インフィニット・ストラトス The Gaia Sabers (リメイクver) 作:No.20_Blaz
やっぱ面白かったです。
というわけで、いよいよ此方も再開します。
以前みたいに十二話完結にはせず、長々とするのでよろしくお願いします。
打鉄を全て破壊した一夏。
しかし、無理矢理突進した所為で自身は専用機持ちの面々に囲まれていたのだ。
(・・・・・・箒に鈴・・・・面倒な相手だ・・・・・・)
逃げる方法はあるにはある。
だが、それは現状では出来ない事だ。
加えて、かく乱用のスモークグレネードは先程使い果たした。
(さてどうする・・・・援軍が来る見込みは・・・・・・・無いか。)
そう思い、前方を見ると六人が一斉に攻撃をする構えを取っていた。
どうやら一斉に攻撃を仕掛けて囲むつもりでもいるらしい。
そうなれば一夏は最悪の状態に陥る。
(仕方ねぇ。強行突破で・・・!)
刹那。六機が一斉に攻撃と接近を始め、一夏はフォトンライフルを乱射する。
だが、当てる気は元から無いので簡単な時間稼ぎの攻撃だった。
「ッ・・・せいっ!!」
最初に切りかかったのは鈴。
双刀を使い、絶えの無い斬撃を入れるが、それをT-LINKセイバーとロシュセイバーで防御する。
(鈴ッ・・・・・・!)
(コイツの顔・・・・・・いやまさか・・・・けど・・・・!)
「鈴ッ!!」
「ッ・・・!」
その鈴の後ろから箒と秋龍が切りかかる。
箒の攻撃を回避し、秋龍の攻撃はセイバーの鞘となっているシールドでガードした。
「ぐっ・・・・!」
「ッ・・・・・!」
「秋龍ッ!!」
そのサイドからラファールがマシンガンを持ち、銃撃を入れる。
正確に一夏の機体のみを攻撃し、シールドエネルギーが減少したのだった。
「ッ・・・・!!」
セイバーで弾き、距離を取る一夏。
既に彼の周りを専用機持ちの面々が囲んでいたのだ。
「・・・・・・・・・・。」
「・・・よし。出来ればあいつを取り押さえろ。色々と聞きたい事がある。」
千冬がジャージの中からインカムを取り出し、秋龍たちに言い渡す。
鈴も少し気にはなっていたので、双刀を構えたのだ。
「解った。全員警戒はしてくれ。まだ何をするか解らないからな。」
(・・・・・・。)
(あの武器といい・・・・・・・・いや、それよりも一夏が・・・・どうして?)
しかし。突如彼等の優勢は崩された。
それは、突如
「ッ・・・!?」
「ど・・・・ドリル?!」
「しかも地下からだと・・!?」
驚く秋龍たちとは違い、一夏はドリルを見ると直ぐに移動をする。
それを見てラウラはレールガンで止めようとするが、相手が一歩速く動き、止める事が出来なかったのだ。
「しまった・・・!」
「逃がしませんわ!」
その穴を埋めようとセシリアがスターライトMk-Ⅱを構えるが、今度は何処からか狙撃されてしまい、スターライトMk-Ⅱが破壊されたのだ。
「きゃっ!!」
「狙撃だと・・・!?」
「伏兵・・・・上か!」
箒と千冬、ラウラが地面を見つめ、鈴とセシリア、そしてシャルロットと秋龍が空を見る。
そのどちらにも一機の謎のISが姿を現していたのだ。
地面からは白く、西洋の騎士の様な装飾が所々にあるISで、他の機体よりも大型の装甲を持つ。
一方で空に居るISはその真逆。カラーリングは白と変わらないが、装甲は薄く、天使の様なデザインの姿と、長身のライフルが特徴的だった。
その一方。地面から現れたISの操縦者は両手に何かを持っており、ソレを見た千冬は驚き、声を挙げていた。
「なっ・・・・どうしてそれを!?」
「えっ・・・・・」
「あ。やっぱり戦ってた?」
『当たり前だ。つか、お前等何してんだ?』
一夏は騎士のISの操縦者と機密回線で会話しており、その操縦者の天然発言に呆れていた。
だが、その操縦者に対する質問はもう一人のISの操縦者が変わりに答えたのだ。
『束に後から頼まれて、私達が潜入してそのISを回収してくれといわれたのです。で、丁度一夏が戦っていたのでついでに援護をと。』
「・・・俺はついで代わりかよ、シュテル。」
空に居る一機のIS。その操縦者であるシュテルに対し、一夏は不満そうに答えた。
