ありふれない剣聖で世界最強   作:茶々丸さん

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大変長らくお待たせしました……。
言い訳かもしれませんが学校とバイトが忙しくて……っとまぁ、そんな事より読ませろって話ですよね!
今回は分かる人には分かるヒントがデカデカと……コメントが楽しみだ!



抜けない剣

 

 

 

 

全ての音が遠くに感じる。

まるで夢の様な、タチの悪い悪夢を見ている……そう感じるほど俺打ちのめされていた。

 

香織が大粒の涙を流しながら崩れた橋に手を伸ばしていた。

雫も悲痛な表情で香織を抱きしめ今にも飛び出そうとするのをは必死に止めていた。

あぁ、泣かないでくれ。

 

「お、おい、光輝大丈夫かよ」

 

「光輝……?」

 

「香織、すまない。」

 

俺は手刀で香織の意識を刈り取るとそのまま抱き抱える。

 

「みんな、行こう。」

 

俺の言葉に反論するものは居らずメルド達を先頭にオルクス大迷宮を出たのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▷▶︎◀︎◁

 

オルクス大迷宮での一件から1週間が過ぎた。

クラスメイトの死はクラスの大きな傷を残した。

香織は部屋から出てこず雫が付きっきりになっている。

俺も心の整理が付かずひたすらに剣を振り続けていたがこのままで良いはずもなく、様子見がてら香織の部屋を訪ねた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「雫ちゃん、私、信じないよ。南雲くんは生きてる。死んだなんて信じない」

 

「香織、それは……」

 

 扉の中から香織の言葉が聞こえてきた。

悲痛な思いを感じる声だったがそれでも諦めないという決意の感じる声が。

 

「わかってる。あそこに落ちて生きていると思う方がおかしいって。……でもね、確認したわけじゃない。可能性は一パーセントより低いけど、確認していないならゼロじゃない。……私、信じたいの」

 

「香織……」

 

「私、もっと強くなるよ。それで、あんな状況でも今度は守れるくらい強くなって、自分の目で確かめる。南雲くんのこと。……雫ちゃん」

 

「なに?」

 

「力を貸してください」

 

「……」

 

雫は少し考える様な様子を見せたがすぐに口を開いた。

 

「もちろんいいわよ。納得するまでとことん付き合うわ」

 

「雫ちゃん!」

 

扉の向こうでギシギシとベットの軋む音が響いてくる。

大方香織が雫に飛びかかったんだろう。

俺は軽く扉をノックすると部屋に入った。

随分百合百合しい光景が広がっていたが触れないでおこう。

 

「目が覚めたようでよかったよ。」

「光輝くん、心配かけてごめんね?」

 

「いや、構わないよ。……2人はまた潜るつもりなんだよな。」

 

「…うん。私は諦めないよ。」

 

「私も香織の手伝いをするつもりよ。止めても無駄よ。」

 

「知ってるよ……だから止めはしない。その代わり、無茶だけはしないでくれ。」

 

俺はそれだけ告げると部屋を出ていった。

しばらくして龍太郎の声が聴こえてきたが何かあったんだろうか。

 

「光輝さん」

 

「リリィ、どうかしたか?」

 

「聖剣の件なのですが」

 

「あぁ……なるほど。すぐに行くよ。」

 

そういや俺聖剣粉々にしちゃったんだ……これ国王に怒られねぇかな……。

 

 

 

 

 

 

国王の元に行くのだろうという思いとは裏腹に連れてこられた場所は国の武器庫だった。

どうやら、国側は俺を責めるつもりはないようで確かに聖剣を失ったのは痛手だったがむしろベヒモスを追い返し犠牲者を1人にする事が出来たという事で褒美として新たなアーティファクトを与えるという結論に至ったようだ。

 

オルクスから戻って南雲が帰って責められる状況になっている事に納得が出来ずに抗議した所俺の評価が何故か上がってしまったのも要因の1つだろう。

 

「納得していない、という表情ですね。」

 

「あぁ……あの場で俺達が生きて帰れたのは南雲のおかげなのに、今こうして戻ったのは俺で讃えられているのは俺、むしろ南雲が非難されているのに俺が褒賞を貰っているのがどうも……」

 

「……お優しいのですね。」

 

「やめてくれ……本来俺はそんな事を言われる資格なんて無いんだ。」

 

「光輝さん……しかし、武器が無くては不憫でしょう。」

 

「……そう、だな。ありがとう……リリィ」

 

 

思わず八つ当たり気味に話してしまったことに後悔しながらも武器庫に保管された武器、アーティファクトに目を向ける。

 

数多くある武具系のアーティファクトの中でふと視界に入った物があった。

白と金の装飾の施された鞘と剣を手に取る。

 

「リリィ…これは?」

 

「あぁ、それですか。それは王国の武器庫に昔からあるものなのですが扱える者が居なかった剣なんです。」

 

「扱えなかった?」

 

「えぇ。その剣を鞘から抜けた者は1人も居なかったのです。製作者もその剣の名も何も分からなくて……」

 

「……」

 

俺は剣をマジマジと見つめながら納得したように頷いた。

リリアーナは理解出来ていないのか可愛らしく首を傾げると説明を求めるように俺に目を向ける。

 

「この剣は相応しい相手にしか抜けないんだろう。剣が人を選んでるんだ。」

 

「どうしてそれを?」

 

「分からない、でもこいつを持った時にそう感じたんだ。」

 

選ばれた者しか抜けない剣、聖剣だとかエクスカリバーのようなものを想像するが岩に刺さってるわけじゃないし……てか俺はこれを抜ける、と思う。ただコイツは使い手だけじゃなくて相手まで選ぶようだ。

 

この剣を抜くに相応しい実力を持った者が現れた時だけこの剣はその刀身を現す……なんとも使いにくい剣だろうか……しかし、それ故にこの剣に斬れないものはない……って事かな?

 

「リリィ、これにするよ。」

 

「本当にいいのですか?」

 

「あぁ……コイツはきっと俺の力になってくれる。」

 

 

こうして俺は新たな相棒を片手に武器庫を後にした。




以前から感のいい方は気付いてる様子だったんですが……今回でみんな気づくかな、かな!?
誤字脱字、コメント待ってます!
それでは!
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