その青年、鬼   作:WATAHUWA

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第6話

ー朝ー

 

「ふあ……よく寝た」

 

ベッドから起き上がる千滋。そしていそいそと普段着に着替える。すると

 

コンコン

 

ノックする音が聞こえた。

 

「はーい」

 

千滋が扉を開けると

 

「おはようございます。千滋さん。朝食の準備が出来上がりましたので起しに来ました。」

 

調査している最中のセバスチャンが居た。

 

「え、セバスチャン!?もう終わったのか!?流石に明日ぐらいかかると思っていたんだが」

 

驚く千滋にセバスチャンは堂々とした笑みで応える。

 

「ファントムハイヴ家の執事たる者 このくらいできなくてどうします?」

「……お―――」

パチパチパチ

 

名家の執事ならばこれくらいできて当然のようだ。思わず千滋は拍手をした。こうして千滋は食堂へ案内されることになった。

 

「千滋さん、昨晩のディナーは本当に助かりました。ありがとうございます。本当に助かりました。

 

本当に助かりました。を強調してお礼を言うセバスチャン。やっぱり苦労していた。

 

「使用人の皆は喜んでくれたがシエルは「まあ美味い方」だったぜ?」

「いえいえ。坊ちゃんは味にうるさい方なので「まあ美味い方」は十分な誉め言葉ですよ。」

 

***

 

シエルと千滋が朝食を食べ終え、誰も聞かれない様に書斎で話すことになった。

 

「千滋さんが教えてくれた大量の銀を購入し、薬を作れるほど頭が良く、研究施設がある者が分かりました」

「間違いないな?」

 

シエルの問いにセバスチャンは「間違いないです」と答える。

 

「該当する人物の名はフリッツ・ヘイグ氏です」

「なんだと?」

「なんだ?シエル知っているんか?」

 

 

千滋の問いにシエルは「セバスチャン、出せ」と言う。

 

「千滋さん、こちらを見てください。」

「?」

 

渡されたのは新聞だった。千滋はセバスチャンが指さした所を読む。そこには笑顔の老人の写真があった。

 

「「カミラ病院院長、フリッツ・ヘイグ氏、また新薬開発」?」

「ああ。フリッツ・ヘイグ氏は患者のために新薬研究に力を入れている人物で有名でな。薬を作れるほど頭が良く、研究施設がある者に該当する」

「そしてフリッツ・ヘイグ氏は最近、大量の銀を購入したと分かりましたので間違いないと」

 

シエルとセバスチャンの説明に千滋は納得。

 

「様子からして間違いなく人体実験をやってるな」

 

手を出してはいけない変若水に手を出した。更には改良するために人体実験をしている可能性がある。それに腹が立ったのか千滋はグシャリと新聞を握りしめた。

 

「セバスチャン、千滋!今回の事件の黒幕が分かったんだ。急いで奴の所へ行くぞ!」

「ああ!」

「御意 ご主人様」

 

こうして三人はヘイグの下へ行くことにした。

 

ー夜ー

 

「すっかり夜になったな」

「坊ちゃんの屋敷と研究所は離れていますからね」

「流石の俺たちの足でも遠かったな」

 

シエルの屋敷とヘイグの個人研究所はかなり離れており、千滋とセバスチャンの足でも流石に時間かかったのだ。(さらにシエル用に銀の弾丸も用意した)

 

その時だ

 

「だ、誰だ!?」

「「「!」」」

 

現れたのはガラの悪い男たち。全員銃を持っている。間違いなく裏から仕入れた用心棒だ。

 

「ボスからここに入れるなって言われてんだよ!!」

「撃てぇ!!!」

 

ドンドンドンドンドンドンドンドン

 

撃ってくる男たち。ただし

 

 

ドサドサドサドサドサドサドサドサドサ

 

こういう奴らはいつも来るのでセバスチャンが秒殺(一応生きている人も居る)した。

 

「じゃあ、入るぞ」

「ああ」

「はい」

 

ゆっくりと扉を開ける千滋。中には誰もいない。

 

「誰もいないな」

「気をつけてください。本拠地ですよ」

 

すると

 

「血ぃ……」

「血をよこせ…」

 

赤い瞳、白銀の髪を持った人たちが現れた。

 

「あれが飲んだ奴らか!!」

「ああ。あれが飲んで人間を捨てた者達「羅刹」だ」

「その姿にセリフ。確かに吸血鬼ですね」

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