PERSONA5:Masses In The Wonderland. 作:キナコもち
本編読了後推奨です。
これを踏まえてもう一度見れば、二度楽しめる!
一度で二度美味しい!
そんな内容を目指しています。
頑張る。
天城雪雫という少女
ここでは天城雪雫自身とペルソナの説明、それに付随する細かい描写などを記します。
独自解釈を含み、原作との乖離がございます。
なるべく整合性を意識していますが、矛盾があったらごめんなさい。
また全てに言える事ですが、あくまでもこの作品ではそう。と広い心で見て下さい。
雪雫という名前は、花の【スノードロップ】から取りました。
2月から3月くらいに開花するヒガンバナ科の花で、雪雫の誕生日(2月28日)もそこにリンクしています。
花言葉は希望、慰め、逆境の中の希望。
ここの由来は旧約聖書のアダムとイヴの話から来ているそうです。
エデンから追放されたアダムとイヴ。寒さに凍えるイヴを天使が慰めようと、舞い降りる雪をスノードロップの花に変え、【もうすぐ春が来るから】と告げ、それが2人の希望や慰めになった。
という話です。
これにより、スノードロップは【春の訪れを告げる花】とされています。
英名の【Snowdrop】は【雪の耳飾り】や【雪の雫】という意味になり、これは中世ヨーロッパで女性が身に着けていたイヤリングの事で、花がこれに似ていた事が名前の由来だそうです。
一方で怖い逸話もあり、イギリスでは【死の象徴】ともされています。
花言葉は【貴女の死を望みます】です。
まとめると
・天使との神聖的な逸話がある
・イヴやイヤリングなど女性的なイメージがある(下向きに咲く花弁もスカートに見える)
・和名で【待雪草】と言われ、姉との名前の親和性も高い
・花言葉に二面性がある
└怪盗団や仲間達にとっては【逆境の中の希望】
└ヤルダバオト(以下ヤルオ君)にとっての【死を告げる花】
上記の要素から、名前を雪雫としました。
年末の歌番組で歌う=新年(新春)を告げる
という描写も花言葉に掛かっています。
・アリス
作者の趣味です。はい、それ以外はありません。雪雫の名前が決まる前からもう決まっていました。
ってだけでは話との整合性とか深みが出ないので、書きたいものを先に決めて、行間を繋ぐ形でこうなりました。
まずそもそもとして、作中の描写の通りこっちのアリスは【魔人】という扱いをしています。
つまり歴代主人公達が扱えた【死神】とはまた別のアリスなのです。
作中でアリスは【雪雫自身を殺したシャドウ】と言われています。
影時間内で最後の時を過ごしていた雪雫でしたが、ニュクス*1の顕現により活性化した内なるシャドウに殺されてしまいました。
P3の描写的に暴走した自身のペルソナに殺されると言うのは、日常的にあったのではないかと思い、そのケースを雪雫に当て嵌めました。
そこから何やかんやで生還した雪雫でしたが、【訪れた自死】が本能的に染みつき、それがアリスへの恐怖心となります。
P3の…つまり影時間産のペルソナの出現条件は【死の恐怖を乗り越えること】です。美鶴達、当時メンバーは銃を模した召喚器*2を額に当てる事で、自死のシミュレーションを行い、恐怖心を乗り越える…死への克服という形でペルソナを行使します。
しかし、雪雫は【物理的に死を乗り越えている】ため、ペルソナの行使自体は何時でも……本編開始前から出来ました。
それでもメメントスでの覚醒になったのは、迫る危険への自己防衛本能。この時点で雪雫は自分の身体の事も、過去の事も憶えていませんが、心の奥底の本能に染みつく【死を乗り越えた】という経験を呼び覚ましました。このとき記憶は完全には戻らず、やんわりとしていましたが、この一連の流れを【死を想う】ことによる事象と勘違いをしました。(遠からず、近からずといった感じですが)
記憶を取り戻してもこのルーティンは変わらず、物語の後半で雪雫はこの力を行使する際【Memento mori=死を想う】と言っています。
攻撃描写は、女神転生Vを参考にしています。
・ジャンヌ
2体目のペルソナ。
みんな大好き聖女様。多分、名前が一番一人歩きしている。
逸話の説明は省きますね。
これも割と最初から決めていた記憶があります。
【神の声】を聞いたという点、【魔女】として断罪されたという点。その二点でペルソナとして選びました。
登場話辺りで逸話から厄ネタと言っていた方が居ましたが、まぁ厄ネタでしたね。
ちょっと大きいフックだったので気付いた方…とくにペルソナ5プレイ済み、歴戦のアトラスプレイヤーなら、あぁ(察し)とはなったと思います。
P5でのペルソナが、叛逆の心、神話のトリックスターの中、そんな逸話も無い聖女様だったので、その辺りのズレもヤルオ君から植え付けられた偽りのモノ。というちょっとした伏線になっています。
