インフィニット・ストラトス The Gaia Sabers (リメイクver)   作:No.20_Blaz

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久しぶりの更新・・・
さーてどうするかなぁ・・・




第五話 「ターゲットアイランド」

 

その頃。

束達のアジトでは、共犯者とも言える者達のISが専用のハンガーに格納され、補給と修理などを受けていたのだ。

更に、シュテルが使用していた機体はロボットハンドによってカラーリングが変更されている最中でもあったのだ。

 

 

「ふんふ~ん♪」

 

それを一人鼻歌で淡々と作業をこなす束。

基本この様な作業の全ては彼女が一人でやっているのだ。

但し、どうしても手が必要な時は一夏などに頼んで手伝ってもらってもいるが、基本は一人で時間を掛けて済ませるのだ。

 

 

「さーて・・・

 

 

どうしよっかなぁ・・・」

 

 

ところが、鼻歌をやめると、思わず落胆の声と共に顔を下に向けてしょげる仕草をした束。

その理由が毎度の事ではあったが、ISの修理などに使うパーツの消費率だった。

 

正直な所、激しいと言うレベルの消費率ではなかった。

一人は時に無茶もするので継ぎ接ぎの機体が余計に継ぎ接ぎの状態になり、もう一人は気休め程度しかない装甲なのに被弾覚悟の特攻染みた事をする。

そしてもう一人は力任せに機体を振り回して間接部に過負荷を掛ける。

其処に残り二人が普通とは比べ物にならない消費率だ。一ヶ月は保つと思われていた修理パーツなどが僅か二週間足らずで殆ど底についたのだ。

 

 

「月への次の定期便は・・・駄目だ・・・一週間後じゃ絶対に空っぽになってるよ・・・」

 

完全に詰んでしまった束。元々彼等の機体の修理パーツは月から取り寄せていたのだ。

その月への定期便はかなりの間があるのが多く、それが一週間後と言う事で、その間に絶対にパーツが無くなるのが目に見えていた。

 

 

「ちゅーても今、船は補修作業の途中。飛べたとしても・・・武装がねー」

 

 

ブツブツと現状を一人で語る束。流石に今の台所事情が厳しいのは確かである。

それを打開する事は出来なくも無いが、それまでに失敗する事も考えられた。

なればどうするかと試行錯誤をする束。

其処に、一人の女性がハンガーに入ってくる。

 

 

「どうかしましたか?」

 

「んお。アインス。」

 

 

銀色の髪のロングに赤い瞳。そして、凛とした雰囲気に

 

 

何故かメイド服。

それが束のメイドを務めるアインスである。

 

「そっちの補修状況は?」

 

「八割方は完了しました。ですが、テスラ・ドライブの調子からブレイクフィールドは形成出来ませんし、通常の六割程度しか推力はでませんね。」

 

「それだけあれば十分だよ。こうなりゃしばらく海底生活だし。」

 

「と言う事は?」

 

「うん。月は諦めて一旦、北米に行くよ。新型も隠す必要あるし。」

 

「分かりました。水密検査も行いますので、結果が出たらご報告します。」

 

「たのんだよー♪」

 

束がそう言うとアインスは再び作業をする為に戻っていった。

そして、束はこの際だと思い、倉庫に残っているパーツの確認を行い始めた。

どうやらココからはもう離れる気らしい。

 

だが、一体どうやって離れるのか。

それはこれから分かる事である。

 

 

 

 

 

そう。正にこれから。

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ん?」

 

アジトにある司令室の様な場所。

其処にある幾つかのCICの席の一つに座る少女が小声を漏らした。

ブロンドのロングの髪をしている少女、ユーリだ。

そのユーリはアジトの周りにバラ撒いた索敵用の小型レーダーに変化があり、それを拡大したりして解析した。

解析した結果、数は多く、どうやら完全に此方の居場所がバレてしまったらしい。

その証拠に四方八方から熱源が大量に発生していたのだ。

 

「うわわわ・・・こりゃ完全にバレたわねぇ・・・・・・しょうがない。束!」

 

『ほーい。どうしたのー?』

 

「どうやら国連の皆々様が私達の居場所を嗅ぎ付けたみたいだよ!」

 

『おやまぁ・・・』

 

直ぐにインカムで束に連絡したユーリ。

束もその報告を聞き、少し驚いてはいた。

だが、自分達を見つけられるほど、国連も利口な組織ではないと同時に理解していた。

 

では。どうしてここのまでアッサリとバレてしまったのか。

 

 

(ゲスト・・・だね。)

 

 

