PERSONA5:Masses In The Wonderland.   作:キナコもち

163 / 163
改変マシマシ紹介
はーじまーるよー!


人物紹介・オリジナル章について【明智&雪雫帰省編】

 

 前回に引き続き、雪雫やストーリーに深く関わったキャラpart2になります。

 芳澤、丸喜、足立、明智と改変マシマシのキャラ多めです。

 また明智を除いたメンバーはオリジナル章にも深く関わりますので章自体の説明もこちらで行います。

 

 

■芳澤 かすみ

 

 被害者その3。

 雪虐を為した一人。

 

 今作ではかすみを語ったすみれでは無く、かすみ本人。

 よくよく考えたら原作キャラ死亡、原作死亡キャラ生存のタグを付けた方が良かったかもしれない。

 

 P5Rを初めてやった時、

 

「よぉし、今回も一週目は真と付き合うぞぅ!」

 

 と息巻いていた作者にとんでもない衝撃を与えた女……の姉。

 姉妹揃って面が良い。

 

 基本的には原作の回想でもあったように、新体操選手として期待されている、明るく快活なスポーツ少女。

 

 ただし、故郷は八十稲羽。雪雫と小中の同級生であり、特捜隊のメンバーともそこそこ既知の仲という改変マシマシ。

 登場時は髪を赤色に染めていたけど、和解後は地毛の茶色。

 最早オリキャラ。

 

 体操選手としての圧倒的な才能を持ちつつ努力も惜しまない。実力に裏付けられた結果を残し続け、体操選手としての華々しいキャリアを積んでいる。

 その一方で同級生の雪雫との関係に悩み、一歩引いて見ていたところ、妹のすみれが追い越す様に雪雫と親しくなり、嫉妬感を抱き始める。

 

 モヤモヤを払拭するように益々新体操に打ち込むも、その間にどんどん雪雫とすみれは仲良くなり……と悪循環。

 雪雫への想い、そしてすみれへの憧れコンプレックスを抱いたまま、中学卒業。雪雫は上京し、すみれは事故で不幸にも命を落とす。

 

 長年抱き続け、肥大化した嫉妬心をぶつけられる相手も居なくなり、自暴自棄へ。

 そんな折に丸喜に出会い、そして事件へ───。 

 

 雪雫への始めの感情は物珍しさによる興味。そしてほんのちょっとの憧れ。

 有名な老舗旅館のお嬢様でありながら、容姿端麗。その上で病弱。属性マシマシの雪雫さんに見事に脳を焼かれ、拗らせる。もっぱら推しを崇めるような感じで、踏み込めない、話しかけられない、触れられない。とまごついていたところ、すみれが……っていう感じ。

 

 このバックボーンから、明るく快活な性格でありながら、その裏にはドロドロとしたコンプレックスの塊……という感じにしました。

 

 

 八十稲羽での久しぶりの雪雫との再会で拗らせていた心が爆発。

 まさに可愛さ余って憎さ百倍。今まで我慢してきた全てをぶつける様に、雪雫と対峙する。

 

 要するに殴り合いによる友達喧嘩。

 

 戦闘能力は高め。

 新体操で鍛えられた身体能力と動体視力。雪雫との体格差によるアドバンテージ。そして容赦のない苛烈な攻撃など、ペルソナ覚醒して間もないにも関わらず雪雫を苦戦させる。

 本気で雪雫が一身で向き合ってくれる、自分の手で雪雫の顔が、苦しみ、歪んでいく様。

 それがさらにかすみの心を高揚させていた。ナチュラルドS。

 

 ちなみにかすみと雪雫の戦闘回あたりのタイトルは、以下の曲の歌詞から取りました。

 

 

63:Stuck in traffic between admiration and complex.

 

  訳:憧れとコンプレックスが大渋滞

  出:女王蜂【HALF】

 

64:Viorence only for the two.

