「ここは通さない!」
「読んでたんだ? でも、一人で俺を止められるかな?」
「もちろん、俺はただの時間稼ぎだ」
「時間が稼げると思ってるんだ?」
「思ってる!」
真人が攻撃し、祢木が逃げる。
五分間の応酬。それで十分だった。
「よく頑張ったね、利久」
現れたのは、夏油 傑!
「じゃあ、真人。取り込ませてもらおうかな」
「はい確保」
「おや、五条教諭」
その途端、それを見計らっていたかのように現れた五条悟が夏油を確保した。
「マジで女だし。まじです、ぐる……? なんだよね? なんだろう、これなのにコレジャナイ感」
そういいながらも、確保した夏油の胸を揉む五条悟。
「いいかい悟、私だからいいようなものの、女性の胸を触ってはいけないよ」
「お前だからいいじゃん。まじで本物だ。この胸」
「五条先生! 夏油様の胸を揉むのは万死に値すると思います!!」
「はいはい、スパイは黙ってようね。今日の襲撃知ってて黙ってたでしょ」
そう、五条は祢木に気づいていて泳がせていたのだ。
保管庫襲撃ではなく、防ぎに来ていたのは完全に予想外だが。
呪詛師と呪霊の繋がりはすでに発覚しており、虎杖順平祢木は監視対象だったのである。
監視対象多すぎ。
「被害は防いだだろ?」
こうしている間にも、一応夏油は抵抗しようとしている。
なんでもないように見せかけて、乳を揉む手を抑える手に割と強い力をかけているのだが、ビクともしない。
体を確かめるかのようにペタペタと触る五条悟。本人は真剣だが、傍目から見れば完全なセクハラである。
少女たちに追いついた虎杖は訴える。
「五条先生! セクハラはいけないと思います!」
「む、彼女が女体化した夏油傑か。なるほど、美人ではないか」
「一応言っておくけど、私は呪詛師をした覚えはないよ。悟。君とも初対面だ。君の傑は去年君の手で物語を終わらせて、今はとある呪詛師の器となっている。なんでも呪霊操術を使って、天元様を操り、日本人全部を一つの呪霊に変える遊びをしたいらしい」
「……詳しく聞かせてもらおうか」
「今はまだ捕まる気はないかな。師匠」
「またの出会いを楽しみにしているでござる」
夏油はコウモリの群体となり、それと同時に少女がゲートを作り出す。
ゲートへとコウモリ、祢木、少女達が入る。
コウモリ達がゲートの中で集まり、夏油傑の顔を作り出した。
「ああ、悠仁。残る呪胎九相図は君のお兄さん達だから、受肉させれば力になってくれるだろう。じゃあね」
ゲートは閉じられた。
なお、真人はとっくに逃げていた。
こうして、被害は0で終わったが、呪詛師の一人を捕獲したぐらいで皆逃げられてしまったのである。
「嘘だ……六眼でもトリックが見破れなかった。なんだよあのコウモリの」
謎が謎を呼ぶ中、交流会は幕を閉じた。
その後に行われた会議は荒れた。
傑ちゃんの正体もだが、夏油傑の体を器とした呪詛師の野望も野望で意味がわからない。
というか何者なんだ虎杖。
ひとまず受肉させ、吸った揉んだの末に兄弟確定。
天元様に確認し、呪霊操術の対象となる事も確定。
どちらにしろ傑ちゃんも呪霊操術な為、別人だとしても指名手配される事となった。
その後、「何故か」五条悟の獄門疆による封印計画が明らかとなり、渋谷が怪しいと言うことで調査開始。
それとは別に虎杖は、五条悟の監督の元、宿儺の指の大食い選手権の強制エントリーが決まったのだった。
まあ虎杖も、傑ちゃんの助命をお願いしてその代わりに進んで宿儺の指を食べると表明したのだが。
なお、最初こそ一時乗っ取られたものの、なんの問題もなくホイホイ取り込んでいき、宿儺の檻と恐れ慄かれる虎杖だった。