好吃!酢豚は恋の味。   作:田中滅

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今作の鈴ちゃんの強さは、楯無さんにも引けを取らない。其れ即ち、最強中華娘也


第九集(第九話) 女孩真相(少女の真実)

「先生……あたしと戦って。あたしは強くなりたい。故に先生と戦う事も精進の一つ……其れ即ち、我不迷也」

 

その身に龍の名を冠する甲龍を纏い、曇りなき眼で麻耶を見据える少女の名は凰鈴音。世界に名を轟かせる生きる伝説である少年が、この世でただ一人、心を捧げる存在にして、中国代表候補生也

 

「凰さんですか……い、行きますっ!」

 

「先生!其処は麻耶いきまーすっ!と言った方が---ぐおっ!?」

 

「道。この怪我人を引き取れ」

 

「是。来い、織斑」

 

飛び立つ麻耶に、有名アニメの主人公が実は一度しか言っていないという台詞を言わせようとする一夏の脳天に出席簿が振り下ろされ、頼が回収していく

 

「デュノア。山田先生の機体について、解説をしてみろ」

 

「はい。山田先生の使用されているISはデュノア社製《ラファール・リヴァイヴ》です。第二世代開発最後の機体ですが、そのスペックは初期第三世代にも劣らず、安定した性能と高い凡用性に加え、豊富な後付武装(イコライザ)が特徴の機体です」

 

普段からは想像の出来ない解説姿に衝撃が走る。其れもその筈、普段のシャルルは誰が見ても呆れるくらいに知能が低いのだ、しかしながら今の彼は明らかに其れとは正反対である

 

「……………なんだとっ!!デュノアがマトモなことをっ!?」

 

「ウソだろっ!?」

 

「能ある鷹は爪を隠すという日本の諺があるが……彼奴もその類か?ランバージャック」

 

「いえ、あの知識を教え込むのに二年は掛かりましたので、基本的にはアホの子ですよ」

 

「全部聞こえてるからねっ!ヴァリー!」

 

「聞こえるように言ってますからね」

 

解説しながらも、失礼な発言を聞き逃さないシャルルはヴァリーに反論するも、彼は悪びれる様子も無く、普通に返答を返す

 

「凰さん。私は射撃がメインの装備を使用していますが、近接格闘にも覚えがあるんですよ」

 

「是。理解してるわ、その機体は全タイプに切り替えが可能な多機能タイプ………但我不适合我的工作(でも、本職には敵わないわよ)

 

「………っ!?」

 

牽制していた鈴が一気に距離を詰め、射線上から姿を消す。その時間、僅かに0・1秒、周囲を見回し、気配を探る麻耶であったが気づいた時には既に遅い、否、遅かった

 

「穿て!甲龍!!」

 

「しまっ……きゃぁぁぁぁ!!」

 

放たれた衝撃砲が麻耶を撃ち抜き、ISのエネルギーが完全に無くなり、地に落ちる。その遥か頭上では、愛らしい特徴的な八重歯を覗かせ、にかっと笑う鈴の姿があった

 

「我不迷を貫き、伝説と共に歩む為、日々精進し、勇往邁進せし者也。再见」

 

「見事だ。流石はオレ様の小鈴だ」

 

《妈妈が一番》

 

谢谢(ありがとう)、ダーリン。其れに鈴々も」

 

甲龍を待機状態に戻した鈴は最愛の恋人と愛熊猫に駆け寄り、礼を述べる。鈴々は鈴の姿を確認すると即座に頼の肩から彼女の肩に飛び移る

 

「あら、鈴々。どうしたの?甘えん坊さんね」

 

《妈妈が大好き》

 

「もぉ〜、ホントに可愛いわねぇ〜!鈴々ってばぁ〜」

 

「ねぇ、道くん。凰さんが抱きしめてるのって……なに?」

 

「熊猫の鈴々、小鈴が幼い頃からの妹みたいな存在だ」

 

「パンダだと…!?牛ではないのかっ!!」

 

「当たり前だろう。貴様は何を言っている、ボーディッヒ」

 

「あの獣は美しないから苦手だ」

 

「指噛まれましたもんね」

 

「一夏も気を付けろよ」

 

「えっ?なにが?」

 