 

  訳:二人だけのバイオレンス

  出:女王蜂【バイオレンス】

 

 

 この時のかすみさんは大変物騒です。

 

 

 ペルソナは【マーメイド】

 

 起源は美しい歌声で航海者を惹きつけ、難破させるという海の魔物。世界的に凶兆、不吉の前触れともされ、【嫉妬】の象徴でもある。

 かすみの抱える嫉妬心…そしてこの後に待ち受ける本命…その二つの意味でマーメイドにしました。

 

 見た目は女神転生Vと同じ。

 クソ可愛い。

 

 事件後は罪の償いも兼ねて、シャドウワーカーにエクストラナンバーズとして参加。以後、合間合間で仕事を手伝ったり、訓練に励んだりと前向きに研鑽を積んでいる。

 雪雫が頻繁に出入りしているのは知っているが、自分から会おうとはしなかった。

 しかしストーキング動向は見守っている。

 

 実際、オクムラパレスでも同様に目を光らせており、その甲斐あって結果的に奥村の生存へと繋がる。

 それ以降は裏でメッセージ越しではあるものの、雪雫の協力者として暗躍し、明智と対峙したり、勝手にシャドウワーカーが保有するアイテムを持ちだしたりしていた。

 

 全ては夏に起こした事件の贖罪、雪雫に対する負い目から裏方に徹していたが、終盤のメメントスでのりせの告白を見て以降、沸々とまた欲求が溜まってきている。

 

 余談であるが、明智と知り合いだったのは父親繋がり。

 父親がアナウンサーで、明智が芳澤父がアナウンサーを務める番組に出演したのが切っ掛けで知り合う。

 └公式設定。

 

 

 

■丸喜 拓人

 

 みんな大好きイケおじ枠。

 基本優しいけど、覚悟ガンギマリ過ぎて底が知れない。

 

 今作ではあまりにも登場が早すぎた男。

 

 経歴、目的、ペルソナなどは基本的に原作と一緒だが、学生時代に認知の研究を桐条出資の元しており、イセカイに関する解像度は極めて高い。

 └世界を創るのなら、丸喜自身もその辺りも精通していて欲しいという願望と、対峙するアイギス、ラビリス、クマというトンチキ集団への耐性を上げる為という作中都合*1

 

 原作での東京から舞台を八十稲羽に変え、自分が目指す世界…P5Rでの認知による優しい世界…を創ろうと試行錯誤。

 原作では12月24日のメメントスと現実の融合、そしてコアであるヤルダバオトが撃たれた際にメメントスの制御権を握ったという流れ。

 今作ではそれを八十稲羽という限定された地域で行った。*2

 

 

 P4~P4U2で活躍したペルソナ使い達を八十稲羽の集合無意識で知り、障害だと認識した丸喜は異界創造の際、対象のペルソナ使い達にイセカイに滞在する資格*3を与えなかった。

  

 しかしアイギス、ラビリス、クマ、雪雫という例外チームがそのルールをすり抜けて介入*4

 そのまま対峙することになる。

 

 ペルソナはアザトース。

 改変の能力に加え、視界に入れただけでラビリスの精神を汚染させるなど強烈。名前の通り触手を武器とし、多対一でも渡り合えるほど強力。

 伊邪那美大神の神様★パワーで一度は敗北する。

 

 その後、アダムカドモンに進化。

 雪雫は既に力を使いきり、状況は丸喜に傾いたかと思った矢先、特捜隊メンバーが殴り込み。伊邪那岐大神と真正面から戦う羽目に。

 可哀想。

 

 事件後は事件を起こした事による自責からシャドウワーカーに加入。

 己が目指した優しい世界…今度は全員が納得するようなもの…を目指して。またこれ以上の哀しみを生まない様に、日夜研究を続ける。

 

 従来の研究者気質から山岸風花と仲が良い。食事や睡眠などの人間として当たり前の行動を忘れて研究に没頭する丸喜を心配して、風花はたびたびダークマター料理の差し入れをしている。

 結果的に丸喜が休む事になるので、周りもあまり風花を止めない。

 可哀想。

 

 

 終盤では八十稲羽での経験を活かしたイセカイ構築により、雪雫とりせがエッチするための怪盗団の皆のモラトリアムの為の時間を作る。

 

 

■足立 透

 

 相も変わらず世の中クソだな!!

