目が覚めた時驚いた。いやものすごく驚いた。なぜか自分の身体が燃えているのだから。燃えている時点で驚いたがそれ以上に熱くないのだ!普通身体が燃えていたら熱いのになぜか熱くないのだ。
「いやこれは俺自身が炎となっているのか。」
意識を集中すると自分の腕が炎に変わり自由自在に操れるのだ。その炎は赤く燃え、また火力を上げると青く燃え始めた。だがそれでもその炎は熱くなかった。
『まぁ自分自身が炎になってるんだから熱くないのは当然か。』
そう考えて炎を消した。
「というかここどこなんだ?見た感じどこかの研究室なんだろうけど」
だがその研究室はまるで何かに荒らされた跡のようで機材や壁が焼かれたような跡が残っていた。
「まさか、これをやったのって俺なのか?」
記憶が無い。それ以前に自分が何者なのかがまず分からない。一般的な事などはある程度覚えているのだが、自分のことなどは全然思い出せないのだ。ただ覚えているのは自分自身の名前だけだった。
「俺の名はフェイ。フェイ・ルシオン」
それしか覚えていなかった。自分が何者なのか、どこで何をしていたのか、それすら覚えていなかったのだ。悩んでいる時、どこからか物音がした。
その物音は次第にこちらに近づいてきた。その物音は何かをこじ開けるような音で俺は自然に身構えていた。そして部屋の扉が開き入ってきたのは、金髪で槍を持った少年、おそらくパルゥムだろう。それからもう1人身体がゴツい茶色の髭を生やしたドワーフのおじさんが入ってきた。
「・・・こ、こんにちは?」
とりあえず挨拶したけど、俺どうなるんだろ。
「やあ、君名前は?」
パルゥムの少年が声をかけてきた。
「えっと、フェ、フェイって言います。フェイ・ルシオンです。」
「フェイだね。僕はフィンこっちがガレス。話は後でゆっくり聞くよ。とりあえずはここから出ようか。ああ、安心してくれ僕たちは君に危害を加えないから、ガレス、彼を」
そう言ってフィンと名乗ったパルゥムがガレスと呼ばれたドワーフに命令した。
「悪いが担がせてもらうぞ。若造」
そう言ってガレスが俺を担いで研究室から出た。
『これから俺どうなるんだろ?危害は加えないって言ってだけど、まぁ見た感じ悪い人たちではないと思うけど、不安だな。』
担がれたまま考えているとガレスから「お主飯は食ってたのか?」と聞かれた。
「いえ、食べてないです。というか、いつ食べたか記憶がないです。」
「やはりか、道理で軽いと思ったわけだ。見た感じ歳は15くらいはありそうじゃな」
「とりあえずリヴェリアと合流しようそれから彼を治療したのちホームに帰還する。」
建物から出た後に人が集まっていてそこにフィン達は向かった。
「リヴェリア!彼を見てくれないか。生存者だ。」
「!分かったすぐに診よう。」
そう言ってリヴェリアと言われた緑色の髪のエルフがこちらに向かってきた。それ以外の人達もこっちに集まってきたので何だか緊張する。
『それにしても女性が多いししかも美人ばっかだな〜。な、なんか場違いな気がする。』
「ふむ、外傷はないがかなり痩せ細っている。とりあえずは安静にすることと、いちディアンケヒトファミリアに見てもらった方がいいな。」
「そうだね。よし!今からオラリアに帰還する皆支度の準備を!」