イッセーside
「す、すごいの……」
「皆中々強くなってるっすね」
「だな。正直予想以上だ」
まだアカヤとシンシヤも動いてないと言うのに、ココまでやるか……。皆目茶苦茶強くなってるよな。既に並の上級悪魔ならば余裕で倒せる感じだ。まだ十歳そこらでこの強さ。正直末恐ろしいものを感じるな……。まあ、それでもあの年代の剣也達に及ばないんだけど。
「無価値……やはりあの二人は……」
「ん? サーゼクスさん。何がありましたか?」
「……イッセー君。頼みたいことがあるんだ」
サーゼクスさんは愛が無価値の力を使い始めた辺りから眼が険しくなっていた。何やら複雑そうな感じだが、何かあるのかな?
「……あの双子。愛君にフィオ君といったね。彼等のご両親と連絡は取れるだろうか?」
サーゼクスさんは俺に近づき、他者には聞こえないように耳打ちする。そのことに対して疑問を覚えながらも、俺も小さな声で返答した。
「え? ああ、あの二人の両親はテンペストじゃなくて魔王ミリムさんの領土の住人ですからね。一応連絡は取れますけど……」
「……ミリム……確か、創造神様の御息女だったね。ならば、後ほどその魔王ミリム陛下の領土にお邪魔することは可能だろうか?」
「はい。ミリムさんはリムルに負けず劣らず懐が深い人ですし、頼めば行けると思います」
「ならば、お願いしてもいいかな? あの二人の両親について、確かめたいことがあるんだ。できれば、リアス達には内密にね」
内密……やはり、何かあるな。確かにあの人達は元上級悪魔に元エクソシスト。魔王であるサーゼクスさんにとって、何か深い事情があるのかもしれないな。
「それにしても、凄えな! “雨龍の雷銃”の亜種禁手! 水と雷を拳に纏わせてんのか!」
「ええ。もちろん、銃としての側面も失ってないから通常時同様弾丸を放つことも可能っす。遠近両方に対応できるのが強みっすね」
「フィオは元々ヴェルドラ流闘殺法の使い手だしな。禁手を使うことで、その強みを一気に活かすことができるんですよ」
禁手を覚える以前のフィオは銃撃よりも接近戦を好んでいたからな。折角の神器もあまり活用しようとしなかったし、それじゃあもったいないということで、俺が銃の練習を見てやったんだよな。お陰でどんな距離でも即座に対応可能となり、ついには禁手をも習得した。あの時は驚いたな。去年の夏頃、俺と修行してたら覚醒したんだけど、まさか、僅か九歳で禁手するとは……。
「私としては、姉の愛ちゃんが気になります。悪魔でありながら、聖なる力を使うだなんて……」
「愛は“聖魔掌握”というエクストラスキルを持ってますからね。これは聖属性と魔属性の両方を使いこなせるスキルなんですよ」
「ほう? そいつは興味深いな」
「他の子たちもとっても強いわね☆ 本当に十歳なの?」
「はい。まあ、皆かなり鍛えてますからね」
チラリとミリキャスを見ると、ミリキャスは食い入るように眼の前の光景を眺めていた。
その瞳からは憧憬が感じられる。同年代の子ども達があんな立ち振舞を見せれば、無理もないかもな。
「……イッセー兄様。僕もあれくらい強くなれるでしょうか?」
真摯な眼で問いかけてくるミリキャス。俺はその言葉に笑みを浮かべて頷いた。
「お前ならなれるだろ。なんたって、部長の甥っ子で魔王の息子なんだから」
俺の言葉にミリキャスは神妙な表情で頷き、再び画面を食い入るように眺め始めた。
見ると、アカヤとシンシヤが動き出そうとしている。さて、どうなるかね……?
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木場side
カギィン! ゴォウ! バギィン!
「ぐっ……!」
「まだまだ行きますよ!」
ミームちゃんの姿が変化してからかなりの時が経つ。僕はミームちゃんと何度も剣を交え、肩で息をする。ミームちゃんは穴の空いた武器に宝玉を嵌め込むことで、多種多様な属性の攻撃を織り交ぜてきている! 本人も閃光や地面を液状化させる魔法といった風に、時折厄介な魔法を使ってきて本当にやりづらい!
「変わった武器だね。宝玉を変えることで属性も変化するのか……」
「はい。といっても、テンペストでは割とありふれた武器なんですけどね!」
ミームちゃんはそう言いながら、宝玉を三つ、短剣に嵌め込んだ。すると、短剣からは凄まじい冷気が発せられる。
「ハア!」
バギィィィィンッ!