 

 みんな大好きキャベツ刑事。

 色んなものの積み重ねで徐々に壊れていった様が痛々しい。

 

 警察での経歴的に多分キャリア組。

 

 

 本人ではないものの、登場。

 

 過去の事件の黒幕として深い所まで知っているだろうと情報を引き出す為、そしてなにより現実で過去の事件を再現する為の楔として、丸喜が創り出した。

 しかしその実、都合の良い様に使う丸喜とかすみに飽き飽きし、密かに支配下を逃れていて、最終的に雪雫達へ手助けした。

 

 

「道化っていうのは何にでもなれるカードだって、知らないのかい?」

 ※59:Wild Card.より

 

 

 P4Gだと道化のアルカナは愚者と同じ0。

 愚者と表裏一体をなすものとして描かれている。

 

 

「一度やって見たかった。だってカッコイイもん。ジョーカーって」

 ※59:Wild Card.より

 

 

 ジョーカーへの憧れを零す雪雫。

 これは蓮に対してと、バッドマンの宿敵であるジョーカーの二人を示している。

 前の撃つと見せかけて銃から弾を抜く嘲っぷりは映画のジョーカーへのリスペクト。そして足立への煽り。

 

 また今作の終盤で雪雫が愚者に目覚めた様に、道化≒愚者としている。

 

 なので反乱を予期し、事前に力を取り上げられていたにも関わらず、ペルソナの力を行使出来たのは、言葉通りに道化は何にでもなれるカードだから。

 この話のタイトルは「Wild Card」であり、これは愚者としての可能性…つまりワイルドの事を示している。

 

 足立透という男の本来の可能性、そして雪雫が辿る第三の道。

 この描写はその二つを示している。

 

 

 

■明智 吾郎

 

 被害者その4?

 雪虐を為した二人目。

 

 お馴染みのマッチポンプパンケーキ探偵。

 ヤルダバオト討伐後のパーティー会話で『もうパンケーキという言葉は聞きたくない』と言っていて完全に拗ねている。可愛い。

 

 獅童サイドの過労死枠。

 獅童からの殺人依頼や口封じ、メジエド成りすまし、世論の操作、ジョーカーとの交流、怪盗団潜り込み&対決……などを学校通いながら行う。

 その上、今作では雪雫の相手、シャドウワーカーへのけん制まで増えたのでもう多忙。

 

 原作通りに怪盗団に近づき、蓮に興味を持つと同時に、雪雫に対しても執着を見せる。

 

 それは【誰かに使われている】事に対しての仲間意識。

 明智自身は獅童に使われており、いつか寝首を搔くという野心はあったものの、その何いつかが来るまでは傀儡状態。

 一方の雪雫は、本人は自覚していなかったが、大衆…その裏の聖杯の意向を汲む様に動かされている傀儡状態。

 

 勿論、明智はそこまで知る由もなかったが、雪雫と会話し交流を重ねる事で自己が無く空虚であると彼女の本質を見抜く。*5

 また、大元を辿れば双方ともヤルダバオトに使われる駒である為、その辺りでも共通点はある。

 

 一方、雪雫の方は明智の薄い仮面をかつての足立透と重ね警戒。そして次第に明智への不信、嫌悪が募っていき……っていうのはミスリードで。

 実際は明智の【誰かに使われている様】を見て、自分も同一であることを感じとったことによる本能的な【同族嫌悪】

 大衆、そして神であるヤルダバオト。その二者から垂らされた糸を甘んじて受ける人形……明智を通して、そんな自分を見ていたのだ。

 

 明智と交流を重ねれば重ねるほど、嫌悪は募る。まるで本能的な警鐘のように。

 本来、陣営が同じ筈だった二人は、雪雫が募らせた嫌悪から対立。そこからは腹の読み合い、そして対決と至る。

 └実はヤルダバオトにとってこの対立は予想外。嫌悪という欲から生まれた初めての盤面荒らしだった。

 

 

 実は明智も蓮と同じく雪雫の覚醒のきっかけになった男。

 彼の姿を見て心の奥底に眠っていた【本来の雪雫】が、いずれ迎える破滅を危惧し、徐々に別の道を歩もうと模索するようになる。

 

 

 実際、戦闘時に

  

 

「俺は本能で戦っているんだよ………!お高く留まったまま、勝てるとでも思ったか!?」

 

「出せよ……! 出せ! 醜い本性! 抑えきれぬ獣性!! いつまでも見下してんな……! 哀れみの眼を向けるな!」

 ※128:The beast hunting.

