宇宙世紀0087・・・
地球人類が宇宙に生活の場を移し数多くの勢力が生まれ地球圏、宇宙の覇権を求め人類を巻き込んだ戦争が・・・起こっていなかった。
いや、ある意味戦争状態ではあるがそれは経済戦争なのだ。
勢力は大きく分けて四つあり
・地球経済連邦
・ティターンズ財閥
・株式会社アクシズ
・有限会社エゥーゴ
この四つである。
アクシズとエゥーゴは勢力的には他に比べれば然程大きくはないがそれでも勢力の内に数えられるには訳がある。
まずはエゥーゴ、元は地球経済連邦の有能な人物で知られるブレックス常務が連邦の腐敗やティターンズの横暴に抵抗する為職を辞して独立、連邦の内部事情をメディアにリークし連邦の求心力を弱め多くの出資者を集めることに成功。
総合棚卸企業でもあるアナハイム・エレクトロニクスと業務提携しその力は無視出来なくなっていた。
それにブレックスには有能な懐刀と噂されるクワトロ部長の存在も大きい。
そしてもう一つの勢力であるアクシズは中央から離れた場所にありアステロイドベルトの中の小惑星であり他の勢力が手の届かない地域に絞り込むことにより地方では独占販売を行い勢力を伸ばしている。
そんな辺境に位置するアクシズの執政室より物語は始まる。
「どうなっているのだ!今月も赤字ではないか!」
「ハ、ハマーン様。どうか落ち着いて下さいこのマシュマー・セロに弁明の機会を。」
ハマーンと呼ばれた女性はこのアクシズにおける代表取締役であり、マシュマーと名のった男は秘書兼護衛だ。
ハマーンは年若く今年19になったばかりできちんと切り揃えられたピンクの髪が特長の美人さんだ。
一方マシュマーは秘書と言うには体がきっちりと鍛え上げられた美丈夫である。
なぜそんな若い女性が社長をしているかと言うと、俗にゆう親族経営の為急死した父の代わりに社長になったと言う経緯がある。
いくら有能と言われてもまだ年若く経営についてはまだ未熟でありこれからの成長を期待しなければならない。
ハマーンが声を上げた理由はここ数カ月の自社の売上が下降しており赤字続きなのである。
「現在我がアクシズの業績不振の原因はティターンズ財閥と木星商団の業務提携が原因の一部と考えられ、本来地方の独占分野が木星商団に荒らされ木星との連携でティターン財閥に物資が流れ価格競争が起こり値崩れしたためです。」
「して、打開策はあるのか?」
「今はこちらの商品に何らかの付加価値を付けるとか無駄を省きコストカットなど今の所はそのあたりかと。」
「ふむ、付加価値か・・・。!?ミネバ様のブロマイドなどどうた?あの愛くるしくも美しいミネバ様のブロマイドなら付加価値に申し分ないであろう?」
「ハマーン様・・・それはちょっと。」
ハマーンは少し残念な娘だった。
一方アクシズに対し木星商団と提携しアクシズの売場を荒らし着実に損害を与えているティターンズ財閥本部ではジャミトフ・ハイマンと一人の男が会談を行っていた。
「どうやら上手く行っておるようだなパプテマス・シロッコよ。」
「この度お時間をいただき有難うございますジャミトフ総帥。一時的な損害ですが順調にことは進んております。これによりアクシズの独占していた市場に楔を打つことが出来た為一部地域ではありますが我々の影響力強くなり切り崩しに掛かる事ができます。」
「そうか、では引き続き頼むぞ。下がって良い。」
「はっ(ふん、老人の相手はつかれるものだ、しかしこのティターンズには目麗しい女性はいなのか?上層部は全員ブラク気質の人間ばりだ。やはりこの世界を導くのは女性であるべなのだ!!)」
(何やらこのシロッコと言う男は危険な感じがする少し気に掛けておくべきか・・。)
ジャミトフとシロッコの会談が終わり代わりに入れ違いで入室して来たのはゴーグルを付けた男ジャミトフの腹心であるバスク・オム統括部長である。
「総帥!あのような得体のしれない男をビジネスパートナーとして使われるのですか?奴は危険では?」
「ふん、その様な事は承知しておる。奴は腹の底ではこちらを利用する気でおるのだろうが、ああいった者も使いこなすのも上に立つ者の度量と言うものだ。まあ警戒は怠らんがな。」
「そこまでお考えがあるのならこちらでも監視の目を強化しておきます。それとこちらが今月の帳簿になります。」
「あまり大きな声で話すな、何処に調査の目があるかわからんのだ。」
「はっ、失礼しました。(少し神経質ではないか?我らか財閥の力があれはいくらでも揉み消し出来るだろうに。)」
ティターンズ
財閥・・・兎に角ブラック企業の上完全な縦社会で上からの命令に部下は拒否権は無く答えは何時も”はい”か”YES”である。
南無・・・。