「くっ、聖魔剣が……」
三つの宝玉を嵌め込んだ短剣は交えただけで聖魔剣を瞬時に凍てつかせるほどの冷気を発し、もう片方の短剣でいとも容易く僕の聖魔剣を破壊してみせた!
「……“風”“水“”氷”の属性を付与した“
「……それはどうかな?」
僕は再び聖魔剣を取り出し、構え直す。それを見たミームちゃんは驚きながらも再び短剣を構えた。
「……その剣。ひょっとして即興で作ってるんですか?」
「その通り。これが僕の神器の力さ」
どうやら彼女は僕の“魔剣創造”を知らなかったようだね。考えてみれば、この世界に神器持ちは少ないだろうから当然なのかもしれないね。
「……いくら剣を作っても、その度に壊せば問題ありませんよ!」
ミームちゃんはそう言いながら、僕の聖魔剣を再び叩き割った! 僕は先ほどとは違う炎を纏う聖魔剣を創り、ミームちゃんに向ける。だが、ミームちゃんはそれを容易く回避し、水を纏わせた短剣で僕の炎を覆い包むことで消化、そのまま僕の喉元に短剣を突き立てようとする。僕はそれを弾きながら、冷や汗をかく。本当にハラハラするね。これで十歳だと言うんだから本当に末恐ろしい。イッセー君の修行を受けていなかったら、多分数秒も保たずに負けてるだろうね。
「流石だね。イッセー君の教え子というだけはある。……ところで、僕だけに構ってていいのかな?」
「っ!?」
「はああっ!!」
僕の合図とともに、ゼノヴィアが一気に前線に立つ。ミームちゃんはゼノヴィアのデュランダルを警戒しているようで、彼女の攻撃を防ぐというよりかは、剣に負担をかけないように受け流している様子だ。剣技はミームちゃんが僅かに勝っている。でも、それを補って余りあるほどにゼノヴィアのパワーは凄まじいものだった。
「ならば、“ロックフォール”!」
ミームちゃんは魔力を込め、砕けた瓦礫を浮かび上がらせ、ゼノヴィアに向けて放つ! ミームちゃんの魔力を帯びて強化されているらしく、瓦礫一つ一つが並の“戦車”を一撃で仕留めるに足るほどの威力を持っている! だけど、それを見ても、ゼノヴィアは眉一つ動かさず、デュランダルを構える!
「中々筋が良い……が、デュランダルの力を簡単に受け流せると思うなよ」
「────っ!?」
ドゴォォォォォォンッ!
「ぐはっ!?」
ゼノヴィアはその一言と同時にデュランダルを解放する! その凄まじいまでの破壊力は広範囲の衝撃波となり、瓦礫ごとミームちゃんを押し出した! ミームちゃんはとっさに短剣で衝撃を受け流そうとするが、こうなってしまえば短剣で逸らすことなど不可能だ! ミームちゃんはそのまま壁に激突し、苦悶の表情を浮かべた!
「これで終わりだな」
「……そうですね。流石はイッセー先生のお仲間さんです」
肩で息をしながら勝利を宣言するゼノヴィアに対し、ミームちゃんは両手を上げて降参する。正直、危なかった。純粋な剣技は僕の方に分があったけど、卓越した魔法の技術に加え、剣の属性を的確に変えての強烈な一撃。もしも一対一の状況が続いていたら、果たして僕は彼女に勝てたのだろうか……? これで十歳だというのだから、末恐ろしいね。
「「!?」」
瞬間、凄まじい殺気が僕達を襲う! 僕達は慌てて飛び退き、眼の前を見る。そこには、淡い赤髪に犬耳、鬼の角が特徴的な少年────アカヤ君の姿があった。
「ここまでだな。ミーム、お前はセツナに頼んで治療してもらえ」
「うん。しかし、私が一番早く負けるとか……ちょっとショックかも……」
「お前は二対一だったから仕方ないだろう。……それに、ミームだけじゃないからな……」
「え?」
アカヤ君の言葉にミームちゃんは周囲を見る。周囲では、それぞれの子ども達が凄まじい激闘を繰り広げている。
「ちょっと! さっきっからそれズルいでしょ!?」
そう言いながら弓矢を放つ愛ちゃん。それに対して部長はギャスパー君を前に出し、“停止世界の邪眼”で弓矢を停止させ、逆に滅びの魔力を放っていた。
「くっ、ならば!」
愛ちゃんは翼を羽撃かせ、魔力の針を作り、直接ギャスパー君に刺そうとする。しかも、弓矢の攻撃を混ぜて巧妙に隠している……こうして傍目からでなければ気付けないかもしれない……。
