フィン達が支度をしている途中、フェイは自分自身の能力のことを考えていた。人から炎へ、炎から人へ変わるこの身体。どう見ても普通の人間の力ではないとこの力をフィン達に教えるのを躊躇っている。
(せっかく知り合ったのに俺のこの能力で不気味がられてもおかしくないしな〜。かと言って黙ってるのもなんか申し訳ない。そういえばフィンさんが主神と一緒に話があるとか言ってたっけ、その時に話そうかな。)
自分を助けてくれた人たちを騙すような真似はしたくないとフェイは考えていると後ろから声をかけられた。
「えっとフェイ君っすよね。自分ラウル・ノールドって言うっす。団長から君のサポートをするよう言われたっす。よろしくっす!」
そう自己紹介した黒髪短髪の鎧を纏ったヒューマンの青年ラウルに俺は頭を下げた。
「どうも改めてフェイ・ルシオンと言います。こちらこそよろしくお願いします。」
「そう畏まらなくても大丈夫っすよ。まぁ気軽に話しかけてくれればいいすっから。フェイ君はずっとあの研究所にいたんっすか?」
「いえそれがその記憶がないんです。一応、一般常識のことは覚えてるんですけどそれ以外は自分の名前だけしか。」
そう言うと、ラウルさんが「そうだったんすね」と何か申し訳ないような顔をしていた。
「でも大丈夫ですよ。確かに記憶がないですけど、こうしてあそこから連れ出してもらえて嬉しかったです。食事も出してもらって服までも貸していただいて他人である自分にこんなに良くしてくれて感謝しても仕切れません。」
そう言ってラウルさんに笑って伝えた。
「そういえばさっきフィンさんのこと”団長”って言っていましたけど、皆さんはどう言った方なんですか?」
っとラウルさんに聞いた時、
「私達はロキファミリアって言う派閥なのよ。その中で一番トップがフィン・ディムナ。私達の団長よ。」
自分の質問に答えたのは、黒髪ロングの猫人(キャットピープル)の女性だった。
「あっ私アナキティ・オータムって言うの。アキって呼んでそこのラウルとは同期なの。」
「そこのってひどいっすよアキ〜」
「まったく、いちお、彼は患者扱いなんだから変なこと聞いちゃダメでしょ」
そう言ってアキさんは自分のおでこに手をつけた。
「うん熱はないみたいだけど、体調の方は大丈夫かしら?」
「は、はい大丈夫です。特には」
「そう。私も貴方のサポートとして言われたからなんでも答えてくれても構わないわ。あっでもなんでもって言ったけどエッチなことはダメよ♪」
「しししないよ!そんなこと?!」
アキさんはニヤニヤしながら言ってきた。いや確かにアキさんも美人だけど流石にそんな人に聞けないよ。いや聞かないけど、そう思ってるとアキさんとラウルさんが笑っていた。
「な、なんですか?」
「いや、やっと素直になったな〜って。君ずっと気を配って話しているからそんなに方苦しくしないで普通に話しても大丈夫よ。」
「そうっすよ。自分達のことは友人って思ってくれて大丈夫っすから」
どうやら2人は自分の緊張をほぐしてくれていたみたいだ。
「はぁ〜分かったよ。これでいいでしょこれで」
でもなんか見透かされる気がしてなんかムカつく。
「ふふ。なあに見透かされてふくれてるの?ほらほら♪」
「ムッカー!」
アキさんはニヤニヤしながら自分の頭を撫でてくるので、イライラがどんどん増してきた。
「何をしてますの?」
すると今度は長髪のリヴェリアさんとは違ったエルフの女性がきた。しかしほんとにみんな美人だなあ。
「あ、アリシアそっちの支度は終わったの?」
「えぇ団員達もほとんど終わったのでリヴェリア様から戻るように報告しにきました。貴方がフェイさんですね。私はアリシア・フォレストライトといいます。よろしくお願いいたします。」
とても品のある人だな。まぁエルフだし。
「こちらこそよろしくお願いします。そういえばリヴェリアさんのこと様って?」
「あぁリヴェリアさんはエルフの王族ハイエルフなんっすよ。だからアリシアや他のエルフの団員は皆様付けで呼んでるんすよ。」
なるほどリヴェリアさんは王族なんだまぁ確かになんか他の人とは違って見えたけど。
「じゃあそろそろ皆のところに戻りましょうか。ほらフェイも一緒に行くわよ。」
アキさんがそう言ったので自分も一緒に戻った。