・リリス
アリスの超覚醒……では無く【本来の姿】
みんなお馴染み、お色気担当。
名前の由来は当時の【夜の女性】……まぁ周知の通りですね。
元はリリートゥと呼ばれ、【嵐の精霊】だったそうです。
召喚時に嵐が起きたのはここからです。
夜の妖怪であると同時にアダムの最初の妻…とも言われている。
リリスと別れた後に、イヴが誕生したとされ
つまりリリスはイヴよりも存在していた=雪雫の身体に最初から居た
ということになります。
そんなリリスですが時代が進むにつれ、
最初の妻➡悪しき女・誘惑する者➡女性の力
と解釈が変わっていっています。
この解釈の移り変わりも怪盗団への偏見と重なると言うか、大衆の認知の移ろいと見えますね。
ジャンヌでも言えるけど。
滅茶苦茶色々な神話に出てくるので、色んなものと同一視されていたり、沢山の名前や特徴を持っていたりします。例えば古代バビロニアなんかでは吸血鬼的な側面があり、夢魔としての描写があります。
見方によって姿、名が変わる…という点から、リリスを変幻自在…と解釈しました。
雪雫にとってリリスは自分の死因そのものであり、恐怖でした。
雪雫は【不思議の国のアリス】が怖いという認知を持っているため、恐怖の象徴であるリリスは雪雫の考えるアリスの姿で出現していたのです。
ペルソナに同様の名前で一体、女神転生VVにももう一体と、増殖していますが、それ以上に神話も逸話もたくさんあるので、あくまでも別側面…という感じです。
実際、本作のリリスは蛇の要素は眼だけで、携えてはいないです。
余談ですが、クリフォトの樹の9つ目の要素【アィーアツプス】に対応する悪魔でもあります。意訳は【不安定】で、己の在り方で揺れた雪雫の様を表したペルソナでもあります。
クリフォトの樹というのは、魔術思想におけるクリフォト*3の考え方で、セフィロトの樹*4を逆にしたものです。
因みに一つの目の要素には【サタン】が対応しています。意訳は【無神論】……憶測ですが、神が創る世界を最終的に否定したジョーカーのペルソナ【サタナエル】もこれに対応しているのではと思っています。
原作でもラスダンのクリフォトの世界もここからきていると思います。
因みにたびたび作中で揶揄されていた【ナチュラルボーンサキュバス】はリリスにかかってます。
魂の形から淫魔なんです。
・イシュタル
バビロニアの苛烈な女神。
うっかりが多そう(偏見)
ジャンヌ(偽りの反逆心)では無く、雪雫本人が抱いた反逆心により現れた真の姿。
こちらもリリスと同様、地域、神話によって解釈が分かれ、多面性があります。
一つの逸話としては【バビロンの大淫婦】……ペルソナで言う所のマザーハーロットと同一視されていたりもします。元々マザーハーロットは雪雫のペルソナとして考えていた時もあったので、まぁここでもちょっと供養という感じですね。
あとこれは通説では無いのですが、イシュタルとリリスを同一視していた人も居るそうです。
イヴ撃破時、アリスは【お前は私】と言っていた様に、どこか通ずるものがあったとなります。
元々、二つとも雪雫に宿った力である訳ですから、大元を辿れば同一の存在。つまりリリス≒イシュタルとなる訳です。
戦神であり、愛の女神でもある彼女。
敵に容赦しない側面と、仲間に甘い…とくにりせに関して…面を持つ雪雫にピッタリです。
金星の擬人化とも言われ、【明けの明星】と【宵の明星】が合わさってイシュタルになったと言われています。
作中において雪雫が度々、りせのことを【明けの明星】と称していたのはこの事からで
一緒にならないと真の力が発揮できない=りせとの関係の進展が真の力を呼び覚ます
という事になります。
なので、りせ抜きでは怪盗団は雪雫を助ける事は出来ず、ここがこの作品での久慈川りせのキーとなる所になります。
因みにここのポジションはコロコロ変わりました。
最初はアルテミス*5でした。ただ真の反逆心というには神話上のトリックスターとは言えなかったため、同じ女神でトリックスターのエレス*6に。それがまた転じてイシュタルになりました。
・タマモノマエ
みこーんとご存知、日本の大妖怪。
元々は妲己が日本に逃げて来たもので、実は海外産。
雪雫がP5を飛び越して、過去の作品にも居たよ。純正なP5キャラじゃないよ。っていうこじつけに近い関連性。
というのは冗談で、ちゃんと考えてあります。
タマモノマエ、漢字だと玉藻の前。
若い女性でありながら大変な博識と美貌の持ち主。天下一の美女、国一番の賢女とも言われた。
だがその実、その知識と美貌で国の中枢に入り込み、破滅させてきた大化生。
外国時代から似た様な事をしてきたため、世界的にもとんでもない大妖怪とされている。
しかしその実、最近では愛情を求め運命に翻弄された悲劇のヒロインとする見方もされてきている。