考えられるのはゲスト達しかない。

もう一つほど考えられる組織もあるが、そちらはもう少し遅くも用意周到に此方に仕掛けて来る筈だからだ。

つまり、ここまで国連を捨て駒扱いできるのか、他でもない彼等だけだったのだ。

 

 

『取り合えず、国連の人に『ご挨拶』を。その後にしばらく時間を稼いで。』

 

「っ・・・”アレ”、もう動かせるの?」

 

『武装とかは無理だけど、飛んだり潜ったりは出来るよ。だからお願いねー!』

 

一方的に束が通信を切ると、ユーリはそれを聞いて半ば呆れていた。

何時もの事なので何も言わないが、基本この様な事態は他人任せなのだ。

それには、最早呆れる事も止めたのであまり気にする事でもなかったのだが。

 

「はぁ・・・仕方ないわね・・・」

 

 

 

 

 

 

パシュッ

 

 

 

「ユーリ、敵が来たとは本当か。」

 

 

「ん。ええ、ものの見事に国連の皆々様が。」

 

そんな彼女のもとにレヴィともう一人の少女が現れる。

銀色の髪のボブカット、黒い服装に身を包んだ少女。

彼女達のリーダー的存在である『ディアーチェ』だ。

 

「・・・これはまた随分な来客だな。詳細なデータは分かるか?」

 

「えっと・・・巡洋艦50、イージスが40に駆逐艦が70。そんでもって戦艦級が30に空母が20と・・・」

 

「凄いねぇ国連って。」

 

「・・・。片付けられん相手でもないか。シュテルとアイツは?」

 

「二人共”あっち”。まぁ殆どは終わってるからどっちかを引き抜くってのも出来ると思うわ。」

 

「よし。時間稼ぎぐらいは容易いな。ユーリ、島の防衛装置を全て起動させろ。ココにはもう戻れん。」

 

「オッケー♪」

 

ディアーチェの命令にユーリがキーボードを叩き、島にある全ての防衛機能を作動させる。

すると、島の至る所から機械的な砲台などが姿を現したのだ。

束によって改造された、アジトの島は異常な程の防衛装置が各所に設置されている。

対空・対艦・対潜・対IS。どうやってこれだけの設備を設置したかは不明ではあるが、国連が束になっても恐らくは無理な程の数だ。

 

 

「防衛機能、全システム作動っと。んじゃ行きます?」

 

「・・・ああ。今、我等の邪魔をされては困るからな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方で、突如島からの反撃を受けた国連の艦隊は旗艦も突然の攻撃に驚いていた。

無人島といわれていた島から突然ミサイルや砲弾などが降り注いだのだ。

驚くなと言う方が無理なのだろう。

 

「い、イギリスの先鋒艦隊が被弾!他の艦隊も甚大な被害を受けています!!」

 

「どう言う事だ・・・!?話しでは彼女が居る場所は無人島の筈だぞ・・・!」

 

「どうやら、彼女が島を改造していた様ですね・・・。でなければパープーンやトマホークなんて降って来ません・・・!」

 

「・・・やむえん。後方の空母艦隊に通達。戦闘機部隊とIS部隊の発進を急がせろ。」

 

「ハッ!」

 

 

 

 

 

しかし。またも前方に居た艦隊の辺りから突如として爆発が起こる。

其れを見て、司令官達はブリッジから双眼鏡で何が起こったかを見ようとしていた。

 

「今度は何だ!?」

 

「米戦艦からの通信・・・所属不明のISを確認ッ!?」

 

「なっ・・!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて。始めるか。」

 

艦隊の上空には三機のISが飛翔していた。

一機はレヴィの駆る機体、『スレードゲルミル』。

どうにか補給と整備が間に合い、出撃する事が出来た機体だ。

続いて、その反対側にユーリの駆る『ガリルナガン』が居る。

ヒュッケバインのデータを元に開発された機体で系列自体は違うがヒュッケバイン系の機体である。

そして、二人の真ん中に立つのは、ディアーチェの機体、『グランゾン』だ。

その魔神の如き風格に見合うだけの力を持つ機体。

恐らく、全ての中で最も最強とも言えるだろう。

 

 

「ど、何処の機体だ!?」

 

「該当データ無し・・・全くの不明です!?」

 

 

 

「ユーリは左回り。レヴィは右だ。我はココを叩く。」

 

「うーっす。」

 

「もうちょっとチャンと返事しなさいレヴィ。了解よ。」

 

 

 

 

 

 

???・・・

 

 

「・・・矢張り・・・あの子達でしたか・・・・・・何かの因果?けど、私達が蒔いてしまった種・・・矢張り芽は取らないと・・・」

 

 

 

 

 

 