どうやら、三人は共犯者らしいが、一夏だけは二人の行動を知らさせていなかったらしい。
一方でもう一人が持っているISと千冬の表情を見て、これが姉に関係するものと確信した一夏。どうやら束が過去に何かを隠していたらしい。
そのため、千冬はもう一人の操縦者を睨み続けていたのだ。
「・・・・どうやってそのISを・・・・いや。どうしてそいつの在り処を知っていた!」
「・・・・答えていいの?」
『守秘義務です。私が代わりに言いましょう。』
『・・・頼む。』
「・・・・それはお教えできません。」
「何っ・・・・・」
「ですが、唯一つ言えるのは。私達はそのISの価値を重々知っていると言う事です。」
「貴様・・・・・・・!」
「・・・レヴィ。それをもって先に帰還しなさい。私が後詰をします。」
『・・・解った。レヴィ、肩貸してくれ。』
「ええー・・・・ボクだって戦いたいよー」
『駄目です。貴方が戦っては私達も巻き込まれます。それに、両手が塞がっているでしょ?』
「うっ・・・・・・」
もう一機の操縦者。レヴィはシュテルからの正論を喰らい、図星の顔をしていた。
現在、彼女の両手は持ち出したISで塞がれている。
戦おうにもISが邪魔で出来なかった。
そんな訳で、レヴィは子供の様に残念そうな顔をし、しょげていたのだ。
『仕方ないだろレヴィ。どの道『奴等』の事もある。守りは出来るだけ多くないと。』
「ううー・・・・解った・・・・」
渋々了承したレヴィ。
背部にあるドリルのスラスターを起動し、一夏を乗せてその場から撤退を始めた。
「っ!!逃がすか!!」
それを妨害しようと鈴と箒が向かうが、シュテルの機体のライフルで足止めされてしまった。
「くそっ・・・・!」
「残念ですが・・・・・少しの間、相手をしてもらいますよ。」
シュテルがそう言うと長身のライフルを一回転させ、秋龍たちに向かってビームを放つ。
その射撃は正確。しかし、コレぐらいは回避は出来ないと代表候補生とは呼べない。
秋龍たちはシュテルの射撃を回避し、一夏たちの後を追おうとした。
だが、どうしてもシュテルは通す気は無かったらしい。
腰部から、新たに二発のミサイルを発射する。
ある程度の距離に達すると、ミサイルは内部かから小型のミサイルを四発発射した。
「分裂型ッ!?」
「くそっ・・・!」
ライフルからの攻撃で水増しされた弾幕を回避する秋龍たち。
その所為で、段々とレヴィと一夏とは距離が離れていったのだ。
「っ・・・逃がすかッ!!」
その中で、弾幕の被弾を省みず、一人で一夏達の後を追う箒。
シュテルはそれを止めようとするが、他のメンバーが突破されては困ると思い、彼女の対処を一夏とレヴィに任せることにしたのだ。
「二人共、そちらに一人行きました。迎撃、お願いします。」
『了解ーにしても珍しいね。シュテルんが敵を漏らすなんて。』
「無駄口叩いてる暇は無いと思いますよ。」
そう言っていると、一夏とレヴィの後ろからは箒が後を追っていた。
後ろから追っているのが箒と知り、どう迎撃するか迷う一夏。
だが、ここでまだ色々と知られる訳には行かない。
ならば、やる事は一つだけ。
一夏は、勢い良くレヴィのISから離れた。
一夏が離れた事によって感じた感触はレヴィに反射的に後ろを振り向かせた。
『い・・・一夏?!』
「すまねぇ!けど、そいつはまだ渡される訳にはいかねぇ!!」
『で・・・でもっ・・!!』
「いいからっ!!」
『ッ・・・・!』
レヴィは一夏の声と表情から、これ以上駄々を言ったら確実に彼の迷惑だと察した。
本当は戦いに参加したい、彼の手助けをしたいと思っていたレヴィだったが、ココは彼の命令を受け入れる事にしたのだ。
「・・・・解った。けど・・・・」
『・・・無理はしねぇよ。約束だからな。』
「・・・・・・うん。約束だよ・・・・!」
レヴィはそのままその場から離脱していった。
残った一夏は、継ぎ接ぎの機体『アッシュ』を海面に浮かせ、箒を迎え撃つ事にしたのだ。
「ッ!一機残った・・・!」
(アッシュはまだスラスター周りが直ってない・・・飛べたとしても一分か二分が限界だ・・・なら、相手の接近戦でのカウンターで・・・・!)
