ナルトと一緒に里を散策していたボルト。ナルトと一緒に木ノ葉の下忍たちとの交流なども体験したが、この時代にいるはずのサスケには会えていなかった。
その事について尋ねるもみんながはぐらかしていた。
そんな様子を見ていて察しの良いボルトは、最近里抜けした下忍と言うのがサスケの事だと考えていた。そのことを夜にサスケに尋ねれば肯定された。
だからこそ、サスケは細心の注意を払って過去での行動を行っているのだという。サスケは過去の事には関わるなと言い、姿を消してしまう。
―――――――
その次の日、ナルトが自来也に修行をつけてもらうと言い、木ノ葉の里の外に出てしまう。流石に一人きりはまずいと思い、サスケとボルトもついていく。
監視対象なのに好き勝手里を出歩いているサスケにナルトが苦言を零す。その言葉にサスケは困り顔だが、ナルトは修行の邪魔するなと言いながら、自来也を探そうと森に入った。
その直後、サスケが空を見上げる。奴の気配を感じ、視線を向けた先にいたのは、ナルトを狙う大筒木ウラシキ。彼は空を飛びながらナルト達を見下ろす。
「やっと見つけましたよ。さて、お邪魔虫共々刈り取ってあげましょうか」
「ボルト! ナルトを連れて逃げろ」
サスケが刀を抜き、ウラシキに攻撃を仕掛ける。ウラシキは空中で回避すると、自慢のチャクラの釣り竿を振るい、何が起こったかわかっていないナルトを攻撃。チャクラを抜き取る釣り針を腹部に受けたナルト。このままでは、チャクラを抜かれてしまい、九尾の力が奪われると危惧したボルトとサスケだが、意外にもチャクラが抜き取られることはない。
「あれ? どういうことです」
ウラシキの方も想定外と言った様子で、何も引っ掛かっていない針を眺めている。一方、攻撃を受けたナルトは、心底怒りながらウラシキにクナイを構える。
「何者か知らねぇけど、攻撃してくるような奴はぶっ飛ばしてやるってばよ」
「おい待て、ナルト!」
サスケが止めようとしたがナルトが先に飛び出してしまう。少年時代のナルトが、未来で他国の影たちも圧倒するウラシキに勝てるはずがない。
影分身を足場に飛び上がり螺旋丸を繰り出したが、ウラシキの竿によって弾かれ、バランスを崩した隙に糸で拘束されてしまう。
「チクショウ、はなせってんだ」
「やかましい人ですね」
ウラシキは糸を操作してナルトの口を塞ぐ。身動きの取れないナルトを救助しようとボルトが飛び出すが、螺旋丸を空中で回避され、更に距離を取られてしまう。悔しい表情で空を見上げるサスケとボルトの傍に、自来也が合流する。
ボルトが螺旋丸を使用した光景を見て驚いた彼だが、ナルトが何者かに誘拐されている状況の方が問題であった。
「何があった!」
自来也も合流し、4対1となるが、一人は捕まり3人は迂闊に攻撃すればナルトに当たってしまうため遠距離攻撃も出来ない状況。ウラシキはナルトを回収したことで戦う必要がないと、腰に下げた魚籠から巨大な岩を幾つも放ち、3人を巨大なドームに閉じ込める。
動けないためウラシキを睨むしか出来ないナルト。
「……」
「貴方が馬鹿で助かりました。幼い頃から頭の切れる人かと思ってたんですが、そうでもないみたいですね」
ウラシキがそういいながら、ナルトを連れて空を飛んでいく。ウラシキの使った土遁は、強固なもので、ボルトの螺旋丸程度では脱出は不可能。その隙に遠くに行くというのは正しい。そして、ナルトから九尾のチャクラを抜けない原因を探らなければならない。
空を飛んでいくウラシキとナルトを観察する視線が一つあった。
(嫌な予感がしたから、来てみたけれど、ギリギリセーフみたいだってばね)
木ノ葉の里で警護の任務が割り振られていたシャナは、体調不良を理由に休暇を貰うために火影室を訪ねていた。一応任務として与えられた役割なので、穴をあけるなら、連絡しなければとシャナの責任感が仕事をしてしまった。そのため遅れてしまった。
(サスケは何をやってるってばね)
ウラシキとナルトが木ノ葉の郊外にある洞窟に入った所で、シャナは気配を消しながら様子を探る。ウラシキの実力は、未知数の為、先見の写輪眼は必須。だが時間制限のある先見の写輪眼を先に切っては、時間稼ぎにしかならない。
すぐにでもナルトを助けたいが、格上相手に無作為に挑む無謀さは知っている。心を殺し、息を潜め、サスケが合流するのを待つのが得策。
そのはずだったのだが、シャナも思いもしない事が起こった。
瞬きをする僅かなタイミングで、洞窟中に充満したチャクラ。何事かと目を開いたシャナが見たのは、洞窟を崩落させる赤き獣の咆哮だった。