 

 

 と天使としての道から外れる様に促す台詞を言っている。

 お互い、誰かに使われるのは懲り懲りと心の底で思っていたのだ。

 

 結果的にこの戦い以降、雪雫は本来の役割へ目覚めてしまうのだが、奥で燻っていた反逆心は消えないまま。メメントスの地下での戦いの最中、明智の精神を暴走させる力を受け、燻っていた心が燃え上がる。

 

 そういう点でこの男も雪雫を変えたトリックスター。

 

 

 

■シャドウワーカー/桐条グループ

 

 人物というか組織ですが、沢山活躍したのでざっくりと紹介。

 旧作キャラたちは最初に言った通り、今回は省略します。

 

 

 便利枠。

 困った時のシャドウワーカー。桐条の科学力は世界一。

 物語の転機で必ず現れていた集団。世界観の説明、過去の説明、雪雫の出で立ち……シャドウ事案に関する全ての事を話してくれる。公安の裏組織というのも便利なポイント。

 合言葉は、助けてキリえも~ん。

 

 警視庁公安部と桐条グループのが手を取り合う事で組織された対シャドウ案件の特別部隊。正式名称は【シャドウ事案特別制圧部隊】

 アイギス、ラビリス、真田などの正規の戦闘員。風花、ゆかり、順平達の様な緊急時のみ招集される非正規の戦闘員・エクストラナンバーズ*6。そして丸喜を始めとする超有能研究員達から構成される。

 

 公安内部での立場は向かい風。

 そもそもシャドウというスピリチュアルなモノを相手にしている&過去の桐条が犯した事件による危険視から、自由に振る舞えている訳ではない。

 上層部がシャドウワーカーが持つ力の暴走を恐れたことによる、特別事案発生時の捜査権限に関する条項…通称【特案条項*7】により首輪を繫げられている。

 それを利用して獅童と明智に付け込まれていたが、雪雫によって無理矢理ではあるものの、その状況は変わる事になる。

 

 

 登場させた経緯としては、雪雫のバックボーン上、絶対過去作絡ませたいという気持ちがあったからです。

 あとは立場上、P5での事件に首突っ込まないのおかしくない?と思ったから。

 

 まぁP5が地続きの話とは明言されていない*8し、全員が過去作やってる訳じゃない*9からしょうがないと思うけどね。

 あくまでも二次創作だし気にせず出しちゃお~となりました。

 

 あと描きたかった正しい大人としての美鶴達。

 しっかり頼れる大人として、怪盗団や雪雫達を導いて貰いました。

 

 

 

 

■混沌螺旋世界・マヨナカテレビ局/蕃神黄泉閨房

 

 

・全体の概要

 

 今作オリジナル長編。

 双葉救出を一週間早め、双葉の人慣れ特訓中のインターバルを利用した雪雫による里帰り中に起きた一夏の事件。

 

 コンセプトはスケールの小さい終章【怠惰なる杯】

 というのも、本来は本編完結後の締めくくりとしてやる予定でした。

 

 現実世界と異界の融合➡当初の原因と思われたかすみの撃破➡裏に居た丸喜➡伊邪那美という強力な力の行使➡特捜隊登場

 

 何となく、流れが似てるでしょ?

  

 

 夏にねじ込んだ理由としては

 

 ・このあと本筋に絡むシャドウワーカーを自然に登場させる為

 ・雪雫の器としての伏線描写

 ・雪雫の深堀

 ・イセカイ、大衆、認知の仕組みなどの世界観のさらなる補強

 

 が主になります。

 

 

 大体の事件の概要を振り返ると

 

 ・八十稲羽を覆いつくす様に結界【H.E.L.I.X.(ヘリックス)】が発生

 ・H.E.L.I.X.内には人間のペルソナ使いは滞在出来ず、外部からの侵入も不可

 ・内部では過去に起きた連続殺人事件の再現が現実の人間を使って繰り返されている

 ・事件の繰り返しは、第一の殺人から第三の殺人まで

 ・繰り返すほど、死体の解像度が上がったり、住民達の記憶の混濁が無くなっていったりと、再現度が増す

 ・そんな異常の中で雪雫はかすみ、丸喜と知り合う

 ・かすみからマヨナカテレビの話を聞き、シャドウ案件だと直感した雪雫はイセカイナビを使い、認知世界に飛び込む

 

