4話 ドキドキ迷宮攻略!?〜ストーカーを添えて〜
南雲イジメられ事件から少し時は流れ訓練終了時、いつもなら夕食の時間まで自由時間が与えられている俺達はそれぞれ訓練所を離れる為に1歩踏み出した時メルドが制止の声を上げた。
みんなが何事だと振り返りメルドに注目する。
「明日から、実戦訓練の一環として【オルクス大迷宮】へ遠征に行く。必要なものはこちらで用意してあるが、今までの王都外での魔物との実戦訓練とは一線を画すと思ってくれ! まぁ、要するに気合入れろってことだ! 今日はゆっくり休めよ! では、解散!」
メルドはそれだけ告げるとそそくさとその場を去っていった。
喧嘩に包まれていくクラスメイト達の中で俺はガッツポーズをしていた。
正確には心の中でガッツポーズをしていたんだが……だって大迷宮だよ?ファンタジー世界に転生、転移したら真っ先に行きたい場所TOP5くらいには入るでしょ!!
俺はウキウキしながら自室に戻っていった。
さて、【オルクス大迷宮】について説明しよう。
全百階層からなると言われている大迷宮である。七大迷宮の一つで、階層が深くなるにつれ強力な魔物が出現する。
しかし、どうやらこの迷宮は冒険者や傭兵、新兵の訓練に非常に人気があるらしい。
それも、階層により魔物の強さを測りやすく出現する魔物が地上の魔物に比べ遥かに良質の魔石を体内に抱えているようだ。
魔石とは魔物を魔物たらしめる力の核で強力な魔物ほど良質で大きな核を備えており、この魔石は魔法陣を作成する際の原料となる。
魔法陣はただ描くだけでも発動するが、魔石を粉末にし、刻み込むなり染料として使うなりした場合と比べるとその効果は三分の一程度にまで減退するらしい。すごいよね。
要するに、だ。魔石を使う方が魔力の通りがよく効率的ということだ。その他にも、日常生活用の魔法具などには魔石が原動力として使われる。
電気的なあれかな?
魔石は軍関係だけでなく、日常生活にも必要な大変需要の高い品なのだ。
ちなみに、良質な魔石を持つ魔物ほど強力な固有魔法を使う。固有魔法は、魔力はあっても詠唱や魔法陣を使えない魔物が使う唯一の魔法である。一種類しか使えない代わりに詠唱も魔法陣もなしに放つことができる。魔物が油断ならない最大の理由だ。
そしてそんなオルクス大迷宮に挑む俺達はメルドとメルド率いる複数名の騎士団と共にオルクス大迷宮へ挑戦する冒険者達のための宿場町【ホルアド】に来ていた。
ここでも俺やハジメのソワソワした姿が見られたとか見られなかったとか。
ホルアドにある騎士団の宿に来ていた俺は龍太郎と共に部屋へ向かった。
2人一部屋与えられた俺のルームメイトは龍太郎だった。
「ついに明日だな!」
「あぁ、いよいよ実戦だ。気を引き締めろよ龍太郎。」
「あったりめぇよ!まぁ、光輝は心配要らなそうだけどな!」
「どうだろうな……人間相手とは訳が違う。油断は出来ないさ。」
「心配性だな」
「大迷宮に出る魔物は固有魔法を使うらしいし油断は命取りになる。だけど、みんなは俺が守って見せるさ。」
「は、頼もしいな!けどよ光輝、俺達の事も頼ってくれよな。」
「あぁ、ありがとう龍太郎。」
拳を突き出した龍太郎に俺は拳を出して応える。
「少し喉が乾いたから何かもらってくるよ。」
俺はそういうと部屋をでる。
暗い廊下を歩いていると窓から射し込む月の光が気になり窓の外を見る。
大きな丸い月がこれでもかと堂々と浮かんでいるのを見ながらふと考える。
「この世界の月もあんまり変わらないんだな……」
この世界に来てからまだ数週間だが向こうに置いてきた家族の事を思い浮かべる。
「あれ、光輝くん?」
「ん?かお…り?お前……なんて格好」
「え?」
「いや、なんでもない。どうかしたのか?」
「ううん、光輝くんが外を見てたから……その、大丈夫?」
「…?もしかして顔に出てたか?」
「えっと、うん」
「…参ったな……けど大丈夫だよ。それより香織どこか行くつもりだったんじゃないか?」
「あ、そうだ!じゃあ、また明日ね!」
「あぁ、おやすみ。」
香織はパタパタと廊下を駆けていった。
てかあっちって南雲の部屋……あっ……うん。見なかったことにしよう。
「戻るか……?あれ、檜山か?」
「お、天之川!?」
「なにしてるんだ?」
「え!い、いや、なんでもねぇ……」
「そうか……」
「じゃ、じゃあ、俺もう行くよ」
「あぁ……」
明らかに挙動不審なんだよなぁ……まさか、香織のストーカー?
あの目といい行動といい……不安だ。
はい、タイトル詐欺してしまいました。
全然迷宮攻略してませんね……反省してます。(嘘)
まぁ、ここは箸休めなんで、はい(汗)
次回も早めに投稿出来るかも……ではまた!