「ひぃぃっ!?」
「ちょこまかと……」
直接狙われてると気付いたギャスパー君は複数のコウモリと化し、何とか回避するも、愛ちゃんはギャスパー君を執拗に狙っている。……しかし、それこそが部長の思惑だったようだ。
「ギャスパーばかりに目が行き過ぎよ!」
「ぎゃっ!?」
部長が背後に回り込み、愛ちゃんに思い切り魔力を放つ! 愛ちゃんは“無価値”の力でそれを防ごうとするが、全てを防ぎ切ることは叶わず、翼にダメージを受けてしまった! 流石は部長だね。見事に気配の隠蔽だよ。
「嘘でしょ!? 愛ちゃんが押されてるの!? 愛ちゃん目茶苦茶強いのに!?」
「……少し相手を舐めすぎたな。あの邪眼……相当厄介だぞ。紅髪の女性も優れた力を持っているし、イッセー先生の仲間というだけはある」
アカヤ君は一瞬だけ部長とギャスパー君の戦いを見ながら分析をすると、すぐに僕たちの方へと向かい合った。
「あとは俺がやる」
そう言いながらアカヤ君は片手に刀を構える。その姿は隙が一切見受けられない。
「……なるほど、真打ち登場ということか! 面白い!」
ゼノヴィアはそう言うと、デュランダルに力を込め、その破壊力を発揮する! 迫りくるデュランダルをアカヤ君は悠々と避けながら、刀にオーラを纏わせた。
「“気操法”で伝説級の剣を更に底上げしている。基本はできてるようですね」
「っ!? がはっ!」
ゼノヴィアの剣撃を全て回避し、アカヤ君は逆に刀の柄でゼノヴィアにカウンターの一撃を叩き込む!
僕はその一瞬の隙を突き、アカヤ君に攻撃を仕掛ける! だけど、アカヤ君は僕の聖魔剣の一撃を掌で受け流し、僕に掌底を喰らわした!
「ぐっ! 今のは……」
今の動き……覚えがある! イッセー君の使う“ヴェルドラ流闘殺法”の動きだ! それに、先程の構えは“朧流”の流れを汲んでいるように見えた……まさか、この少年は……!?
「そう。俺は“ヴェルドラ流闘殺法”と“朧流”の両方を学んでいるんですよ」
それも、かなり凄まじい練度だ。僕自身、ミッテルトさんから朧流を習っているから、朧流の剣技も多少は使えるけど、アカヤ君は間違いなく僕よりも上だ。それでいて、ヴェルドラ流闘殺法の動きは小猫ちゃんよりも洗練されて見えた。
「そちらも朧流を齧ってるようですが、これを見切れますかな?」
そう言いながらアカヤ君は剣から炎を生じさせる。その炎を刀に凝縮させ、一気に開放した!
「“朧・火炎斬”!」
「「っ!?」」
その速度は凄まじいもので、“騎士”である僕達ですらかろうじて見えるだけで反応することも困難な程。僕達は、回避することができず、その凄まじい一撃で胴を両断されてしまった! 残された自分の半身を眺めながら、僕は意識を手放し────
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リアスside
「裕斗っ! ゼノヴィアッ!」
「裕斗先輩……ゼノヴィア先輩……っ!」
裕斗とゼノヴィアが一瞬で斬られた! 二人を斬ったアカヤ君はそのまま近場にいたイリナの方へと駆け寄っている。
「くっ、不味いわね……」
裕斗とゼノヴィアの事は心配だけど、今は「死からの復活」というイッセー達の言葉を信じるしかない。私は眼前に迫ってくる愛ちゃんの猛撃を回避しながら、滅びの魔力を叩き込む!
「くっ、さっきからズルいわよそれ!」
「お互い様でしょう? 貴方の魔力も大概だと思うわよ」
「私が言ってるのは魔力のことじゃ……」
叫ぶと同時にピタリと彼女の動きが停止する。ギャスパーが邪眼の力を用いて彼女の動きを停止させた。もっとも、彼女の力ならすぐに復活するのだけど、その一瞬が命取りとなる。
「い、今です! 部長!」
「滅びよっ!」
「────っ! ちょっと────っ!?」
停止から復活すると同時に迫りくる滅びの魔力に愛ちゃんは慌てて迎撃体制に入るが間に合いそうにない。勝負アリ……そう思った矢先、魔王リムル陛下の娘であるシンシヤちゃんが割って入ってきた!