 が大まかな流れですかね。

 

 今回の話を作る上で考えたのは、メメントスと八十稲羽の関係をどうしよう……という事です。

 メメントスって描写的に少なくとも日本全土…多分世界全体に関わる大衆版パレス…つまり集合無意識という訳ですが、でもP4でマヨナカってイザナミ居たし…マリーの存在は…?となりました。

 

 なので八十稲羽限定でこの土地は【独立した集合無意識】を有しており、ヤルダバオトの様にそれを管理・統制しているのがかつてのイザナミ、現在のマリーとしました。

 実際、P4U2でマリーが八十稲羽の土地と皆を守ってるという描写があったので、それ相応の力は持っていると思います。

 

 さて、独立した集合無意識…今作中の言葉を借りるとメメントスという【コロニー】から外れた【フロンティア】という事になります。

 メメントスに帰属しないので、大衆の流れに沿いません……実際、【八十稲羽の人間は雪雫を正しく認識出来ていた】というりせからの言及が終盤にありました。

 

 だけどこの時の八十稲羽は丸喜の言うように【管理者が不在】の為、丸喜がそこに座り、事件発生という流れになります。

 

 

 本来、マリーが居た筈なのですが、マリーはお天気お姉さんをやっていて、思ったよりも人気が出てしまったため、土地を離れていたという裏話があります。

 

 

「これにつきましては、変に人気が出てしまい、遂にはこの町に顔出す事すら困難になった社会の歯車、お天気お姉さん久須美鞠子こと、マリーより言伝を預かっています」

 ※70:Rebirth.より

 

 

 とエリザベスとこの事に言及しております。

 

 不在時にイレギュラーが起きても言い様に【伊邪那美大神】を己の分身として置いていたのですが、アザトースに敵わず。

 最後のあがきとして己の力の一片を【3つの石が埋まった仮面】として残し、それを雪雫が拾いました。

 └3つの石が埋まった仮面は【デジタル・デビル物語 女神転生】のオマージュ。ルシファーによって封印されたイザナミを、三つの玉を使って仮面の封印を解くという描写がある。

 

 

 管理者として立った丸喜ですが、目指すのはP5Rでもあった【優しい世界】

 モルガナの人間化、死者の蘇生などの現実改変、認知改変なんでもありの嘘の世界。

 

 だけど丸喜自身はまだまだペルソナ使いとしての力は未熟だし、メメントスは強大な管理者が居て掌握出来ない。

 その為、たまたま流れ着いた手付かずの八十稲羽の土地でデモンストレーションとして、そして苦しむかすみを救うためにも能力を使い始めた。

 

 八十稲羽の集合無意識を触れる内、過去にこの地で戦ったペルソナ使いを知る。脅威と感じた丸喜は【H.E.L.I.X.】を発生させ、排除。

 結界内部で繰り返される事件は、あくまでも手段であり、目的は己の改変の力を高めるためでした。

 

 

 だけどここでイレギュラーだったのがアイギス、ラビリス、クマ、そして雪雫。

 実は【H.E.L.I.X.】は八十稲羽の集合無意識…つまり大衆の認知を元に創られた結界。現実の大衆が非人間の存在を許容している訳じゃないので、自然とこの4名*10は候補から外れる事になる。

 ここの非人間達に混じって八十稲羽に入れたのも雪雫の今後の伏線です。

 

 

 P5Rもそうですが、ヤルダバオトと丸喜の撃破=偽りの世界の否定、破壊です。

 なので、この章でも同じ流れを汲みました。

 

 そこで活躍したのが伊邪那美大神。

 特捜隊との戦いを経て、人間の可能性を信じる存在となったのに、この事件。現実を思うままに改変出来てしまう丸喜の力、そしてその取っ掛かりになるイセカイ。

 彼女の変化を描写する為にも、世界を壊す役を担ってもらいました。

 

 

「『完全なる世界に未来は無い。故に私は完全を否定する。それでもお前が再び創造すると言うのなら、私はそれを破壊しよう。お前が千の世界を産み出すとしたら、私は(よろず)の世界を殺してみせよう。完璧を嫌悪する、幾多の呪言を持って。これを、人の総意と知れ』」