 

「ワームスマッシャー・・・!」

 

ディアーチェの胸部の装甲が開き、其処に収められていた宝玉の様なものから光が発する。

その光りは彼女の前方にあったマイクロブラックホールにへと吸い込まれ姿を消した。

 

しかし、その光りは突如別の場所から現れる。

それは戦艦のスクリュー部だ。

それが何十何百と増えていき、一瞬にして大半の戦艦が航行不能となる。

 

「機関部損傷!航行不能です!!」

 

「なっ・・・!?」

 

 

「・・・退屈しのぎにもならんか。」

 

「ぐっ・・・!IS部隊は!!」

 

「間も無く相手を射程に入れるかと!」

 

「・・・射程に入り次第攻撃!此方からも援護射撃を行う!!」

 

「り・・・了解ッ!!」

 

 

 

「・・・ラファールか。ついでに打鉄もちらほらと・・・」

 

「あ・・・あれがIS!?」

 

「って言うよりも全身装甲って・・・一体どうなってるの!?」

 

ディアーチェの攻撃に現れたラファールと打鉄の混成部隊。

グランゾンの姿を見て彼女達はその姿に驚くしか出来なかった。

彼女の纏う機体の全てが自分達の上をいっていたからだ。

こんな相手に勝てるのか。

 

 

 

「無駄だ。」

 

 

 

 

 

グランゾンに向かって一斉に射撃を行うラファール達。

しかし、その攻撃の全てはグランゾンの装甲には無力だった。

弾は全て弾かれてしまい、その隙を突いた打鉄の近接攻撃も専用の刀から折れてしまったのだ。

 

「なっ・・!?」

 

「嘘・・・ダメージゼロ!?」

 

 

「・・・やれやれ。それだけとは・・・それでよく威張り散らしていたものだな。」

 

 

 

 

 

グランゾン。

時の天才が開発した実機を元に造られた『魔人』。

そのスペックは現在の第三世代機を軽く上回るものであり、使いこなせる者は彼女だけだ。

 

その証拠。

天から黒き穴が開き、其処から光の閃光が雨となって降り注いだのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よいっしょおおおおおお!!」

 

白い拳が飛び、駆逐艦のエンジンスクリューを貫く。

ブーストナックルだけでココまでの威力をたたき出す。

それがレヴィの駆る「スレードゲルミル」なのだ。

 

 

其処に、彼女を撃破せんとラファールの編隊が左右から挟撃をかける。

数は左右に二機ずつの計四機。

マシンガンとグレネードランチャーを携行し、確実に足を止めに掛かる。

 

 

「相手は重量がある分、動きが鈍い!確実に叩き込め!」

 

 

 

「イタタタタタ!?」

 

 

「コイツ・・・効いてるのか!?」

 

 

効いているのは確かだ。

唯。ダメージが微量と言う事。

 

それが現状だった。そして。

 

 

 

それを止める為の火力が

 

 

 

「けど・・・足りないよ。そんなの」

 

 

 

反撃とばかりにレヴィが両方の腕を使ってブーストナックルを放つ。

突如放たれたナックルにラファールは二機ずつ叩き落された。

敵は確実に足止めしていたのにどうして反撃が来るのかとラファールの操縦者達はレヴィの機体を見ていた。

 

 

「僕のスレードって”特別製”でね。『自己修復機能』ってのを搭載しているんだって。」

 

「じ・・・自己修復?!」

 

「そんな夢みたいな話、ある訳・・・!」

 

「どっこい。今僕がこうしている事が・・・現実なんだよねぇ・・・」

 

 

そう言って再びブーストナックルが放たれた。

二つの拳は真っ直ぐに残る二機のラファールに向っていき、それによって撃破されたのだった。

 

「次いってみよー♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃。CICルームに一夏達が入る。

ある程度の用意は出来たらしい。

現状をモニターで確認した一夏は其処に居た束に出撃すると言うのだが・・・

 

 

「アッシュが使えない・・・!?」

 

「そ。予備パーツも無いし。それに今はちょっと改修中なの。だから・・・」

 

「・・・アレ。それって・・・一夏の機体ゼロじゃ・・・」

 

予備機も使用不能となり、落胆する一夏。

そんな中、シュテルが遅れてあわられ、出撃すると言ってきた。

 

「私はいつでも行けます。少なくとも、ゲストが来るである確率もありますし・・・」

 

 

「いんや。シュテルんは、もうちっと待ってて。」

 

「・・・・・は?」

 

「流石に・・・これでオシマイってのは無い筈だよ。」

 

「後詰・・・ですね。」

 

「そう。んでその後詰に、中々の確率で来そうなのが・・・」

 