三者に共通にして言えますが、というかどの神話でもそうかもしれませんが。
時代と思想、様々な背景によって解釈が変わるもの。この視点を変えると別人の様に見えてくる逸話そのものが、もうペルソナ5とリンクしています。
古来の逸話の中では最後の最後に彼女は仏心に目覚め、魂に救いを差し伸べているという結末もあるそうです。
一時は怪盗団と敵対した雪雫が、最後の最後に【別の可能性】として目覚めた力としてリンクしています。
顔が無貌なのは、人によって美醜の基準が違うから。対峙する人次第で、その陰の中に浮かぶ顔が変わるという事です。
因みに、ヤルオ君の顔が鏡張りの様な無貌なので、大元を同じくして生まれたタマモノマエも少し共通点があります。
手にするしゃれこうべは、タマモノマエに関する絵画が持っている事が多いから。
召喚時の後光は、タマモノマエ≒アマテラスと見る話も存在するからです。アマテラスは雪子の最終ペルソナなので、姉妹としての関連性……同じ雪を関するものとしての繋がりとしての描写です。もう片手の鉄扇も雪子繋がりですね。
座る大岩はご存知、殺生石。
黒髪なのは、本来の雪雫の髪色…もし何もなく育ったらこうなっていたかもしれない。というIFのつもりで黒にしました。
雪雫が狐の言葉を理解出来ているのはちょっとした伏線。
・ペルソナの共通項目
終盤にてリリス、イシュタル、タマモノマエと本来の力が揃ったわけですが、共通する部分があります。
まずそもそもとして、雪雫は【魔女】がコードネームなので、それに相応しい悪逆や横暴を尽くした悪魔・神などが良かったのです。
加えて
・女性
・美しい美貌
・美貌を利用した逸話
・人を惑わす妖艶さ
・非人間*7
・多面性
などの上記の要素を共通項目としました。
複数のペルソナを使えるとしても、蓮ほど変幻自在*8ではない。あくまでもこの世界を生きる一人のキャラとして雪雫をみていたので、心から生まれるペルソナは根っこの部分は似た様な性質を持つだろうと考えました。
序盤~中盤は雪雫の少女性、神聖さ、潔癖、純白さ…を意識して描写。後半には欲やワガママ、本能、情愛などを意識して描写しました。
その変遷をペルソナという心の具現化で表したかったのです。
その為に、上記の共通項目をペルソナの条件とし、この三人となりました。
まぁつまり何が言いたいかと言うと、天城雪雫はとんでもない淫乱という事ですね。
P3に出てきた重要アイテム……というか全ての元凶。
ストーリーに深く関わると同時に、原作では消費アイテムでもある。
効果は主人公のHPが0になった際に自動的に全員のHPを全快させるアイテム。あまりにも無法。
難易度によっては貰えなかったりするので、知らない人も多いかも。
その実体はP3のラスボスの本体である月の表面が剥がれたもの。
必ず羽根の形をしている事が由来。
物質と情報の中間の特性を持ち、生と死など命の本質にも関わっている。
と言っても、よく分からないがチョー凄いオーパーツ。
原作描写的には
・影時間内では通常動かない機械もこれを埋め込む事で、動かす事が出来る。
・アイギスや、ラビリスなどの動力源であり、ペルソナ能力の発現もここから。
・人間に対しての前例もあり、そちらの場合は二重人格の形成など、精神にも色濃く影響。
と色々あります。
とにかく
・【物質面】アイギスやラビリスなどの人型兵器でも動かせるとんでもないエネルギーを持つ
・【情報面】人格形成・ペルソナ能力の発現など精神に作用する力がある
というモノです。
加えて、最初に述べた消費アイテムとしての効果である復活。
これを持って作中の描写としました。
【物質面での作用】
・死んだ雪雫の蘇生
・情報を元にした雪雫の身体の固定、修復、回帰
・身体能力の向上
【情報面】
・雪雫死亡時の身体情報の保存
・ペルソナ、人格、記憶などの精神的な情報の保存
・五感から得る情報の統制、制御、伝達
└肉体的には死んでいるため、本来感覚は無いのを羽根でカバー。終盤では外界から得れる情報を減らしたり、増やしたりしていますね。
とまぁ、やりたい放題にしました。
本来、前例の如く別人格が宿る予定でしたが、こちらは生きている人間。
雪雫の場合は羽根を手にしている時点で死んでいる為、人格の形成が思う様にされず、元の人格のみがそのまま引き継がれました。
└主人格の裏。影として別人格が出来る…と解釈しました。なので埋め込まれた時点で影の元となる人格が無い…器だけの空っぽ状態だった為、人格形成はなされていません。実際にアイギス、ラビリスは、人格一つだけですからね。
なのでイメージ的にはベースとなった身体が人間ベースになったアイギス、ラビリスになります。
八十稲羽で接触時、アイギスが新型と言っていたのはこの為です。
└感想で予想されている方もいらっしゃいました!