「喰らい尽くせ。“
瞬間、私の滅びが跡形もなく消し飛んだ!? いや、消し飛んだというよりはあの娘に吸収されたかのような……一体何をされたというの?
「大丈夫ですか? 愛ちゃん」
「ええ。助かったわシンシヤ。持つべきものは友達ね!」
愛ちゃんはそう言いながら、再び私達と向かい合う。これで一気に形勢が不利になったわね。
「シンシヤはあの蝙蝠になる人を捕まえちゃって! そしたら私がやるから!」
「了解です! “
愛ちゃんの指示を受けると、シンシヤちゃんは腕を大きく振るう。すると、シンシヤちゃんの前に巨大な腕が現れ、一気に蝙蝠と化したギャスパーを捕まえてしまった!
「ひぃぃ!? な、なんですかぁぁぁっ!?」
「捕まえましたよ。大人しくしてください」
巨大な腕に捕らえられたギャスパーは必死に脱出しようとしてるけど、抜け出せるような気配がまるでない。先程から邪眼を使っていると言うのに、シンシヤちゃんは止まる気配すら見せないのだ。
(それはつまり、イッセーの血で強化されたギャスパーの魔力を遥かに上回っているということ……)
この世界の魔王の力はルミナス様の戦闘を見てわかっているつもりではあった。それでも、その子供もここまでの力を持っているとはね……。明らかに私よりも格上……もしかしたら、アザゼル先生やセラフォルー様と比較しても遜色ないのかもしれない。
「でも、こちらだって負けるつもりは毛頭ないわ!」
「いいわ! 私の“無価値”とお姉さんの“滅び”、どっちが強いか勝負よ!」
私は滅びの魔力を、愛ちゃんは無価値の魔力をそれぞれ魔力弾として展開する。これまでの戦いで、私と愛ちゃんの魔力は練度で言えば同程度であるとわかっている。正直、十歳の子どもと同じ位というのは少しくるものがあるけど、今は勝負に集中すべきね!
ドンッ! バシュ! ドゴォンッ!
“滅び”と“無価値”がぶつかり合う! その余波で辺りの地面や壁がどんどん抉れていく。それを感じながら、私はさらに魔力を圧縮させていく。魔力はどんどん高密度に高まっていき、やがて一つの巨大な球体へと至った。それを見た愛ちゃんは即座に飛びのく。その瞳からは、この球体への警戒が強くにじみ出ているようね。
「……さっきからこそこそ何か作ってるとは思っていたけど、何よそれ」
やはり、気付かれていたようね。この球体は今即興で作り上げたわけではなく、ギャスパーの力を借りながら少しずつ練り上げていたもの。まだ未完成の私の奥の手……。
「……最近は格上ばかりで嫌になるわ。そんな中で、小猫も朱乃も裕斗もどんどん強くなっていく。いつまでも私だけ置いて行かれるなんて嫌なのよ。だから、わたしも作ってみたの。必殺技っていうのを」
そして私は極限まで高まった滅びを解放する!
「消し飛びなさい! “
滅びの力は紅と黒のオーラを渦巻かせ、床を削りながら進んでいく。その魔力の渦が凄まじい吸引力を生み、あらゆるものを引き込んでいく! 引き込まれた瓦礫が接触するだけで消滅していく光景を見ながら愛ちゃんは冷や汗をかきながら焦燥する。
「くっ、吸い寄せられる……?」
愛ちゃんは中空で翼を出し、ふんばろうとしているけど、それで抵抗できるほど柔な技じゃないわ。これが私の奥の手。まだまだ未完成だけど、破壊力はイッセーも褒めてくれたほど。これで決まるハズ……。
「すごい威力ですね。じゃあ、こっちも全開で行きますよ」
「なっ!?」
そこに再びシンシヤちゃんが割り込み、私と同じように魔力を圧縮させた。圧縮した魔力は黒い球体となり、私の滅びの魔力を逆に吸い込んでしまうほどの驚異的な吸引力を発揮した!
「“
二つの球体はぶつかり合う。すると、私の滅びの力は抗うことすらなく、彼女の黒い魔力の渦に引き込まれ、余波すら残さず完全に消失した! それを呆然と眺めるなんてことはせず、すかさず私は魔力を手に宿し、特攻する! これが破られるのは完全に想定外。でも、それで動きを止めているようじゃあ、強くなんてなれっこない!
