ありふれない剣聖で世界最強   作:茶々丸さん

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転生したら召喚されました。

1話 転生したら召喚されました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小説や漫画、アニメの主人公のような存在になりたい、そんなキラキラとした人生を送りたい。

そんな姿に憧れを持つ人は多くないと思う。

実際、俺もそんなヒーローのような存在に憧れた。

それと同時に理解もしていた、そんなヒーローが活躍するような、誰もが救われる世界などはありはしないと。

これは俺が自分と周囲の違いに悩みながらも英雄を目指す物語だ……多分。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何故こんなことになったのだろうか……。

大学で講義を受けていたはずの俺の視界には複数の女子中学生が顔を赤く染めながら俺に群がっていた。

 

「……は?え、何が……」

 

「光輝?大丈夫?」

 

「光輝くん、どうかしたの?」

 

俺の様子に何か思ったのか俺の両サイドに立っていた少女が首を傾げこちらを見ていた。

って光輝……?

 

「あ、あぁ、大丈夫だ。」

 

自分の身に起きた不可解な出来事に困惑を覚えていると徐々にこの身体の持ち主、光輝と呼ばれた少年の記憶が走馬灯の様に脳裏を駆け抜けた。

 

「はは……主人公みたいなヤツだな……」

 

俺の両隣に立つ幼馴染2人を交互に見たあと俺を囲む女生徒達に目を向け

 

(なんでこんな陽キャに憑依転生してんだ!?)

 

心の中で絶叫しながら身悶えるのだった。

 

 

「光輝くんなんか変だよ!?」

 

「光輝、あんた大丈夫なの!?」

 

幼馴染2人の心配そうな眼差しに少し罪悪感を感じながら俺は自分の置かれた状況に思いを馳せた。

 

 

 

 

 

 

 

俺の名前は天之河光輝、高身長、爽やか、キラキラネームの3点セット揃ったイケメンだ。

この身体に憑依してから約1年が経った。

なんとか周囲には俺が本物の天之川光輝じゃない事はバレていない!

親を騙すのは気が引けたし罪悪感もすごいが……まぁ、俺もこうなりたくてなった訳でもないからな。

 

さて俺の人生2度目の高校生活だがやはりこの身体には慣れない。

この身体の持ち主、本来の天之川光輝はなんというか陽キャが過ぎる……。

けど高校に入ってから良かった事もあった。

憑依前の俺の性格に似た生徒が居た。

若干ラノベ主人公感の否めないクラスメイトの南雲ハジメだ。

現在進行形で明らか好意を寄せているのを隠そうともしない学園の女神と名高い美少女で俺の幼馴染である白崎香織に絡まれていた。

周囲はそれに対して並々ならぬ殺気の籠った眼差しを南雲に寄せていた。

 

いや、ほんと俺なんかより主人公してるよ。

これが業かなどと思いながら俺や、もう1人の幼馴染の八重樫雫、友人の坂上龍太郎は香織の後に続くように南雲の元に向かった。

ちなみに雫と香織は二大女神なんて呼ばれてたりする。2人は結構恥ずかしがっていたが。

 

「おはよう、南雲。」

 

「おはよう、南雲くん。毎日大変ね。」

 

「やる気のねぇやつに何言っても無駄だと思うのに白崎よく続けられるな。」

 

龍太郎は本気で言ってるのだろうか……?

あんな隠す気ないような好意が分からないとは……。

 

「おはよう、八重樫さん、天之河くん、坂上くん。はは、まぁ、自業自得とも言えるから仕方ないよ」

 

あ、今また殺気が……このクラス凄いな。

ちょっと可愛い女子と話すだけで殺気立つなんて……怖すぎる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝のいざこざから時間が経ち昼休みが始まった。

弁当を持って俺の前に来たのは龍太郎と雫だった。香織は相も変わらず南雲の元に一直線だ。

 

 

「南雲くん。珍しいね、教室にいるの。お弁当? よかったら一緒にどうかな?」

 

 傍から見ていても分かるくらいには絶望の表情を浮かべた南雲は意をけして抵抗を試みた。

 

「あ~、誘ってくれてありがとう、白崎さん。でも、もう食べ終わったから天之河君達と食べたらどうかな?」

 

10○チャージのようなパッケージのものをヒラヒラとさせながら告げる南雲。

しかし、香織にそれが通用する所か逆効果だったようで。

 

「えっ! お昼それだけなの? ダメだよ、ちゃんと食べないと! 私のお弁当、分けてあげるね!」

 

南雲はどっと冷や汗をかき始めた。

それもそうだろう、尋常じゃないほどの殺気のこもった眼差しが南雲に注がれていたからだ。

 

仕方ない…助け舟を出すか。

 

「香織。こっちで一緒に食べよう。南雲はまだ寝足りないみたいだしさ。せっかくの香織の弁当を寝惚けたまま食べるのも南雲も申し訳なく思うだろう?」

 

「あ、うん!そう、だから僕の事は気にしないで天之河くん達と食べてきて!」

 

「でも……わかっ」

 

ようやく香織が引こうと立ち上がった時、俺の足元に純白に光り輝く円環と幾何学模様が現れた。

その魔法陣を思わせるそれとこの不可解な状況に全員が金縛りにあったかのように硬直しているとその魔法陣は徐々に輝きを増していき、一気に教室全体を満たすほどの大きさに拡大した。

 

 自分の足元まで異常が迫って来たことで、ようやく硬直が解け悲鳴を上げるクラスメイト達に未だ教室にいた愛子先生が咄嗟に教室を出るようにと叫んだのと同時に魔法陣が極光を放った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜

 

 

極光によって潰された視界が徐々に回復していくある程度見えるようになった時に辺りを見回すとそこには想像を絶する光景が広がっていた。

 

ファンタジー世界にありそうな教会?聖堂?で見られる巨大な壁画、大理石のような物で造られた建造物に俺たちに向かって祈るように項を垂れる人達。結論は1つだ。

 

ダンッ!と音と共に俺はその場に力なく膝を着いた。

 

「光輝!?」

 

「光輝くん!?」

 

「どうしたの光輝!?」

 

龍太郎、香織、雫が口々に心配の言葉をかけ、クラスメイト達も何事かと視線を向けてくる。

 

なんで憑依転生したあと異世界召喚されにゃならんのだ!!!!

 

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