 ※69:The end of the world.より

 

 

 セリフの通り、偽りの世界の否定と可能性の肯定をしています。

 また、イザナギに言われた言葉のオマージュにもなっています。

 └黄泉津平坂でイザナミが「私は一日に千の命を奪う」と言ったのに対しイザナギが「ならば私は一日に一千五百の産屋を建てよう」と返した話。幾千の呪言、幾万の真言の元ネタ。

 

 

 これを放った後、丸喜の創った世界および【H.E.L.I.X.】が崩壊。

 外に待機していた特捜隊が戦闘に介入…となります。

 

 

 事件解決後、和気あいあいと雪子のシスコン、りせの暴走、夏祭りとその余韻を楽しみつつ、東京に戻る……。

 のですが、帰りの車内でりせが、八十稲羽の住人達が、雪雫に歌って~とか迫らず静かになったと言っています。雪雫は「きっと皆空気を読んでくれた」と言っていますが……、勿論伏線です。

 

 というのも、上記にある通り八十稲羽を【メメントスとは別の集合無意識】と捉えた訳ですから、大衆の統制が目的のヤルダバオトがそんな土地を放置するとは思えないと思いました。

 なので、管理者である丸喜を、己の駒である雪雫に倒させる事で、その座を奪い、メメントスに統合した…という事です。

 

 なので雪雫の器として能力が働き、結果、雪雫を正しく認識出来無くなった…という描写になります。

 

 

 

・名前について

 

 

混沌螺旋世界

 

 章タイトルの共通部分。

 ここは八十稲羽のイセカイの成り立ち、そして丸喜のペルソナ・アザトースにかかっています。

 

 

混沌

 

 アザトースの【無限無窮の宇宙の最奥、沸騰し湧き立つ原始の混沌の中心…】の部分から。

 

 

螺旋

 

 現実と人々の歪みが螺旋状に絡み合った空間。

 

 

 

マヨナカテレビ局

 

 P4ではそれぞれのフィールドがテレビのスタジオモチーフだったので、撮影局もあるやろ!という安易な考えかた。

 でも安易に思いつくという事は、大衆もそう考えているという訳で。

 あくまでも今章は認知世界の話ですから【八十稲羽の住人達が過去にマヨナカテレビを見て考えた事】つまり認知の表れになります。

 

 

 

蕃神黄泉閨房(ばんしんよみじゅんぼう)

 

 主にアザトースと、ラストアタックとなったイザナミ。この二者にかかっています。

 

 

蕃神

 

 外の国、外の世界から来た神のこと。

 本来の管理者に代わってその座についたことも差す。

 本来の神:イザナミ(マリー) ➡ 居座った神:アザトース

 

 

黄泉

 

 日本神話における死者の魂が行く地下の世界。

 つまりイザナミの世界。本来の神の在り処であることを示す。

 作中でも丸喜を追って地下へ下っていってましたね。

 

 

潤房

 

 女性の部屋や寝室、特に「夫婦の寝所」を意味する言葉。

 これはイザナミの在り処……つまり女性の部屋。

 

 そしてアザトースの【あらゆる次元から切り離され、時間を超越した無明の閨房に坐す】からの引用。

 

 加えて後の雪雫のベルベットルームの伏線。イザナミによる人間の可能性は雪雫が最終的に出した答えそのもののため。

 

 

 これらの要素を合わせて蕃神黄泉閨房になります。

 

 

 

 なんでタイトル最初と最後で変わったの?

 

 某500万字越えRPG「F〇O」の章タイトルみたいに、クリアしたら変化するやつに憧れた。以上。

 

 

 

H.E.L.I.X.