本編通してあった、【人形のような~】【機械的~】みたいな表現はここの伏線でもあります。
人の願いを叶える願望器。
大抵歪んでいて、望んだ通りの願いは成就しない。ひねくれ者。もはや手垢のツキまくった全然聖じゃない厄ネタ。
ペルソナ世界では大衆が望んだことにより生まれたオタカラ。それが転じて統制を行う神となった。
本作において、実質的な聖杯の役割を担うのは雪雫でした。
というのも、聖杯って人々の願いを集める、受け止める……というのがペルソナ世界での役割です。
だけどそんなものがあるなら、とっくの昔からあったのでは?と思いました。そのためこの願いの発生から成就までの流れが、時代によって変化していったのでは……と解釈を広げました。
なので、過去に似た様な役割を持つ特殊な人達。巫女による雨ごい、聖女が受ける神託……など神話、宗教的な逸話などの部分を雪雫の現代の役割としました。ただ作中でも言及があったように、時代が進むにつれて、人々の営みの中心は科学技術へ変わっていったため、現代人の雪雫…そして周囲の人間も含めて知る由も無かったのです。
まぁ知っていたとしても、現代人の願いを全て受け止めるのは無理だと思いますけど。
知らず知らずに願いを……わざわざ誰かに請い願うくらいの願いですから、大抵は負寄り。現代では特にその傾向が強い……そんな願いを一身に集める雪雫。その上で、ニュクスの降臨、八十稲羽の霧と立て続けに目撃したものですから、本能的に逃げる様に無意識的に己が役目も放棄し始めました。
つまり、雪雫も大衆と同じく、誰かに願いを託した……選択を委ねて自分で考えるのを止め【怠惰】に堕ちたのです。
そして雪雫に代わる新たな器として産まれたのが聖杯……いずれヤルオ君になると言う事ですね。
後述の天使もそうですが、聖杯や願いに関わる全体的な仕組みを【システム】つまり機械的と表現しました。
ヤルオ君自体の見た目もやや機械的。そもそもヤルオ君はグノーシス主義という宗教、哲学思想の神様です。詳細は省きますが、こちらの宗教は【最大の異端】とされています。その為、そこの神であるヤルオ君は【偽の神】とされている為、一般的な神とイメージが遠い機械と結びつけました。
このため、システムの一端を担う雪雫もその要素があり、黄昏の羽根の項と同様に、機械・人形の表現はこちらにもかかっています。
神となったヤルオ君に与えられた役割。
ヤルオ君と雪雫、そもそもの機能的には同一である筈ですから、信仰の対象が二人居たら派閥が生まれ、統制にはなりません。
その為、徹底的な上下の関係。管理すべく大衆でも無く、神でも無い。その間のメッセンジャーとしての役割を雪雫に与えました。
名前に関して天使とイヴを混合するな!と思われるかもしれませんが、元々は【イブリース】という名前の予定でした。
記述は少ないですが、元々イブリスという名前で、アダムに組することを拒否した事により天界から追放された悪魔ですね。
度々、サタンと比較されたり、みんな大好きマーラ様*9の概念と類似した機能を持っていたり、割と凄い悪魔です。
スノードロップの意訳の逸話、そしてイブリース。その二つからとった名前になります。
雪雫は自らの聖杯としての役割も認知していなかったため、知らず知らずのうち、運命に操られる様に天に至る…というのが一つの結末です。
一話目の【人形遊びが嫌い~】はこれに対する伏線、本能的な危機感による警鐘となります。
先に申し上げると趣味です。
ただそれだけじゃ主人公に深みが出ないので、趣味をベースに物語、キャラクター像に結び付けました。
・容姿
まず第一に上記の通りの要素から【少女性、処女性、神聖さ】を意識しました。
その為、穢れが無い【白い肌】【白い髪】と全体的に【白】を強調しました。私服も度々、【白い服】を着ていたのもそのイメージからです。
勿論、名前を意識して、というのもあります。
整った容姿というのも、雪子譲りのもありますが、上記の三要素を汲んで【人形の様に創られた美】を意識しました。
ただそれとは逆に怪盗服は【黒】を強調しました。
