かち込め!!ヒャッハー爆走族!!   作:西野レイラ

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対決 過激信教団体!!

 ヘルデビルは、チュットゥ地方にいた。

 それはサトウテルヲ率いるテルヲリスト教徒による支配と対決する為だ。

 ヘルデビルを差し置いて最強を名乗るテルヲ教徒は、テルヲ王国(KINGDOM)を声明発表して、そこの支配者である事を主張した。

 

 テルヲ王国は、バイクに乗り爆走する事を死刑とする法律を作った。

 それはテルヲ教典において、【地獄の悪魔が鋼の馬に乗ってやってくる。信徒はこれを打ち倒すべき】と書かれているからだ。

 教典に書いてあるならば、原理主義的にそうあらねばならない。

 逆らう者には無慈悲なる制裁を。

 これがテルヲ教徒のやり方だった。

 

 

 ヘルデビル構成員(Membership)は激怒した。

 彼らにはテルヲ教徒の在り方が許せなかった。

 同じバイク好きがバイクと共に焼かれる様を、公開された動画で見せられて、許せる筈も無かった。

 その動画を知ったメンバーはチームの溜まり場に集まった。

 スゲイヨなら俺達を率いてテルヲをブッ殺してくれると。

 

 しかし肝心なスゲイヨはいなかった。

 次の日も、その次の日も姿を見せなかった。

 

「なあ副長、カシラはどこにいるんでぃ?」

 

 アィーツゥは冷静に答えた。

 

「リーダーはあの動画を見てカンカンだ」

 

 そう言いながらアィーツゥはショット(Jose Cuelbo)を喉に流し込んだ。

 

「でも、カシラの神チューン(HULREY)はここにありますぜ?」

 

「はっ、モンスターなのはバイクじゃなくあの人の方だ」

 

 

 そう言ってアィーツゥは天井を見上げた。

 きっととっくにチュットゥのゴロツキどもをのし上げて、現地の女共を抱きまくって、現地の処女厨を泣かせているだろうなと思いを馳せながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その半日前の事。

 チュットゥにスゲイヨは居た。

 チュットゥには既にテルヲ王国が定めた秩序がある。

 則ち、テルヲ教の秩序を破壊すれば、その秩序の維持者であるテルヲ王国体制側が引き出せる。

 そこまでは考えてはいなかっただろうが、スゲイヨは日中から酒を飲み、女とヤり、バイクに乗っていた。

 テルヲ教の戒律という戒律を破戒しつくす様は、過激派でない一般のテルヲ教徒の住民にさえ不快感を抱かせるのには十分だった。

 

 文句を付けてくる奴がいればボコボコにして、苦情を言う奴がいればボコボコにした。

 秩序を破壊する行動こそ、新しい秩序となり得る。

 それは本来、テロリズム的な行動であったが、スゲイヨはそこまでは考えてはいなかった。多分。

 

 

 

 

 

 

 

 

 テルヲ王国の警察(兼軍人)である戦闘要員がスゲイヨに近付く度に帰って来なくなった。

 頭の形が変形していたり、足が一周回っていたりしてるから、そりゃあ帰っては来れなかったのは仕方ない。

 スゲイヨは適当に歩いて、未だに晒し者にされていたバイカーの死体とバイクを見つけると、そこに立ち止まり黙礼した。

 

 近くの男の胸倉を掴み、死者にこっそりバイクを提供したであろう店を聞き出すと、死体を引っ張って店に乗り込んだ。

 

「ジジイ、バイク寄越せ」

 

 これ以上説明は要らなかった。

 スゲイヨは強引に店主からバイク(DRAG-ON・STER)の鍵を受け取ると、店内で数回フかした後、そのまま外にカッ飛ばした。

 

「異邦の者よ、どうか息子の仇を…」

 

 その老人の言葉は、マフラー(フレアエンドメガフォン)に掻き消された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 テルヲ王国正門前の警衛所。

 急接近するエグゾースト音と共に、警戒度はレベル最大(Invoke Special)まで引き上げられた。

 

「車種は分かるか!?」

 

「えっと…っ、確か、DRAG-ON・STERの車だったな。ヤマバの」

 

 エグゾースト音はそうしている間にも大きくなって来る。

 

「奴は今何処に!?」

 

 現場の長がそういった途端、そいつの頭が踏み潰された。

 空から降って来たバイクによって。

 

「SHHiiiiiii グッナイファッキンガイ」

 

 スゲイヨはそのまま長に報告していた男を掴むと近くにいた別の男に投げ付けて、そのままバイクを加速させると、ドアを突き破って奥へ進んだ。

 

 テルヲ王国の最深部まで、経典にある教えをモチーフにした高級な扉を幾つもブチ破り、スゲイヨは進んだ。

 歴戦の傭兵の様な男を即座に挽き倒し、指導層らしき貧弱な老年の男が何か言い掛ける前にタコ殴りにした。

 

 

 そして、この日テルヲ王国は一斉放送と共に消滅した。

 

「テメーらの信条なんざFUCKだ。俺もお前らもFUCKだ。どいつもこいつもFUCKなんだから、好きにFUCKして好きに死ね。

雁字搦め(Missionary)のFUCKは捨てて、獣みたい(Doggy)にFUCKしろ。

お前らがFUCKしなくても俺は勝手にFUCKするぜ!!Yo-Ho-!!」

 

 

 その宣言の通り、この地域の女100名と1日で犬の様にFUCKして、酒という酒を飲んで、バイクで爆走した男は、秩序を壊す事によって、新たに自由という秩序を打ち立てた。

 

 以後、この地域は酒とバイクと風俗の町として、後世に受け継がれる事となった。

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