 

 英語のhelixで意味は螺旋。

 先に述べたように、結界内部の状況をそのまま指す。

 

 実は元ネタがあって、MARVELドラマ、ワンダヴィジョンのヘックス(HEX)から。

 似た様な事をやっていた。

*1
その都度、驚いていたらボスとしての品格が……

*2
後述の八十稲羽編で詳しく紹介

*3
認知世界を入るのにイセカイナビが必要なのと理屈は同じ。ナビも元を辿ればヤルダバオトのゲームに参加する為の権利そのもの

*4
詳しい仕組みは後述

*5
流石もう1人のトリックスター

*6
職業が特殊部隊の構成員はちょっと……。山岸風花談

*7
非常時を除いて、一切の捜査権限を与えない決まり。何度も言いますが、こんな設定は無い。でも、ありそうという妄想

*8
匂わせは沢山あるけど

*9
しかもP4Uシリーズ外伝だし

*10
理屈で言えばコロマルも。この時は家で寝ていた




こんなところ……かなぁ…?

大分前の事を掘り返しているので、説明不足、矛盾あったらすみません。
でも結末と雪雫の設定は8割方は既に考えてから書いていたので、あまり無い…筈!

説明しきれてない所があって思い出したらまた追加します。
あったらコメントで教えて♡
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

私は怪盗団のストーカー(作者:棚木 千波)(原作:ペルソナ5)

気が付くと、私はペルソナ5の世界に転生していた。▼しかし私は心の怪盗団とは関係のないただのクラスメイト。そんな部外者が彼らのゲームに介入するだなんて解釈違いだ。けど怪盗団の活躍は出来れば見たい。是非見たい。▼ならば答えは一つだけ。誰にもバレない様にしながら、こっそり見守る事にしよう!▼「なあモナ。どこからか視線を感じないか?」▼「奇遇だなジョーカー。ワガハイ…


総合評価:4045/評価:8.49/連載:45話/更新日時:2026年05月22日(金) 23:00 小説情報

Persona5 ーRevealedー(作者:TATAL)(原作:ペルソナ5)

突如人が変わったようになり、恐ろしい事件を引き起こす精神暴走事件が日夜ニュースを賑わわせている東京。▼そんな東京の私立高校、秀尽学園にある日一人の転入生が訪れる。▼それは精神暴走事件と並んで世間を賑わわせることになる『怪盗団』が人知れず産声をあげた瞬間だった。▼怪盗団が進める世直し、『更正』の先に見た偽りの神、優しい嘘で満たされた人<かみ>の世界…


総合評価:26580/評価:9.27/完結:125話/更新日時:2025年07月30日(水) 00:21 小説情報

双葉の兄になりたいだけの人生だった(作者:水羊羹量産計画)(原作:ペルソナ5)

▼愛でて、守って、いつか旅立つあなたを見送りたい。▼ペルソナ5の世界に双葉の双子の兄として記憶なし転生?をした主人公が、四苦八苦しながら双葉を自由にしようとする話。▼愉快な仲魔としてメガテン産リャナンシーが参戦中。▼ペルソナ5の双葉の兄になりたいだけの人生だったので書きました。タグは念のため多めにつけておけと、ばっちゃがいってた。▼※自分用のため、全て私の性…


総合評価:1173/評価:8.15/連載:69話/更新日時:2026年05月17日(日) 19:41 小説情報

幸せなバッドエンドを目指して(作者:ぽんしゅー)(原作:ペルソナ5)

──だってそっちの結末が素晴らしいと感じたから。▼※ペルソナ5Rの三学期のネタバレが含まれます。▼※芳澤早期加入。▼柴猫侍さんから挿絵を頂きました。ありがとうございます。▼↓▼【挿絵表示】▼ウルト兎さんから挿絵を頂きました。ありがとうございます。▼【挿絵表示】▼


総合評価:9688/評価:8.87/連載:71話/更新日時:2024年11月28日(木) 00:00 小説情報

聖杯さんが囁いてくる(作者:エヴォルヴ)(原作:ペルソナ)

この聖杯、間違いなく厄ネタのはずなのに、どこか違うようだ。▼「聖杯さん、海牛の牛丼って再現できないかな」▼『狂気の道だぞ』▼ある時は少年の狂気を止めてみたり。▼「聖杯さん、チョコレート貰っちゃった! でも義理だって……」▼『……案外鈍いな貴様』▼ある時は少年の鈍さに呆れていたり。▼「聖杯さん、食べ放題だって」▼『元を取るなら果物や煮魚だな。だが、気にせず貪る…


総合評価:6745/評価:8.71/連載:33話/更新日時:2026年04月28日(火) 15:52 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>