怪盗として活動することで
・最終的には神に抗い、地に足つけて歩むようになる【神聖さの否定】
・りせと結ばれ、大人の階段を一歩登る【少女性、処女性の喪失】
という展開が最終的には待っているので、真逆の色にしました。
勿論、黒が白に映える、怪盗団としての統一感というのもあります。
・性格
容姿端麗ではあるが物静かで、不愛想、感情の変化に乏しい。
何回か触れたように、羽根・聖杯絡みから人形、機械をイメージした物になります。
作中でも触れていましたが、聖杯関係で【大衆の願いが分かる=人の望みがわかる】
という性質も持っているので、口数が少なくても相手への探りが必要無い為、会話が最短で終わる。最短で終わるのなら、無駄に話す必要は無い…という機械的な判断からの無口でもあります。
勿論、育ちも関係しており、そもそも命の危険があったため、幼少期は自由が効かない。身内としか関わらない閉じた世界での生活の影響もあります。
└物言わずとも、周りがフォローしてくれた環境
作中の台詞で度々、アニメ、小説、映画・音楽からの引用があったのは
・生活的な背景
└幼少期に娯楽が少なく、楽しみが限られている
└職業から
・本質的に虚構である
└怠惰による思考の放棄
└自分が無い為、言葉を借りる様
という部分を意識したからです。
逆に、かすみに対してや、真と冴に対して自論を語っていたのは、りせや雪子などの八十稲羽での密なコミュニケーションによる経験からですね。
どこかの後書きで、イメージソングがありますと言いました。
そちらを紹介します(敬称略)
・序盤~中盤
Aimer【wonderland】
タイトル通り、直球です。
退廃的な雰囲気。深い森に迷い込んだ二人。その中で恋に堕ちた様。
全体的な作品の雰囲気はこちらからです。
どうしたって 生まれ変わる
強い意志が 必要だわ
慎重な いのちだった
私だけじゃ 道は見つからない
ここの部分好きです。
一部百合シーンが全体的にしっとりと言うか、重いと言うか、粘着質なのは大いにこの歌の退廃的な雰囲気から来てます。
・中盤~終盤
ALI PROJECT【裸々イヴ新世紀】
こちらも直球。
天使と人、その間で揺れる不安定さ。
己が道を定める革命前夜…みたいなイメージです。
今一度、天へと飛び立とう。
自由に、優雅に。私はその為の羽根を持つのだから。
※127:A dislike of people similar to you.より
明智戦の終盤で歌を元にした一文です。
この辺りの雪雫はもう役目に引っ張られており、天地の間で揺れる不安定な状態でした。
夢を賭ける 未来へ地球へ
未知なる蕾は 開かれるため伸びる
失われた 楽園を求め
もう一度 イヴへと目覚めよう
ここ好き
あまりにも直球過ぎる
・終盤
MAN WITH A MISSION【Wake Myself Again】
こちらお馴染みエピローグタイトルであり、作品の締め。
本作のテーマでもあります。
タイトル和訳は【もう一度目覚める】
一度死に、身体的な自由を手にした雪雫
その後に様々な戦いを経て、精神的な自由を手にした雪雫
と、二回による己の解放に合わせています。
また、大衆に対しての最後の呼び掛け
【始まりは一緒だったんだ。貴方達にも、責任は取ってもらうよ】
【沢山かき回して、目を覚まさせてあげる】
という部分もこの歌を意識しています。
好きな部分は本編にも出た
ただの気休めの 希望はいらない
軋む世界の上 I wake myself again.
です。
このフレーズの後に
【これはそんな小さな変化の物語】
と言って終わりますが、最後の【I wake myself again】が言葉通り、雪雫にとっての一番大きく小さい変化であるという意味です。
予想されていた方は当たりましたか?
次回の内容は、雪雫を中心とした人間関係などを掘り下げます。
【嬉しさ余って】~独り言~【読まなくてもいいよ】
最終話更新後、日間ランキングが上位の方に行っておりました。
有終の美という感じでとても嬉しかったです。
えへへへ