「今の技……シンシヤ以外じゃ防ぐこともできなかったわね。でも、これで終わりよ!」
愛ちゃんは無価値の魔力を槍のように凝縮し、一気に私を貫く! “無価値”の力で私の中の滅びの魔力が一次的に消失する。それでも私はなけなしの魔力を拳に込め、それを放つ! 対して愛ちゃんも槍を振るい、私を切り裂かんとする!
周囲がスローになる中、私は流し目であたりの現状を把握する。朱乃とロスヴァイセはフィオ君に既に敗れているようね。でも、フィオ君のほうも籠手がボロボロで満身創痍なあたり、あと一歩まで追い詰めたといったところかしら? 桜姫ちゃんと戦っていたイリナもアカヤ君が戦闘に参加したことで一気に追い込まれている。敗北するのは時間の問題でしょうね。ミームちゃんもある程度は回復しているらしく、戦線復帰しようと立ち上がり、小猫のほうへと向かっている。小猫とセツナちゃんはいまだに互角の殴り合いを続けているようだけど、すでに他の戦況が決している以上、逆転の眼はなさそうだ。
(……これがイッセーの教え子たち)
本当に十歳なのか疑いたくなるような子達ばかりね。イッセーが修行相手にちょうどいいと選んだ理由がよくわかったわ。
「……悔しいわね」
愛ちゃんの槍に腕を貫かれ、そのまま串刺しにされるのを私は他人事のように眺めながらつぶやく。ソーナの時とは違う悔しさ。正直、十歳の子どもに負けるなんてかなりショックよ! でも、追いつけないほどの距離はない。年下に好き勝手されるのはプライドが許さないし、次は絶対に負けない。それを心に誓いながら、私は意識を手放した────。
シンシヤ
EP 66万9685
種族
加護 リムルの加護、鏡魔の加護
称号 リムルの娘
ユニークスキル 大賢者
究極能力
捕食、胃袋、擬態、隔離、腐食、魂喰、空間支配、森羅万象、貪食領域
リムルの娘を名乗るスライム。その正体は鏡の魔女“イジス”により生み出されたリムルのコピーのようなもの。『色々なリムルを見たい』というシュナの願望が反映されて生まれた存在であり、厳密に言えばリムルの娘ではない。しかし、リムルは彼女を自らの娘と認め、現在はテンペストで共に暮らしている。(詳しくはスマホアプリ「転生したらスライムだった件 魔王と竜の建国譚 」にて)
現在の年齢は十歳程度であり、リムルに言われてテンペスト人材育成学園に入学し、イッセーの教え子となる。教え子になる前からイッセーとは知り合い。
また、天魔大戦を経験したこともあり、十年という時の中で究極能力を獲得している。“貪食之王”は“暴食之王”の上位互換とも言うべき権能であり、基本的な性能は“暴食之王”と酷似しているが、目玉である“貪食領域”は仮想世界を作り、内部の相手を捕食するという“世界系”の権能である。しかし、この権能は今のシンシヤでも使いこなせないため、リムルからは迷宮外での使用を禁止されている。
【挿絵表示】
アカヤ
EP 37万5631
種族 天鬼
加護 精霊の加護
称号 天守の精霊使い
ユニークスキル
存在維持 絶対意思 思考加速 効果継続 英雄覇気
ベニマルとモミジの子供でイッセーの弟子。
テンペスト人材育成学園に通う若き天才。炎の上位精霊と契約している。
優しくて寡黙な少年で曲がった行為が嫌い。イッセーをもう1人の父のように思っており関係性は良好だがイッセーのセクハラをよく思ってなくイッセーがセクハラするたびに被害者に対して謝罪して回ってイッセーに説教している。
妖鬼と天狗のハーフである天鬼族であり、天狗族の超感覚と妖鬼族の半精神生命体としての性質を受け継いでいる。
ヴェルドラ流闘殺法と朧流を習得しており、朧流と流闘殺法を駆使し、相手にカウンターを叩き込むことを得意とする。
“存在継続”は魔素などの存在に必要不可欠な物がなくとも存在を可能とする権能、“絶対意思“は精神支配を防ぐ権能であり、持続時間を引き伸ばす“効果継続“を駆使することで長時間の戦闘が可能。また、彼の炎は黒炎と妖炎の二つの性質を持っており、“効果継続”の力で基本的には彼が消さない限りは消えない。
【挿絵表示】
彼女の究極能力はオリジナルです。もし、今後出てきたらその能力を新たに付け加えることにします(というか、物語上の進行上多分獲得する)