NARUTO 先見の写輪眼   作:ドラギオン

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シャナの修業

 

 ウラシキが消息不明な今、ナルトを守るために5人は、木ノ葉の外で待機することになる。ただ待つだけでは、時間の無駄になる。

 

 そこで自来也から提案されたのは、修行だ。ナルトとボルトは何故か似通ったチャクラを持っており、二人で新しい螺旋丸の開発に取り掛かる。他人と一緒にチャクラを練って螺旋丸を作るのは、通常の螺旋眼よりもはるかに難易度が高い。

 だがこの修業を達成すれば、チャクラの繊細なコントロールを得られる。それは螺旋丸を主力にする二人にとって、術の発動速度の向上や精度に直結する。

 

 そう考え二人でチャクラを練っているのだが、上手く行かない。

 

「やっぱりだめだ」

「おいおい、お前ちゃんとチャクラ練ってるのか?」 

「お前こそコントロールが雑だってばさ」 

「なんだと!?」

「んだよ!」

 

 修行中何かあればいがみ合い始める二人。すぐに自来也が止めに入り修業を再開させる。察しの悪いナルトとは違い、ボルトは幾ばくか理解度が高い。そのため修業が進まないという事はないが、二人のチャクラ量の差やコントロールの精度などが問題となり、なかなか進まない。

 一方で実質的に対ウラシキの戦力候補となっているシャナは、サスケと洞窟内で剣戟を響かせていた。真っ暗な光一つない洞窟で両手にダガーを持ったシャナが、刀を構えるサスケと戦っている。赤と青い写輪眼だけが光源となり、洞窟で交差する。

 

 何度も刃同士が火花を散らす。何十も打ち合うが、片手のサスケに二刀流のシャナが追い詰められている。機動力を生かした剣術を使うシャナだが、進行方向を何度も塞がれ、刃を置かれることで自分から傷を負ってしまう。

 先見の写輪眼はウラシキ用に取っておくため、自分の実力のみで肉薄するが、何度も地に転がされるシャナ。

 

(届かない。後何手進めばいい?)

 

 泥だらけになり、息を切らしながらもシャナは攻撃を止めない。遠慮なく全力で打ち合える敵と出会い、気分が良くなっていた。久々にモチベーションの上がる修行という事もあり、彼女の集中力は凄まじいものがあった。

 本気で殺すつもりで打ち込んでくるシャナを捌くサスケ。殺気は本物で指摘した部分を修正し、彼の動きをコピーしてくるシャナは、一合一合の間に強くなっていく。

 

(この年齢でこれか。後数年もあれば、恐ろしく化けるだろう) 

 

 目の前の少女を育てる事が、英雄または怪物を生み出す博打に感じられる。迫りくるシャナの攻撃を刀で防いだサスケ。鋭い一撃でシャナの持つダガーを弾き飛ばした。弾かれ壁に突き刺さったダガーをシャナは気にも留めず、残った一本を粒遁のチャクラ刃に変え、切り掛かってくる。

 刃渡りが変化した一太刀を寸前で見切り回避し、シャナの腹部に蹴りを食らわせ距離を取る。蹴りを食らったシャナだが、空中で体勢を立て直し、居合の構えを取る。

 

「少し休憩にする」 

 

 流石に息切れしてきたサスケ。もう一時間近く打ち合っている。ある程度のつもりが没頭するシャナに付き合わされてしまった。

 サスケの制止を見て止まったシャナ。汗だくになり、息も乱れているが目だけは戦闘状態から脱せていない。呼吸を整えながら、精神を鎮めようとしている。

 

「ナルト並みのスタミナだな」

「そうじゃない。いつもは術中心で消費するチャクラが多いけど、今は節約できているだけ」

 

 忍術タイプのシャナ。最近は大技を乱発しすぎていた。だが、その甲斐もあってかスタミナ自体は大幅に向上している。成長期という事も合わせてシャナはまだ強くなれる。

 

――――

 

 ナルトとボルトが修行に疲れ、野営用のテントで眠りにつく中、サスケと自来也そしてシャナによる話し合いが行われた。

 自来也はサスケの正体を把握していた。確証はなかったが、長年の勘も馬鹿にできないとシャナは感じた。未来から来たであろう人間の存在を信じるのかとサスケが問うたが、未来を見れる人間がいるのだから戻ってこれる人間が居てもおかしくないと断言。

 

 ウラシキの術についての考察も始まる。ウラシキの釣り竿によるチャクラの抜き取りに関しては、封印術によって防げるのではないかと考えられた。そして、大筒木一族と言う未知の人種の使う時空間忍術の説明も入る。

 神出鬼没だが、サスケだけはあらかじめ察知できるらしい。シャナもナルトにアンテナを張っている為、未来視によって感知が可能だと伝える。

 

 他にも未知の術をいろいろ持っているが、今度はシャナが情報を提示する。シャナがウラシキとの戦闘で知りえたのは、時間を巻き戻す能力。それを聞いたサスケは、未来でウラシキに感じていた違和感の正体を認識できたという。

 

「時間を巻き戻すというのはどういうことだシャナ」

「正確にはわからないけど、戦闘中100通りほど未来視で試行錯誤した結果、

文字通り攻撃をくらった事実をなかったことにする能力か、僅かな時間だけ自分だけ逆行し当たるはずだった攻撃を回避する能力だと目星をつけてる」

 

 シャナの言葉を聞いた自来也は、夢のような能力に対しても真剣に考察。対抗する方法があるとした。シャナもシャナで自分ならウラシキの能力を無効化できる。

 

 ウラシキの不意打ちはシャナとサスケが居る限りあり得ない。

 

「お前たちの情報のおかげで攻略は出来そうだ」

「どうやって攻略するつもりだってばね、ゲコ仙人」

 

 自来也は、耳を貸せと二人を呼び寄せ、策を説明していく。それを聞いた二人は、それなら確かに効果的かもしれないと賛同する。

 

 自来也は、それでも備えが多いに越したことはないと、ナルト達の修行の継続及びシャナの特訓は続けるべきだと言った。またあの疲れる修業が始まるのかと嫌そうだった。 

 

 その後ウラシキが現れたのは、数日後の事だった。

 

 

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