「ゲストか。あるいは・・・・・・」

 

「ちーちゃん達か・・・ね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わって日本・国連所属基地、通称「伊豆基地」。

その名の通り、日本の伊豆に作られた基地で国内にある基地の中では最大の規模を誇っている。

其処には表では秘密のままである人型機動兵器、それを運用する大型母艦などか搬入・修理などが出来る設備も整えられており、その者達は今はこう呼ばれていた。

 

 

「鋼龍戦隊」と。

 

 

 

 

 

「我々には召集命令は・・・」

 

「大丈夫。流石にかけられてないよ。」

 

その司令室では伊豆基地司令官の「レイカー・ランドルフ」。

副指令の「サカエ・タカナカ」。そして。

 

スペースノア級万能母艦「ハガネ」の艦長「テツヤ・オノデラ」が居たのだ。

 

「今回の一件。司令はどうなさるおつもりで?」

 

「無論。当分我々は応じんよ。相手は異星人以前に地球人類だ。君達鋼龍戦隊は「各拠点防衛」と言う大義名分と共にしばらくは留まってもらう。」

 

「・・・国連の連合軍統括部が、黙っているとは思えませんが・・・」

 

「確かにな。それに、統合参謀本部も同意見だろう。だが、我々はあくまで異星人などが相手だ。こんな内輪もめに出ては余計に厄介になる。」

 

「よって。当分は我々は静観する。君には少し悪い役を押し付けるが・・・各隊員達にそう伝えてくれ。」

 

「了解です。」

 

 

 

その後。テツヤが司令室から出ると、偶然にも其処を通りかかった「カイ・キタムラ」に会い、彼から声を掛けられた。

 

「テツヤ中佐。」

 

「あ。カイ少佐。」

 

「司令に呼ばれていたということは・・・今回の一件に?」

 

「ええ。当分我等は静観と・・・」

 

「でしょうな。この一件、司令も思う所あるでしょうからな。」

 

「そうですね。・・・少佐。ヴィレッタ大尉にも同じ事を伝えてください。今、第4ブリーフィングルームに居る筈です。」

 

「了解です。教導隊のメンバーには私から伝えておきます。」

 

「頼みました。」

 

 

 

 

テツヤと解れたカイは、自身の執務室に戻る。

執務室にあるデスクに座ったカイは持って居た紙束をデスクに置くと、椅子に座る。

そして深くもたれ、息を吐いたのだ。

 

「さてと・・・」

 

カイが執務を始めようとした時。

突然、カイに対して電話が鳴った。それも軍用のだ。

 

「む?私だ。」

 

『民間回線からカイ少佐宛にお電話です。』

 

「・・・繋いでくれ。」

 

誰が私に電話をしてきたのか。

取り合えず聞くだけ聞くか、と思いカイは回線を繋いだのだ。

回線が繋がれると彼の前には「SOUND ONRY」と書かれたモニターが現れた。

 

声は若い。だが、その声はカイが良く知る人物だったのだ。

 

『お久しぶりです。』

 

「むっ君か。何時以来だ?」

 

『はい。あの日以来です・・・』

 

 

「珍しい・・・と言うよりも、どうして私に連絡を?」

 

『・・軍についてです。』

 

「・・・・・・。」

 

『教えてください。軍が今、何をしているのか。』

 

「何を・・・とは?」

 

『・・・いえ、率直に聞きます。姉は何処ですか。』

 

 

自分でも解らない事だ。

そう言いかけたカイだったが、ハッキリと言うのも彼女には少し悪いと思ってもいた。

そこで少し捻じ曲げて事実を話す事にしたのだ。

 

「今は調査している。それに、俺の管轄外でな。中々現状が聞けん。」

 

『そう・・・ですか・・・』

 

「・・・姉が気になるのはわかる。だが、お前はお前だ。余り気にすると身体に毒だぞ。」

 

『・・・解りました。ありがとうございます。』

 

「・・・久しぶりに話せてよかった。」

 

『ええ・・・すみません、時間をいただいて・・・』

 

「気にするな。君の声を聞けて嬉しかったよ。」

 

『では・・・頑張ってください、少佐。』

 

「ああ。」

 

そう言って通信が切れ、カイは息を吐いた。

そして。

 

 

「また会いたくなったなぁ・・・それに、随分と大きくなったと聞くからなぁ・・・」

 

 

電話相手を我が子の様にして気にしていたのだった。

彼が昔から知る人物。

自分の我が娘の様に気にしている人物は今は何をしているか。

親ばかの様な考えで、彼は彼女を気にしていたのだった。

 

 

 

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