箒は二本の刀を抜刀。
一夏もT-LINKセイバーを抜き、両者は向かっていく。
先制は一夏のほうで、フォトンライフルを掃射する。
それを箒は回避、一気に一夏にへと距離を縮めた。
(今だ・・・・!)
そして、一夏はそれを隙と見てセイバーを『突き』の構えにする。
それを一瞬で行い突き出したが、流石に箒には見えていたのか回避さたのだ。
「くっ・・・・!」
(速い・・・・!)
一旦距離を取り再び刀で攻撃とする。
一夏もロシュセイバーを使い、箒の二本の刀に対し対抗した。
互いの得物がぶつかり合い、手にはその衝撃が走る。
だが、一瞬でも止めれば、それは敗北に繋がる。
そう思い、二人はブレードを振るい続けた。
(・・・・この動き・・・・相当の手練か。だが、それでも私は負けない・・・!)
(箒の奴・・・流石に腕が上がってるか・・・!だがな、こちとら伊達に修羅場を潜り抜けた訳じゃねぇ!!)
大降りの構えを取る一夏。
それを隙と見て、箒は僅かな懐に切りかかろうとした。
だが。それがフェイクだとは知らず、一夏は足で箒の刀を全てを蹴飛ばしたのだ。
「ッ!?」
(獲った・・・・!)
勝敗はアッサリと決した。集中のしすぎが他に対する気配りを阻害し、其処に一夏の勝機、箒の敗因があった。
セイバーを喉元に突きつけられ、箒は負けたと察した。
「・・・・・・負けだ。好きにしろ。」
「・・・・・・・・・・。」
当然、一夏は彼女に何もする気は無い。
静かにセイバーを納刀すると、その場から去ろうとした。
「ッ!!」
「・・・・・・・・・。」
言いたい事は沢山あった。
だが、今は無理だった。
どんな事で彼女を『巻き込むか』それが怖かったから。
そう。その理由が、突然の出来事でもだ。
「あーらら。もう先にいーっちゃったかー」
「「ッ・・・・!!」」
すると、二人の後ろから中年の男性の声がした。
一夏達は思わず振り向くとも其処には一人の男性が人間サイズの一回り大きめのロボットの肩に乗り、自分が乗っているのを入れて五機ほどと共に空に居たのだ。
「しーかたないねー。こっちだーって色々と忙しいしー」
「お前・・・何者だ・・・!?」
「んん?おー。きーみが、あの『篠ノ之箒』だね?」
「ッ・・どうして私の名を・・・!?」
「そーれは教えられないねー。こっちにーも守秘義務ってのがあーるし。」
「っ・・・・・くっ・・・・!」
「・・・・ゲスト・・・・・!と言う事は・・・・!」
「また会ったわね。白騎士さん。」
「・・・・ええ。お久しぶりです。Ms.ゲスト。」
学園のほうでも、突如数機のロボットを従えた女性が、見た事の無いISを魔とってシュテルと対峙していた。
足は無く、代わりに大型スラスターを装備し、腕部もブレードの様なもの。
見た目から高機動戦主体の機体だと言う事がわかった。
そして。その話をどうにか聞き取れた千冬は、シュテルが言った台詞に覚えを感じたのだ。
(ゲスト・・・・・何処かで聞いたことが・・・・)
「次から次に・・・・・しかも今度は自立型か・・・・・」
「何がどうなっている・・・・・」
「あら。どうやらベストタイミング・・・・・の様に見えたけど、一人足りないわね。」
「・・・残念ですが、彼女はココには居ませんよ。」
「・・・・なるほど。と言う事は、ゼブの方って訳ね。」
「ッ!!」
「まぁいいわ。ついでだし、私も私の仕事をするとしましょう。」
「・・・・では。ここ等でそろそろ決着としましょう。」
ライフルを構えるシュテル。
臨戦態勢の女性。
ゲストのワードが引っかかる千冬。
そして、それをただ唖然としていた秋龍たち。
新たな戦いの幕は既に上がっていたのだ。
「“ゲスト”が出現しました!位置は一人がIS学園上空。もう一人は太平洋です!」
「出てきましたね。どうします?」
「・・・・まだ出る幕ではありません。彼等の行動を我々はしばらく静観します。」
「了解。最悪、アレとあの子達が出たら・・・私達の出番と言う事ですね。」
「ええ。アレは危険すぎる。私達が正しく管理をしないと・・・・平和は訪れないわ。」
復讐者。傍観者。謀略者。侵略者。
序章の役者はそろい、第一幕が幕を開けたのだ。