鈴々に噛み付かれた経験のあるマティアス、ヴァリー、セオドアの三人は一夏の方に視線を向けるが彼は何食わぬ顔で鈴々に野菜スティックを与えていた

 

「「「手懐けとるっ…….!!」」」

 

「久しぶりだな〜、鈴々」

 

《一夏。出色地(元気)?》

 

「おお、元気だぞ。そうだ鈴々にも紹介しないとな、このポニーテールが似合う立派な乳をした人が篠ノ之箒だ。見ろ、立派なち---ごあっ!?」

 

「不埒者がっ!」

 

「あたしの可愛い鈴々に変な事を教えないでくれる?撕掉(捥ぎ取るわよ)

 

「一夏さん。女性の体に興味があるのは解りますが、そういう反応はよろしくありまりせんわ」

 

「認めんからな!貴様などっ!」

 

「織斑くん。だ、段階を踏まないとダメだと思う……」

 

「ムッツリも大概にしなさい。シャル」

 

「あれぇ!?僕っ!?」

 

「ボーディッヒ。貴様、オレ様と口調が被っているな」

 

「なんだ、お前は!子どもは引っ込め!」

 

「……………我が身に宿る炎は、烈火の如く…」

 

「「「それだけはやめろォォォ!!!」」」

 

禁句を放たれ、静かに怒りを燃やす頼は紅玉を呼び出そうと言霊を紡ごうとするが一夏達が止めに入る。其れ即ち、血の雨が降る事を意味する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

所以为什么(それで、何故)。此処にオレ様は呼ばれている」

 

放課後。頼はある人物に呼び出され、《生徒会室》を訪れていた

 

「詳しい話は我等の主人から……お願いします、会長」

 

「嫌です。ちゃんと名前で呼ばない人のお願いなんか聞いてあげません」

 

ある人物、剣舞は主人である楯無に説明を促すも彼女は不服な事があるらしく、ぷく〜っと頬を膨らませ、外方を向く

 

「虚さん。お茶を淹れて差し上げてください」

 

「分かりました、剣舞くん。会長?こちら、お茶です」

 

「あらぁ!ありがと〜………あら?ねぇ?何で赤いの?」

 

「紅茶だからですよ」

 

「紅茶にしては目と鼻に激痛が来るんだけど」

 

「紅茶です」

 

「そ、そうなの……ぶほぉっ!!!辛っ!?何これっ!?すっごい辛い!」

 

あくまでも紅茶と述べる剣舞と虚を信じ、ティーカップを口に運んだ楯無であったが衝撃的な辛さに盛大に咽せた

 

「やっぱりハバネロソース丸ごとはやり過ぎだったんじゃないですか?剣舞くん」

 

「此れもお嬢さまが立派になる為の試練です」

 

「そんな試練いらんわっ!!」

 

「帰らせてもらう」

 

「ああっ!待って!道くん!」

 

「………なんだ」

 

呼び出された理由も不明なままに続く理解不能なやり取りに痺れを切らし、帰ろうと身を翻した頼を楯無が呼び止める

振り返り、視線を彼女に向けると冷静な顔付きで口を開く

 

「デュノアくんの検査記録を此方側に提出してもらえるかしら?貴方を呼んだのはそれが理由よ」

 

驳回(断る)。医師として、患者の診療記録を見せる等、言語道断也」

 

「そう…残念ね。なら、貴方が持つ情報を開示してもらえる?」

 

「…………諦めの悪い女だ。教えられるのは一つだけだ、シャルル・デュノアという人物は確かに存在していた(・・・・)

 

「「「していた(・・・・)?」」」

 

含みのある言い回し、その言葉尻に違和感を感じた楯無は勿論ながら剣舞と虚は首を傾げた

 

「我々がシャルル・デュノアと呼ぶ人物はその妹であるシャルロット・デュノアだ。本物のシャルル・デュノアは…………」

 

言葉に詰まったのか、僅かに口を噤むが軽く息を吐き、呼吸を整えた後に髪を掻き上げる頼。三人は彼が口を開くのを待った。そして、その時は訪れた

 

五年前に死亡している(・・・・・・・・・・)




シャルロット・デュノアがシャルルに成り済まし、IS学園に来た理由とは……!?そして、本当に何者なんだ!ヴァリー!

「文句があるなら、掛かってきやがれ!俺と喧嘩しようぜ!」
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