そういえば、さっきから八雲の言葉に違和感を覚えたシャナ。

 

「そういえば、いつから呼び捨てになってた?」

「あれ? そう言えば、私呼び捨てにしてたね。元に戻した方が良いよね」

 

 八雲の言葉にシャナは首を横に振る。そして恥ずかしそうに枕にまた顔をうずめる。

(この子可愛いな)

 

 シャナの意外な一面に八雲はからかいたい気持ちが沸き起こる。

 そして、同時にシャナの本質に触れた気がした。いつも強気で、周囲に明確な壁を作る女性。けれども本当は恥ずかしがり屋で、素直じゃなくて、甘えん坊、年齢より幼い精神年齢をした少女。何らかの理由があってシャナは、大人になるしかなかったんだろう。

 大人が誰も守ってくれないのだから、自分が大人になるしかないように。大人のふりをしているんだろう。

 

「ねぇシャナ」

「何?」

 

 ベッドから手を伸ばした八雲。人差し指と中指だけ伸ばした八雲の手を見て、シャナは首を傾げる。 

 

「これ和解の印なんだって」

「和解だってばね?」

「これで手をつなげば、和解したことになるって忍組手の作法なんだって」

 

 八雲から差し出された仲直りの合図。それを見てシャナは、八雲の指に自分の指をからめるように手を伸ばした。和解の印が結ばれる。

 

「私も八雲の事好きだってばね。いなくなるかもと思った時、本当に嫌だった」

「そっか、ありがとう」

 

 シャナが甘えてくるようで、八雲は不思議な気持ちになった。完全に仲直りした二人は、生涯の親友となったのだった。

 その後、波の国での任務を終えたナルトやサスケがお見舞いに来たり、ヤマトやトルネが様子を見に来たりといろいろあった。

 

―――――――

 

 仲直り以来、シャナが八雲に甘えるようになった。人恋しいのか常に一緒に行動するシャナ。八雲が連れ去られたのがトラウマになりかけているらしく、非常に警戒していた。

 

 自分の事を大切にしてくれる親友の好意を嬉しいと思いつつ、八雲は困っていた。

 

「シャナ。大丈夫だから、問題ないよ」

「いや、敵の忍が待ち構えてるかもしれない」

「そんな訳ないよ!? お願いだから、お手洗い位一人で行かせて~!?」

 

 どこまでもついて来ようとするシャナに、八雲が辟易したのは、良い思い出。さすがにシャナも悪戯でやっていたので、すぐに問題は解決した。

 

 





閃光伝、一応完結です。仲直りの物語になりました。
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